教員は激務という声をよく耳にします。最近、ニュースでも話題になっている教員ですが、今回は激務と呼ばれている理由や、注意点について触れていきます。教員は、子どもたちの教育に関わることが出来るなど、良い面もたくさんある職業です。教員を目指している場合は、ぜひ参考にしてもらえたらと思います。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
教員とは
教員は、一般的には学校で先生として働く人のことです。しかし、厳密には文部科学省が教育基本法や学校教育法という法律で教員の定義を定めています。以下の内容では、学校で教育を行っている先生と呼ばれる仕事について言及していきます。
教員が激務と言われる理由
教員が激務と言われている理由はいくつかあります。近くにある学校の電気が、夜遅くまでついているということを見る機会もあると思います。ここでは、主な例を以下に紹介していきます。
理由①|部活動で全ての時間が奪われる
中学校や高校は、部活動がある学校がほとんどです。基本的に部活は、日々の授業が終わった後に行われます。
顧問をしている場合、テスト作成など他にやらなければならないことがあったとしても、部活動に参加する必要があります。その結果、課題の確認や授業の用意などの時間を勤務時間外で確保しなければならないのです。
また、朝練や土日など学校が休みの日も部活があるので、休日を見つけるのがとても難しいです。
理由②|モンスターペアレンツ対応で精神的に疲弊する
モンスターペアレンツと呼ばれている保護者対応も、激務と言われている理由の一つです。あまりにも理不尽なことを言われたり、保護者側の自己中心的な考えでクレームをつけてくるので対応に困る場合があります。
少しでも間違った対応をしてしまうと、余計にクレームが激化してしまうので、非常に神経を使います。相手の気分を損ねないように、慎重に対応しなければならず、精神的にとても疲弊してしまいます。
理由③|膨大な雑務で長時間労働を強いられる
いわゆる雑務と呼ばれている業務が教員にはとても多いです。
- 夜間パトロール
- 登下校指導
- 不登校など問題のある生徒の対応
- 部活動の大会引率や運営
- 補習や課外授業
- 通知表や時間割の作成
- PTA関係業務
- 職場体験など学校行事の運営
- 修学旅行などの業者入札
- 備品管理など
この他にも、例を挙げればきりがないです。業者などの外部に任せることが出来ないような業務が多く、これらを部活動の顧問、授業の用意などと並行して行う教員の仕事量は膨大になります。その結果、長時間労働を避けられなくなります。
理由④|「教職調整額」のせいで残業代が支給されない
教員には、文部科学省が定めた教職調整額という制度があり、残業代が支給されません。教職調整額は、残業代と言われている時間外勤務手当を支給しない代わりに、予め給料月額の4%を支給するというものです。
勤務時間の長さに関わらず一律で支給されますが、教員は上記にもあるように長時間労働になりがちです。どんなに激務でも、残業代が出ないので場合によってはモチベーションに影響してしまいます。
理由⑤|教員不足で新米に教えている暇はない
教員不足という現場の問題もあり、新米教師に仕事をしっかりと教えられる環境が整っていない場合が多いです。右も左もわからない状態にも関わらず、次々と仕事を振られる状況はまさに激務です。
周りの教員も自分の業務に追われているので、聞きたいことがあってもほったらかしにされてしまうこともあります。慣れない環境ということもあり、精神的にも肉体的にも疲れてしまいます。
教員で特に激務なのは中学教師
日経新聞が公表した「OECD国際教員指導環境調査の結果」では、日本の教員の労働時間がOECD諸国中、最長であることが分かります。中でも、特に大変なのは中学教師です。
上記で説明した雑務のような仕事の他にも、高校入試などの進路相談をしたり、思春期や反抗期で難しい生徒を受け持ったりする場合もあるからです。
特に進路相談では、生徒の今後の進路に関わることになるので、三者面談では生徒だけではなく保護者にも配慮が必要になる場合があります。思春期ということもあり、親子関係のコミュニケーションがうまくいっていない可能性もあるからです。
教員は激務な一方、いいところもある
教員は激務と言われていますが、もちろん業務が大変な悪い面だけではありません。教員だからこそ感じることができる仕事のやりがいも多くあります。
子供の人生形成に多大な影響を及ぼす
よく聞く話ですが、学校の先生に応援してもらえたことで最後まで諦めずに自分の夢を叶えることが出来たなど、自分が関わった子どもの人生のターニングポイントになれる可能性があります。
毎年多くの生徒と関わることになるので、自分の教え子たちの将来を楽しみにすることができるのは教員ならではのやりがいです。
自分の指導の成果が目に見えて分かる
テストの点数が上がらなかった生徒に対して個人面談を行った結果、違う勉強方法を教えたことで平均点が全体的に上がるなど、指導の成果が目に見えて分かります。
勉強以外でも顧問をしている部活が全国大会に進むことが出来たなど、自分が指導したことで達成した成果や結果が教員自身の実績にも繋がります。
教員の働き方改革は進んでいない
教員の働き方改革は、他の業種に比べ進んでいません。
特に「教育調整額に関する文部科学省の見直し案」では、10年以上議題に上がってはいるものの、結果的に的外れな回答や、現場の大変さを本当の意味で理解していない場合が多く、改善には至っていない現状です。
膨大な業務や夏休みの部活動など、問題は山積みです。そして何より、生徒や保護者といった「人」を相手にする仕事であるため、働き方改革がとても難しい現実があります。
しかし近年では、部活動のあり方を見直す動きも起きており、今後、改善されていく可能性は十分にあります。
教員になる際に気をつけるべきこと
教員を目指す上で、気を付けるべきことがいくつかあります。以下に、簡単ですが例を挙げていますので参考にしてみてください。
小学校・中学校・高校の違い
小学校・中学校・高校と、同じ教員でも業務内容は大きく異なります。小学校では基本的には土日は授業がない限り休みを取れる場合がありますが、中学校や高校では部活動があるので休めない場合があります。
また、それぞれ受け持つ生徒の年齢も違うので、生徒や保護者との付き合い方も大きく変わります。進路相談などの面談内容も、同じ3年生でも中学生と高校生では生徒の考え方も変わってきているので、伝え方に工夫が必要になります。
公立・私立の違い
学校が公立なのか私立なのかでも、働き方が変わってきます。
私立の場合はあまりありませんが、数年を目安に他の学校への異動があります。異動により、今まで自分が培ってきた指導方やキャリアが活かせない場合もあるので、柔軟な対応が必要です。
また、雇用形態も公立の場合は「教育公務員」になりますが、私立の場合は各学校法人に雇用されるというような形になるので給与などの待遇面でも異なってきます。
まとめ
教員は激務と言われている仕事ですが、その分やりがいも多いです。自分がなぜ教員を目指したのかという初心を忘れずに意識することで、様々な問題にも前向きに取り組むことが出来ます。生徒とともに、自分自身も成長することができる教員はとても魅力のある仕事です。