就活では、自己分析に基づきPRをしますが、探求心のある人はどのようにアピールをすべきでしょうか。探求心と聞くと、好奇心にあふれて新たなことにチャレンジする勇気もあると考えられます。本記事では、まず探求心の概要と探求心を持つ人の特徴について。続いて、自己PRで探求心を使うNG・OK例をご紹介致します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
探求心とは
探求心という言葉は、冒険家や経営者を表す際によく用いられますが、具体的にどのような意味なのか曖昧な方もいるかもしれません。
本見出しでは、探求心とは何かをご理解頂くために、2つのポイントを解説致しますのでご参照ください。
探求心と探究心の違い
1つ目のポイントは、同音異義語にあたる探求心と探究心の違いに関して解説を致します。
- 探求心: 知識を得たり原因を考える心情
- 探究心: 本質を探って見極めようとする心情
以上が、探求心と探究心の意味となりますが、前者は前向きや積極的な姿勢であるのに対して、後者は物事を深く掘り下げるイメージとなります。
就職活動のみならず、自己PRなどで自己表現をする場合には、どちらの漢字が自分の伝えようとしている意味か確認をしておくと良いでしょう。
探求心の類語や言い換え
2つ目のポイントは、探求心の類語や言い換え表現であり、以下が挙げられます。
- 知的好奇心
- 冒険心
- 追求心
このように、探求心は興味を持って自発的に行動をしたり、現状に満足せず新たな世界へどんどんと飛び込んでいく意味の言葉だとわかります。
探求心がどのような意味が迷ってしまう不安がある方は、類語や言い換えとセットで覚えておくとより良いかもしれません。
探求心のある人の特徴4選
前述の見出しでは、探求心とはどのような意味で類語があるかをお伝え致しましたが、具体的にどんな人が当てはまると言えるのでしょうか。
この見出しでは、探求心のある人の特徴4選をご紹介致しますので、ご自身の特徴と合致するかも合わせてご確認ください。
特徴①|好奇心旺盛である
1つ目の特徴は、好奇心旺盛であることです。好奇心とは、今まで知らなかったことに興味を抱いたり、新たなことを学ぼうとする意欲を指します。
- 価値観を広げることができる
- 多様な人間関係の構築に繋がる
- 現状よりも成長するきっかけになる
このように、好奇心旺盛な人はいくつものメリットを得ることができるため、好奇心を抱かない人よりも人生がより豊かになると考えられます。
人からの評価や評判など、他の人であれば不安を抱いて心配することでも、好奇心旺盛な人は自らを突き動かす明確な軸がブレずに働きます。
特徴②|チャレンジができる
2つ目の特徴は、チャレンジができることです。チャレンジとは、現在よりもあえて高い目標を設定して、その実現に向けて取り組むことです。
- バイリンガルからトリリンガルを目指す
- 未経験からプログラミングを習得する
- 学生インターンで働き始める
このように、探求心を持ってチャレンジをすることができる人は、同じ内容でも他者より努力をし続ける状況を自ら作り出していると言えます。
チャレンジをすることで、失敗をして悩むことや落ち込むことも考えられますが、そのような結果に動じず挑む事ができるメンタルがあるのです。
特徴③|目標を持ち続ける
3つ目の特徴は、次から次へと新たな目標を持ち続けることです。目標とは、何かを一生懸命に取り組む際、活力の源となるものです。
- 社会貢献ができる企業で働きたい
- 困っている人の解決に力を貸したい
- 自己成長をしてやりがいを得たい
例えば、目標と一言で言っても軸となるのは様々であり、正解や不正解がないからこそ掲げた目標に向けて努力をする意味があるとも言えます。
普通の人であれば、居心地の良さを優先してしまいますが、探求心がある人はさらに1歩を踏み出して目標を目指すという野心に満ち溢れています。
特徴④|粘り強さがある
4つ目の特徴は、粘り強さがあることです。粘り強さとは、物事が想定通りに進まない場合でも、途中で諦めずに頑張り続ける力と定義されます。
- 現状をきちんと把握して分析できる
- 分析結果を元に仮説を立てることができる
- 問題の解決に向けて自己管理ができる
探求心のある人は、常に新たな状況を目指して行動を続けるため、必然的に人よりも困難な状態に直面することが多いと想定されます。
そのような中で、粘り強さがあれば事態の打破に繋がるため、時間や労力がどれだけかかったとしても、逃げ出すような結果にはならないのです。
探求心をアピールするときの2つのポイント
上述の見出しにて、探求心を持つ人の特徴を4つご紹介致しましたが、具体的にどうアピールをすべきなのでしょうか。
この見出しでは、探求心をアピールするときのポイントを2つお伝え致しますので、悩んでいる方はぜひ参考にしてご活用ください。
ポイント①|成果を明確に示す
1つ目のポイントは、探求心を持って何かに取り組んだ成果を明確に示すことです。ここで言う成果とは、自他共に認める結果と定義されます。
- バイト先の売上向上を目指した結果、6ヶ月で1.4倍の集客力を達成することができた
- 在学中の国家資格取得を目標として、大学4年の夏に取得をすることができた
例えば、以上が何らかの成果を明確に示している事例となりますが、実現にかかった時間や何を得たのかが具体的に書かれています。
成果を自慢しているようで恥ずかしいと感じる方もいらっしゃいますが、探求心をもって取り組んだ結果に誇りを持つことを忘れずにしましょう。
ポイント②|課題と対策を述べる
2つ目のポイントは、取り組みの中で直面した課題と対策を述べることであり、事例の経緯を相手に理解させるのに役立ちます。
- 業務の効率化が課題だと考えたため、バイトメンバーでマニュアルを新たに刷新した
- 勉強時間の確保が課題だったので、時間管理とやらない事を意識して取り組んだ
このように、自らが何に悩みどう解決を試みたかを伝えれば、探求心を失わず論理性も持ってきたことが伝えられます。
順序としては、まずはじめに成果を伝えてからの方が手短に話をまとめやすいので、課題と対策はその後にするよう心がけましょう。
自己PR|探求心のNG使用例
本記事の締めくくりとして、この見出しと以下の見出しでは探求心を用いた自己PR例ご紹介しますが、まずはNG例を1つお伝え致します。
「私の長所は探求心です。国際的な会社で働きたいと思い、1年時は英語を専攻していました。
しかし、これからはアジアかアフリカだと考えて、その後の学生生活ではそれぞれ中国語とフランス語を1年に1つずつ学んできました。」
この例文では、興味が別の言語に移り変わったとわかりますが、成果のみならず課題と対策が無く、気まぐれな感じが滲み出ています。
自己PR|探求心の正しい使用例
前述の見出しでは、探求心を用いたNGな自己PR例をご紹介致しましたので、問題点をご理解頂けたかと思います。
そこでこの見出しでは、自己PRにおける探求心の正しい使い方を場面別に4つご紹介致しますので、作成に向けてご活用ください。
例文①|部活動
1つ目の例文は、探求心をもって部活動に取り組んだ事例であり、体育連盟や体育同好会に所属する学生の皆様を想定しております。
「大学では、バスケットボール部に所属し、7年ぶりとなる1部リーグへの復帰を目指して、チームのメンバーと共に練習へ励んで参りました。
昨年までは、シーズン後半に怪我をするメンバーが多く、試合でもベストメンバーで挑むことができず、連敗の流れを作ってしまっていました。
そこで、練習前後のケアのみならず、基礎的な体作りや休息管理を徹底した結果、ついに念願の1部リーグ復帰を達成することができました。」
こちらの例では、昇格という目標を達成するために、チームメンバー全員で一丸となり改善に取り組んだことがまとめられています。
例文②|アルバイト
2つ目の例文は、探求心をもってアルバイトに従事した事例であり、多くの学生に該当する汎用性が特に高いものとなります。
「私は、個別指導塾にて講師のアルバイトをしていましたが、担当していた5名の生徒さん全員を第一志望に合格させることができました。
大学では教養学部に所属し教師を目指していますが、生徒1人1人が求める授業をしたいと思い、社員向けの研修にも参加を願い出て参りました。
また、授業後には生徒さんや親御さんと意見交換をして、継続的に授業の改善と調整をしたことが喜ばしい結果に結びついたと考えております。」
この例では、自分が思い描く理想に向けて、ひたむきに努力を繰り返したことが、目標の達成に繋がったと伝えられています。
例文③|普段の生活
3つ目の例文は、普段の生活で探求心をもって取り組んだ事例であり、多くの学生とは違うユニークさを伝えられることができます。
「大学では、毎日の通学において困っている外国人を見つけて解決の手伝いを心がけた結果、英語力の向上と積極性が身についたと思います。
もともと異国の文化や人に興味があり、大好きな英語を生かして始めた活動ですが、どこまでの手助けをすべきかで悩むことになりました。
そこで、相手に対して自分が考えるニーズを伝えて、共通認識を持って取り組んだことで、人としても大きく成長できたと感じております。」
この例では、探求心をきっかけとして社会貢献や自己成長に繋がる活動をしたことがアピールできています。
例文④|その他
4つ目の例文は、その他に該当するものですが、学生の皆様にとって不可欠な勉強や資格から1つご紹介致します。
「大学では、在学中の公認会計士資格を目指して勉強に励んできましたが、日米の違いを知りたいと思い、2カ国の会計士資格を取得しました。
毎日勉強をする中で、なぜこの会計処理なのかを意識したため、比較対象となりやすいアメリカの会計士にも興味を持つことに繋がりました。
そこで、勉強時間を管理して調べることと、問題演習をする時間を分けて効率性を高めた結果、同じ年にどちらも合格することができました。」
この例では、勉強への探求心から効率性を心がけたことで、難関資格を取ることができたとアピールされています。
まとめ
本記事では、探求心という言葉の意味や類義語をご紹介するとともに、探求心を持つ人の特徴を4つご紹介致しました。
また、自己PRで探求心をアピールするポイントを元に、NG例とOK例を順番に解説致しました。
皆さまの就職活動が、本記事をご活用頂くことでより良い結果に繋がれば幸いです。