フルコミッションとは、「完全歩合制」という意味です。仕事には「歩合制」や「インセンティブ」などの雇用形態もあります。これらとフルコミッションはどのような違いがあるのでしょうか?フルコミッションについてはもちろん、メリットやデメリット、向いてる人と向てない人についてもそれぞれ解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
フルコミッションとは
フルコミッションという言葉を聞いたことがありますか?最近、特に若い世代の間で注目されている働き方の一つです。ですが、聞いたことがないという人もいるでしょう。
そこで、まずはフルコミッションについて詳しく解説します。
フルコミッションは完全歩合制
フルコミッションとは、簡単に言えば「完全歩合制」のことです。仕事の成果に応じて報酬が支払われる形態です。成果に応じて給与が支払われますから、仕事をすればするほど収入は増えていきます。人によっては月に数百万や数千万稼ぐ人もいます。
ただし、仕事をしなければ収入はゼロになります。「仕事をして成果を出す」ということが前提になっていますから、場合によっては仕事をしても見合う成果が出せない場合も、報酬がもらえないということもあるのです。
フルコミッションと歩合制の違い
フルコミッションは「完全歩合制」のことだと先ほど説明しました。それでは、「歩合制」とはどこが違うのでしょうか?「完全」がついているかいないかで、実は形態はまったく異なります。
歩合制はどこかの企業に属して雇用契約を結び、仕事を行ないます。ですが、フルコミッションは企業に属することはありません。自分が事業主となり、業務委託契約を結ぶことになります。歩合制では企業に雇用されますが、フルコミッションは会社同士になるのです。
フルコミッションとインセンティブの違い
フルコミッションと混同されがちなものにインセンティブというものがあります。インセンティブはある一定の目標を設定しておき、その目標を達成すると報奨金が支払われます。仕事での成果によって報酬が支払われるという点では、フルコミッションに似ています。
ですが、インセンティブの場合は基本給というものが設定されています。そのため、目標となる成果を上げることができなくても、給与を受け取ることができます。フルコミッションは基本給がないため、成果が出せない場合は報酬を受け取ることができません。
フルコミッションが多い業界
- 保険業界
- 不動産業界
- 営業代行業界
フルコミッションの導入が最も多い業界は上記の3つです。保険業界や不動産業界では、歩合制やインセンティブ制を導入しているところもあります。ですが、徐々にフルコミッションに移行してきているというのが現状です。
また、営業代行業界では光回線などのようなIT業界での営業代行が多く見られます。契約を多く取ればそれだけ自分の報酬になるということです。光回線のような業界は顧客の争奪戦が過熱しています。フルコミッションを導入することで、顧客獲得を狙っているのです。
フルコミッションのメリット・デメリット
フルコミッションはメリットが大きく、特に若い人の間ではフルコミッションで働くことを希望する人も増えてきています。ですが、メリットがあれば必ずデメリットもあります。良いことばかりではないのです。
フルコミッションのメリットとデメリットを、それぞれ詳しく解説しますので、フルコミッションで働こうと思っている人は参考にしてください。
フルコミッションのメリット
フルコミッションで働こうと考える若者が増えてきています。それは大きなメリットがあるからです。そのメリットについて解説します。
①高い報酬が得られる
フルコミッションの最も大きなメリットと言えば、やはり高い報酬が得られるという点でしょう。自分が事業主となって会社と契約を結ぶのですから、報酬についても交渉することができます。
契約の内容によっては1回の仕事で数十万~数百万を得ることも可能です。当然、高いスキルや知識が求められますが、成功させれば継続契約を結ぶことも可能です。年収数億円を稼いでいる人もいるくらいですから、報酬の高さは大きなメリットです。
②自由に時間を使うことができる
フルコミッションは自分の裁量で勤務時間を決めることができます。会社に雇用されている場合は月~金までの8時間労働などに縛られます。ですが、フルコミッションでは自分で勤務時間を決めることができますから、曜日や時間に縛られることはありません。
極端な話、1か月のうちの15日間休まず仕事をして、残りの15日間は仕事をせずに自分の時間として使う、ということもできるのです。縛られることが嫌いな人や自由を求めている人にとっては、大きなメリットと言えるでしょう。
フルコミッションのデメリット
フルコミッションにあるのは、メリットだけではありません。当然デメリットもあります。デメリットを知っておかなければ、フルコミッションで働いた時に足元をすくわれる可能性が高くなります。
フルコミッションのデメリットについて解説しますので、参考にしてください。
①収入が不安定になる
フルコミッションは完全歩合制です。基本給というものは存在しませんから、仕事をしなければ収入はゼロになります。仕事がなくても会社に出社すれば、収入がもらえるということはないのです。
また、福利厚生のようなものは一切存在しません。新型コロナウイルスの蔓延などで仕事が減ってしまった場合には、収入を補填してくれる制度はありません。一文無しになってしまうこともありますから、大きなデメリットと言えます。
②仕事漬けになる可能性がある
フルコミッションは自分で仕事時間を決めることができます。ですが、契約の内容によってはスケジュールがタイトになる場合もあります。そのような時は、休みなく仕事をすることを余儀なくされるでしょう。寝る暇も惜しんで仕事をするという状況も出てきます。
仕事を引き受ける段階でしっかり工数や納期を話し合っておかないと、仕事漬けになる可能性も出てくるということです。これは大きなデメリットになる可能性があります。
フルコミッションに向いてる人・向いてない人
フルコミッションは、誰にでも向いてるとは言えません。このような働き方が向いてる人と向いてない人がいます。両方の特徴について解説します。
フルコミッションに向いてる人の特徴
フルコミッションに向いてる人のはどのようは人なのでしょう。向いてる人の特徴を2つ挙げて解説します。
①目に見える成果を求める
フルコミッションに向いてる人の大きな特徴は、目に見える成果を求めるという点です。フルコミッションでは、仕事の成果がダイレクトに報酬という形であらわれます。高い成果を上げれば上げるほど、報酬は高くなっていくのです。
収入が増えれば増えるほど、「もっと頑張ろう」とやる気が湧いてきます。このやる気は自分のスキルや知識を高めるというエネルギーに変換され、さらに高い成果を上げることに繋がります。このようなタイプの人はフルコミッションに向いてるのです。
②好奇心旺盛
好奇心が旺盛な人も、フルコミッションに大変向いています。好奇心旺盛な人は「こんなことがしたい」や「こんなこともできるようになりたい」などのように考え、実際に行動に移します。できることが増えれば、それだけ引き受けられる仕事の範囲は広がります。
できる仕事の範囲が広がれば、それは必然的に報酬にも良い影響をもたらしてくれます。フルコミッションにおいて好奇心は最大の武器になるのです。
フルコミッションに向いてない人の特徴
反対にフルコミッションに向いてないのは、どのような人なのでしょう。フルコミッションに向いてない人の特徴について解説します。
①安定志向
フルコミッションは完全歩合制ですから、仕事がまったくなければ収入はゼロになります。常に仕事があるという保証はどこにもなく、いつ契約を打ち切られるかわからないのです。
安定志向の人は、このような不安定さが常に付きまとう状況は耐えられないでしょう。「契約が打ち切られたのなら、新規開拓をしよう」という考えも生まれにくいため、向いてるとは言えません。
②自分で考えることが苦手
フルコミッションでは、自分で考えて行動することが絶対前提になります。何故なら、自分自身が事業主となって仕事を獲得する必要があるからです。自分には何が向いていて得意なのか、自分にはどれくらいの力量があるのか、など考えて行動しなければいけません。
自分で考えることが苦手で、誰かの指示を待っている方が楽だと考える人は、フルコミッションには向いていません。誰も指示を出してくれる人がいないからです。途方に暮れてしまい、仕事を得ることができないということもあるでしょう。
まとめ
フルコミッションについて解説してきました。収入の面や自由に時間を使うことができるという点で、若い人たちの間で注目されている働き方です。ですが、その分自分の力量や裁量が求められる形態でもあります。
フルコミッションで働きたいと考えている人は、自分の強みと弱みをしっかり理解しておきましょう。その上で、本当に向いているのかどうか考えてみてください。