社員寮に家族は住めるの?|社員寮の種類やメリット・デメリットを徹底解説!

大手企業は特に、社員寮を用意しているところが多いです。社員寮と聞くと独身寮を思い浮かべる人も多いと思いますが、家族も一緒に住めるところはないのかという疑問がわきます。そこで今回は、社員寮で暮らすメリットとデメリット、その種類も交えながら、家族が済むことができるのかについて解説します。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

社員寮に家族は住めるのか

就活生が地元を離れての就職を考えている場合、社員寮の有無も応募条件に入る可能性があります。そして、社員寮は新入社員だけが利用するものでもありません。ここでは、社員寮に家族は住めるのかについて説明します。

目次

社員寮は福利厚生の一部

社員寮とは、企業が社員のために用意している住宅のことです。福利厚生の一部として、用意している企業が多いです。会社に家賃を払うのが一般的ですが、その金額は近隣の住宅よりかなり安く設定されています。自社で社員寮を建てているところもあれば、民間住宅を借り上げて社員に提供しているケースもあります。

社員寮と聞くと単身者住宅を思い浮かべる就活生が多いと思いますが、実際にはいくつかの種類があります。社員寮の種類については、後述します。

家族の住める社員寮もある

企業は福利厚生の一環として社員寮を用意しているため、中には家族も一緒に住むことのできる社員寮があります。その場合、「社員寮」ではなく「社有社宅」と言われることが多いです。その違いについては、後述します。

社員寮のメリット・デメリット

地方出身者が首都圏に就職する場合、地元とは異なる住宅事情に驚くケースが多いです。その経済的負担をなくすため、社員寮を用意している企業も珍しくありません。しかし、社員寮に住むことにはメリットだけでなく、デメリットもあります。

ここでは社員寮のに住むメリットとデメリットを、具体的に紹介します。

社員寮のメリット

社員寮に住むことにはいくつものメリットがあります。ここではメリットの一部を、具体的に紹介します。

メリット①|家賃が安い

1つめは、家賃が安いことです。もともと社員寮は福利厚生の一環として用意されているため、家賃の何割か、あるいは全額を企業が負担しています。そのため、同じ立地や間取りの民間物件と比較すると、格安の家賃で済むことができます。

ただし、企業によっては家賃補助の期間を設けているところもあるので注意が必要です。家族構成によって、入居できる社員寮が異なるケースもあるので、きちんと会社に確認しましょう。

メリット②|立地がよい物件が多い

2つめは、立地がよい物件が多いことです。勤務先に近い、あるいは利便性が高い場所に社員寮が用意されていると、通勤がストレスになりません。また、災害が起こった時に出社を余儀なくされる業務を担当していても、勤務先にアクセスしやすい立地に社員寮に住む社員が対応できるという、企業側のメリットもあります。

立地がよい物件に格安の家賃で住めるのは、社員寮ならではの特権といえるでしょう。

その他のメリット

上記で紹介した2つ以外にも、社員寮で暮らすメリットはあります。具体例を以下に列記してみました。

  • 水道料や光熱費も会社が負担してくれるケースがある
  • 食堂が付設されている独身寮も多い
  • 社員間の交流の場になりえる
  • 駐車場が無料、あるいは格安で借りられるケースがある
  • 初めての1人暮らしを始めやすい

特に新入社員にとっては、働くことに慣れるまで、独身寮などで暮らす方が便利なことが多いです。ぜひ検討してみましょう。

社員寮のデメリット

家賃の安さや立地に魅力を感じても、社員寮で暮らすデメリットを懸念する人も少なくありません。ここでは、社員寮で暮らす際にデメリットとして考えられる事柄を紹介します。

デメリット①|公私の区別がつきにくい

1つめは、公私の区別がつきにくいことです。例えば食堂が付設された独身寮で暮らす場合、帰宅した後も職場の先輩や同僚と顔を合わす機会が多いです。そのため、帰宅した後も仕事の話が続いたり、1人の時間を取りにくいことがストレスになる人も珍しくありません。

また、家族と社員寮で暮らす場合、職場での上下関係が妻や子供にも反映される可能性が高いです。また社員寮でトラブルを起こしてしまうと、退去するまで嫌がらせが続くケースもあるようです。

デメリット②|部屋を勝手にいじれない

2つめは、部屋を勝手にいじれないことです。特に独身寮の場合は、家具が備え付けになっているところが多々あります。それが自分の趣味に合わないからといって、勝手に入れ替えることはできません。そのため、部屋の居心地が悪いと感じる人もいます。

また、家族と社員寮に暮らす場合も、勝手にリフォームなどを行うことができません。設備が古くなったり、立て付けが悪くなっても、会社が対応してくれなければ改善されないことになります。

その他のデメリット

上記以外にも、社員寮で暮らすデメリットがあります。その例を、以下にまとめてみました。

  • 社員寮には古い物件も多い
  • 経年劣化で汚い物件しか入居できないこともある
  • 社員寮独特のルールが設けられるところもある
  • 特に独身寮の場合、トイレやお風呂、食堂、キッチンが共同なところも多い

家賃の安さや立地が、デメリットと比較しても魅力的といえるかどうか、入居前に検討した方がよいかもしれません。

社員寮の種類

前述した通り、社員寮にはいくつかの種類があります。その種類によって、家族も一緒に住めるのか否かが変わります。ここでは社員寮の種類と共に、家族で暮らせるのかも説明します。

独身寮

独身寮とは、独身の社員しか入居ができない社員寮のことです。そのため、家族が住むことはできません。新入社員をはじめとする、まだ年収がそれほど高くない若手社員に対する、生活支援という側面が多いです。以下の記事では、独身寮と社宅の違いやそこで暮らすメリットについて、わかりやすく解説しています。

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独身寮の場合、水道や光熱費も込みで家賃設定されていることが多く、食事がついているところも珍しくありません。初めての1人暮らしで、仕事に集中できる環境で生活したい人にはおすすめです。

単身赴任寮

単身赴任寮とは、家族を残して1人で転居する既婚社員が入居する社員寮のことです。そのため、家族が住むことはできません。民間の物件を探す時のように敷金や礼金を用意する必要がなく、会社によっては食堂が付設されていることもあります。

単身赴任寮は家賃も安いため、生活費を抑える意味でも利用価値は高いです。一方で帰宅しても、常に他の単身赴任者と顔を合わせる環境に置かれるので、プライベートな時間を取りにくいと感じる利用者もいるようです。

社有社宅

社有社宅とは、企業が1棟丸まま所有、あるいは借り上げている住宅のことです。「社宅」と呼ばれることも多く、家族で住むことができます。転勤が多い、あるいは家賃が高い首都圏で暮らしている社員への福利厚生として、用意されています。

子供の年齢や配偶者の仕事の有無、勤続年数など、社宅の入居条件を詳細に決めている会社もあるようです。入居する前に、いつまで居住可能なのかを必ず確認しておきましょう。

借り上げ社宅

借り上げ社宅とは、企業が賃貸物件を借りたうえで社員に貸し出す住宅を意味します。もちろん、家族で住むことが可能です。住宅手当は給与に含まれるため、企業は税金を支払わなければなりません。しかし借り上げ住宅を社宅にして社員から家賃を徴収する場合、それは企業の収入となるためメリットが大きいため、実施しているところが増えています。

この場合、企業が入居物件を指定する場合と、社員が希望の物件を探して会社で契約を結んでもらうケースがあるようです。詳細については、勤務先の総務部で確認してみましょう。

まとめ

今回は、社員寮で暮らすメリットとデメリット、その種類も交えながら、家族が済むことができるのかについて解説しました。

家賃は生活費の中でも大きな割合を占めるため、社員寮があるなら上手に利用するのが得策です。一方で、プライベートでも会社の人間関係が続く、煩わしさを感じる人がいるのも事実です。家族で住むことができる社員寮もあるので、メリットとデメリットを計りにかけて、利用するか否かを決めるとよいでしょう。

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