奨学金を400万円借りている学生は少なくありません。「毎月の返済額は平均どれくらいなのか」「何年かかるのか」「結婚に支障はないか」などさまざまな不安に襲われることもあるでしょう。今回は奨学金を400万円借りた場合の返済プランについて説明します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
400万の奨学金を抱える背景
400万円の奨学金を借りる学生の背景にはどんなものが多いのでしょうか。以下は想定される学生の支出額一覧です。
学費もあわせると、月に約20万円近く、もしくは20万円以上の支出額となります。アルバイトだけでは生活できず、奨学金を借りざるをえないこともめずらしくありません。
①私立大学・医療系の学部に通う
私立大学や医療系の学部に通うと授業料が高くなる傾向にあります。国公立大学の授業料は1年で53万円程度ですが、私立大学の文系だと年間80万円程度、理系だと100万円にのぼることもあります。
医学部・薬学部の場合は6年通う必要がある場合も多いため、授業料の支出が非常に高額になります。
②上京後の生活費を奨学金で賄う
地方出身の場合、大学進学とともに上京することはめずらしくありません。大学での学業に集中するために、アルバイトは極限まで減らして奨学金で生活費を賄う人もいます。
400万円の奨学金を借りると、1月あたり約8万円を生活費に回すことができます。生活していく上でとても大きな額だと言えます。
③大学院まで進学する
医療系の学部は6年通う必要があると言いましたが、大学院まで進学する場合も考えられます。特に理系の学生は大学院に進学することが4年で卒業するよりも一般的な選択肢になっています。
大学院は研究で忙しく、大学以上に学業に追われがちです。アルバイトをする時間がとりにくく、奨学金で生活をすることもよくあります。
400万の奨学金を抱えるデメリット
奨学金を400万円借りた時にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。デメリットとして、以下の3つが考えられます。
- 大学生活を楽しめない
- 学業・研究にも集中できない
- 入社後も返済に追われる
それぞれのデメリットについて詳しく解説します。
①大学生活を楽しめない
奨学金400万円は、4年の大学生活を想定すると月々あたり約8万円です。生活していくのに決して十分だとは言えず、お金に困ることもよくあるでしょう。
周りの学生が遊びや旅行に出かけていても、自分は節約しなければならず一緒に遊べないということも考えられます。
②学業・研究にも集中できない
前述したように、奨学金400万円だけで生活しようと思うと大変なのが実情です。生活に追われ、学業や研究に集中できなくなるということもありえます。
集中的に研究室で勉強したくても、外食ができないために家に帰らざるをえない、ということもあるでしょう。
③入社後も返済に追われる
奨学金は卒業後に返済しなくてはなりません。せっかく社会人になっても返済に追われ、「思っていたよりも自由にお金を使えない」ということが考えられます。
奨学金400万円は、奨学金の額としては少ないと言えます。しかし、それでも借金であることには変わりません。
400万の奨学金を返済するプラン
奨学金を返済するのにはどのようなプランが考えられるのでしょうか。
- 毎月の負担を増やさずに返済したい人
- 早く返済したい人
パターン別に紹介するので、返済プランを組む際の参考にしてください。
①毎月の負担を増やさずに返済したい人
毎月の負担を増やさずに返済したい人は、月々2万5000円返済し、夏・冬2回のボーナスから10万円支払うことをおすすめします。
1年で50万円返済することになり、返済期間は8年です。もう少し負担を減らしたいなら、月々1万5000円とすれば返済期間が約10年となります。
②早く返済したい人
早く返済を終えたい人は月々5万円返済し、夏・冬2回のボーナスから15万円支払うとよいでしょう。
1年で90万円返済することになり、返済期間は約4年です。早く結婚したい場合は、まずは返済をしてしまいましょう。家賃5万円相当と考えれば、実家暮らしの場合は無理のない返済プランだと言えます。
余裕を持って返済するための条件
奨学金は返済していかなければなりませんが、できるだけ負担を減らしたいものです。可能であれば、以下のことを実践すると返済が少し楽になるかもしれません。
- 初任給20万円以上の大企業に就職
- 実家暮らし・寮生活
- 返済中は結婚しない
それぞれの条件について説明します。
条件①|初任給20万円以上の大企業に就職
就職先として初任給20万円以上の大企業を選ぶことをおすすめします。初任給が20万円以上あれば、返済しながらも生活していくことができます。
また、大企業は福利厚生が充実しており、寮の完備や家賃補助が期待できます。残業代が支払われ、かつ確実に昇給するので将来の見通しも明るく計画的に余裕をもって返済していくことが可能です。
条件②|実家暮らし・寮生活
奨学金返済中は実家暮らし、または寮生活にすると返済に余裕を持つことができます。どんな場合でも家賃は最大の出費です。実家や寮で生活することで家賃を大幅に抑えることができます。
社員寮は、企業が部屋を借り上げ、家賃の大半を支払ってくれます。家賃が1〜2万円で済む場合がほとんどです。
条件③|返済中は結婚しない
奨学金の返済中は独身でいる方が余裕を持つことができるでしょう。社員寮は独身限定の条件がついていることが多く、かつ結婚すると出費が増えます。
結婚すると式や新婚旅行・新居の資金などを捻出しなければなりません。その上返済も重なるとストレスを感じてしまいます。ボーナスなども利用して、まずは返済を終えることが得策でしょう。
400万の奨学金を返済する際の疑問
奨学金を返済する際、以下の2点を疑問に思うようになるでしょう。
- 返済は前倒しすべきか
- 奨学金の返済は重荷なのか
それぞれの疑問について回答します。奨学金の返済が控えているなら、事前に返済についても把握しておきましょう。
①返済は前倒しすべきか
前倒しにすることで考えられるメリットは「返済期間が短くなること」です。一方で、「前倒しで多額の返済をすることで生活が苦しくなる」というリスクもあります。
自分の生活が苦しくならない範囲なら、前倒しして返済してもよいでしょう。家賃や食費・交際費などを合わせて14〜16万円程度確保しておけば、残りの給料を奨学金の返済にあてても生活への支障が少なく済みます。
②奨学金の返済は重荷なのか
上記の「余裕をもって返済するための条件」のうち2つを満たせば、奨学金の返済が重荷になることはありません。重荷に感じるのはイレギュラーなことが起きた場合です。
「家族が事故に遭って医療費を捻出しなければならない」「友人が立て続けに結婚して祝儀が必要」などの状況が起こると奨学金の返済が負担になります。返済をしつつも、日頃から貯蓄をしておくことが大切です。
400万の奨学金を抱える学生がすべきこと
400万円の奨学金を借りている場合、将来の返済を見据えてどのようなことをすればよいのでしょうか。
- 最低限のアルバイト
- スキルアップ
この2点を実行しながら学生生活を送ることをおすすめします。
①最低限のアルバイトはしても良い
生活費にあてるために奨学金を借りている人もたくさんいますが、それでも最低限のアルバイトをすることをおすすめします。
- 生活費の足しになる
- 違うコミュニティで気分転換になる
- 就活で話すネタにもなる
特に、就活でのネタにしたい場合は1つのバイトを長く続ける方がよいでしょう。アルバイトをすることで大学生活がより充実したものになります。
②就職後を見据えてスキルアップに励む
就職の際に高給な会社に入るため、また就職後の昇給につなげるためにもスキルアップに励みましょう。資格や特別なスキルを持っていると就職に強くなります。
資格は簿記やTOEICなど、汎用性が高いものがおすすめです。また、IT系に進みたい場合にはプログラミングができるようになっておくととても有利です。就職プランに合わせて自分に必要なスキルを獲得しておきましょう。
まとめ
奨学金400万円は奨学金の額面からすると大きくありませんが、それでも返済していかなければならない借金であることは変わりません。
就職の際の条件を考慮したり、また学生時代から返済を意識しておくことで返済の負担を軽減することができます。負担になりすぎないよう、自分のペースで確実に奨学金を返済していきましょう。