会社員として就職するからには、月給の他にボーナスがあるところを選びたいと考える人が多いことでしょう。しかし実際には、正社員雇用されていてもボーナスがない会社があります。そこで今回はボーナスがない企業の有無や出さない理由、そうした企業に勤めるメリットとデメリットについて解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
ボーナスのない企業はあるのか
就活生が求人票や採用サイトの募集要項をチェックする際、賞与の有無を必ずチェックすることでしょう。賞与はいわゆるボーナスのことで、大手企業であれば年に2回支給されています。しかし、中小企業がそれを踏襲しているとはいいきれません。ここでは、ボーナスのない企業はあるのかについて説明します。
結論|ボーナスのない企業はある
結論としては、ボーナスのない企業はあります。特にベンチャー企業にボーナスがない、年棒制のところが増えているようです。実は会社を経営するうえで、月給を高めに設定してでもボーナスを支給しないことは、一度にたくさんのキャッシュを用意する必要がないというメリットがあるのです。
ボーナスは会社の業績によって左右され、最悪の場合はなくなる可能性がありますが、それが月給として分配されているといかなる理由でも削られることはありません。そう考えると、従業員にとってもボーナスがない方が良いケースもあります。
ボーナスを出さないことは違法ではない
そもそもボーナスとは月給とは異なり、労働の対価として発生するものではありません。そのため、労働基準法上でも、ボーナスの支給は定められていません。つまり、企業がボーナスを出さないことは違法ではないのです。ただし、以下の3つに該当する場合は、違法となります。
- 就業規則でボーナスの支給が定められている
- 会社と労働組合との間で交わす労働契約の中で、ボーナスの支給が明記されている
- 会社と従業員が個別で結ぶ雇用契約の中で、ボーナスの支給が明記されている
会社と雇用契約を結ぶ際には、就業規則も含めて目を通し、納得したうえで署名・捺印することをおすすめします。
企業がボーナスを出さない理由
近年、年棒制にしてボーナスを支給しない、あるいは以前は出ていたのに出なくなった場合、そこには必ず理由があります。ここでは、企業がボーナスを出さない理由として考えられる2例を紹介します。
理由①|月給を高めに設定してある
1つめは、年棒制にして月給を高めに設定してあることです。これは前述したように、ボーナスとして多額の現金を一気に支払うより、月給としてコンスタントに支出する方が、キャッシュフローが安定すると考える企業が増えているからです。
企業の中にはボーナスだけでなく、退職金も月給に上乗せして前払いするところもあります。同業他社と比べて月給が高い場合は、年2回のボーナスを支給された場合の想定金額と、月給1年分の総額を比較して、満足のいく年収になっているかを検討してみましょう。
理由②|ボーナスを支給できるだけの利益が出ていない
2つめは、ボーナスを支給できるだけの利益が出ていないことです。市場の広がりやニーズの細分化、社会情勢によって業績が一気に悪くなることは、どんな企業でも起こり得ます。ボーナスは十分に利益が出た時に社員に還元されるものですから、業績が悪化すればなくなるのは当たり前です。
大手企業に勤めていても、ボーナスは月給と違い、常に安定して受け取れるものではないと、念頭においておく必要があるでしょう。
ボーナスを出さない企業に勤めるメリット・デメリット
企業の規模や形態によっては、ボーナスを支給しないこともあることは、十分に理解していただけたことでしょう。中には、ボーナスがない会社に勤めるのは意味がないと考える人もいそうですが、そんなことはありません。ここでは、ボーナスを出さない企業に勤めるメリットとデメリットについて説明します。
ボーナスを出さない企業に勤めるメリット
ボーナスを出さない企業は、年棒制のところが多いとくり返し説明してきました。そして、あえて年棒制で働いている人がいるのも事実です。ここでは、ボーナスを出さない企業に勤めるメリット・デメリットを2つずつ、紹介します。
メリット①|月給は保障されるので収入は安定する
1つめは、月給は保障されるので収入は安定することです。そして、ボーナスがない会社は、そもそも月給が高めに設定されているケースが多いです。毎月コンスタントに高い月給をもらえれば、生活に困ることはありません。
住宅ローンを組む際に、月々の支払いを低くして、ボーナス払いを大きくしている人もいますが、会社の業績が悪化して手取り額が下がると支払いができなくなります。その点、月給は会社の業績が悪化しても企業は支払い義務を負うので、生活に悪影響を及ぼすリスクは低いです。
メリット②|年棒制の場合は業績に関わらず給与が保障される
2つめは、年棒制の場合は業績に関わらず給与が保障されることです。ボーナスの場合は、会社の業績によって現金が留保できない状況では、支給してもらうことができません。また、業績悪化が理由でボーナスを支給しないことは合法です。
しかし年棒制の場合は、雇用契約を結ぶ際に1年の報酬額を決めており、それを12分割して支給してもらっています。そのため会社の業績に関わらず、決められた金額がきちんと支払われます。会社の経営状況が即反映されないことが、プラスに作用することもあるのです。
ボーナスを出さない企業に勤めるデメリット
ボーナスを出さないことは合法であっても、そうした企業に勤める際にはデメリットについても熟考する必要があります。ここでは、ボーナスを出さない企業に勤めるデメリットを紹介します。
デメリット①|貯金がしにくい
1つめは、貯金がしにくいことです。ボーナスがある企業に勤めている場合、日々の生活は月給の中でやりくりをして、ボーナスを貯金に回している家庭が少なくありません。その場合、1年間でそれなりの貯金をすることが可能です。
年棒制の場合は月給は高めに設定されているものの、ボーナスと同額を貯めるのは難しいケースが多いようです。計画的にお金を使う習慣を持たなければ、貯金しにくいのは事実と考えられます。
デメリット②|経営が安定していない可能性がある
2つめは、経営が安定していない可能性があることです。特に、過去にボーナスが出ていたのに出なくなった場合には、会社経営に何らかの問題が起こっていると考えて間違いないでしょう。
ボーナスをなくすことで人員整理をしなくて済めばよいですが、最悪の場合はリストラもありえます。勤務先がそうした事態に陥った時には、会社の状況を確認し、転職を検討することも選択肢の一つです。
まとめ
今回はボーナスがない企業の有無や出さない理由、そうした企業に勤めるメリットとデメリットについて解説しました。
日本企業は慣例としてボーナスが支給されていますが、企業のグローバル化や働き方改革により、外資系のように年棒制に移行する可能性は十分にあります。ボーナスがないことは合法ですし、企業が出さないことにも理由があります。そうした事実を踏まえて、企業選びの参考にしてください。