航空業界への就職を目指す人にとって、ANA(全日本空輸)は本命企業の一つでしょう。ANA(全日本空輸)は職種によって採用試験の難易度が異なります。また、学歴によって採否に差が出るのかも気になるところです。そこで今回はANA(全日本空輸)選考に学歴が関係あるのかを中心に解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
ANA(全日本空輸)は大手航空会社
ANA(全日本空輸)の創業は1952年で、現在はアジアを代表する大手航空会社の一つです。そのため事業内容も多岐にわたります。
- 定期航空運送事業
- 不定期航空運送事業
- 航空機使用事業
- その他附帯事業
国内線だと49都市119便、国際線では43都市85路線を就航しています。従業員も1万3000名を超える、一大航空会社です。
結論|ANAの選考に学歴が影響するかは職種による
ANA(全日本空輸)の新卒採用において、学歴が選考に影響するかどうかは、応募する職種によって異なります。
新卒採用では地上勤務となる総合職の人気が高く、この場合は難関大学からの応募が多いこともあり、学歴フィルターがかかる傾向にあるようです。
以下では職種別に、選考に学歴が影響するかどうかを説明します。
グローバルスタッフ(事務・技術)|学歴で合否が決まることはない
事務や技術を担うグローバルスタッフにおける新卒採用では、学歴が選考に影響することはありません。しかし技術職については専門知識が不可欠なため、工学部系統の就活生しか応募できないようになっています。
ここではグローバルスタッフの新卒採用で求められることについて、詳述します。
①ANAの書類選考は非常に厳しい
ANA(全日本空輸)は航空業界の中でも、書類選考が非常に厳しいことで知られています。それはJAL(日本航空)とは違い、1次選考から個人面接を行うことと関係しています。
JAL(日本航空)は2019年入社の新卒採用までは、1次選考でグループディスカッションを行っていました。そのため、書類選考通過率も高かったようです。しかし2020年入社より1次選考の方法を、学生2名・社員2名によるグループ面接に変更しています。
そのためANA(全日本空輸)・JAL(日本航空)共に、書類選考が厳しいことに間違いはありません。会う価値があると判断する就活生を、厳選するからです。そのため低学歴な就活生だけでなく、高学歴でも準備をきちんとしなかった人はどんどん落とされます。
②「自社の社風との合致」を重視している
ANA(全日本空輸)では、GROWというサービスを使用しています。GROWとは「気質診断」「自己評価」「他社評価」という3つのテストにより、就活生個人の可能性や潜在能力を多面的に発見できるようにつくられたAI適性検査のことです。
つまりANA(全日本空輸)では学歴やESにGROWを加えることで、自社との適性について細かくチェックしている可能性が高いです。
ANA(全日本空輸)は「パワフルで挑戦的」な社風なので、変化を好み対応できる人材の採用を進めています。ESでその点をアピールするだけでなく、GROWでそうした気質が見られるかどうかも重視していると考えられます。
③航空業界では誠実さと個性が何よりも大切
LCCの成長に伴い、ANA(全日本空輸)やJAL(日本航空)といった大手航空会社も、生き残りをかけて様々な戦略に取り組むことが予想されます。しかし航空業界で重視されることは、今後も変わらないはずです。
それは「誠実さ」と「個性」です。航空業界は、国内外から様々な年齢のお客さまを目的地までお届けするのが仕事です。そして、お客さまによって求めるサービスが異なります。
そうした多様性に柔軟に対応し、満足していただけるサービスを提供するうえで、「誠実さ」と「個性」はなくてはならない資質といえます。
客室乗務職(CA)|学歴はそこまで重視されない
女子の中には客室乗務職(CA)に就くために、大学とは別に航空系のスクールに通う就活生も少なくないようです。それだけ応募者数が多い職種ではありますが、新卒採用においては学歴はそこまで重視されてはいないようです。重視される能力は、以下の通りです。
- 人と関わることが好き
- 体力がある
- 自己管理ができる
- 要領がよい
- 勉強が苦にならない
- 協調性がある
- マナーや立ち居振る舞いができている
客室乗務員(CA)の新卒採用者の中には、短大や専門学校出身者も多いので、あまり神経質にならなくて良いかもしれません。
運航乗務職(自社養成パイロット)|学歴より身体適性が大切
男性の場合は、運航乗務職(自社養成パイロット)を目指す就活生が多いかもしれません。航空会社にもよりますが、運航乗務職(自社養成パイロット)として採用されるのは10人に1人と狭き門です。しかし学歴というより、適性が重視される傾向が強いようです。
- ESの内容が優れている
- パイロットインターンシップへの参加経験
- 身体適性がある
- TOEICスコアが700点以上
ここで何よりも重視されるのが、「身体適性」です。応募にあたって、国土交通省または指定航空身体検査医による「第1種航空身体検査証明」を取得することが必須条件となります。
それでも採用人数の少ないANAで能力は重要
マイナビ2021によると、ANA(全日本空輸)の新卒採用はグローバルスタッフが事務・技術が各50名、客室乗務員(CA)が500名、運航乗務職(自社養成パイロット)が未定となっています。
例年応募者数が7,000名を超えるため狭き門であることは事実で、個性をアピールして内定を得るという方法は現実的ではありません。そのため、ANA(全日本空輸)が欲しいと思う人材と自分がいかにマッチしているかを、きちんとアピールすることが重要です。
低学歴であっても企業研究をきちんと行い、自分がANA(全日本空輸)の社風にいかに適しているかをきちんと伝えてください。その上でTOEICスコアなどの努力の姿勢を見せることで内定のチャンスをつかみましょう。
ANA(全日本空輸)の採用人数と学歴
ANA(全日本空輸)では、職種別の採用人数を公表していません。2015年から2017年の3年間の新卒採用者数は、以下の通りです。
出典:マイナビ2020
またANA(全日本空輸)では採用実績のある大学名を公表していませんが、客室乗務員(CA)の場合は早稲田大学や慶応大学だけでなく、地方の女子短大からも採用した実績があります。そのため、客室乗務員(CA)の出身大学は幅広いと考えられます。
ANA(全日本空輸)志望者が併願すべき企業
ANA(全日本空輸)と併願する企業には、JAL(日本航空)があげられます。しかし社風が異なるため、自社とのマッチという点で必ずしも書類選考に通過できる保証はありません。そこで、以下のグループ企業を併願することをおすすめします。
- ANA関西空港
- ANAエアポートサービス
- ANA中部空港
- ANAウィングス
- ANA新千歳空港
またグランドスタッフやハンドラーなど、職種についても幅広く検討してみると良いでしょう。
学歴が低くてもANA(全日本空輸)に内定する方法
ANA(全日本空輸)の新卒採用は激戦区ではありますが、高学歴でなくても内定する人は毎年必ずいます。しかし内定を得るためには、事前準備をきちんとしておくことが必要です。
以下では高学歴でなくてもANA(全日本空輸)に内定する方法について、詳述します。
①インターンで実践経験を積む
ANA(全日本空輸)では毎年、「ANA Summer Career Meeting」と呼ばれるインターンシップを開催しています。ここで実戦経験を積むことで、高学歴でなくても内定に近づける可能性が高まります。行われる内容は、以下の通りです。
- エアラインの事業環境、ANAの事業戦略などに関する講座
- 会社、職種に関する講座
- グループワーク
ただし参加は抽選で、開催地は東京と大阪だけです。ANA(全日本空輸)の採用サイトをこまめにチェックし、応募するようにしましょう。
②航空業界特有の「人当りの良さ」を磨く
航空業界では狭い空間の中で、様々な国や年齢の方をお客さまとしてお迎えし、サービスを提供するのが仕事です。そのため「人当たりが良い」ことが、何より重要な資質となります。具体的には以下の通りです。
- 協調性が高い
- ホスピタリティがある
- 自責思考が強い
以上の3つが、航空業界に求められる資質です。天候や人的な理由により、緊急着陸などのミスやトラブルがが発生することもあります。そうした事態でも責任感を持って仲間と協働できるよう、誰に対してもソフトに対応する術を身につける練習をしておきましょう。
③徹底した選考対策を行う
パワフルで挑戦的な社風であるANA(全日本空輸)は、他の就活生にはない個性的な人材を採用する傾向が強いです。
ANA(全日本空輸)の選考では自己紹介動画の提出を求められますので、そこで自分が興味を持っていること、頑張ってきたことについて、相手に興味を持ってもらうものをつくりましょう。
そして面接まで進んだら、ANA(全日本空輸)の社風と自分がマッチする点や入社後にどう貢献したいかについてしっかりアピールするなど、徹底した選考対策を行うことをおすすめします。
まとめ
ANA(全日本空輸)は航空業界の中でも人気が高く、毎年応募者が殺到します。しかし学歴フィルターはそれほど高くないので、ANA(全日本空輸)が求める人物像を理解したうえでしっかり準備することで、高学歴でなくても内定できるチャンスはあります。自分が応募したい職種の状況も含め、しっかり企業研究をした上で応募してください。