書類選考を通過すると、企業から面接日程の連絡があります。そして速やかに返信しなければ、企業の不興を買う可能性が高いです。また返信で、日程調整を依頼しなければならないケースもあるでしょう。そこで今回は、面接日程確定のための基本的なメール文面やパターン別の返信例について解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
面接の日程確定メールには必ず返信しよう
就職協定が廃止されたものの、大手企業は横並びのスケジュールで新卒採用を行うのが一般的です。複数の企業に応募している場合は、面接日程が重なる可能性が高くなります。
だからこそ、面接の日程確定メールには必ず返信するのがマナーです。企業側も他社の面接日程が重なることは織り込み済みですが、返信がなければ自社のスケジュールを組むことができません。自分の都合だけでなく、企業の立場も考慮する必要があります。
面接の日程確定メールに返信しなかった時の企業側の気持ち
就活生の中には、面接日程を知らせるメールは単なる連絡事項だと考えている人もいるかもしれません。しかし、面接の日程確定メールに対する就活生からの返信も、採用選考に少なからず影響を与えるものです。
ここでは、面接の日程確定メールに返信しなかった時の企業側の気持ちについて説明します。
面接日程通りに来るかわからない
面接日程の確定メールを送ったにも関わらず、返信がこなかった就活生に対して、企業側は本当に当日来るかどうかわからないという印象を持ちます。
そのため、連絡があった面接日に足を運んだとしても、「返信をしなかった応募者」というマイナス評価になっている可能性が大と考えられます。また、面接人数が多い企業の場合は、予定が確定せず迷惑をかけていることもありえます。
礼儀やマナーがなっていない
近年の新卒採用では、社会人基礎力のレベルが問われます。そのため、面接の日程確定メールを送ったにも関わらず返信がない時点で、礼儀やマナーがなっていない就活生であると思われるリスクがあります。
面接日程確定メールへの返信は、速やかに行うのがマナーです。それを怠り、メールに返信をしないことで採用担当者に不信感を与えるのはよくありません。
ただし、書類通過メールや選考通過メールといった事務処理のメールに関しては、返信する必要はありません。面接日程確定メールは事務処理のメールとは異なることを念頭に置いておきましょう。
面接の日程確定メールの基本マナーと細かい注意点
面接日程確定のメールが届いた時には、ビジネスマナーに則った返信を送るのがルールです。返信メールの内容がひどいと、面接前からマイナス評価されるかもしれません。
ここでは、面接の日程確定メールの基本マナーと細かい注意点について詳述します。
面接の日程確定メールの基本マナー
面接日程確定メールに返信する際に、守るべき基本マナーがいくつかあります。ここでは返信メールの基本マナーについて、具体的に説明します。
①返信は「24時間以内」,「午前9時から午後10時」までにする
企業から面接日程を知らせるメールが届いたら、24時間以内に返信するのが大原則です。24時間経っても返信が届かないと、企業の採用担当者はメールがきちんと送られていないのではないかと不安になってしまいます。
また、返信メールを送る時間にも配慮が必要です。企業の営業時間内で、採用担当者が忙しい、あるいは休憩中の時間帯を避けるのがマナーです。そう考えると、午前9時から10時がベストでしょう。
もし諸事情で24時間以内に返信できなかった際には、1分でも1秒でも早くメールを返すのがセオリーです。そして「返信が遅くなり、大変申し訳ございません」という一文を、必ず文面に加えましょう。
②企業側のメールの本文は残したまま記載する
面接日程を知らせるメールに返信する場合は、企業側から届いた文面を残したまま記載するのがマナーです。これは、ビジネスメールのマナーでもあります。
また、企業側のメール本文を消してしまうと、後で日程を確認したい時などに探すのが大変です。これは就活生も、採用担当者にもいえることでしょう。
③スケジュールが未定の場合は返信する期日を伝える
就活や大学のスケジュールが不明で日程の確定ができない場合、スケジュールが判明する日次を連絡するメールを送ることが大事です。
「○月〇日までにご連絡いたします」と連絡することで、企業側も対応がしやすくなります。
スケジュールが未定の場合の返信は下記で例文を載せていますので、そちらをご覧ください。
④本文の順番・構成
面接日程のお知らせメールへの返信は、ビジネス文書の書き方に則って作成するのが道理です。メールの基本的な書き方は、以下の通りです。
- 件名/先方からの件名を変えず「Re:」をつけて返信する
- 宛先/会社名・部署名・役職名・氏名の順番で書く(3行以内に収める)
- 挨拶/宛先から1行空けて、「お世話になっております」と書く
- 名乗り/自分が何者かを書く
- 本文/面接日時を承諾する、あるいは日程変更を依頼する旨を記載する
- 締め/「何卒よろしくお願い申し上げます」で締める
- 署名/大学と学部学科名・氏名・メールアドレスなどの個人情報(詳細は後述)。飾り文字は華美にならないよう「-」などにとどめる
挨拶にふさわしい敬語の使い方は、後述します。
面接の日程確定メールの細かい注意点
企業から面接日程確定のメールが届いた時にも、就活生は速やかに返信する必要があります。ここでは、面接の日程確定メールの細かい注意点について説明します。
①日程を必ず記載する
面接の日程確定メールに返信する場合は、必ず面接日を記載するのがマナーです。その際には、採用担当者が記載してくれた日時と場所を、そのまま記載します。
そうすることで、面接日程を間違うリスクが軽減されるメリットもあります。
②表記に気をつける
企業の採用担当者が、就活生の社会人基礎力のレベルをチェックしていることは前述しました。企業の採用担当者は返信メールの表記を見れば、応募者のビジネスマナーの習熟度をはかることができるので注意が必要です。
丁寧な文面を心がけるあまり、「お」「ご」「させていただきます」などの表記が羅列するのは良いことではありません。また後述しますが、敬語の使い方を間違わないよう配慮が不可欠です。
また、顔文字・絵文字は当然ですが使用してはいけません。
③読みやすい文章を意識する
企業の採用担当者は、多くの返信メールに目を通すものです。面接前に自分を印象付けたいなら、読みやすい文章を書くことを意識しましょう。
大事なのは、伝えるべき内容をシンプルに書くことです。自己アピールをダラダラ綴っている返信メールにより、評価が下がる可能性も否定できません。
そして、1ブロックの文章量は3行から3.5行が適切です。改行やスペースの取り方にも、配慮しましょう。
④件名は変更せず氏名と大学名を加える
件名は基本的に変更しません。しかし、誰から来たメールなのかを一目で判断するために、もともとの件名に自分の氏名や大学名などを追加して記載すると良いでしょう。
返信用のREも残したままにしておきます。
⑤最後に署名を入れる
返信メールの基本マナーでも触れましたが、返信の最後には署名を入れるのが鉄則です。以下に署名欄の基本を記載しておきますので、ぜひ参考にしてみてください。
ーーーーーーーーーーーー
○○大学△△学部△△学科
氏名
メールアドレス
携帯電話番号
(ある人は)自宅の電話番号
住所
ーーーーーーーーーーーー
パターン別|新卒のための面接の日程確定メールへの返信例文とポイント
企業から面接日程が確定したメールが届いたとしても、状況によって返信する内容が変わります。
ここでは、面接の日程確定メールへの返信例文をパターン別に紹介します。挨拶文・本文・締めまでの例文を記載しますので、ぜひ参考にしてみてください。また、意識すべきポイントもあわせて紹介していますので、一緒にご覧ください。
承諾|企業が確定した日程の面接に参加できる時の返信
件名:Re:面接の日時に関して ○○大学 氏名 株式会社◯◯ 採用担当△様
お世話になっております。
貴社の求人に応募いたしました、○○大学△△学部△△学科の氏名です。
この度は、面接日程のご連絡をいただき、ありがとうございました。
ご提示いただいた下記日時にお伺いいたします。
00月00日(〇)00時~
当日は、何卒よろしくお願い申し上げます。
(署名)
【ポイント】
自己紹介の後、「連絡をいただいたことへのお礼や感謝の言葉」 を入れることを忘れないようにしましょう。この一文があることで、企業側の印象もよくなります。
そして、提示された日程で会社に伺うことを伝えましょう。最後に、重ねて企業へのお礼を述べ、本文を締めます。
変更|企業が確定した日程が合わず、再調整をお願いする時の返信
件名:Re:面接の日時に関して ○○大学 氏名 株式会社◯◯ 採用担当△様
お世話になっております。 貴社の求人に応募いたしました、○○大学△△学部△△学科の氏名と申します。
面接日時の件で、ご連絡させていただきました。
誠に申し訳ございませんが、ご提示いただいた日時では都合がつかず、別日程での調整をご検討いただくことは可能でしょうか。
以下の日程であれば、お伺いさせていただくことが可能です。
00月00日(〇) 終日
00月00日(〇) 00~00時
00月00日(〇) 終日
お手数をおかけして大変申し訳ございませんが、ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
(署名)
【ポイント】
希望日時は最低3つ提示するようにしましょう。企業は数多くの学生の面接を予定していますので、日時が被ることも当然あります。そのため、対応可能な日時を複数提示することは企業側への配慮にもなります。
この場合、面接に伺えない理由を特に明記する必要はありません。他の面接とかぶってしまったときでも、「都合がつかないため」という理由で大丈夫です。
お礼|企業に日程の再調整をしてもらった後の連絡・お礼の返信
件名:Re:面接の日時に関して ○○大学 氏名 株式会社◯◯ 採用担当△様
お世話になっております。 貴社の求人に応募いたしました、○○大学△△学部△△学科の氏名と申します。
この度は、面接日程を再調整していただき、誠にありがとうございました。 ご提示いただいた下記日時にお伺いいたします。 00月00日(〇)00時~
当日は、何卒よろしくお願い申し上げます。
(署名)
ポイント
基本的には提示された日時を承諾する際の返信メールと変わりませんが、再調整していただいたお礼は丁寧にしましょう。一言「お手数をお掛けしました」という言葉を添えるだけでも印象は良くなります。
辞退|面接に参加できなくなった時の返信
件名:Re:面接の日時に関して ○○大学 氏名 株式会社◯◯ 採用担当△様
お世話になっております。 00月00日(〇)00時に面接のお約束をいただいている、○○大学△△学部△△学科の氏名と申します。
先ほどお電話させていただきましたが、■■様がご不在とのことでしたので、まずはメールにてご連絡させていただきます。
大変申し訳ございませんが、諸般の事情により面接を辞退させていただきたく存じます。
貴重な時間をいただいたにも関わらず、身勝手なご連絡を差し上げることになったうえ、面接自体の連絡がメールになってしまった点につきましても、重ねてお詫び申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々のご発展を祈念しております。
(署名)
【ポイント】
やむを得ない理由や他の面接とかぶってしまい、面接を辞退する場合は、できるだけ早めの対応が求められます。まずは、電話で連絡することを試みて、担当者の方と繋がらなかった時は、謝罪の意を込めてメールを送りましょう。
また、メールの場合、面接辞退の内容のみを急に送ってしまっては企業も混乱してしまいます。「いつ面接をする予定の誰なのか」をはっきりと明示した上で送信しましょう。
確認|企業側に日程を確認する時の連絡・催促
件名:Re:面接の日時に関して ○○大学 氏名 株式会社◯◯ 採用担当△様
お世話になっております。 貴社の求人に応募いたしました、○○大学△△学部△△学科の氏名と申します。
ご相談させていただいております面接の日程ですが、ご都合のほどはいかがでしょうか。お手数をお掛けして申し訳ございませんが、念のため以前お送りしたメールを再度転送いたします。
00月00日(〇) 終日 00月00日(〇) 00~00時 00月00日(〇) 終日
上記の日程でご調整頂けますと幸いです。お忙しいところ恐縮ですが、何卒宜しくお願いいたします。
(署名)
ポイント
企業側から面接の日程の連絡がこない、または再調整をお願いしたのに返信が来ない場合はこちらから再度連絡しましょう。企業側が調整に手間取っていることために連絡が遅れているというケースがほとんどですが、企業には数多くのメールが届くため、気づかないままになっているという可能性も無きにしも非ずです。
再確認のメールを送信する際は、事前に迷惑メールなどに入っていないか確認してから送るようにした方が良いでしょう。
連絡|スケジュール未定・不明の時の返信
件名:Re:面接の日時に関して ○○大学 氏名 株式会社◯◯ 採用担当△様
お世話になっております。 貴社の求人に応募いたしました、○○大学△△学部△△学科の氏名と申します。
この度は、面接日程のご連絡をいただき、ありがとうございました。現在、私のスケジュールの見通しが立っておらず、ご提示いただいた日時に伺えるか不明でございます。
○月〇日にスケジュールが確定しますので、決まり次第、再度希望する日程をご連絡いたします。
お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
(署名)
ポイント
まずはスケジュールが未定という事情と、いつまでにスケジュールが判明するかの2点を明確に記載しましょう。こちらの都合で企業側を待たせることになるので、謝罪の文章も添えると良いです。
企業側から反応があった場合はそれに従って連絡すれば問題ないです。
面接の日程確定メールの返信をする際の敬語NG例
面接日程確定メールに返信する場合は、正しい敬語を使わなければなりません。就活生が日常的に使っている敬語の中には、ビジネスマナーとして適さないものがあるので注意が必要です。
ここでは、面接日程確定メールの返信をする際に使うべきではない、敬語のNG例を紹介します。
①「お世話になります」→「お世話になっております」
就活生の中には「お世話になります」「お世話様です」を、あいさつ文として使っている人がいるかもしれません。しかしこの言葉は、これから面接を受ける企業の採用担当者に対して使うのは失礼にあたります。
「お世話になっております」が正しい敬語ですので、間違わずに使いましょう。
②「了解しました」→「かしこまりました」「承知いたしました」
就活生が大学の教授とメールをやりとりする際に、「了解しました」という言葉を使っているところを数多くみてきました。それを咎められなかった就活生は、面接日程確定メールに返信する際にも、同じ表現をする可能性が高いです。
しかし「了解」とは、上の人が目下の人の意見や考えを了承・許可するという意味をもちます。そのため、目上の人に使ってはいけません。必ず「かしこまりました」「承知しました」と、表記するようにしましょう。
③「行きます」→「伺います」
面接日程確定メールに返信する際には、指定された日時に企業を訪れるかどうかを明記しなければなりません。その際、「ご提示いただいた日時に行きます」と表記するのは、あまりに横柄です。
この場合は、「ご提示いただいた日時に伺います」と、敬語を使いましょう。それは「伺います」には、目上の方のところに自分が出向くという意味があるからです。
ただし、 「お伺いします」「お伺いいたします」は二重敬語なので、ビジネスの場での使用は避けた方が良いでしょう。
④「〜致します」→「〜いたします」
面接日程確定メールに対する返信の中で、「いたします」という表現を使うことがあります。この場合「致します」でも問題ないと考えがちですが、国語表現の観点では使い分けが明確です。その理由は、
- 致します/動詞
- いたします/補助動詞
だからです。「いたします」を他の動詞に付属させて使う時には、平仮名にするのがルールです。例えば「よろしくお願いいたします」の場合は、「お願いする」という動詞に「いたします」という補助動詞が連なっているため、平仮名で書くのが正解です。これを機に、覚えておきましょう。
今回は、面接日程確定のための基本的なメール文面やパターン別の返信例をについて解説しました。
書類選考を通過して面接のチャンスをつかめたのですから、日程確定メールの返信に失敗することは避けるべきです。そして、ビジネスマナーに即した返信メールが書けるようになれば、社会人になってからも役立ちます。これを機会に、企業に対する返信の書き方を覚えることをおすすめします。