アメリカでは、20台でジョブホッピングを繰り返すジョブホッパーが大勢います。一方、日本ではジョブホッパーの生き方や性格は悪いとされ、ジョブホッパーになろうとする人は多くありません。本記事では、まずジョブホッパーの概略や特徴。次に、ジョブホッパーのメリット・デメリットと転職の秘訣をお伝えします。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
ジョブホッパーとは
大学生や勤続年数の短い社会人の方にとって、ジョブホッパーという言葉は聞き慣れないため、どのような意味なのか知らないかもしれません。
そこでこちらの見出しでは、ジョブホッパーとは何かをご理解頂くために、以下では2つのポイントをご説明致します。
ジョブホッパーの意味
1つ目のポイントは、ジョブホッパーの意味であり、主に以下の頻度や目的で転職活動を繰り返す人を指しています。
- 1年間につき1回以上の転職活動を行っている
- 人間関係が嫌になると解決手段として転職活動を行う
- 転職活動を重ねて好待遇やスキル向上を目指している
このように、ジョブホッパーとは要約すると「継続的な転職活動によって、職場の問題を解決したりより良い条件の獲得を目指す人」だと定義されます。
例として、20代から30代前後ながら大手企業やベンチャー企業を渡り歩いており、職務経歴書が同世代よりも長いことが想定されます。
ジョブホッパーとキャリアビルダーの違い
ジョブホッパーと近い言葉として、計画的にキャリアを高めていくキャリアビルダーがありますが、両者の違いとしては以下のポイントが考えられます。
- 業務課題に直面した際の解決方法
- 働いていた会社ごとの職務における達成事項
- 転職を見据えた資格やセミナーの取得
ジョブホッパーは、いうなれば自分の理想とする職場・業務を目指して、計画的に何かへ取り組んだり自発的な努力を行いません。
そのため、これらに該当するキャリアビルダーと比較すると、計画性が乏しく実力も備わっておらず、場当たり的な決断という印象を持たれがちです。
ジョブホッパーの特徴3選
前述の見出しにて、ジョブホッパーの概略をご説明致しましたので、キャリアビルダーとどう違うかご理解頂けたかと思います。
そこでこの見出しでは、ジョブホッパーへの理解をより深めて頂くために、ジョブホッパーの特徴を3つご紹介致します。
漠然としている場合は、これらの特徴に当てはまる人を考えてみると良いでしょう。
特徴①|短期間の転職が多い
1つ目の特徴は、1年間から3年間という短期間での転職回数が多いということです。
一般的に、新卒入社から3年以内に転職をしてしまう場合、就職活動中の準備が不十分でミスマッチが起こったり、入社した会社に問題があることが想定されます。
一方、ジョブホッパーは同期や同世代の人が長く働き続けていたとしても、短期間で定期的に転職を繰り返しており、平均よりも1社あたりの勤続年数が短いと言えます。
特徴②|職場環境を重視する
2つ目の特徴は、人間関係や先輩・上司など職場環境を重視して勤め先を選んでいることです。
- 部門内や他部門との人間関係がギクシャクしている
- 先輩や上司に意見が言いにくいと感じている
- 会社全体で下から上への発言がしにくい風通しの悪い社風である
例えば、以上のような職場環境である場合、人によっては問題となる人間関係を改善したり、リーダーシップを発揮して改善に向けた行動を行います。
しかし、ジョブホッパーは理想と異なっていることが分かった時点で、より良い職場環境を求めて転職を試みると考えられます。
特徴③|高収入・ハイスキルを望む
3つ目の特徴は、自らの職歴や実績に関わらずより高収入・ハイスキルを望むことです。
- 転職をするごとに数千円から数万円単位での昇給交渉をする
- 研修制度や資格支援などスキルの向上を期待する
転職をする場合、前職での年俸や月給などをベースとして、期待額を加えた新たな給与が提示されることが一般的となります。
また多くの会社では、社員への教育投資も行われており、ジョブホッパーは会社を転々とする中でこれらをうまく活用しているのです。
人事から見たジョブホッパーのイメージ
前述の見出しにて、ジョブホッパーには3つの特徴があるとわかりましたが、雇う側である人事担当はどのように評価しているのでしょうか。
こちらの見出しでは、人事から見たジョブホッパーのイメージを2つお伝えしますので、転職を繰り返す際にご参考ください。
イメージ①|仕事に飽きっぽい
1つ目のイメージは、仕事に飽きっぽいため頻繁に仕事場を転々としていることです。
- 継続的に転職を繰り返している
- 仕事自体にやりがいを感じていない
- 給与やスキルなどを特に重要視している
このように、ジョブホッパーは比較的高い転職な頻度に加えて、その心情や背景などから仕事をじっくりとこなせないとみなされています。
そのため、仮に自社で採用したとしても遅かれ早かれ会社を辞めて転職をしてしまうので、採用するにはリスクがある人材だと考えられます。
イメージ②|要求レベルが高い
2つ目のイメージは、転職先に対する要求レベルが高いということです。
- 現職よりも良い人間環境が期待できる
- 同世代よりも高い給与とボーナスを受け取れる
- 現職では得られない職務経験やスキルを身に着けられる
例えば、ジョブホッパーが転職をして得たいと考える項目としては、上述のようなポイントが想定されます。
人事部の観点では、これら全てを網羅してジョブホッパーの期待に応えられる可能性は低く、仮に才能や実力があったとしても採用には躊躇してしまいます。
ジョブホッパーのメリット・デメリット
前述の見出しにて、ジョブホッパーが人事部からどのように見られているのかイメージをお伝えしましたので、わかりやすいように整理をしておきましょう。
こちらの見出しでは、ジョブホッパーのメリットとデメリットをそれぞれ2つずつご説明致しますので、ジョブホッピングをすべきか判断する際にご活用ください。
ジョブホッパーのメリット
以下では、ジョブホッパーのメリットを2つご紹介致します。
ジョブホッパーは、日本では職をただ転々としているタイプの人だと否定的に見なされていますが、海外ではジョブホッパーならではのメリットを評価する人もいます。
ジョブホッピングは、する人が少ないからこそジョブホッパーという言葉もあるため、ご自身の人生を豊かにする手段として前向きに捉えてみるのも良いでしょう。
メリット①|幅広い経験を得られる
1つ目のメリットは、ジョブホッパーとして様々な会社で働くことで幅広い経験を得られることです。
- 異なる企業文化、業績や組織形態の会社で働く
- 応募先の企業で多様な業務に従事することができる
- 転職をする中でいろいろな人と共に働くことができる
このように、ジョブホッパーとして転職をすることは、会社、業務と人間関係の3つの観点で考えても、1社にとどまり続ける人より経験が豊富だと考えられます。
ジョブホッピングをすることで、普通の人ならば経験できない困難にも数多く直面するため、それらから少しずつでも経験を得られると期待できます。
メリット②|計画と実行が得意になる
2つ目のメリットは、ジョブホッピングの計画と実行が得意になることです。
- 現状の会社で課題点を可視化する
- 転職先となる会社を調べてリスト化する
- 効率的に転職活動をして移動する
転職は、何らかの課題意識かキャリアを通しての達成目標を持つことが第一となり、その後には転職先企業を選んで選考を突破しなければなりません。
これらは、計画から実行まで一連の流れを行うことであり、ジョブホッパーは転職回数が少ない人よりもプランニング能力が高いと考えられます。
ジョブホッパーのデメリット
以下では、ジョブホッパーのデメリットを2つご紹介致します。
前述の見出しでご説明した通り、人を雇う側である人事部から見てもジョブホッパーにはマイナスのイメージが付きやすきいのが実情です。
また、ジョブホッピングという転職活動を繰り返す中で、1社で長く働かないので得られないこともあると考えられます。
デメリット①|深い人間関係が築きにくい
1つ目のデメリットは、深い人間関係が築きにくいので、表面的で多数の知人やビジネスパートナーばかりとなることです。
会社で長く務めることで、同じメンバーといくつものプロジェクトを経験したり、互いの利害を調整して協力するといった経験を得ることができます。
しかし、ジョブホッパーは短期間で会社を辞めてしまうので、特定の人と深い人間関係を築くことなく新たな人との浅い関係ができるだけだと言えます。
デメリット②|職位を確保しにくい
2つ目のデメリットは、会社の生え抜きである人と比べると職位を確保しにくく、管理職として働くまでに時間を有すると言えます。
例えば、新卒で働いてきた人と新しくジョブホッピングで入った2人がいる場合、その上司や部下によって新たな管理職が選ばれることもあります。
ジョブホッパーは、いわば人脈がない外部者なので、このようなケースでは必ずしも職位を得られるとは限らず、転職をする中での実績が求められます。
ジョブホッパーが転職を成功させる秘訣
ここまで、ジョブホッパーの概要をご紹介してきましたが、本見出しではこの記事の締めくくりとしてジョブホッパーが転職を成功させる秘訣をお伝えします。
- 年代ごとにキャリアプランを決めて更新していく
- 1社ごとの業務達成目標を立てて取り組む
- 転職市場における価値をモニタリングしておく
ジョブホッパーは、計画性がなく転職を繰り返しているとみなされがちですが、確固たるキャリアプランを立てて、定量的な評価付けとノルマをこなしていくことが推奨されます。
転職は、数ある転職の中でもしっかりとした意味があると自他ともにわかるよう、明確な意味づけをしていくと良いでしょう。
まとめ
本記事では、転職を繰り返すジョブホッパーの概略を説明したのち、特徴もご紹介致しました。
また、人事から見たジョブホッパーのイメージは否定的であるため、メリット・デメリットを理解することが求められます。
転職は、キャリア目標を達成する方法なので、適切ならばジョブホッパーでも自信を持って頂ければ幸いです。