社会貢献とは?|企業の社会貢献活動や就活で役立つポイントを紹介します!

面接では、ボランティアや献血などの社会貢献をアピールすることがありますが、企業にとって社会活動はどのような意味を持つのでしょうか。最近はコロナにより、献血をはじめとする医療系の社会貢献に注目が集まっています。本記事では、社会貢献の概要、関連した言葉や企業の社会貢献事例をご紹介致します。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

社会貢献とは

読者の皆様は、社会貢献とは何かと聞かれた場合にどのようなことを連想するかは様々だと考えられます。

本見出しでは、社会貢献とはどのようなことかをご理解頂くために、2つのポイントから解説を致します。

目次

社会貢献の意味

1つ目のポイントは、社会貢献の意味についてです。そもそも社会貢献とは、「社会」に「貢献」という言葉が組み合わさっています。

  • 社会への利益に繋がる行動
  • 個人や法人による公利益活動
  • 特定の団体によるボランティア活動

このように、社会貢献とは不特定の行為者によって社会へ何らかの価値が提供されたり、社会の為の活動という意味で用いられています。

社会貢献の歴史

2つ目のポイントは、社会貢献の歴史についてです。現在では、企業による社会貢献が当たり前だと捉えられています。

しかし、かつては利益の最大化や経営規模の拡大にのみとなっており、企業によって数多くの公害問題や環境破壊がなされてきました。

このような公害問題をきっかけとして、企業には単なる営利目的だけでなく環境保護といった社会貢献活動が要求されることになったのです。

社会貢献と関連した言葉

前述の見出しにて、社会貢献とは何かをご理解頂けたと思いますが、より知識を広げたいと感じた方もいらっしゃるかもしれません。

そこでこの見出しでは、社会貢献と関連した言葉を2グループに分けてお伝え致しますので、ご参照ください。

NGOとNPO

以下では、NGOとNPOという言葉についてご説明を致します。

就職活動においては、民間企業と公務員に加えて非営利団体が就職先候補となります。

NGOとNPOがそれぞれどのような役割を果たしており、またどのように違うのかに着目してご一読ください。

NGOとは

NGOとは、Non-Governmental Organizationの略称であり、日本語では「政府間協定に頼らず設立された国際協力組織」を意味しています。

このように、NGOは支援を必要とする領域において幅広い支援活動を行なっており、その規模も世界レベルで展開していることが特徴となります。

活動においては、同じNGOどうしで協力をし合ったり、理念や活動に共感する民間企業からサポートを受けて取り組むこともあります。

NPOとは

NPOとは、Non-Profit Organizationの略称であり、日本語では「非営利組織」を意味しています。

  • 社会教育やスポーツを推進する活動
  • 医療や福祉の向上を目指す活動
  • 街づくりの推進を図る活動
  • 芸術や音楽をさらに広める活動
  • 科学技術やITの活用を増やす活動

例えば、NPOの活動範囲としては以上を例として挙げられますが、通常は法人格を有する企業が主体となって活動を行なっています。

当然ながら、中には法人格を持たず任意団体呼ばれるNPOもあり、その活動はメンバー同士の協議や採決によって決められることとなります。

CSRとCSV

以下では、CSRとCSVという言葉についてご説明を致します。

企業のホームページやパンフレットをご覧になったことがある方は、CSRという言葉をご存知かもしれません。

英語の略称だけでなく、正式な英語表現やCSVについても正しく理解できれば、より良いと考えられます。

CSRとは

CSRとは、Corporate Social Responsibilityの略称であり、日本語では「企業の社会責任」を意味します。

前述の通り、かつては企業が営利や成長ばかりを優先したために、消費者や社会に対して多大な悪影響を与えたことが問題とされました。

これを機に、環境に優しい生産活動や経済と社会への貢献をバランスよく行うなど、CSRを行うことがより当たり前だと求められています。

CSVとは

CSVとは、Corporate Shared Valueの略称であり日本語では「共通価値の創造」を意味します。

この言葉は、世界的にも最高峰の経営学者である、マイケル・ポーター教授がハーバードビジネスレビューという雑誌で提唱しました。

これにより、経済活動と社会価値という相互排他的な事が共存可能であり、企業は社会責任を負うとは違う捉え方も可能になったのです。

企業が取り組む社会貢献

前述の見出しにて、社会貢献への理解を深めて頂きましたが、実際にどのような取り組みを企業が行なっているのか気になるかもしれません。

この見出しでは、企業が取り組む社会貢献に関して2つの観点からそれぞれの理由や事例をお伝え致しますので、ご参照ください。

企業はなぜ社会貢献をするのか

以下では、企業はなぜ社会貢献をするのか代表的な理由を3つご紹介致します。

多くの企業では、何らかの社会貢献を行なっておりますが、厳密には違う目的だと言えます。

志望先の企業がなぜ社会貢献をするのか、その背景を考察すると違う側面を知ることに繋がるかもしれません。

理由①|企業価値を向上させる

1つ目の理由は、企業価値を向上させるためです。企業価値とは、社会や消費者からのニーズのみならず、知名度やブランドにも左右されます。

社会貢献をする中で、同じ課題意識をもつ企業や組織と協力したり、活動を通して消費者への知名度が上がることも期待されます。

この理由は、あくまでも副次的なものとはなりますが、企業にとっては社会貢献を続けるために重要な理由となります。

理由②|ステークホルダーからの信頼を上げる

2つ目の理由は、ステークホルダーからの信頼を上げるためです。ステークホルダーとは、企業の株式を保有する投資家や他の企業を指します。

彼らは、投資活動をする際にその企業の価値が長期的に上がるのか下がるのかを見極めており、社会貢献も1つの要因と見なされています。

活動によりステークホルダーからの信頼が得られれば、短期で株を売買されにくくなるためより安定的な経営活動を行う事ができます。

理由③|組織力の強化

3つ目の理由は、組織力の強化です。組織力とは、同じ企業で働く社員やアルバイト同士が社会貢献という共通目標に取り組む際発揮されます。

  • 森林の保護や植林活動
  • 子供達への教育支援活動

例えば、このような社会貢献は一度に数百人規模で行われるケースも多く、所属や役職に関係なくチーム一丸となって取り組むことになります。

その結果、本業で連携を高めるチームワークを向上させたり、互いに信頼をし合って協力できる組織力を育む事が期待されるのです。

企業の取り組み事例

以下では、就職偏差値が高く学生から人気の企業がどのような取り組みを行なっているのか、社会貢献の事例を3つご紹介致します。

会社説明会や採用活動にて、企業の人事担当者や広報が自発的に活動を話すこともありますが、自ら調べる習慣をつけると良いでしょう。

事例①|熱帯林再生プロジェクト

1つ目の事例は、三菱商事による熱帯林再生プロジェクトです。三菱商事とは、日本の5大総合商社に数えられる企業の1つです。

熱帯林とは、南米やアフリカ地域において生えている森林であり、大量の二酸化炭素を吸収して地球温暖化の抑制に貢献しています。

しかし、過度な焼畑耕作や森林伐採で減少をしているため、三菱商事は社会貢献として熱帯林の植林活動を行なっています。

事例②|ニューヨーク市内への支援

2つ目の事例は、三井住友銀行によるニュース市内への支援活動です。三井住友銀行とは、日本の3大メガバンクの1つです。

アメリカのニューヨークには、大多数のホームレスや恵まれない子供達がおり、日々の生活や食事に困っている状況です。

三井住友銀行は、現地の支援団体やボランティアの人と協力をして、炊き出し、職業訓練や公園の美化活動に取り組んでいます。

事例③|世界の食課題への支援

3つ目の事例は、電通が行なっている世界の食課題への支援です。電通とは、博報堂とならび2大広告代理店と評されています。

これまで、中国やインドが世界の人口急増が起きている国となっていましたが、近年はアフリカでも増加し食料不足が見込まれています。

電通は、広告代理店としてのパイプを活用して、世界的な食料難の回避に取り組んでおり、日本国内のみならず世界でも存在感を高めています。

志望動機で使われる「社会貢献」

ここまで、社会貢献への理解を深めて頂いたかと思いますので、実際に就職活動にて志望動機に取り入れようと考えたかもしれません。

本見出しでは、この記事の締めくくりとして志望動機で使われる「社会貢献」に関して2つのポイントをご説明致します。

「社会貢献がしたい」はありきたり

1つ目のポイントは、「社会貢献がしたい」はありきたりな志望動機なため、差別化には繋がらないということです。

  • どの企業でも社会貢献は行なっている
  • 何の社会貢献をしたいのかが不明確である
  • なぜその企業でなければならないかがない

このように、ただ社会貢献をするためと述べてしまうと、志望動機としては論理的に成り立たないことが明確になってしまいます。

例えば、金融を切り口とした植林活動など企業が生業としていることを明確にして、ある程度は具体化した社会貢献にする必要があります。

もし社会貢献を志望動機に盛り込みたい場合

2つ目のポイントは、もし社会貢献を志望動機に盛り込みたい場合です。

  • どんな顧客に対して何の貢献をしたいのか
  • なぜ社会貢献をその企業で行いたいのか

例えば、志望する企業の公式ホームページでは会社紹介にて業務内容と、CSRにて社会貢献の内容が公開されています。

このような情報から、より論理的で説得力のある志望動機を書くことができれば、社会貢献を盛り込むことも可能になります。

まとめ

本記事では、社会貢献が環境への配慮や保全を目的として、主に企業や非営利団体によって行われてきた歴史があるとわかりました。

また、社会貢献に関連した言葉や企業の社会貢献事例も解説致しましたので、志望動機に盛り込む場合はこれらを参考に具体化しましょう。

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