派遣として働いた時、誰でも最初疑問に思うのが「勤務先」です。勤務先は派遣先、派遣元のどちらがあてはまるのでしょうか。今回は派遣にまつわる勤務先の疑問について詳しく解説します。クレジットカードを作る際やローンを組む時にもかかわってくる問題なので、ぜひ理解しておきましょう。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
勤務先の捉え方は2つある
勤務先は国語辞典で
「就職先。就職・入社して所属するようになった企業のこと。勤め先」
と定義されています。
つまり、「職場」や「所属先」のことを指していると言えます。それぞれの意味について、まずは把握しておきましょう。
職場|実際に仕事をする場所
職場は「自分が実際に仕事をしている場所」を意味します。
派遣の場合、派遣会社から派遣され、常駐先で仕事をします。つまり、「職場」は常駐先の企業を指します。
本社が東京で支店が神奈川にあり、支店勤務の場合、職場は「自分が実際に仕事をしている場所」のため、神奈川県になります。
所属先|派遣元・籍を置いているところ
所属先は派遣元や「籍を置いているところ」を指します。
常駐先で仕事をしていても、給料の受け取りや社会保険の支払いなどは派遣元を通して行われます。そのため、籍は派遣元に置かれていると考えられます。
社会人になると勤務先を記入する機会も多い
社会人になると勤務先を記入する機会が多々あります。
- クレジットカードの作成時
- ローン契約時
- 履歴書・職務経歴書作成時
特に上記の場面では勤務先は派遣元・派遣先のどちらを書くべきか迷うこともあるかもしれません。それぞれの場合の勤務先の書き方については後述します。
クレジット・ローンの審査で勤務先を迷うのは在籍確認があるから
クレジットカードを作る時、ローンを組む時には審査を受けなければなりません。また、審査では勤務先の在籍確認されることもあるので、勤務先の記入には最新の注意を払いましょう。
こちらの見出しでは派遣社員がクレジットカードを作る際のポイントについて紹介します。
派遣元・派遣先のどちらを書けば審査に支障をきたさないのか迷ってしまうでしょう。
この場合派遣先と派遣元、どちらを記入するのが正解なのでしょうか。
派遣先|所属部署の人間しか分からない
派遣先は、所属先ではありません。籍がないため、特に大企業の場合にはあなたが実際に働いているかどうかは所属部署の人間しか分からないこともあります。
クレジット・ローンの審査の際に派遣先を勤務先として記入していしまうと審査が遅れるだけでなく、虚偽申告をしたとも思われかねません。そうなると審査が下りないだけでなく次回の申請にも影響するので、十分気をつけましょう。
派遣元|検索をすれば名前が出てくる
クレジット・ローンの審査の場合、派遣元を書くのが正解です。
派遣元は、あなたが在籍し、どこで仕事をしているのか、仕事の詳細を把握しています。そのため、審査の電話に出た人が仮にあなたの名前を知らなくても、派遣元のデータベースで検索すれば、簡単に在籍確認ができます。
クレジット・ローンの審査のように、仕事内容自体よりも「所属」が重視される場合には勤務先として派遣元を記入してください。
※「検索をすれば名前が出てくる」の意図がわかりませんでした。インターネット上で検索すると、派遣元の名前が出てくるということなのでしょうか、、?「在籍確認ができる」というのがメインテーマだと感じたので、自分で解釈して執筆しています。
意図にそわない場合など、差し戻しいただけると幸いです!
派遣社員の勤務先は派遣元と派遣先のどちらか
派遣社員の場合、勤務先の記載は状況によって使い分ける必要があります。勤務先の記載が求められるのは下記の5つの場合が挙げられます。
- クレジット・ローンの審査
- 履歴書
- 職務経歴書
- 就業条件明示書
- 緊急連絡先
以下では状況別に、勤務先の書き方を説明します。
クレジット・ローンの審査|原則派遣元を書く
クレジット・ローンの審査では原則派遣元を書きましょう。審査の場合には自分の所属を明らかにする必要があるからです。
「新生銀行のクレジットカードに関するQ&A」でも、「<派遣会社にご登録の場合>登録されている派遣元の派遣会社の内容をご入力ください。」との記載があります。勤務先の記入について詳しい記載があるので、一度参照してみてください。
履歴書|派遣元・派遣先の両方を書く
履歴書には勤務先として派遣元・派遣先の両方を書いてください。以下では書き方の一例です。
平成29年 4月 派遣会社〇〇に登録
株式会社〇〇に営業事務として派遣
平成30年 4月 派遣期間満了につき退職
履歴書には以下のことを書くようにしましょう。
- 「派遣元」
- 「派遣先」
- 「退職理由」
以上の3つをセットとして記載することに注意しましょう。
また、複数の派遣会社に勤務した経歴がある場合、1つの派遣会社ごとに「派遣元・派遣先・退職理由」を書くため、2つの派遣会社の経歴があれば書くことは6つになります。
職務経歴書|派遣先のことを書く
職務経歴書を通じて企業が知りたいことは、あなたが経験してきた業務内容です。そのため、実際に現場で仕事をした派遣先のことを書いてください。以下は書き方の一例です。
2019年4月〜現在 派遣社員として株式会社◯◯、◯課で営業として勤務
事業内容:ITサービス
従業員数:200名
売上高:◯億円
【担当業務】:〜〜
【自己PR】:〜〜
派遣先でどんな役職で、どんな仕事をしたのかを書きましょう。「派遣社員としての勤務」であることも隠さず書いてください。正社員だと偽ると、後々ばれてしまった時に大ごとになりかねません。
就業条件明示書|派遣先が記入される
就業条件明示書とは1週間以上の派遣が決まった場合に、派遣会社が登録している社員に対して発行するものです。就業条件を示す書類として、業務内容や就業開始日、休憩時間、契約期間などが記載されています。
つまり、どんな条件で実務にあたるのかを書いている書類です。そのため派遣先が勤務先として記載されます。
就業条件明示書は自分で作成する必要はありません。受け取った時に派遣先が勤務先になっているかどうかを確認しましょう。
緊急連絡先|注意書きとともに派遣先を書くほうが良い
緊急連絡先はさまざまな場面で求められます。実際に日中在籍しているのは派遣先なので、派遣先を勤務先として記載することをおすすめします。
緊急連絡先は万が一の場合に最もすばやく本人につながることが最優先です。この場合、注意書きとして「派遣先」などと添えておくとよいでしょう。
派遣社員は雇用形態によって注意が必要
派遣にはさまざまな雇用形態があります。特に登録型派遣の場合、勤務先の記載には注意が必要です。
以下では派遣の雇用形態ごとの勤務先に関する事情について説明します。
登録型派遣|派遣されていない期間は無職
登録型派遣は派遣会社に登録し、派遣先企業で働きます。登録型派遣の場合契約期間が定まっています。
つまり、派遣されていない期間は無職扱いです。「登録はあるけれど仕事をしていない」状況のため、クレジットやローンの審査も厳しくなることは覚悟しておきましょう。
無期雇用派遣・常用型派遣|派遣されていない時期も派遣元に所属
無期雇用派遣・常用型派遣は派遣期間を設けず、常用雇用として契約を交わしています。そのため、派遣されていない時期も派遣元に所属していることになります。
以下の記事は総合商社に関するものです。総合商社の受付業務や事務などは派遣社員で補われることもよくあります。詳しい仕事内容について説明しているので、興味がある方は一読してみてください。
派遣社員以外で勤務先に迷う際の対応
派遣社員でなくとも、勤務先に迷うことがあるでしょう。特に出向している人や支店・店舗勤務をしている人は勤務先をどう書くか判断に困ることも考えられます。
以下では状況別の勤務先の書き方について説明します。勤務先の書き方に困った時は以下を参考にしてください。
出向中|出向元が勤務先
出向中の場合、出向元に籍が残っています。給与の支払いなども出向元が行っていることがほとんどなので、勤務先には出向元を記載しましょう。
ただし、転職関連で仕事内容を説明する書類には出向先を書いてください。基本的には派遣社員の場合と同様、審査に関する場合と仕事内容に関する場合は分けて対処します。
支店・店舗勤務|支店・店舗が勤務先
支店・店舗勤務とは、本社ではなくそれぞれの店舗で働いている場合を指します。この場合は所属は本社ですが、勤務先としては支店・店舗名を記載しましょう。
他の店舗へのヘルプがメインとなることもあるかもしれません。そんな時でも、原則自分の所属店舗を勤務先として書きます。
複数の会社に在籍|主たる勤務地を書く
複数の会社に在籍することもあるでしょう。フリーターではアルバイトを掛け持ちすることもめずらしくありません。
その場合はメインとなる勤務先を1つ記載してください。全ての勤務先を書く必要はありません。
学生|アルバイト先で問題ない
学生の場合、勤務先はアルバイト先を記載すれば問題ありません。複数アルバイトをしている場合も、その中からメインのアルバイト先を1つ選びましょう。
大学4年生ですでに内定が出ていれば、内定先を勤務先として記載してください。「◯◯年勤務開始予定」など、まだ内定段階であることがわかるように注意書きも入れておくと親切です。
自営業|郵便物が届く場所が勤務先
自営業や個人事業主で、仕事場がコワーキングスペースであったり、自宅であるという人もいます。この場合、勤務先は「郵便物などが届く場所」と考えるのが妥当です。そのため、多くの人が自宅となると考えられます。
また、会社員の「会社名」に相当するものが、自営業の場合だと「個人名や屋号」となります。
まとめ
今回は派遣社員の場合を重点的に取り上げ、勤務先の書き方について解説しました。派遣社員は派遣元・派遣先を使い分ける必要があるので少し煩わしく感じるかもしれません。
基本的に所属先の情報を求められている時は派遣元、仕事の中身について求められている時は派遣先を記載するようにすれば間違えることはないでしょう。
迷った時には自分で判断せず、一度書き方について調べてみることも大切です。