一般的に1993年から2005年までに就活していた世代を就職氷河期世代といいます。就職氷河期世代の年齢は幅広く、優秀な人でも就活に苦しんだ世代です。就職氷河期世代が今の社会にどんな影響を与えているのか、その課題や対策を解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
就活氷河期とは
一般的に1993年から2005年までに就活していた世代を就職氷河期世代といいますが、なぜ就職氷河期が起きてしまったのでしょうか?
就職氷河期が起きた原因は様々な理由が考えられます。本見出しでは、就職氷河期が起きた原因や就職氷河期が起きた結果、社会がどうなってしまったのかを説明していきます。
就活氷河期が起きた原因
1990年のバブル崩壊がきっかけで景気が大幅に後退したことにより、就職氷河期が起こったといわれています。バブル時代に全員を大量に採用した企業が、バブル崩壊をきっかけに採用数を少なくしたことが原因です。
大手金融機関の破綻や消費税の引き上げなどにより、就職氷河期は長く続きました。1999年には有効求人倍率は0.48倍という現在の3分の1程度の倍率となりました。
就活氷河期が起きた結果
就職氷河期が起きた結果、大学を卒業しても正社員としての就職先がなく、公務員試験の倍率も大幅に上がりました。就職できない若者たちがフリーターや派遣社員など非正規労働者として過ごすことになりました。
職に就けない若者はそのままひきこもりになる人も多くいました。現在では内閣府の調査によると、40歳から44歳引きこもりの推定数は15万人を超えているといわれています。
就職氷河期世代とは
一般的に就職氷河期世代はどのような世代のことをいうのでしょうか。また、その年齢や特徴はどういったものがあるのでしょうか。
本見出しでは、就職氷河期時代の年齢や特徴を解説していきます。
年齢
就職氷河期世代とは、現在40歳前後の年齢の人たちのことをいいます。この世代はロストジェネレーション世代ともいわれています。雇用状況の厳しかったバブル崩壊後、失われた20年の中で、約10年の間に就職活動を経験した人々です。
この世代は、人口も約1700万人と非常に多くなっています。
特徴
就職氷河期世代の特徴として、真面目で堅実なことが挙げられます。就職氷河期世代の中で就職できた人でも、景気が悪いため給料も上がらず転職もできないといった辛い状況を経験しています。
この世代は厳しい受験戦争をしていた世代でもあり、優秀な人も多いです。金銭的にも苦しい状況にあったため、バブル世代に恨みを持っている人も多く、バブル世代と違い真面目に堅実な性格の人が多いです。
就職氷河期世代が抱える課題
就職することができなかった就職氷河期世代が抱える課題として、心身が安定しない事や、収入が低いなどの様々なことが挙げられています。本見出しでは、氷河期世代が抱える課題を具体的に解説していきます。
課題①|就職することができずに心身が安定しない
就職氷河期世代は正社員として就職することができず、会社の倒産やリストラも身近で起きていた世代でもあります。そのため、どんどん働き口がなくなっていくのではないかと心身ともに安定しない状況が続きました。
就職することができた人でもリストラや派遣切りにあった人も多く、精神的なストレスで体を壊してしまった人も多くいます。
課題②|平均収入が低くバブル世代と比べて格差がある
就職氷河期世代の平均年収は380万円から400万円ほどといわれています。人数の多いバブル世代が役職についていることが多く、就職氷河期世代の人は就職できた人でも出世コースから外れることが多く年収が低い要因のひとつです。
現在の格差問題や平均収入が低い原因は、就職氷河期世代が就職することができなかったためキャリア形成ができず、年収が上がらないということにもあります。
課題③|晩婚化や独身化が進み現在の少子化につながっている
就職氷河期世代は雇用が安定しないため給料も低く、結婚できなかった人が多いです。金銭的に余裕がなく、結婚を考えられない状況に陥っています。そのため、晩婚化や独身化が進み、就職氷河期世代が結婚できなかったことが、現在の少子化にもつながっています。
就職氷河期世代への支援策
政府は日本の将来の為、就職氷河期世代に向けて様々な政策を行ってます。これらの政策は、現在も不安定な職業についている、または無職の状態にある就職氷河期世代を対象としています。
支援策①|正社員雇用化に有効な資格取得の整備
仕事や子育てを行いながら受講できる、正社員雇用化に有効な資格取得に関するプログラムの整備を行っています。
短期間で資格取得と職場実習をすることはできる出口一体型のプログラムや、人手不足の企業のニーズを踏まえた実践的な人材育成プログラム、民間のノウハウを活用した教育訓練や職場実習支援を行っています。
支援策②|社会人インターンシップの推進
政府は採用選考を兼ねた社会人インターンシップの推進を行っています。各種助成金を見直し企業へのインセンティブを強化し、積極的にインターンシップを行うよう要請しています。
第1次産業を含む農業や林業、漁業も施策に入れており、現在では転職先として農業を選択し起業する人や、自営の農家を始める人は年々増えています。
支援策③|生活困窮者支援相談機関の出張サービスの強化
氷河期世代を支援するため、生活困窮者支援相談機関の相談員や調査員の出張サービスの強化や、関係機関の連携を促進しています。アウトリーチを強化することにより、引きこもり経験者の参画やNPOの活動を通じ、当事者に寄り添った支援行なっています。
今後はさらに、地方自治体やNPOとも連携し、相談から支援まで一貫して行うことを計画しています。
今こそ就職氷河期世代が報われる時!
就職氷河期世代は厳しい就活経験から、真面目にストイックに働いてくれる傾向が強いです。そのため、就職氷河期世代のニーズは高まっています。また、国の支援プログラムも推進されることを発表しており、就職氷河期世代への期待はますます高まっています。
しかし、就職氷河期世代は厳しい就活経験から、自分に自信が無い方が多いです。採用されない辛い経験がある人が多いと思いますが、自分に自信を持って行動することで自分の価値を認めてもらうことができます。
就職氷河期世代へのニーズは高まっているため、様々な支援を活用し、自分のスキルを信じて行動することが大切です。
まとめ
本記事では、就職氷河期世代の特徴や課題を解説しました。就職氷河期世代は努力が報われずに辛い経験をした世代でもありますが、就職氷河期世代へのニーズは高まっており、様々な支援が行われています。
このような様々な支援を活用し、自分のスキルを信じて行動することにより就職氷河期世代が報われることにつながるでしょう。
本記事が少しでもみなさまの役に立てれば幸いです。