就活生の人気が高い総合コンサルティング業界の一社に、アビームコンサルティングがあります。新卒採用の難易度の高さでも知られていますが、それに見合う初任給や年収が得られると評判です。そこで今回は、アビームコンサルティングで得られる年収の平均について、職種・学歴別も含めて解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
アビームコンサルティングの平均年収
アビームコンサルティングは有価証券報告書を公開しておらず、年収に関する記載も公式サイトにはありませんでした。しかし、各種サイトからの情報をもとにした平均年収は、約864万円程度とされています。これは様々な口コミサイトへの投稿による平均年収が、20代では400~600万円、30代では600~750万円程度であることによる推測です。それをベースに、年代別の平均年収を以下にまとめてみました。
また、職種別・学歴別の平均年収についても、以下で紹介します。
職種ごとの平均年収
アビームコンサルティングにおける新卒採用では、以下の職種を募集しています。
- 戦略コンサルタントコース
- 経営コンサルタントコース
- デジタルイノベーションコンサルタントコース
- 公共経営コンサルタントコース
- プランニングオペレーション職
つまり、コンサルタントを目指す総合職と、アビームコンサルティングの経営企画や人事を担う一般職に大別されます。さらに、デジタルイノベーションに不可欠なシステムエンジニアといった、技術職もあります。そうした職種別の平均年収は以下の通りです。
やはり、営業部隊である総合職の平均年収が高額であるようです。ただし、上記の平均年収はあくまでも、各種サイトからの情報をもとにした推測年収です。その点を踏まえて、参考にしてください。
学歴ごとの平均年収
アビームコンサルティングに限らず、コンサルタントには地頭が不可欠なため、偏差値の高い大学からの採用が多い傾向が高いです。それもあって、学歴によって平均年収も異なります。各種サイトからの情報をもとに、学歴ごとの平均年収を以下にまとめてみました。
厚生労働省が発表している「平成30年賃金構造基本統計調査」によると、大学・大学院卒の平均年収は400万5,000円です。その比率から算出した大学・大学院卒の平均年収は1,194万円と、かなり高いことがわかります。現実には、高卒や短大卒でアビームコンサルティングに入社するのは、かなり厳しいことが予想されます。
アビームコンサルティングの初任給
アビームコンサルティングの採用サイトにある「職種・コース・募集要項」では、初任給が以下のように明記されています。
コンサルタント職は、コースが違っても初任給は変わりません。厚生労働省が発表した「平成30年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1 学歴別にみた初任給」における平均初任給は、大卒で20万6,700円、大学院卒で23万8,700円でした。これを比較すると、アビームコンサルティングの初任給は高額であることがわかります。
アビームコンサルティングのボーナス
前述したアビームコンサルティングの採用サイトにある「職種・コース・募集要項」では、賞与は 年2回(6月と12月)に支給と明記されています。 各種サイトからの情報をもとにした、ボーナスの平均支給額は約170万円でした。
これはアビームコンサルティングが、ボーナスのうち50%を月給に配分するという制度に切り替えたことによります。そのため、以前よりボーナスの支給額は下がっていますが、年収には変化がないようです。
アビームコンサルティングの年収・給与に関する評判
就活生が応募を検討するうえで、アビームコンサルティングの年収や評判が実際どんなものかを知ることは、とても大切です。ここでは「カイシャの評判」に寄せられた、アビームコンサルティングの年収・給与に関する評判のコメントを取り上げてみましょう。
マネージャー以上であれば、最低900万以上になる。実態は1000万~1300万を貰えていた。他のコンサルファームとの差も大きくなく、30代前半で、もらえる額としては、不満は特にない。賞与は、必ず出るものではなく、業績評価結果とプロジェクトの規模によるが、0のケースは、マネージャー昇格以降で発生したことはなかった。 (30代男性/ITエンジニア)
これは現役社員のコメントで、十分に満足している様子がみてとれます。しかし、以下のようなコメントもありました。
とにかく年収が安すぎる。競合他社の60%程度の年収と考えてよい。品質は全く変わらない、もしくは勝っているので安く買いたたかれていると考える。
総合コンサルティング業界でのポジショニングについては後述しますが、仕事の質や労働時間を考えると、年収に満足できないと考える人がいるという側面があるようです。
アビームコンサルティングの年収が高い理由
国税庁が公開している「平成30年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」によると、給与所得者における平均給与は 441万円 でした。それと比較すると、アビームコンサルティングの平均年収は約864万円ですから高いといえます。
しかし、総合コンサルティング業界の平均年収と比較して、一概に高いとはいえないと考える社員もいるようです。詳細については後述します。
アビームコンサルティングの基本情報
アビームコンサルティングの平均年収について語るうえで、企業概要や社内制度、ビジネスモデル、業界内でのポジショニングを知っておくことが不可欠です。ここでは、アビームコンサルティングの基本情報について説明します。
企業情報
アビームコンサルティングの公式サイトにある「会社概要」を参考に、企業情報を以下にまとめてみました。
福利厚生・休暇制度
アビームコンサルティングの採用サイトにある「職種・コース・募集要項」から、福利厚生・休暇制度を抜粋してみました。
- 福利厚生/財形貯蓄制度、団体生命保険、退職金制度、企業型確定拠出年金、健康保険組合カフェテリアプラン、ワークライフバランス支援制度(育児支援、介護支援)、出産祝い金(第3子以降100万円)、資格取得支援制度、リラクゼーションルームなど
- 休暇制度/完全週休2日制(土・日)、祝日、年末年始、慶弔休暇、年次有給休暇(初年度13日)、マタニティ休暇、配偶者出産休暇、子育て支援休暇、介護休暇、子の看護休暇、裁判員休暇など
アビームコンサルティングは、次世代認定マーク(くるみん)を取得しているように、次世代支援対策に取り組んでいる企業としても有名です。年収が高いうえ、福利厚生・休暇制度も充実していることがわかります。
社風・経営理念
アビームコンサルティングの公式サイトにある「企業理念」には、以下の記載があります。
Our Mission
私たちは変革を通じて、クライアントに新たな成功をもたらし、継続的な企業価値向上に貢献します。
Our Vision
私たちは画一的世界観にしばられることなく、地域や企業の特性を活かすアジア発のグローバルコンサルティングファームとしてクライアントの真のパートナーであり続けます。
Our Core Values
同じ未来を見つめ、同じ成功を喜び合える「リアルパートナー」として、私たちは誠実かつ情熱を持ったコンサルティングを通じて、お客様の求める変革を“現実”のものとしてきました。
こうした経営理念に基づき、以下の5つを大切にした企業経営を実践しています。
- クライアントを思う心
- 卓越したプロフェッショナリズム
- 多様な個人の尊重
- チームの力
- 独自のグローバル感
また、総合コンサルティング業界は外資系が多くドライな社風のところが多いですが、アビームコンサルティングは日系企業の良さが残されていると評判です。そのため、人によって社風の良し悪しの感じ方に違いがあると予想されます。
ビジネスモデル
アビームコンサルティングは総合コンサルティングファームの中でも、クライアント密着型のコンサルティングで、アジアに強いといわれています。そのため主に日系企業に対し、戦略だけでなく、BPRからシステム実装、アウトソーシングまで一貫したサービスを提供するというビジネスモデルを構築しています。
コンサルティングでは、各種業界に特化したITソリューションサービスを得意としています。中でも「SPA(製造小売業)」のコンサルティングサービスの強さに定評があり、SAPコンサルタントを世界中に4,000名以上、日本では3,206名のSAP認定コンサルタントを擁していることで知られます。
総合コンサルティング業界におけるポジション
アビームコンサルティングは、総合コンサルティング業界に名前を連ねています。同業他社にはデトロイト トーマツ コンサルティング、アクセンチュア、PwCがあり、各種サイトからの情報をもとにした業績と平均年収は以下の通りです。
デトロイト トーマツ コンサルティングの母体は監査法人Deloitteで、税務・財務面でのソリューション提供に定評があり、国際力を生かしたサービスを提供しています。アクセンチュアは本社をアイルランドに置き、全従業員が47万7,000人以上という規模を生かして、「ストラテジー」「コンサルティング」「デジタル」「テクノロジー」「オペレーション 」という5つのユニットの組み合わせで、優れたIT技術に裏打ちされたコンサルティングを行っています。
PwCは「BIG4」に名前を連ねており、会計・監査・税務・コンサルティングサービスを世界各国で提供していることで有名です。その3社と比較すると、業績には大きな開きがありますが、平均年収は上位3社に近づいてきています。しかし、このポジションは今後も続くことが予想されます。
将来性
前述した通り、アビームコンサルティングは有価証券報告書を公開していません。また、経営戦略が明文化された資料もありませんでした。しかし「官報決算データベース」に、直近の決算一覧の記載がありました。
上記を見る限り、1年でも大きく売上高・純利益・利益余剰金がアップしているのがわかります。コロナウイルス感染によって、さらなるIT化が推進されることが予想できる今、アビームコンサルティングは強みを生かして、さらに業績をアップする可能性が高いと考えられます。
アビームコンサルティングの採用情報
「マイナビ2021」にある「アビームコンサルティング」によると、過去3年の採用実績は以下の通りです。
毎年順調に、新卒採用者を増やしています。また同ページでは、採用実績大学として以下が紹介されていました。
青山学院大学、大阪大学、お茶の水女子大学、関西大学、関西学院大学、学習院大学、九州大学、京都大学、慶應義塾大学、神戸大学、国際教養大学、国際基督教大学、首都大学東京、上智大学、千葉大学、中央大学、筑波大学、東京大学、東京外国語大学、東京工業大学、東京理科大学、東北大学、同志社大学、名古屋大学、一橋大学、法政大学、北海道大学、明治大学、横浜国立大学、立教大学、立命館大学、早稲田大学
大学ランクでみると、S・A・Bランクの大学ばかりで、採用選考の難易度の高さがうかがえます。また海外の大学では、北京大学、清華大学、復旦大学、高麗大学、延世大学、梨花女子大学、国立台湾大学、ロンドン大学、サセックス大学、ハーバード大学が名前を連ねていました。
まとめ
今回は、アビームコンサルティングで得られる年収の平均について、職種・学歴別も含めて解説しました。
アビームコンサルティングは日本企業の中でも平均年収が高いことで知られていますが、裁量労働制であることから、能力によって年収に幅があることが予想されます。また、コンサルティング業界特有の客先常駐という働き方となるため、激務であることも否定できません。その点も鑑みながら、平均年収について考えてみることをおすすめします。