基本給が低いと言えるのはいくらか!?低い場合のデメリットも徹底解説!

基本給は年齢、勤続年数や技能などを基準に決められますが、いくらが低いといえるのでしょうか。大卒の平均初任給はおよそ20万ですが、その場合の基本給は低いでしょうか。今回は、低いと言われる基本給の金額、低い理由やその場合の対処方法などを紹介していきます。就職先を決めるにあたり、ぜひ参考にしてください。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

基本給とは

目次

基本給に法律的な定義はない

基本給は社内外で頻繁に使われる言葉ですが、その法律的な定義はございません。日常会話で使われる中で慣習的に定着したものだと思われます。

法律的な定義はございませんが、厚生労働省の用語の定義によりますと以下のように記載がございます。

「基本給」

毎月の賃金の中で最も根本的な部分を占め、年齢、学歴、勤続年数、経験、能力、資格、地位、職務、業績など労働者本人の属性又は労働者の従事する職務に伴う要素によって算定される賃金で、原則として同じ賃金体系が適用される労働者に全員支給されるものをいう。

なお、住宅手当、通勤手当など、労働者本人の属性又は職務に伴う要素によって算定されるとはいえない手当や、一部の労働者が一時的に従事する特殊な作業に対して支給される手当は基本給としない。

厚生労働省|平成29年就労条件総合調査 結果の概況:用語の説明

言葉のニュアンスとして、以下のように支給額の変動性によって使い分けられることが多いようです。

  • 基本給:固定化されたもの
  • 手当:変動するもの

基本給は上記用語の説明にもある通り、年次や役職の向上に比例して上昇していくのが一般的です。

企業の従業員への向き合い方の象徴

基本給が低い企業は、正直に申し上げて従業員のことを考えていない場合がほとんどです。賃金は、会社にとって最も管理が容易な費用であるためあえて低くしておく場合もあります。

そもそも、賃金とは労働に対する会社側の給付義務です。そのため、意図的に基本給を低くすることは倫理的にも好ましくなく、自発的に改善がなされなければならないと言えます。

また、基本給が低い企業は給与以外の面(長時間労働等)でも劣悪な労働環境である場合が多いです。そのため、その企業がどのように従業員と向き合っているかを判断できます。

月給も基本給も俗語

月給も基本給同様、法律的な定義はなく俗語的に用いられている言葉です。
「月給=残業代を含む」など使われるコンテクストに応じて言葉が内包するものが変わってくるので注意が必要です。

一般的には、1ヵ月分の基本給と諸手当を含めた額を差し、年に数回支給されるボーナスを月割計算したものを含めないことが多いです。

固定給は基本給の上位概念

では、固定給はどうでしょうか。固定給と基本給は一見同義に思えますが、固定給と対比されて用いられる表現が歩合給(変動給)です。

歩合給はその名の通り、営業成績をはじめ、目標数値達成度合いに応じて給与が変動するものを差します。

固定給と歩合給は、給与の変動性に着目したカテゴリであり、歩合により変動が少なく給与テーブルなどて規定され固定化されている給与が基本給であると言えます。

以下のような図にするとわかりやすいでしょう。

なお、固定給には日給月給制と月給日給制という文字面が似た制度があります。日本では前者を採用する企業がほとんどですが、その違いやメリット・デメリットについては以下の記事を参照ください。

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基本給に加算されるもの

社会人の給与は、基本給と諸手当によって総額となります。例えば、基本給に加えて家族手当、住宅手当や残業手当などが加算されて、その月の給与として支払われます。

以下では、具体的な諸手当の例として2つを紹介します。諸手当は大きく分けて固定手当と、変動手当に分かれており、いずれも基本給に加算されます。

住宅補助等の各種固定手当

まず第一に、通勤手当、住宅手当や家族手当は諸手当の中で固定手当に該当します。これらは、あらかじめ手当の金額が確定しており毎月変動するということはありません。

例えば、通勤手当であればまず居住している家の最寄駅から会社の最寄駅までを登録します。そして、その最短通勤ルートにかかる通勤費が通勤手当として支払われることになります。

また、家族手当であれば子供の人数や扶養者の数によって決まります。会社によって家族手当が支払われているところもあれば、そうでないところもありますが算出方法はほぼ同じです。

残業手当等の各種変動手当

そして第二に、残業手当や時間外手当などは諸手当の中で変動手当てに該当します。これらは、その月の残業時間等によって都度変動するため固定額が支払われることはありません。

例えば、残業手当であれば労働契約によって定められた労働時間を超えた分に手当てが支払われます。労働時間が7時間で、実労働時間が9時間であれば2時間が残業手当の対象です。

また、会社によっては基本給に一定時間の残業時間を加味している会社もあります。月30時間までの残業時間は基本給に含んでおり、それ以上であれば時間外手当に該当するなどです。

基本給が低いと言える基準

以上では基本給の基礎知識について見てきました。

ここからはいよいよいくらからが「基本給が低い」と言えるのかについて、2つの統計資料を用いながら解説していきます。

賃金構造基本統計調査|22万円前後

厚生労働省の平成30年賃金構造基本統計調査から、25~29歳の男性・女性の学歴別の賃金をみてみましょう。

ここでいう賃金の定義は以下の通り、いわゆる残業手当のみを差し引いたものですので、それ以外の手当は含まれている額であることに注意が必要です。

本概況に用いている「賃金」は、6月分の所定内給与額をいう。
「所定内給与額」とは、労働契約等であらかじめ定められている支給条件、算定方法により6月分として支給された現金給与額(きまって支給する現金給与額)のうち、超過労働給与額(①時間外勤務手当、②深夜勤務手当、③休日出勤手当、④宿日直手当、⑤交替手当として支給される給与をいう。)を差し引いた額で、所得税等を控除する前の額をいう。

学歴にもよりますが、20代の22万円前後が一つのラインと言えそうです。

最低賃金|各都道府県による

次に基準にすべき指標は最低賃金です。最低賃金法の該当条文は以下の通りです。

第4条第1項
使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない。

 〃  第2項
最低賃金の適用を受ける労働者と使用者との間の労働契約で最低賃金に達しない賃金を定めるものは、その部分については無効とする。この場合において、無効となった部分は、最低賃金と同様の定をしたものとみなす。

最低賃金は各都道府県ごとに時給で公表されております。
通常、企業の多くは月給制を採用しているため、時給換算をして確認をしていく必要があります。

参照:最低賃金額以上かどうかを確認する方法

基本給が低いことのデメリット

受け取る基本給はその他の諸手当にも影響します。

つまり、基本給によって受け取れる諸手当の金額も上下するので、基本給が低いことのデメリットはおさえておきましょう。

デメリット①|残業代が低くなる

残業代とは、各事業者で定められた所定労働時間を超えて働いた場合に支払われる賃金です。仮に、法定労働時間を超えて働いた際には通常1.25倍の割増賃金が支払われます。

ここでいう所定労働時間とは、会社から雇用契約上義務付けられている通常の労働時間です。会社は、始業時刻から終業時刻までの勤務時間をあらかじめ定めているのです。

また、法定労働時間とは労働基準法で定められている労働時間の上限です。仮に、従業員がこれを超えて働いた場合、会社側は残業代をさらに上乗せして支払わなければなりません。

この残業代の計算の時に用いられるのが1時間単位の基本給です。1.25が乗じられる固定給が低ければ、残業代もその分少額しかもらえないことを意味します。

デメリット②|ボーナスが低くなる

ボーナス(賞与)とは、労働者の勤務成績に応じて定期的または臨時的に支払われます。ボーナスは、法律上その支払いが強制されるわけではないため会社が自由に決めることができます。

ただし、仮に会社側がボーナスを支給するのであれば就業規則に記載をしなければなりません。就業規則とは、労働に関する取り決めや条件などを詳細に記載した書類です。

企業によっては、一定額の賞与を定期的に支払うとしています。一方で、従業員一人一人の基本給を基準に都度計算をして不定期に支払う場合もあるので、基本給は大事なのです。

デメリット③|昇給額が低くなる

昇給額とは、その年の月給平均が前年の月給平均と比較してどれだけ増えたかを示す金額です。一定期間の月給平均を比べることで、基本給の昇給率も確認することができます。

例えば、企業規模別の昇給額平均というデータによると2017年度の全体額は5712円でした。これに対して、2018年度は5934円であったため、対年比222円が昇給額となります。

一般的に、月給をもとにして前年よりどれだけ昇給をさせるか決められます。ただし、この月給自体は基本給に加えて諸手当を加算して算出されるため、基本給は重要となります。

デメリット④|退職金が低くなる

退職金とは、従業員が退職をする際に企業から支払われる賃金のことです。一定の勤続年数を経過すれば、20代の若いうちに会社を退職しても退職金を得る事ができます。

退職金の制度は、個々の企業によって決め方が異なっています。したがって、退職金がどのように算出されるか一概には言えませんが、就業規則を参照すれば確認が可能です。

一般的に、退職金の支払い額においても基本給がその計算方法の要因となっています。基本給が高ければ退職金も比例して高額になり、反対に基本給が低ければ退職金も定額になります。

基本給が低いと悩む人は多い

20代の社会人に限らず、基本給が低いと悩む人は多いです。上述の通り、基本給によってその他の給与額も影響されてしまうため、できるだけ高い基本給が理想と言えます。

以下では、基本給が低いという悩みのツイートを2つ紹介します。

こちらのツイートは、新卒男性社会人による基本給が低いというものです。全国平均と比べても低い基本給である上に、人手不足といった懸念が見受けられます。このような環境下では、若手社員の確保は難しくなります。

こちらでは、基本給の低さに対比させて生活費の向上や奨学金の不安がツイートされています。若手社員にとっては、生活費や奨学金が死活問題ともなります。そのため、基本給が低いと希望が持てなくなってしまいます。

基本給が低い仕事の特徴

基本給が低いと、その他の給与が低くなったり労働環境が悪いとわかりました。では、どのような仕事だと基本給が低く設定されがちなのでしょうか。例えば、

  • 学歴や年齢不問
  • 雇用期間が一定と決まっている
  • 会社の規模が小さく経営見通しが不などが挙げられます。このように代替可能、労働集約的な仕事は薄給であることが多いです。

以下の記事では、薄給かつ激務と言われている4大業界、

  • 飲食業界
  • 医療サービス業界
  • 教育業界
  • 娯楽・宿泊業界

について解説しています。

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基本給の低さに関する2つの注意点

基本給は、年齢や勤続年数に比例して上がりますが低い場合には気を付けなければなりません。同世代と比較して、明らかに低い場合には対応を考える必要があるといえます。

以下では、基本給が低い例を2つ紹介します。基本給は決まってしまっているから仕方がないと諦めるのではなく、最適な対処をする必要があります。

基本給を手当込みとごまかす企業もある

先ず一つ目に注意すべき点として、基本給に手当てが含まれているか否かです。原則として、諸手当は基本給とは別に支払われるべきであり、基本給に含めてはいけません。

しかし、一部の企業では諸手当が基本給の中に含まれていると社員に通知していた例もあります。この場合、法的に争わなければなりませんが企業側の違法行為であります。

したがって、月々の給与明細において諸手当が基本給とは別途記載されているか。また、基本給とは別に諸手当が適切に支払われているか否かを必ず確認しましょう。

極端に低い場合は転職を検討すべき

仮に、基本給が同世代の平均と比べて極端に低い場合は転職を検討すべきです。そもそも、あまりにも低い基本給では働くモチベーションを維持することができない懸念があります。

さらに、基本給が低いということは労働環境、諸手当やその他の給与も好ましくないです。言い換えると、社員を大切に思っていない企業であるため長期労働はおすすめ出来ません。

したがって、もしも基本給が極めて低い職場であるのならば転職も選択肢の1つです。これまでに培った職務経歴や、新しくチャレンジしてみたいことをもとに転職先を探しましょう。

まとめ

基本給とは、諸手当やその他の給与などを含まない基本賃金であるとわかりました。また、著しく基本給が低い企業は社員を大切にしておらず、労働環境にも不安が生じます。

今後、社会人として働き始める学生の皆さんは賃金に関する知識を身に付けましょう。そして、自らに適した職場を見つけると良いでしょう。

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