新聞記者は激務?「辛い」「辞めたい」評判の真相や激務の理由を解説

新聞記者は公に発信される情報を扱うためその正確性と締切に間に合わせるためのスピードが求められます。そんな新聞記者の仕事が激務と言われる理由が気になるかもしれません。この記事では新聞記者が激務と言われる理由・部署ごとや全国紙と地方紙の激務度の違いなどを紹介します。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

新聞記者とは

新聞記者とは務める会社から発行される新聞に掲載する記事の取材・執筆を行う人のことです。

新聞記者には読者にとって分かりやすく・読みやすい文章を書く力とともに、誤りのない正確な情報を手にする力が求められます。

また、政治・文化・社会・スポーツなど、自分が担当する記事の分野についても深い知識が求められ、新聞記者でも必要な知識は異なります。

新聞記者が激務と言われる理由

次は一般的に新聞記者が激務と言われる理由を4つ紹介します。

新聞記者は自分が担当する分野や注目が集まるニュース・事件・人物に動きがあった場合に取材に向かいます。場合によっては号外を出す必要もあるため、常に情報にアンテナを張りいつでも行動できるように準備しておく必要があります。

目次

理由①|常に臨戦態勢で生活は不規則

1つ目の理由は常に臨戦態勢で生活が不規則であることです。

これは新聞記者の仕事が毎日の朝刊・夕刊に最新の情報を掲載することが求められることが理由です。更に現在はオンライン版でいつでも情報を発信できることから朝刊・夕刊を待たずに速報を出せることも1つの理由になります。

そのため、担当する分野についての情報を常に自分でアップデートし、動きがあり次第すぐに取材・執筆に向かえる準備をしておく必要があります。常に気を抜けません。

理由②|人脈を作るまでの道のりが長い

2つ目の理由は人脈を作るまでの道程が長いことです。

新聞記者の仕事はネットや市販されている書籍などから手に入る情報ではなく、更に深い情報を提供することが求められます。そのためには独自の情報網を構築しておかなければいけません。

しかし、入社1年目の社会人がはじめから信頼できる情報を手に入れられる人脈を持っていることはありません。そのため0からその人脈を作り、正確な情報を素早く手に入れられるようになる必要があります。

理由③|1を書くのに100を調べる

3つ目の理由は1を書くのに100を調べる必要があることです。

新聞記事には情報の正確さが求められます。正確な情報を発信するためには小さなことでも分かりづらいこと・不明瞭なことを徹底的に追求し、明確にする必要があります。

そのためには1つの情報に対して「なぜそうなるのか?」と徹底的に考え、その真偽を確かめるために自らの足・人脈を使って1つ1つの情報の正確性を確かめる必要があり、取材の量が膨大になります。

理由④|執筆は常に時間外労働

4つ目の理由は執筆は常に時間外労働になることです。

担当する記事にもよりますが、日中にニュースに関する取材を行い、更に日中手に入らなかった情報について夕方以降も取材を行うことが多くなります。

更に取材対象が「人」である場合には、その人の仕事が終わってから取材を受け付けるということもあります。必然的に取材時間が夕方以降になり、翌朝の朝刊に間に合わせるためには残業せざるを得なくなります。

新聞記者の激務度は部署によって大きく異なる

次は担当する記事のジャンルごとの特徴や激務度の違いを紹介します。

どのジャンルも取材は大変ですが、勤務時間が最も不規則になりやすいのは社会部と言えます。

社会部|夜討ち朝駆けの典型

これは社会部が扱う仕事は警察が関わる事件が大部分を締め、事件に進展があった際にすぐに最新情報を得るために取材対象者を張り込み、情報を得る必要がります。

そのため社会部の仕事は「夜討ち朝駆け」の典型的な部署となり、勤務時間が長く労働状況はかなり過酷と言えます。

「夜討ち朝駆け」とは取材対象者に対してアポなどを取らずに取材に向かうことです。夜に取材対象者が職場から出る時や自宅に帰宅してくる時や、早朝に自宅を出る瞬間・職場につく瞬間に突撃取材をすることです。

政治部|花形でやりがいは大きい

政治部の仕事は新聞社の中でも花形と言われ、やりがいは大きい部署です。

政治部に配属された新卒生はまずは首相の番記者(特定の人物に張り付く記者)となり、常時首相の行動に合わせた生活を送ることになります。首相の動向に関わるニュースは新聞でも取り扱われやすいのでやりがいは大きくなります。

その代わり、首相の予定によって仕事のスケジュールが決まるので、「自分の時間」を作ることはほぼできず、全国(場合によっては海外)にも飛び回ることになります。

文化部|腰を据えて仕事ができる

文化部が扱う記事は書籍の書評や芸術に関わる内容です。社会部・政治部のように事件の情報が入り次第現場に向かう・取材対象者のもとに向かうことはありません。

文化部の仕事はゆったりと腰を据えて仕事でき、社会部・政治部に比べると比較的落ち着いて仕事を進められます。

取材対象者とも事前にアポを取り、飲食店でともに食事をしながら取材ということもあるので、毎日目まぐるしく仕事が進む社会部・政治部に比べれば激務度は低くなっています。

新聞記者の一日

ここで新聞記者の1日を見てみましょう。

こちらの1日は比較的余裕のある1日です。6:00に起床して、22:00に帰宅できているので6時間程度の睡眠は可能です。

しかし、担当しているニュースについて進展がある場合には取材時間が長くなったり、記事の締切が必然的に差し迫ることもあるので帰宅時間が24:00を回ることもあります。

新聞記者は激務な一方、いいところもある

ここまでは新聞記者の仕事の激務さをお伝えしてきましたが、その分やりがいや良い点もあります。

ここではそんな新聞記者の3つの良い点を紹介します。

①自分で掴んだニュースが世の中に発信される

1つ目は自分で掴んだニュースが世間に発信されることです。

新聞記者の仕事は1つのニュースについて徹底的に調べ上げて紙面に載せる記事を作ることです。そのためには記事の読者が疑問に思であろうことを徹底的に調べ上げて、正確な情報を発信する必要がります。

その努力の結果、自分の記事が紙面に掲載された時には努力が報われたり、社会の役に立ったという実感を得られます。

②名刺1つでどこへでも行ける

2つ目は名刺1つで全国どこにでも行けることです。

新聞記者の仕事は取材の必要とあれば新聞社の名前が入った名刺1つでどこにでもいけます。関係者以外が立ち入りできないところも記者として立ち入ることができます。

普通の生活をしていればまず入れないところにも入ることが出来るので、人と違う経験ができます。

③高い年収が期待できる

3つ目は高い年収が期待できることです。

国税庁の平成30年(2018年)の民間給与実態統計調査によれば、日本人の平均年収は440.7万円とされています。一方で、Career Gardenの情報によれば新聞記者の平均年収は40歳で788万円人されています。

毎日不規則な生活が求められることと、正確な情報が求められることの重労働は平均年収の高さに反映されています。

全国紙と地方紙で激務度に違いはあるか

続いては、全国紙と地方紙による、仕事量や激務度の違いについて紹介します。

全国紙

全国紙は地方紙に比べて激務だと言えます。

これは全国紙では国民全体に関係する情報を扱うことになり、記事を書くための取材も多くの段階を踏むことが原因です。

取材対象者がどこにいても全国飛び回る必要があり、遅い時間の取材を終えた後、新聞の発行に間に合うよう記事を書く必要があるからです。

地方紙

地方紙は特定の地域内のみの情報を取り扱うので、全国紙に比べて肉体的なタフさは求められません。

ただし、地域内の知り合いに関する悪いニュースの取材を扱う必要があるなど、精神的に消耗することもあります。そうした気遣いが求められるという点では、ストレスがかかると言えます。

まとめ

この記事では新聞記者の仕事内容や、それぞれの記者の激務度合いなどについて紹介しました。

一口に記者と言っても担当する記事の内容やどんな新聞の記事を扱っているかによって仕事の厳しさや仕事の仕方は変わります。

記者を志望する場合は自分自身が仕事にどれだけコミットできるか、私生活も重視したいのかなども考えて、最適な新聞社と専門を考えましょう。

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