ホワイトカラーやブルーカラーという表現は、昔は差別用語とされていました。ですが、具体的にはどのような人たちのことを指しているのでしょうか。それぞれの仕事内容や特徴と共に、現在のホワイトカラー事情やブルーカラー事情、そしてそれ以外のカラーについても解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
ホワイトカラー・ブルーカラーとは
ホワイトカラーやブルーカラーという言葉を聞いたことがありますか?大雑把に表現すると、働き方の違いを表す言葉で、差別用語と受け取られることもあります。
それでは、具体的にはどのような違いがあるのでしょう。ホワイトカラーとブルーカラーのそれぞれに注目して解説します。
ホワイトカラーとは
ホワイトカラーの日本での割合は22%と言われています。100人のうち、22人はホワイトカラーと呼ばれる仕事に従事しているのです。
そんなホワイトカラーの意味や仕事内容について解説します。
ホワイトカラーの意味
「白い襟」の意で、広くは事務系の職種一般、つまり企業の管理部門で企画あるいは管理業務などの事務労働に従事する労働者を指す。関連語にはサラリーマンが挙げられる。
ホワイトカラーはWikipediaでは、上記のように定義されています。ホワイトカラーの「ホワイト」は白を意味しており、「カラー」は「色(color)」ではなく「襟(collar)」の意味です。
サラリーマンと呼ばれている人たちの多くは、真っ白のワイシャツを着ています。その襟は真っ白なので、「白い襟」という意味を表す英語の「ホワイトカラー」と呼ばれています。
ホワイトカラーの仕事
- 管理職(公務員、会社の役員など)
- 技術職(研究員、プログラマーなど)
- 営業職
- 事務職
- 専門職(医師、デザイナーなど)
ホワイトカラーは一般的にはワイシャツを着てネクタイを締め、背広を着用するような仕事に従事している人たちのことを指しています。管理職や技術職、事務職や営業職が含まれるのは想像ができるでしょう。
また、一部の専門職もホワイトカラーに含まれます。医師は白衣を着ているので何となくわかるという人が多いかもしれません。それ以外にも、デザイナーやコピーライターなども含まれています。
ホワイトカラーの特徴
- 対人業務が多い
- 知的な業務が主体
- 高い技術力を必要とする
- 精神的なストレスが多い
- 直接生産性に関わる仕事ではない
ホワイトカラーの最も大きな特徴は、精神的なストレスが大変大きいという点です。人と接することが多いため、神経をすり減らす業務が必然的に多くなります。
また、営業などの場合は目に見える形での評価がされることがあります。ですが、それ以外の仕事ではすぐに目に見える結果が得られるわけではありません。
技術職などの場合は結果が出るまで時間がかかることもあるため、根気強さや我慢強さが求められます。
ブルーカラーとは
日本でのブルーカラーの割合は26%だそうです。ホワイトカラーよりも少し多いくらいの割合ですが、100人中26人がブルーカラーに従事していますから、あまり変わらないと言えるかもしれません。
ブルーカラーと呼ばれる人たちはどのような特徴があるのでしょうか。仕事内容も含めて解説します。
ブルーカラーの意味
賃金労働者のうち、主に製造業・建設業・鉱業・農業・林業・漁業などの業種の生産現場で生産工程・現場作業に直接従事する労働者を指す 概念である。広くは技能系や作業系の職種一般に従事する労働者で、肉体労働を特徴とする。
Wikipediaでは、ブルーカラーは上記のように定義されています。ホワイトカラーと同じく、ブルーカラーも「青い色」ではなく、「青い襟」という意味があります。
肉体労働に従事している人たちの制服や作業服の多くは青い色をしていました。現在も青い制服や作業服を導入しているところが多くあります。その色がブルーカラーの語源となっています。
ブルーカラーの仕事
- 土木・建設作業
- 整備工・修理工
- 製造業
- 運送業
- 警備
どの職業もデスクに向かってコンピュータとにらめっこするような仕事ではありません。現場に出て身体を動かす仕事がほとんどです。
ブルーカラーの特徴
- 大卒者が多い
- 女性の活躍が増えてきている
- 専門的な技術力が身につく
- 自分の時間を作りやすい
- 精神的なストレスが少ない
最も注目すべきブルーカラーの特徴は、大卒者が多いという点でしょう。ブルーカラーは「肉体労働」という観点から、底辺の人たちが従事する仕事だと思っている人もいます。
ですが、実際には大卒者の人たちが多く従事しています。
高い知識や判断力が求められるのは現場です。大卒者の人たちはそのような決断力は判断力が高いため、ブルーカラーに従事することが多くあるというのが現状です。
ホワイトカラーとブルーカラーの違い
ホワイトカラーとブルーカラーのそれぞれの仕事内容や特徴については見てきました。それでは、それぞれを比べた時の最も大きな違いはどこにあるのでしょう。
注目すべき3点に絞ってそれぞれ解説します。
違い①|従事するタイミングで年収が大きく異なる
ホワイトカラーとブルーカラーは、従事するタイミングによって年収に大きな違いが出ます。その違いが著しいのは高卒です。
高卒者がホワイトカラーとブルーカラーのそれぞれに従事した場合、初任給が多くなるのはブルーカラーの方です。ブルーカラーは肉体労働という観点から、若さや元気さが重視されることもあるため、高卒者に限ってみると初任給は高くなるようです。
高卒者でブルーカラーに従事した場合、そのまま努力を続けてその仕事に従事し続けると、年収の点でも対象の差が生まれてきます。現場監督などのような管理者になれば、ホワイトカラーと呼ばれている人たちと同等かそれ以上の年収になるでしょう。
違い②|転職に有利かどうか
ホワイトカラーとブルーカラーで見た場合、転職に有利なのはブルーカラーの方です。何故なら、ブルーカラーは仕事をする上で特殊でありながら、他の会社でも通用する技術を身につけることができるからです。
一方のホワイトカラーはその会社のみで通用する技術や知識を身につけます。一歩会社から外に出てしまうと、それぞれの会社によって運営方針が異なるため、通用しなくなる場合が多いのです。
その会社に腰を落ち着けるつもりなのであればホワイトカラーの方が有利です。ですが、将来的に転職を望んでいるのなら、有利になるのはブルーカラーと言えるでしょう。
違い③|将来性があるのはブルーカラー
将来的に、ホワイトカラーの仕事は減っていくと言われています。それはAIが発展しているからです。ホワイトカラーの仕事の中にはAIが変わることができるものが多くあるということです。
一方のブルーカラーはAIでは取って代われない仕事が数多くあります。現場やその時によって微妙な調整をしなければならない、職人気質が求められる場面が多いからです。このような対応はAIでは難しく、長年の経験が重要です。
これらの理由から、将来性があるのはブルーカラーと言われています。昨今、大卒者の多くがブルーカラーに従事するのも、将来性を見越しているからでしょう。
ホワイトカラー・ブルーカラー以外のカラー
世の中には、ホワイトカラーやブルーカラー以外にもさまざまなカラーがあります。ですが、ホワイトカラーやブルーカラーが注目されているため、どのようなカラーがあり、どんな仕事に従事しているのか知らない人も多いでしょう。
ホワイトカラー・ブルーカラー以外のカラーの意味や仕事内容を解説します。
グレーカラー
グレーカラーとは、ホワイトカラーとブルーカラーのちょうど中間にあたる仕事に従事している人たちのことを言います。企画などのようなホワイトでもなく、生産に従事するブルーでもない人たちです。
主な例としては販売員が挙げられます。販売員はホワイトカラーの人たちが企画したものをブルーカラーの人たちが製造し、それを消費者に売るという仕事に従事しています。
また、場合によっては販売員が商品を企画して製作することもあります。そのような場合も、グレーカラーと呼ばれます。両方に従事している場合もどちらにも従事していない場合も含まれているのがグレーカラーです。
ゴールドカラー
ゴールドカラーは、自らが成長するために会社を選んで転職する人たちのことです。会社に属して仕事をしますが、会社に使われているのではなく、あくまで自分のスキルや知識を成長させることが目的です。
ゴールドカラーと呼ばれている人たちは、会社に雇用されますが、与えられる仕事だけに従事することはありません。自ら更なる知識やスキルを得る努力をし続けます。
そして、その会社で学ぶことや得ることが何もなくなったと判断すると別の会社に転職します。ゴールドカラーの大きな特徴は、自らが会社を選んでいるという点です。
どれだけ好条件であったとしても、自分が求めている知識やスキルが得られないと判断するとその会社に就職することはありません。会社に選ばれているのではないのです。
ブラックカラー
ブラックカラーは、もともとは表に出せない仕事に従事している人たちのことを指していました。いわゆる「裏稼業」と呼ばれている仕事に従事している人たちのことです。
ですが、世間で「ブラック企業」という言葉が注目されるようになりました。ここから、現在はブラック企業に勤めている人たちのことを指す言葉とされています。
グリーンカラー
グリーンカラーとは、簡単に言えば自然に従事している人たちのことです。環境保全に携わっている人たちはもちろん、リサイクル活動や事業に携わっている人たちも含まれます。
彼らは地球や自然破壊を阻止しようとして活動している人たちだからです。また、自然エネルギーに関係している人たちもグリーンカラーと呼ばれます。
例えば、風力発電や太陽光発電の仕事に携わっている人たちです。風力発電などの建設に携わっている人たちは仕事内容はブルーカラーですが、グリーンカラーに含まれます。
シルバーカラー
シルバーカラーとは、シルバー世代と呼ばれている人たちをサポートしている人たちのことです。シルバー世代の人たちが快適に過ごせるように活動したり、その仕事に従事したりしている人たちが含まれます。
分かりやすい例は介護士の人たちです。介護士の人たちは老人ホームなどで、シルバー世代の人たちのためにさまざまなサービスを提供しています。
その他のカラー
- オレンジカラー
- ピンクカラー
- メタルカラー
「オレンジカラー」は趣味を仕事にしている人たちのことです。趣味で作ったものをネットで売って収入を得ている人たちが含まれます。また「ピンクカラー」は働く女性のことです。
「メタリカラー」は、AI業界のことを指しています。AIの発展は著しく、さまざまな業界に進出しています。今後、特にホワイトカラーはメタルカラーにとって代われるだろうと予想されています。
まとめ
ホワイトカラーとブルーカラーについて解説してきました。以前はこのような言い方は差別用語だと言われ、嫌われてきました。ですが、昨今ではさまざまなカラーの人たちが増えたこともあり、そのような考えはなくなりつつあります。
すべての仕事には必ず意味があり、誰かの為になっています。カラーということにこだわるのではなく、自分の仕事に誇りを持ち、自分なりの価値観や意味を見出しましょう。