採用試験を終えて内定通知をもらった時に、就活が終了したと感じる就活生が多いはずです。しかし内定通知をもらったからには、新社会人としての自覚を持った対応を心がける必要があります。その手始めが、内定通知へのお礼状を書くことです。そこで今回は内定のお礼状とは何か、その書き方について解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
内定のお礼状とは
内定のお礼状とは、内定通知書を受け取った就活生が企業に対してお礼の手紙のことです。お礼状を送る相手は、採用担当者にするのが一般的です。
就職後は様々なビジネス文書を書く機会が増えますので、内定を機にお礼状を書く習慣をつけておくことをおすすめします。
内定通知書に関しては以下の記事で詳しく解説しています。こちらも併せてご覧ください。
内定のお礼状について知っておくべき4つのこと
就活生の中には、内定のお礼状を書くことに疑問を持つ人も少なくないようです。特にこれまでお礼状を書いた経験のない就活生は、形式やタイミングも気になることでしょう。
ここでは内定のお礼状に関するポイントについて、具体的に紹介します。
①内定のお礼状は特に中小企業で大事
内定のお礼状は不必要なのではないかと考える就活生もいると思いますが、ビジネスマナーとして送ることをおすすめします。
それは企業側からすると内定通知を出した就活生は、未来の新入社員だからです。お礼状を送ることで社会人としての自覚を示すことができます。ただし、企業の規模によって採用担当者の受け止め方は変わります。
大企業|内定のお礼状を出す必要はない
内定者が多数いる大企業の場合は、内定通知へのお礼状を出す必要はないとされています。採用担当者も複数にわたるため、就活生一人ひとりを覚えていないケースが多いからです。
しかし内定連絡がメールで届いた場合は、返信をしておくことをおすすめします。
中小企業|内定のお礼状を出すのが一般的
中小企業に内定した場合は、通知が届いたらすぐにお礼状を出すのがセオリーです。採用人数も少ないため、内定者が複数いる場合、自分だけがお礼状を出さないことで印象を悪くする可能性もあります。
内定した就活生のコメントを見ても、お礼状を出すのは慣例と考える人が多いようです。
よかった…就職内定とれた!!!
あとはお礼状書くだけれ— 松野雪松@腐女子野郎 (@LRX97JlyDPe6nfF) October 7, 2019
内定通知を受け取った喜びだけでなく、お礼状を書くことで完結するという思いが伝わってくるコメントです。お礼状を出して初めて、開放感が味わえるのかもしれません。
あ、こんな時に言うのあれなんすけど内定もらえましたそしてお礼状の下書き明日提出なんですよねクソ笑う
— こつそそうそう (@itemaeLoveles) October 31, 2019
大学によってはお礼状を出す前に、ゼミナールの教員や就職課職員に添削指導をが行われることがあります。内定のお礼状を出すタイミングもあるので、提出日も細かく決められるようです。
②内定のお礼状を出すタイミングは1週間以内
内定のお礼状を出すタイミングは、本来は当日または翌日に投函するのがベストです。内定通知に限らず、お礼状は何かを受け取った後、すみやかに出すのがマナーだからです。
しかし前述したように、提出前のチェックがある大学もあります。できるだけ投函するまでの時間を短縮できるよう、努力しましょう。目安として、企業側の到着まで1週間以内で行えると良いです。
③内定のお礼状は手書きの手紙が
内定の返礼に限らず、お礼状は手書きが基本です。しかし近年は、メールでお礼状を送信する就活生も増えています。内定通知がメールで届いた場合、それに返信するケースも多いようです。
メールでお礼状を送ることがマナー違反とはいいませんが、ビジネス文書としての体裁が整っていることが大前提です。
④内定のお礼状がなくても内定は取り消されない
就活生の中には、お礼状を書かなければ内定を取り消されるのではないかと不安に思う人もいることでしょう。内定のお礼状を出さなかったからといって、企業は内定を取り消すことはできません。
しかし企業側が内定者にどんな印象を持つかによって、入社後の働き心地に影響する可能性はあります。内定のお礼状は出すことをおすすめします。
内定のお礼状を書く時のポイント
内定のお礼状はメールより封書で出す方が、企業側に良い印象を与えられます。しかし、手書きで文章を書くことに慣れていない就活生も多く、不安に感じることもあるでしょう。
ここでは内定のお礼状を書く際のポイントについて、まとめておきます。
①パソコンより手書きの方が好ましい
内定のお礼状は、企業の採用担当者に対し感謝の気持ちを伝えるために書くものです。そう考えると、パソコンで文書を作成するより、手書きでしたためる方が好ましく思われます。
パソコンのお礼状はフォントに配慮しても、手書きより冷たい印象になるのが否めません。字は下手でも、丁寧に手書きするようにしましょう。
②黒のボールペンか万年筆で書く
内定のお礼状を書く際には、黒のボールペンあるいは万年筆で書くのがビジネスマナーです。1カ所でも書き間違ったら、修正テープなどは使わず、最初から書き直してください。
また、お礼状に誤字脱字があるのは言語道断です。書き終えたら必ず読みなおし、間違いがないことを確認してから投函しましょう。
③縦書きでも横書きでも良い
お礼状は本来、縦書きで書くものです。年配の採用担当者の場合は、縦書きで書く方が好印象をもってくれることでしょう。しかし近年は横書きのビジネス文書が増えていることから、お礼状も横書きで問題ないとされています。
ただしお礼状を縦書きにする場合は和封筒、横書きの場合は洋封筒を選ぶというは遺著が必要です。封書の書き方も変わるので、注意しましょう。
④便箋はシンプルなものを選ぶ
内定のお礼状を書く際には、便せんや封筒はシンプルなものを選ぶのがセオリーです。華美あるいはカジュアルなデザインを選ばないよう、徹底してください。
便箋は白無地で罫線が入ったシンプルなデザインを、封筒は白を選べば問題ありません。
⑤分量は長すぎない程度で良い
内定のお礼状では書くべきことが決まっています。
- 時節の挨拶
- 内定通知へのお礼と感謝の気持ち
- 入社までの決意や抱負
- 締めの挨拶
- 日付・氏名・宛名
これらの内容が含まれていれば、分量は多くなくて構いません。入社までの決意や抱負が長くなりすぎないよう、注意しましょう。
【例文】内定のお礼状の書き方
内定へのお礼状を書く際には、形式を守ることが何よりも大切です。基本的な形式は以下の通りです。
- 宛名(人事部の担当者)
- 書き出し
- 時節の挨拶
- お礼・感謝の言葉
- 入社後の抱負
- 再度お礼
- 自分の所属・氏名・連絡先
書き出しは「拝啓」、結びは「敬具」にするというルールを守りましょう。時節の挨拶は月によって異なりますので、お礼状を投函する際に最適なものを選びます。
内定へのお礼は「この度は内定をいただきまして、誠にありがとうございました」と端的に伝え、それから喜びを素直に綴ります。そして入社後の抱負をしたため、再びお礼の言葉を添えて締めます。
例文
令和◯◯年◯◯月◯◯日
■株式会社
人事部人事担当▲様
拝啓
初秋の候、貴社ますますご清栄のことと、お慶び申し上げます。 本日貴社より内定の通知をいただきました、〇〇大学〇〇学部の〇〇××と申します。 この度は貴社採用の内定をいただき、誠にありがとうございます。 謹んでお受けいたします。 非常に嬉しく、両親と恩師にすぐに報告の電話をいたしました。
貴社のご期待に添えるよう、入社までの期間も自分を磨いて参ります。 至らぬ点ばかりかと存じますが、何卒ご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。 まずは書面にでお礼申し上げたくご連絡いたしました。 内定のご連絡、誠にありがとうございました。 敬具
東京都◯◯区◯◯ ◯◯大学◯◯学部◯◯専攻 氏名
出すのが遅れた場合は謝罪の言葉を添える
先述の通り、内定通知書を送られきた当日か少なくとも3日以内にお礼状を送るのがマナーです。担当者の手元には一週間以内に届くよう気を付けましょう。
しかし事情があって遅れてしまう場合もあります。その場合は遅れたことを謝罪する言葉を付け加えましょう。
先日はご多忙中にも関わらず、私のためにお時間を頂戴し、誠にありがとうございました。本来なら早急にお礼を申し上げるところ、遅れてしまい大変申し訳ございません。
上記のように、お礼状の冒頭で遅れたことを謝罪する文章を添えましょう。その後は普通にお礼状をもらった場合と同様に書けば問題ありません。
また「内定受諾」「内定保留」「内定を断る」という状況によって、適した例文が変わります。以下の記事では、状況別のお礼状を解説しています。こちらも合わせてご覧ください。
内定のお礼状の郵送方法
内定のお礼状を書く際には、封筒の書き方にも配慮が必要です。
- 企業名は正式名称で記載する
- 「行」「宛」は二重線で消してから「様」「御中」と書く
- 自分で封筒を用意する際には採用担当者宛てとし「様」をつける
- 封筒は角型2号または長形3号にする
- 郵便番号以外は漢字で統一する
- 自分の住所は省略しない
- 封をしたら「〆」を書く
といったマナーを守りましょう。返信用封筒が同封された場合も含めた内定のお礼状の郵送方法は、以下の記事を参考にしてください。
内定のお礼状は就活でお世話になった人にも送る
大企業に内定した場合は、採用担当者宛のお礼状は不要であることは前述しました。しかし採用担当者には出さなくても、OB・OG訪問でお世話になった先輩などには、内定した報告を兼ねてお礼状を出しておくことをおすすめします。
インターンシップ経験者は、その際にお世話になった方にお礼状を出しておくと、入社後に気にかけてもらえるはずです。ぜひ実践してください。
まとめ
内定のお礼状は、諾否に関わらず出しておくのが就活のセオリーです。しかし、送ったお礼状がビジネスマナーを守った内容でなければ、自分の評価を下げることにつながります。
ビジネス文書の作成は社会人には避けて通れないものですので、内定のお礼状もきちんと形式とタイミングを守って送るよう、心掛けてください。