旭化成の働き方は一部では激務という声もあります。中でも、旭化成が激務といわれるのが営業や生産管理の業務です。ただ、旭化成は激務といわれる側面がある一方で、働きやすい環境であるという意見が多いのも事実です。その要因でもある年収や福利厚生、働き方改革の側面からの視点も解説しています。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
旭化成とは
旭化成株式会社は、化学、繊維、エレクトロニクス、医薬品等の事業を行う、日本大手の総合化学メーカーです。
連結の売上高は約2兆円、連結の関連会社は256社、連結の従業員は約4万人にものぼります。
マテリアル領域(化学事業)のみならず、住宅領域、ヘルスケア領域など多角的事業としても有名です。
マテリアル領域
旭化成のメイン事業は化学製品を扱う、「マテリアル領域」です。売上高の約55%がマテリアル領域の事業になります。
また、マテリアル領域の事業に関連して、「旭化成エレクトロニクス」をグループ会社として保有しています。
化学メーカー業界のランキングにおいても、マテリアル事業のみで第5位と規模の大きさが伺い知れます。
住宅領域
旭化成の第2の柱として事業展開を行っているのが「住宅領域」です。「旭化成ホームズ」と「旭化成建材」の2つのグループ会社を保有しています。
旭化成ホームズでは、戸建住宅の「へーベルハウス」集合住宅の「へーベルメゾン」が有名です。住宅業界でも飯田グループHDに次ぐ、第2位の売上高になります。
旭化成建材は断熱素材でもある「ネオマファーム」が評価され、第18回GSC賞(環境大臣賞)を授賞しています。
2018年に日経アーキテクチュアにおいて、採用したい建材メーカーランキング1位にも選出されています。
ヘルスケア領域
医薬事業、医療事業、クリティカルケア事業を行っているのが「ヘルスケア領域」です。旭化成の3本の柱の一つです。
グループ会社には「旭化成ファーマ」「旭化成メディカル」「ゾール・メディカル」を保有しています。
旭化成ファーマは様々な病気に対しての医薬品の研究・開発、旭化成メディカルは透析器などの医療用品の研究・開発を事業展開しています。
ゾール・メディカルは旭化成HDで救命救急機器を販売している「 ZOLL Medical Corp 米」の日本法人となっています。
旭化成は異常な激務というわけではない
旭化成の業務は比較的ワークライフバランスが取りやすい労働環境にあるといえます。
担当する部署やイレギュラー対応などにより多少のばらつきは存在していますが、他社と比較しても激務といった実態ではないといえます。
BtoBモデルのビジネス形態や政府の働き方改革の方針に準じているのも大きな要因です。
旭化成で激務なのは営業と生産管理
旭化成の労働環境は比較的安定しているといえます。
ただし、部署によっては、化学メーカーならではの特徴も相まって、激務になるケースも少なくありません。
特に営業と生産管理の部署において、激務になりがちな傾向があります。
旭化成の営業が激務である理由
旭化成の営業職が激務になりがちなのは、化学素材を扱う営業マンの立ち位置的な問題にあります。
飛び込みの営業がある、営業のノルマがあるなど、通常の営業マンが悩んでいるケースとはまた異なった特徴があるのです。
旭化成の営業が激務である理由を下記で解説していきます。化学素材の営業職の大変な側面が見えてくるはずです。
理由①|多様な関係者との調整が大変
旭化成の営業職は基本的には既存のルート営業やデスクワークがメインの業務になり、新規営業は新商品開発時に限られます。
ただ、化学素材メーカーの営業マンは様々な関係者の中間に立ち、指示をおくるポジションになります。
顧客、生産している工場、物流関係者、商社経由の場合は商社マン、顧客が海外のケースでは通関業者など、膨大な人数になります。
滞りなく製品が納品されれば問題ありませんが、エラーが発生した場合が激務になります。
営業マンが全責任を負って、頭を下げて関係各所の調整手配を行わなければいけないのです。
理由②|業務量が膨大
化学素材の営業チームは基本的に少数精鋭で組まれることが普通です。
その結果一人ひとりが抱える業務量は膨大なものになりがちです。通常の営業活動と並行して、資料作成や既存の顧客フォローなどのルーティン業務も行います。
上記でも紹介したように、営業マンの関係者の人数は膨大であり、自身の意志で仕事のスピードを決定することもできません。
各関係者の連絡を待っている間に、抱える業務が増え、膨大になるのも激務といわれる理由の1つです。
旭化成の生産管理が激務である理由
旭化成の部署において、生産管理部門が一番の激務であるといっても過言ではありません。
これは旭化成に限定されたことではなく、化学メーカーであれば共通しているのも特徴です。
そもそも工場で生産している素材が製品になりますし、生産している製品も特殊で多岐に渡ります。製品に不具合があれば生産管理部門の責任となります。
生産部門が激務になる理由を下記で詳しくご紹介していきます。
理由①|24時間体制
生産管理部門が激務になる大きな理由の1つとして、工場の24時間体制があります。
特殊な製品や多岐に渡る製品を生産しているので、トラブル等も起きやすく、その際にはいつ何時でも工場に駆け付けなければなりません。
体力的な問題と併せて常に気が休まらないため、精神的にもつらい側面があります。実際に精神を病んでしまう人も存在するのが事実です。
工場機器の定期検査の対応など、生産以外の対応にも苦慮するケースもあります。
理由②|トラブル対応で残業
生産工場は原則24時間体制を敷いているので、ヒューマンエラーや機器の不具合なども起こります。
トラブルが数多く発生することも生産管理が激務となる大きな理由の1つです。
トラブルが発生しようとも顧客に対して商品の納期期限があるので、納期に間に合わせるために残業になるケースも多いです。
また、トラブルの内容によっては企業に多大な被害を与える可能性もあり、慎重かつ迅速な対応が求められます。
旭化成には働きやすい環境がある
旭化成は上記で紹介した激務な部署もありますが、全体的にみれば働きやすい環境にあるといえます。
ここでは年収・福利厚生・働き方改革の3つの視点から旭化成が働きやすい理由について解説していきます。
年収が高い
四季報によれば、旭化成の平均年収は787万とされています。サラリーマンの平均年収420万円程度といわれているので、300万円以上高い年収になります。
総合商社やコンサルの業界水準には届きませんが、十分高水準な金額といえます。
若いうちから経験できる仕事の幅も広く昇給率が大きいのも特徴です。30代で800万、40代で1,000万の年収を稼いでいる人も珍しくはありません。
また新卒入社の社員の初任給は
- 大卒:約21万
- 修士号:約24万
- 博士号:約28万
と学歴に比例して決定されています。
旭化成は化学メーカーであるため、化学の専門性を有している学生が優遇されています。
福利厚生が手厚い
福利厚生が手厚いのも旭化成が働きやすい環境といわれる大きな要因になります。
独身者であれば独身寮への入所も可能です。世帯を持っている社員には借り上げ社宅や勤務地によっては社宅もあり、原則、家賃基準額の70%程度を会社が負担してくれます。
また地域によっては勤務地手当や扶養家族がいる社員には家族手当、住宅購入手当など様々なニーズに対応した福利厚生を整えているのが旭化成の特徴です。
勤務年数を重ね世帯を持ったとしても、安心して働ける環境といえるでしょう。
働き方改革が進んでいる
旭化成は働き方改革も進んでいる企業の1つといえます。
ホームページに「ワークライフバランスの推進」を掲載しており、多方面から社員の働く環境を整えている姿勢が伺いしれます。
実際に育児休業制度では、2017年度の利用者数が566名に上っています。また育児休暇後の復帰率も男性100%、女性98%と名ばかりの育児休暇ではなく、女性の社会復帰にも大きく寄与しています。
また、介護や育児のための短時間勤務制度も導入しています。
社内WEBでの制度案内や上司のマネジメント研修にも企業として力を入れているため、今後も更に働きやすい環境が確立されていくでしょう。
旭化成の社風
旭化成の社風は比較的アットホームで、人間関係を重視している社風といえます。実際の就業者からの意見を見ても、上司や同僚との関係が良いことが分かります。
新しいことに挑戦するベンチャー気質な風土はあまりないので、長期間しっかりと腰をすえて働きたい人におすすめな社風といえます。
旭化成志望者に求められる資質
旭化成を志望する人にどうような資質が求められるかを解説していきます。
旭化成は化学メーカーのため、化学メーカー業界特有の環境に対応できるスキルを身につけていることが重要です。
大きく分類すると、下記の3つのスキルを身につけていると旭化成で活躍しやすいといえます。
資質①|周囲を巻き込む力
旭化成の事業の特性上、業務を遂行するうえで数多くの関係者との接触が生じます。化学メーカーの仕事は1人の力で完遂できる仕事ではありません。
原料を仕入れるメーカーから、商品を納品するメーカーなど様々な関係者が存在します。業務を円滑に遂行するうえで、コミュニケーションスキルは必須になります。
部署が異なっても旭化成では、関係者の力なくして業務を遂行することができないため、周囲の人間を巻き込む素質が重要になります。人間性やリーダーシップも求められるでしょう。
資質②|好奇心と勉強意欲
旭化成で活躍するためには、旺盛な好奇心と勉強意欲が必要です。
旭化成で扱っている製品は専門性が高いのが特徴です。顧客が製品を使用することで、いかにメリットがあるか、専門的な観点から深く説明する必要があります。
理系的な専門知識はもちろんですが、分かりやすく顧客に説明する言語能力も求められます。理系や文系に関わらず、幅広くかつ深い知識が必要になります。
また、化学素材は年々進化を遂げており、入社後も自身で理解を深めていく勉強意欲も求められる資質です。
資質③|転勤を苦にしないマインド
旭化成では部署に関わらず、若いうちから様々な経験を積んでもらうために頻繁に転勤が発生します。
逆にいうと、上昇志向の強い社員は自ら志願して、全国の営業所や生産工場に転勤をして経験をつんでいきます。経験を積んだ分、役職や年収に反映されるのも旭化成の特徴だからです。
転勤が苦にならないマインドを特に若いうちは持ち合わせていないと、旭化成で活躍するのは難しいといえるでしょう。
また、旭化成だけに関わらず、日本市場において化学素材は飽和状態にあります。今後企業が化学メーカーとして存続してためには海外進出を加速させていく必要性があり、海外赴任も視野に入れる必要があるといえます。
まとめ
今回は旭化成についての事業内容や働く環境を中心に解説してきました。
旭化成は営業や生産管理のように激務な部署もありますが、全体的には年収や福利厚生もよく、社風などからも働きやすい企業であるといえます。
今後も働き方改革を推進し更に魅力ある企業になりえます。旭化成を志望する人は、ぜひ参考にしてください。