自衛隊で部隊を率いる幹部自衛官は激務だといわれています。しかし、その理由は案外知られていないようです。ここでは幹部自衛官とは何か、どんな人が任官するのか、激務といわれる理由などについて説明します。幹部自衛官のやりがいや向いている人についても触れますので、参考にしてみてください。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
幹部自衛官とは
幹部自衛官とは、自衛隊で士官に相当する地位に就いている人のことです。幹部候補生学校に進み、卒業することが条件となります。卒業後は、少尉(3等陸尉等)に任官されます。
幹部候補生学校は「陸上」「海上」「航空」という3つの自衛隊ごとに設けられていますが、誰でも応募できるわけではなく、条件があります。
防衛大学校出身者
防衛大学出身者は自衛隊に入隊した時点で、将来は幹部として活躍することを、キャリアプランに置いていることが多いです。
そのため、入隊後すぐに幹部候補生学校に進み、陸上・海上・航空それぞれの自衛隊の幹部候補生として訓練を始めます。
しかし、現場を経験しないまま幹部候補生学校での訓練に入ることになるので、実務能力よりも作戦立案能力が高い人が多い傾向にあるようです。
一般大学出身者
一般大学出身者でもキャリア志向のある人は、幹部候補生学校の入学試験を受けることができます。
幹部候補生は「一般」と「歯科・薬剤科」に大別され、応募資格が異なります。一般の場合は22歳以上26歳未満、歯科は20歳以上30歳未満で専門の大卒(見込み含む)の者、薬剤科歯科は20歳以上28歳未満で専門の大卒(見込み含む)の者と定められています。
これは、防衛大学出身者でも同じです。
部内選抜試験合格者
中学あるいは高校卒業後に自衛隊に入隊し、経験を積みながら階級を上げることで、受験資格を得るという方法もあります。
「一般曹候補生」として入隊した人が幹部候補生学校に入学するためには、「曹」から「陸曹航空操縦学生」または「准尉」に昇給しなければ、幹部候補生学校を受験することができません。
しかし、現場を経験したうえで幹部として活躍する際には、部下からの信頼が厚いケースが多いそうです。
幹部自衛官が激務と言われる理由
幹部自衛官が激務といわれる背景には、災害が発生すると自衛官は不眠不休で救助にあたるというイメージができあがっていることがありそうです。
では幹部自衛官が激務といわれる理由について、具体的に考えてみましょう。
業務量が膨大
幹部自衛官として「小隊長」の役職に就いた場合、10~50人の部下を持つことになります。部下の訓練の指揮をとるほか、上司からの命令を伝えるのも幹部自衛官の仕事です。
そもそも自衛隊の仕事は防衛活動だけでなく、緊急救助活動や国際平和協力活動など多岐にわたります。そうした現場で活躍するだけでなく、看護や衛生に携わったり、物資調達などの後方支援を行う部隊もあります。
たくさんの専門職があり、協働して任務にあたるために、幹部自衛官は重要な役割を担います。どうしても業務量が増えてしまうのは、それが理由です。
早朝に自衛官としての訓練を行う必要がある
自衛官の仕事は、任務や訓練に当たることだけではありません。いつでも任務を全うできるように、常日頃から体力トレーニングを行うことも、仕事の一つです。
幹部自衛官は部下の指導以外に、様々な事務処理を行うため、勤務時間が長くなりがちです。
しかし幹部自衛官でもトレーニングは義務ですので、勤務時間外の早朝や退勤後などに行うことになります。勤務拘束時間が長いうえ、トレーニングもきちんと果たす必要があるため、過酷といわれるのです。
家族と連絡が取りにくい
自衛隊は、国際平和協力活動を行っています。そのため国内だけでなく、海外への災害派遣や、国連PKO派遣の任務につくこともあります。
その場合、派遣先の国の通信インフラが整っていないことで、電話やメールがつながらないケースがあります。
また海上自衛隊の場合は、航海中は携帯電話を使用できないだけでなく、航海先や期間を口外することを禁じられています。
このように家族と連絡がとりにくい、仕事について口外できないことが、精神的な負担になる人も多いです。
常に緊張状態にある
2019年は日韓関係が過去に例がないほど悪くなっており、国防ラインの見直しが必要となるかもしれません。また、韓国機によるレーダー照射問題などもあり、自衛隊の仕事の中でも国防がより重視されることは明白です。
特に航空自衛隊の場合、1年間に999回ものスクランブルが起こっており、他国の戦闘機と数メートルの距離まで接近することも珍しくありません。
また陸上や海上自衛隊であっても、救助活動はいつ起こるかわからず、天災が頻発する日本では、いかなる時にも任務を遂行できる心構えが必要です。
このように常に緊張状態が続くことも、幹部自衛官が激務といわれる所以でしょう。
幹部自衛官で特に激務なのは幕僚監部
東京都の市ヶ谷にある防衛相幕僚監部は、エリートしか所属することができません。幕僚監部では国防や警備に関する計画や運営を担っており、陸上・海上・航空それぞれに置かれ、その上に統合幕僚監部があります。
総理大臣や防衛大臣といった政府高官と接することも多く、自衛隊の中で最も過酷な部署とされています。
幹部自衛官は激務な一方、良いところもある
幕僚監部所属でなくても、幹部自衛官は業務量が多く、自身の体力トレーニングも欠かせず、激務であることは否定できません。
しかし、それでも幹部自衛官を目指す人が多いのは、激務以上の良いところを感じているからです。ここでは幹部自衛官の良いところについて、紹介します。
国家の根幹である安全保障に携われる
幹部自衛官に限らず、自衛官の多くが仕事のやりがいを感じる理由に、国家の根幹である安全保障に携わることができることがあげられます。
国防がメインではありますが、現在の国際情勢を考えると、国外で活動が増える可能性が高いです。しかし、どの部隊に所属していても、国を守る仕事を担っている点は共通しています。
中でも幹部候補生は、部下を守りながら国に貢献する仕事を担うという点で、責任と比例したやりがいを感じているようです。
20代からリーダーとして隊員をマネジメントできる
幹部自衛官には、大卒でなくてもなれる方法があることは前述しました。そのため、中卒あるいは高卒で自衛隊に入隊し、経験を積んだ後で、幹部候補生学校に進むことができます。
ただし、幹部候補生学校に進むためには入稿条件を満たすため、昇格しなければなりません。しかし見方によっては、昇格して20代からリーダーとして隊員のマネジメントを経験しておくと、幹部候補生になった時に役立つことは明白です。
多様な仕事があり、常に挑戦できる
自衛隊には様々な部署があり、一般の幹部候補生の場合はどこに配属されるかわかりません。勤務地も国内とは限らず、若い幹部自衛官が海外に派遣されるケースも少なくないようです。
さらに20代で幹部自衛官になった場合は、自分より年上の50代の隊員を部下にすることもあります。誰もが年下の上司に対して好意的とは限りませんので、指揮する大変さを実感するケースもありますが、それが幹部自衛官としての成長につながります。
また将来、統括幕僚監部に所属することができれば、海外駐在や分析などの仕事にも携わることができるのも魅力です。
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幹部自衛官に向いている人
自衛隊に入隊すると、集団生活を余儀なくされます。最初の教育隊はすべて相部屋で寝食や入浴も共にしますので、自衛官は協調性があり外交的な人が向いています。
また幹部自衛官を目指すうえでは、それに加えて大切なポイントがあります。どんな人が向いているのか、具体的に紹介します。
国家のために尽力したい人
幹部自衛官は、部下を率いて国防の仕事を担います。業務量も責任も大きい仕事ですので、国家のために尽くしたいという強い気持ちがあることが一番です。
2011年の東日本大震災以降、日本各地で災害が頻発しています。そして多くの自衛官が、救助活動を担いました。その献身により助かった国民の命は、膨大な数に上ります。過酷でも国民の命を守ることが喜びであるという思いは、激務を支えているのです。
自分の成長がモチベーションになる人
幹部自衛官になるためには、幹部候補生学校に進むための試験を受けなければなりません。合格しても、厳しい教育と訓練が続きます。
そして希望通り幹部自衛官になったとしても、そこからどこまでの階級に上がるのかは、自分の努力次第です。
そのため、困難なことにも取り組む姿勢と、自分の成長をモチベーションに努力し続けることができるメンタリティが必要です。向上心のある人には、幹部自衛官になる素質があるといえるでしょう。
幹部自衛官は働き改革が進んでいない
日韓関係の冷え込みや日米貿易戦争など、近年国際情勢は緊張度を増しています。北朝鮮による短距離弾道ミサイルの発射が頻発するなど、近隣諸国からの脅威も増しています。
しか、自衛隊への入隊者は減少傾向にあり、深刻な人手不足が続いています。そのため、働き方改革が進んでいるとは言い難い状況です。
まとめ
幹部自衛官は、決して楽な仕事ではありません。国の有事には、不眠不休で任務に就く覚悟が必要な仕事です。
しかし、激務を超えて得られる達成感ややりがいがあるのも事実です。自分に適性があると感じ、世の中のためになる仕事に就きたい人には、向いている仕事といえるかもしれません。