近年は声優の人気が高まり、テレビや映画だけでなく、ライブイベントにも活躍の場を広げています。そうした声優を裏で支えているのが、マネージャーの存在です。しかし声優マネージャーの仕事は、就活生にはあまり知られていません。そこで今回は、声優マネージャーの仕事内容や激務と言われる理由について解説します。
弊社bizualでは、就活で業界選び、面接対策、ES対策などにお悩みの方向けに無料サポートを実施しております。
無料登録後、下記就活サポートが完全無料で受けられるようになっているため、就活生の方はぜひご活用ください。
bizualのサポートに無料登録しておくと・・・
- 就活生専門のコミュニティに無料参加できる!
- 面談後参加できるコミュニティで近年の就活業界の傾向などの情報を受け取れる!
- ES免除・1次面接無しの選考ルートも選べる!
- 選考対策(ES添削・模擬面接)を無料サポート!
- 面接官からの合否フィードバックを共有!
この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
声優マネージャーとは
声優にも俳優と同じようにマネージャーが付いていることは、あまり知られていないかもしれません。しかし人気声優には大抵、マネージャーが付いています。
ここでは、声優マネージャーの仕事内容と求められる能力について紹介します。
声優マネージャーの仕事内容
声優マネージャーは声優が仕事をしやすいように、様々なサポートを行います。主な仕事を以下にまとめてみました。
- スケジュール管理
- 営業
- 現場への同伴
- メディア管理
声優マネージャーはスケジュールを確認しながら仕事の依頼を受け、日程の調整やギャラの交渉も行います。収録先など仕事場への送迎やオーディションに関する情報収集、取材を受けたインタビュー記事やSNSの確認まで、業務は多岐にわたります。
声優マネージャーに求められる能力
声優マネージャーの仕事をするうえで、求められる能力があります。それは「コミュニケーション能力」「管理能力」「行動力」の3つです。
声優マネージャーは声優だけでなく、アニメ・映画・ゲームの制作スタッフやイベント関係者など、たくさんの人と関わる仕事です。年齢の幅も広いため、高いコミュニケーション能力が求められます。
そして多くの声優は仕事を得るために、オーディションを受けなければなりません。またイメージを損なわないよう、メディア戦略も担います。そのためスケジュールだけでなく、様々な管理能力が問われます。
最後に、マネージャーは今まで取引のない会社にも営業しなければなりません。何事にも壁を作らず積極的に行動する力が大切な仕事といえます。
声優マネージャーが激務と言われる理由
声優マネージャーは、芸能マネージャーと比べても激務だと言われています。その背景には、声優マネージャーの業務が多岐にわたることがあるようです。
ここでは声優マネージャーが激務と言われる理由を5つ、紹介します。
理由①|現場同伴で拘束時間が長い
人気の声優を担当すると特に、マネージャーが現場で拘束される時間が長引く傾向があります。出演シーンが多いため収録に時間がかかるほか、送迎もしなければならないからです。
また制作現場でのトラブル対応に備えて、マネージャーが立ち合うケースも少なくありません。一方で現場に同伴する時間を、営業チャンスにしている声優マネージャーもいるので、デメリットばかりではないようです。
理由②|10人以上を担当することもある
声優プロダクションに勤務する場合、10人以上の声優を担当するケースもあります。人気声優は一握りなので、それ以外の多くの声優はマネージャーによる営業が欠かせません。
複数の声優の営業やスケジュール管理、送迎を同時並行で行うのは簡単なことではありません。これが、激務と言われる一つの要因となっています。
理由③|営業・交渉がタフ
人気声優でない限り、仕事の依頼は待っていてもきません。そのため声優マネージャーは、プロフィールや音源を持ってアニメ・映画・ゲームなどの制作会社に営業し、オーディションを受けられるよう段取りしなければなりません。
このように役がつくまでの交渉が大変なので、声優マネージャーがタフでなければ務まらないのです。
理由④|休みと仕事の境目がないほど連絡が飛び交う
プロダクションに勤めている声優マネージャーには、会社が定めた休日があります。しかし、イベントは休日に行われることも多く、休みは不規則です。
さらに休日であっても、アニメ・映画・ゲームの制作会社からの問い合わせには対応しなければ、担当する声優の仕事をもらうことができません。そのため、休日と出勤日の境目がつきにくいという現実があります。
理由⑤|給料が労働時間に見合わない
声優マネージャーは残業や休日出勤も多く、業務も多岐にわたります。また休日であっても、メールや電話の対応に追われることが珍しくありません。
このように声優マネージャーは多忙にも関わらず、平均年収は300~400万円と決して高くありません。給料と労働時間が見合わないことも、激務と言われる一因でしょう。
声優マネージャーの1日のスケジュール
声優マネージャーは担当している声優と受けている仕事によって、1日の過ごし方が変わります。人気声優を担当している時には自宅まで迎えに行き、収録先やイベント会場に送って現場で仕事終わりまで待ちます。
収録やイベントがなければ、テレビ局・ラジオ局をはじめ、制作会社に営業に出かけることもあります。
声優マネージャーは激務な一方、いいところもある
声優マネージャーは芸能マネージャー並みに業務が多岐にわたりますが、年収は低めになっています。しかし収入以外でのメリットを感じ、目指す人も少なくないようです。
ここでは激務と言われる声優マネージャーの良いところについて、説明します。
①イベント・ロケで色々なところに行ける
人気声優の担当になると、イベントやテレビ・ラジオのロケのため地方都市や海外に出張することがあります。会社の経費で色々なところに行けるのは、声優マネージャーのメリットの一つといえるでしょう。
また担当する声優が地方のファンに囲まれている様子を見るのは、マネージャー冥利につきるといえそうです。
②有名人にも会うチャンスがある
近年はアイドルや人気タレントがMCを務めるテレビやラジオの番組から、声優へのオファーがあることも珍しくありません。そのため、担当声優に同行するマネージャーは、有名人に会うチャンスが増えているのです。
自分がファンのタレントに会えることは、大きな特権と言えるでしょう。
③自分の力で道を切り拓くやりがいがある
声優志望の若者は多く、1人のマネージャーが複数を担当することは当たり前です。そのすべてを大成させることは難しくても、自分が営業をかけた結果、大きな役をつかんで人気者になる人もいます。
声優マネージャーの営業力や交渉力により人気声優を育てるという、自分で道を切り開ける仕事であることがモチベーションになる人も多いです。
声優マネージャーの働き方改革は進む気配がない
声優マネージャーに限らず、アニメ業界は薄給・激務です。アニメーターも激務で有名ですが、アニメに対して憧れを持つ人が多く、典型的なやりがい搾取業界とも言われています。
近年は違法サイトで無料で観れてしまうなど、アニメ業界は収益をあげることに苦戦しています。業界全体のお金の流れが変わらなければ、薄給かつ人手不足の状況が続きますので、声優マネージャーの労働環境の改善には時間がかかると言えそうです。
声優マネージャーになる方法
声優マネージャーは、新卒募集が少ない職業の一つです。そのため声優マネージャーになるためには、就活を始める前から準備をしておくことが大切です。
ここでは声優マネージャーになるための方法について、紹介します。
①声優マネージャーを目指せる専門学校もある
新卒で声優マネージャーを目指したいと考えているなら、専門学校で必要な知識や技術を学ぶのがおすすめです。「芸能マネージャーを目指せる専門学校一覧」に、専門のコースがある学校が紹介されています。
また芸能マネージャーの多くは4年制大学出身者なので、大学生であっても就職できるチャンスはあります。
②意外と中途採用が多い
声優マネージャーは営業力や交渉力が求められることもあり、新卒で採用する企業は多くありません。しかし、中途採用はかなりの頻度で行われています。マスコミやアニメ・映画・業界内で実務経験があると、転職では有利です。
業界経験がなかったとしても、営業あるいはマネジメントの経験があれば、異業種転職できるチャンスはあります。新卒での就職が難しい場合は、一度別な業界に就職したうえで、転職して声優マネージャーを目指すのも、選択肢の一つといえます。
まとめ
声優マネージャーは年収や業務の幅広さを考えると、激務といえるかもしれません。しかし、アニメやゲームが好きで、制作に携わる専門スキルがない人にとっては、憧れの業界で活躍できる数少ない職種の一つです。コミュニケーション能力に自信があるなら、挑戦してみることをおすすめします。