仕事や勉強などを通して「飄々とした人」に出会うことがあります。しかし「飄々」は日常的に使う言葉ではなく、どんな人がそう言われるのかも曖昧なものです。そこで今回は「飄々」という言葉の意味や、「飄々とした人」が持つ特徴、そうなるためには何をしたらよいのかについて解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
飄々とは
「飄々とした人」について説明する前に、きちんと語句の意味を理解することが大切です。ここでは「飄々」の読み方や意味、英語での表現や類語などについて説明します。
「飄々」の読み方・意味
goo辞書が出典としている、小学館のオンライン大辞泉によると「飄々」の意味は以下の通りです。
1 風の吹くさまや、その音を表す語。「耳元で風が―と鳴り続けた」〈火野・土と兵隊〉
2 風に吹かれてひるがえるさま。「風に揉まれる煙の如く―と舞いながら」〈谷崎・異端者の悲しみ〉
3 足元がふらついているさま。また、目的もなくふらふらと行くさま。「船は流れのまにまに―と軽く行くのである」〈木下尚江・良人の自白〉
4 考えや行動が世間ばなれしていて、つかまえどころのないさま。「前ぶれもなく飄飄と現れる」「飄飄たる風貌」
人に対して使われるのは、4つめの意味です。そして「飄々」は「ひょうひょう」と読みます。
「飄々」の英語表現
weblio英和辞典・和英辞典によると、「飄々」の主な英訳は「whistling (wind)」「blowing」「howling」となっています。しかし、会話の中で使用する場合には「aimlessly」や「easygoing」という英語表現が用いられることもあるようです。
- He is the person who did aimlessly.(彼は飄々とした人です)
- She is such an easygoing lady.(彼女は飄々とした女性です)
ビジネスシーンでは、英語での会話の中で出てくることが多いので、表現方法に配慮が必要です。
「飄々」の類語
「飄々」の類語として、以下の語句があげられます。
- 淡々とした/感情があからさまにならず、言動や態度があっさりしているさま
- つかみどころがない/本心が見えず、核心に迫ることができない
- とらえどころがない/核心が見えず、漠然としているさま
また「マイペース」や「ミステリアス」を、「飄々」の類語として使う人もいるようです。
「飄々」の反対語
「飄々」の反対語として、以下の語句があげられます。
- 汲々/一つの物事に気を取られて、他の事柄について考える余地がないさま
- 齷齪(あくせく)/気持ちがせかせかとする、あるいは細かいことばかり気になって落ち着かないさま
落ち着きがないことを表す語句が、「飄々」の反対語になることがわかります。
「飄々とした人」とは
「飄々とした人」は、前述した「考えや行動が世間ばなれしていて、つかまえどころのないさま」に該当する人を意味します。そして「飄々とした人」と評される場合、共通点があるようです。ここでは「飄々とした人」とはどんな人物かについて、考えていきます。
「飄々とした人」の特徴
「飄々とした人」に共通する特徴は、5つあります。ここでは、特徴の一つひとつを具体的に説明します。
特徴①|物事に執着しない
1つめは、物事に執着しないことです。自分が興味・関心を持っていることには真摯に取り組みますが、飽きればそのまま放置してしまう人も珍しくありません。
また、モノに対する執着心も低く、誰かにプレゼントされたモノであっても、乞われれば気軽に渡してしまうことも多いです。損得勘定なく行動することが多いので、周囲が戸惑うシーンもよく見られます。
特徴②|自然体である
2つめは、自然体であることです。飄々とした人には、成果を上げるために限界まで努力するという考えがありません。やるべきことはやるものの、そこに一切の気負いが見られず、できる範囲で最善の努力をします。
一方で外見を取り繕うことに興味がないため、だらしない印象を与えることもあります。良くも悪くもマイペースといえるかもしれません。
特徴③|見栄をはらない
3つめは、見栄をはらないことです。自然体でいるのが普通であるがゆえに、自分を大きく見せようという気持ちがありません。常に周囲に対し、等身大の自分で接しています。
そのため仕事場においても「わからない」「できない」と、臆することなく発言します。嘘をついたり、ごまかしたり、知った被ることがないということです。
特徴④|自分と他人を比較しない
4つめは、自分と他人を比較しないことです。飄々とした人は、人それぞれの価値観や志向性の違いをそのまま受け入れます。そして、自分は自分であるという強い信念も持っています。そのため、自分と他人を比較する必要がないのです。
そのため、他者と比較することで起こる劣等感や優越感とも無縁です。飄々とした人の感情が安定しているのは、劣等感や優越感を持たずにいられるからかもしれません。
特徴⑤|何事にも動じない
5つめは、何事にも動じないことです。飄々とした人は、自分らしいスタイルや確固たる信念を持っていることが多いです。そのため、自分に嘘をついているという状況にならない限り、周囲から何をいわれても、感情が乱れることはありません。
自分軸が明確で、それが人それぞれであるという多様性を受け入れる度量もあることから、多少のミスやトラブルがあっても、動揺するより解決策を講じることに注力します。
「飄々とした人」の周りが受ける印象
「飄々とした人」の周りが受ける印象には、良いものと悪いものがあります。良い印象の例は、以下の通りです。
- おおらか
- 本音を言いやすい
- 一緒にいると気持ちが安らぐ
- 懐が深い
- 信念がある
一方で、常に努力を続けるタイプの人からは悪い印象を持たれることもあります。具体例は、以下の通りです。
- 空気を読まない
- 協調性が足りない
- 何事にも興味がない
- 努力が足りない
- 好きなことしかしない
職場においては、必ずしも好印象というわけにはいかないことが多そうです。
「飄々とした人」になるには
小さなことが気になったり、他者からの評価で一喜一憂するタイプの場合、「自分も飄々とした人になりたい」と思うことがあるかもしれません。自分の考え方の癖を変えることで、「飄々とした人」に近づくことは可能です。ここでは「飄々とした人」になる方法を3つ、紹介します。
①周りを気にしない
1つめは、周りを気にしないことです。自分に自信がない人は、他者から評価されることが心の安定につながる傾向が強いです。しかし、職場においては努力が評価に直結するとは限りませんし、価値観や志向性が異なれば、評価の基準が違います。そんな不安定な評価が、自分を支えてくれるわけがないのです。
仕事をするうえで周囲への気配りは必要ですが、嫌われたくないことを理由に上司や同僚の顔色を窺ったり、本意ではないことをする必要はありません。周りの目を気にすることなく、したいことをするという姿勢で過ごしましょう。
②何事にも執着しない
2つめは、何事にも執着しないことです。人やモノに執着すると、それを失う恐怖心を持ち続けることになります。また、何かの理由でそれを手放さなければならなくなった時、受けるダメージが大きくなるものです。
何かを失う時にはそれが必然だったと考えるようにすると共に、誰かに心ない言葉を投げつけられても「虫の居所が悪かっただけ」と受け流すことを意識してみてください。行動を続けているうちに習慣化され、次第に気にならなくなるはずです。
③確固たる自分を持つ
3つめは、確固たる自分を持つことです。シビアな言い方をすると、職場の人間関係は家族や恋人、友人とは違い、望んで継続しているものではありません。働く際に付随して起こる、かりそめの人間関係です。
自分が守るべき信念が明確であれば、それを良しとしない職場の人が何をいっても、「自分の人生は一つも傷つかない」と達観することができます。反省は必要ですが、感情の波に翻弄される必要はありません。自分に嘘をつかない生き方を、大事にしましょう。
まとめ
今回は「飄々」という言葉の意味や、「飄々とした人」が持つ特徴、そうなるためには何をしたらよいのかについて解説しました。
「飄々とした人」に憧れる人も多いと思いますが、職場においては一歩間違うとマイナスに作用することもあります。尊敬できる部分は真似をして、職場での働き心地がよくなる一助としてみることをおすすめします。