専門学校で留年するorしそうな人!親への伝え方や歯科衛生士学校の声も紹介

毎年「専門学校を留年しそう」と悩む方がいます。または、もうすでに留年の通知を受け取ったあとでしょうか。この記事では、専門学校で留年しないために必要な出席日数や、留年したときの親への伝え方のポイント、その後の対処法などを解説しています。留年の危機に瀕している人はぜひ読んでみてください。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

専門学校でも留年はする

留年といえば大学のイメージですが、専門学校も単位が取れていなければ留年します。

大学と同じく専門学校にも卒業に必要な単位数があり、取れていない場合は進級や卒業ができません。

専門学校で留年可能な年数

では、何年まで留年ができるのでしょうか。答えは「学校による」です。大学は、ほとんどの場合8年まで在籍可能と決まっています。しかし、専門学校は何年までということが定まっておらず、学校に任されています。

つまり、知りたければ学校に直接確認したり、規則に書かれていないか自分で調べるしかないのです。

専門学校で留年する理由

次に専門学校で留年する理由について説明します。これも学校によって異なりますが、主な理由は以下の2つです。

目次

理由①|出席日数が足りない

ひとつは授業に出席していないために、単位が取れない場合です。

国の法律で、授業を3分の1以上休んだ場合単位の取得ができないことになっています。たとえテストで満点をとっても、提出物を全部出していても駄目です。学校によっては「5分の1以上でアウト」など、もっと厳しい設定の場合もあります。

病気などやむを得ない理由の場合は、多少であれば救済措置が取られることがありますが、あまり期待してはいけません。出席日数が心配な人は先生に確認して、今からでも真面目に出ましょう。

理由②|成績が赤点ばかり

もうひとつは「進級できる基準に達しない」と判断された場合です。

判断基準は学校によって異なります。「追試を受けて合格すれば進級可」という学校もあれば「赤点がひとつでもあれば進級させない」という学校もあります。

また、留年の危険がある学生に声をかけてくれたりをしてくれる学校もありますが、厳しい学校は何の説明もなく急に留年の通知が来ます。

ただ、赤点ばかりだと進級は相当難しいということだけは確かです。最終試験がまだなら挽回できるかもしれないので、試験対策をしましょう。

医療系、歯科衛生士の専門学校で留年が多い

医療系の専門学校で留年が多い理由は、実力不足で進級させると学校の評判に関わるからです。国家資格取得を売りにしている学校は、卒業生の何割が資格に合格したかを気にします。そのため基準が厳しくなりがちです。

以下は質問サイトに寄せられた声です。

専門学校留年?中退?迷っています。現在専門1年生です。医療系専門学校に通っていますが、先日留年が決定しました。高校受験も塾だけでほとんど勉強せずに合格、専門学校受験も指定校推 薦で合格、高校も普通に卒業したので初めて?のことでショックです。前期後期の平均60点以下だと留年なのですが、私は20教科中11教科60以下がありました。このまま続けてもまた留年しそうだし、向いてないのかなと考えました。

出所:教えてgoo!

留年してしまいました。3年制の歯科衛生士専門学校に通っています。2年生も終わり4月から3年生になる予定でした。進級発表前日に学校から連絡があり進級会議の結果、進級できませんと言われました。2年生をもう一度やり直すか退学か選択してくださいと言われました。原因は教えてはもらえず、授業も提出物もちゃんとしていたと思うので試験結果が良くなかったのだと思います。

出所:お悩み解決掲示板

上記の口コミから専門学校も決して甘くないということがわかります。

専門学校で留年する人の特徴

専門学校で留年する人にはどんな特徴があって、なぜ留年してしまうのでしょうか。以下で紹介する当てはまる人は要注意です。

すでに「留年しそう」「留年してしまった」という人は、特徴を理解することで今後の対策に役立てましょう。

単位をギリギリで取ろうとする

「授業は3分の2以上出れば単位をもらえるから、あと○回は休めるな」などと計算して、授業を休んでいる人は要注意です。

「急に体調を崩してしまったのに休めなくなっていた」という状況に陥る可能性があります。普段から真面目に出席しておかないと、大事な授業の単位を落とすかもしれません。

絶対に休むなとは言いませんが、不測の事態に備えて、休める日は何日か残しておくべきです。

一夜漬けで試験を乗り切ろうとする

専門学校の試験は甘くありません。「高校まで一夜漬けで大丈夫だったから」といって、普段の勉強をおろそかにしていると留年することになります。

専門学校は短期間で知識を習得することが目的なので、学ぶことが多く日々の復習がとても大切になってきます。一夜漬けでカバーできる分量ではありません。

コツコツと準備をしておかないと、前日にあまりの範囲の広さに一夜漬けすら挫折してしまう可能性があります。

昼夜逆転の生活から立ち直れない

「何かに熱中して夜ふかししてしまった」「学校が嫌で寝付けなかった」など理由はいろいろありますが、夜遅くまで起きていて学校に来られなくなる人がいます。

「眠いし今日は休もう」と一度休んだことをきっかけに度々休むようになり、そのまま学校に行かなくなってしまう人もいます。

いろいろ事情はあるかもしれませんが、規則正しい生活をして学校に通えるようにしましょう。

専門学校で留年した場合の選択肢

最後に、専門学校で留年してしまったときに選べる選択肢について説明します。留年してしまったという人は、今後どうするかの参考にしてください。

まずは親に正直に話す

親には言いづらい内容だとは思います。しかし学費を出してくれているのが親なら、話さないわけにはいきません。後になって必ずバレます。親にバレる前に、自分から正直に話しましょう。

話すときは、ただ「留年した」事実を伝えるだけではなく、「なぜ留年したのか」「今後はどうするか」を一緒に話すと納得してもらいやすいです。理由によっては怒らないで、あなたの今後の選択を応援してもらえる可能性があります。

救済措置に頼る

「留年確定だ」と落ち込むのは早いかもしれません。普段から真面目にしていれば、温情で救済措置をとってくれることがあります。例えば、以下のような措置があります。

  • 出席日数が少し足りなければ補講をしてくれる
  • 試験の点数が悪ければ追試をしてくれる
  • 足りない点数をレポートの提出で補ってくれる

担当の先生に何とかならないか掛け合ってみましょう。ただし、厳しい学校や先生だと一切取り合ってもらえない場合があります。そのときは素直に諦めましょう。

留年した専門学校に在籍する

さて留年が決まってしまったら、選べる選択肢は2つです。ひとつは留年して次の年に進級を目指す道、もうひとつは専門学校を中退する道です。まずは、留年した専門学校にそのまま在籍するメリット・デメリットをご紹介します。

メリット|今までの勉強が無駄にならない・就活に有利になる

専門学校にそのまま在籍して卒業すれば、それまで学んだ知識を完成させることができます。卒業までに何か資格を取得できれば、その後の人生できっと役に立つはずです。

また就職活動をするとき、学校に来る求人を見れたり、先生からアドバイスをもらえたりします。さらに「新卒」としてのブランドを使うことができるので、就職活動が非常にやりやすいです。

卒業すれば「大学・短大・専門学校卒業以上」というような資格要件がある求人にも応募できます。

留年したことは就職活動のとき面接できかれるでしょうが、留年を乗り越えて卒業したことはプラスの経験としても話せます。決してマイナスイメージだけではありません。

デメリット|学費が余計にかかる・居心地が悪い

留年した場合は、学費が余計にかかります。

学校によっては留年の場合、学費が一部免除されることがあるようですが、普通は1年分余計に授業料がかかることになります。もし何年間も留年することになれば、必要な学費はそれだけ増えていくでしょう。

また留年すると同級生と別れて、ひとつ下の後輩と勉強することになります。留年した先輩として扱われるのは、居心地が悪いかもしれません。

留年した専門学校を中退する

それでは次に留年した専門学校を中退する場合のメリット・デメリットをご紹介します。在籍し続けるメリット・デメリットと見比べて、どちらが自分のベストな選択か考えましょう。

メリット|気が楽になる・早く働くことができる

「人間関係が嫌」「別にやりたいことができた」など、通い続けるモチベーションが低下している場合は、中退することで気持ちが楽になって新たな道に進める可能性があります。

さらに学校を辞めると時間がたっぷりできるので、何かやりたいことがあって中退した場合は、そこに時間をかけることができます。

また留年したら学費を支払うのが経済的に苦しいという人は、無理して資金を準備するよりも学校を辞めて働いたほうが経済的には安定します。学歴も大切ですが、早く働き出してキャリアを積むのがいい方向に働くこともあります。

デメリット|学費が無駄になる・経歴が就活で不利になる

中退した場合、それまでの学費が無駄になった気がしてがっかりするかもしれません。奨学金を借りていた場合は、返済もしないといけないので憂鬱になるでしょう。

また中退して就職活動をすると「新卒枠」で応募できないので、中途採用の求人に応募することになります。加えて、専門学校を卒業していないので「高卒」扱いになります。

さらに、中退すると社会的評価が下がります。採用面接で中退した理由について何度も聞かれて、コンプレックスになってしまう可能性があります。

まとめ

この記事では、専門学校の留年について解説しました。

留年せずに卒業をするためには、授業にきちんと出席して、よい成績をおさめる必要があります。留年しそうな人は今からでもがんばりましょう。

すでに留年が決まったという人は、留年した場合の選択肢を役立ててください。

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