これから伸びる業界・衰退する業界とは|伸びる業界に就職する方法も解説します!

現代では社会の変化、経済的変化が早くなってきていると共に、今後、伸びる業界と衰退する業界があると言われています。今回は今後、伸びる業界と衰退する業界を紹介し、さらに伸びる業界の見極め方、伸びる業界へ有利に就職するための方法について記載しています。

監修者

キャリアアドバイザー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

これからは変化が早い時代

ITシステムの技術発展で、現代社会の変化、経済の変化が早くなっています。今後、仕事を長く続け、安定して生きるためには、伸びる業界と衰退する業界を見極めることが重要になってきます。

本記事では伸びる業界と衰退する業界、さらに見極め方と就職について見ていきます。

これから伸びる業界

時代が進むにつれて新しい働き方や業界が増えています。今後、伸びると言われている業界を紹介、解説していきます。

目次

IT業界

IT業界にはインターネット・WEB分野、情報処理分野、ソフトフェア分野、ハードフェア分野の分類があり、各分野の組み合わせによって新しいサービスが生まれることがIT業界の特徴と言えます。

2020年のIT業界は市場規模5兆円を超えると言われており、今後も5Gの通信システム、AI技術がIT業界発展を後押しするでしょう。

医療業界

医療業界には介護や医師、薬品と言ったような仕事がありますが、日々技術の開発が進んでいます。

技術の発展により平均寿命が延びていることが高齢化社会を生み出し、医療技術の発展を後押ししていると言えます。

内閣府が発表している記事によると、2065年には2.6人に1人が65歳以上、3.9人に1人が75歳以上になると予想を立てています。

今後も高齢化、さらに医師不足が進むと予測されている背景があるため、医療業界の衰退は考えにくいでしょう。

観光業界

外国人の来日者は年々増加しており、観光庁の発表では外国人旅行消費額は4.8兆円と7年連続で増えています。

2020年には東京オリンピックがあり、2025年には大阪万博が予定されている日本では観光業界は重要な業界と言えます。

トラベル会社の観光ツアーが作りだした観光業界は地域貢献になり、宿泊業、飲食業と言った業界を支えていると言えます。

運輸業

運輸業界はスマートフォンやタブレットの普及が背景にあり、個人間のネットショッピングで需要が高まり運輸業の市場は伸びています。一方でドライバー不足が運輸業界の問題となっています。

運輸業界も人手不足からトラックの自動運転やドローンの開発が今後のポイントになってくるでしょう。

三井住友銀行が発表している記事で現在の物流業の環境、生産性向上について記事を出していますので参考にして下さい。

エンターテイメント業界

映画、ゲーム、音楽などのエンターテイメントはIT技術の発展とともに伸びていく業界と言えます。現在では動画配信サービスや音楽配信サービスが人気を集めています。

近年出てきたAR・VRはスマートフォン、ゲーム機でも使用されており、今後、ゲームセンターやテーマパークにも使われると言われています。

今後、どのように人々を楽しませてくれるのか、老若男女問わず楽しみな業界と言えるでしょう。

その他

下記業界も今後、伸びていくと言われている業界です。

  • 人材派遣業界
  • 農業業界
  • 食品業界

終身雇用が現実的にできなくなって来たことで働き方に多様性が求められている背景があるため、企業と労働者を繋ぐ役割である人材派遣業界は伸びると言われています。

農業業界も世界的人口増加が需要増加にある一方で、高齢化や地球温暖化の影響が問題視されています。家庭菜園や自動化が農業界では注目を集めており今後、発展につながっていくでしょう。

食品業界は高齢者の増加による個食がニーズを集め、さらにフードデリバリーサービスが新たな雇用を生んでいる背景があり、今後も発展すると言われています。

これから衰退する業界

伸びる業界がある一方で、衰退する業界もあります。ITの発達が大きく進んでいることが影響し、衰退すると言われている業界が多くあります。ここでは衰退すると言われている業界を紹介します。

出版業界

スマートフォン、タブレットの普及により電子化、ペーパレス化が進み、出版業界は衰退傾向にあります。全国出版協会の発表によると紙市場、書籍市場、雑誌業界は年々マイナスになっています。

今後もITの発展が進むことから紙媒体市場の成長は見込みづらいと言えます。

金融業

金融業は銀行、保険、証券、クレジットカード会社が一般的に金融業と言われていますが、とくに銀行業は衰退すると言われています。

世界的に電子マネーや仮想通貨の技術が進み、キャッシュレス化の影響で個人が使用するATMや窓口の必要が無くなります。また、低金利の影響もありお金を集めることが難しくなっています。

総務省統計局が発表している記事(6-18Excel)では主要金融機関の店舗数が平成27年度から年々、店舗数が減っていることが記載されています。

製造業

製造業は自動化と無人化が進むことにより衰退傾向に進むと言われています。ロボットの開発が進んでいることがあげられ、ロボット技術が生産ラインの自動化・無人化を後押しするでしょう。

ロボット技術の開発が進むことで製造業自体の市場は下がりにくいと言えますが、長い目で見ると自動化・無人化は雇用の削減につながるでしょう。

その他

下記業界も今後の成長が見込みづらい業界です。すべてITの発展が関係し、今後の成長が難しいと言われています。

  • 公務員業
  • 士業
  • テレビ業界

公務員業は職種にもよると思いますが、中でも地方公務員はITの発達とともにデータ処理の自動化が進み、さらには日本の人口減少で地域間の合併が進み雇用が無くなります。

会計士、税理士、弁護士と言った士業もデータ処理やAI技術により必要が無くなってくると言われています。

テレビ業界でもITの技術により動画配信のサービスが増えテレビを見ない人が多くなると言われています。

伸びる業界を見極める方法

就職活動をする中で伸びる業界を見極めえることは今後の人生プランを考える重要なことだと言えます。ここでは伸びる業界を掴む方法を紹介します。

社会の動向を掴む

社会の動向を掴むためにはやはり情報をインプットすることが大切です。そのためにニュースをこまめに確認することや、経済本に興味を持つことをお勧めします。

日本の高齢化社会や人口減少は進んでいたとしても、世界的には人口は増えているといったような社会の動向はニュースや経済状況をチェックすると分かります。

業界の動向を掴む

伸びる業界を掴むためには株の値動きを確認すること、長い目でみることがお勧めです。

値動きを掴むためにはインプットする情報が「どこから来た情報で、どこに向かうか」という視点、また1年2年単位ではなく、約10年後という長い目で見ることにより業界がどのような方向に進むか見えてきます。

意識して情報を集めるようにしましょう。

伸びる業界に就職する方法

ここでは、どのように就職活動をすれば伸びる業界に入れる可能性が上がるのかを紹介して言います。長く安定し、成長も見込める業界に入りましょう。

自分の能力を高める

時代の変化が早く、終身雇用も無くなってきている現代では、学び続けることが重要になってきます。個人でもITを駆使し、社会の変化や経済の変化についていく努力をしていきましょう。

資格を取得する

今後、伸びる業界で役に立つと言える資格を5つ紹介します。資格取得は就職活動時、アピールできるポイントになります。

  • 医療事務、介護福祉士|医療業界
  • 基本情報技術者試験|IT業界
  • TOEIC・TOEFL|観光業界
  • 無人航空従事者試験 |運輸業界、農業業界
  • 薬剤師|医療業界

TOEIC・TOEFLは観光業界問わず、すべての業界で使える検定試験だと言えます。基本情報技術者試験はITの入門者と言われている資格です。IT業界では3年以内に取得を義務付けている会社も多いです。

無人航空従事者試験は聞いたことが無い人も多いのではないでしょうか。本資格はドローン検定協会が主催している試験になります。今後の運輸業、農業業界、建設業界で役に立つと言われています。

まとめ

今回は、伸びる業界と、衰退する業界を見てきました。ITの発展が今後の仕事を左右すると言えます。IT業界には様々な可能性が眠っており、様々な業界とコラボレーションできることも強みです。

なお、衰退する業界と言われていても、革新的なサービスや必ず必要とされるサービスが生まれる可能性もあります。自分がやりたいことにどんどんチャレンジするように心がけていきましょう。

目次