略歴の書き方を徹底解説|履歴書やプロフィールの略歴の例文、経歴との違い

略歴という言葉は普段目にする機会が少ないかと思います。しかし、「経歴」、「プロフィール」、「学歴」、「職歴」という表現を目にする機会は多いのではないでしょうか。今回は略歴と経歴の違いはもちろん、履歴書として、また、プロフィールとして略歴を書く際の書き方について解説していきます。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

略歴とは

実際の略歴の例文やテンプレートをご紹介する前に、まずは略的について説明します。

目次

略歴は主に履歴書で書く

略歴は主に就職活動や転職活動の履歴書で記載します。

履歴書を一度でも見たことがある方は、履歴書中段に略歴があるのを見たことがあるかと思います。履歴書の型によっては「学歴」、「職歴」と記載されていることもあります。

就活生はまだ職務経験がないため学歴を、転職活動中の方は学歴と職歴を合わせて略歴欄に記載します。

履歴書以外にも、本の末尾や講演会などでプロフィールとして略歴を用いる場合もございます。履歴書で書く略歴とは書き方が異なるため、後ほど解説します。

略歴は学歴と職歴を合わせた経歴

略歴は学歴と職歴を合わせた総称です。厳密にいうと、略歴とは「経歴を省略したもの」であり経歴の中に学歴も職歴も含まれることになります。

履歴書の略歴欄に記載するときには、学歴の書き始めと職歴の書き始めがわかるように、通常「学歴」、「職歴」と記入します。

略歴の役割

略歴はいわば自己紹介となる、基本情報を示したものです。

社会活動を行う上でその人の経歴は切っても切り離せない情報であり、経歴を長々と紹介せず端的にまとめたものが略歴となります。

第一印象を左右するのが略歴となりますので、正確な情報を嘘偽りなく伝えることが重要です。また、著者や講演などで多少の権威生をアピールしたい方については、誇大にならない程度に過去の実績を強調することもできます。

略歴と経歴の違い=詳細かどうか

つまり、略歴と経歴との違いとは詳細かどうかでしかないのです。

職務経歴書を考えるとイメージがしやすいでしょう。転職活動で提出を求められる職務経歴書では、履歴書の略歴以上に細かい項目の記載を求められます。

  • 役職、部署
  • 仕事内容
  • スキル

前職の実績や経験を評価する転職だからこそ経歴までの記載を求めますが、その他の場面ではそこまで詳細に書かない略歴を求められることがほとんどです。

略歴の書き方

略歴について基本的な情報をおさえたところで、実際に例文やテンプレート、書き方について解説していきます。

履歴書における略歴の書き方とテンプレ

社会人が転職活動で書く略歴はテンプレートにすると以下のようになります。学歴と職歴、両方を記載してあるのがポイントです。

一方、学生が就活で記載する履歴書は以下のようになります。職歴はなく、学歴のみになります。就活で履歴書の提出を求められる際は、略歴欄は学歴の記入前提ですので、「—学歴—」と記載する必要はないでしょう。

以下では略歴のテンプレートをもとに、書き方のポイントを解説していきます。

①正式名称で正しく記入する

まず、学校名や学部学科は正しく記入しましょう。特に、公立/私立なども含めて正式名称で記載します。

公式HPを見れば正式名称で記載があるはずですので、しっかりと確認した上で略歴欄を記載するようにしましょう。

②和暦か西暦どちらかに統一

略歴を書く際には年月を左詰めで記載することになりますが、和暦か西暦で統一をしましょう。

  • 和暦:令和2年 〇月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み
  • 西暦:2020年 〇月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み

和暦と西暦が混在してしまうと、読み手にコストをかけてしまうため統一してあげるのがマナーです。

③学歴は高校からが普通

学歴を記載するときは通常高校入学時から記載します。

厳密に決められているわけではないので、中学時代に海外にいてその情報についても略歴で紹介したい方は中学入学時/卒業時から記載しても構いません。

高校の情報は必ず記載するようにしましょう。

④「在学中」ではなく「卒業見込み」

大学在学中に就活をしている方は、「卒業見込み」と記載しましょう。

同じ意味ですが、受け手のニュアンスが異なります。卒業見込みと記載した方が、学業が順調であるポジティブな印象を与えることができるため、就活中はそのように記載するようにしましょう。

⑤最後は「以上」で締める

略歴を全て書き終えたら次の列に「以上」と記載し、これ以上の続きや書き漏れがないことを明記します。

履歴書のような重要書類は書き漏れや認識の齟齬があると選考に影響してしまいます。また企業側が確認をしようにも、全員にそのような細かい対応をする時間もないので、しっかりと一回の提出で情報を正しく伝達する意識をもつようにしましょう。

プロフィールにおける略歴の書き方とテンプレ

履歴書での略歴の書き方について確認しましたが、次に講演などで用いるプロフィールとしての略歴の書き方をご紹介します。まず、略歴のテンプレートをご紹介します。

○○大学 ○○学部 ○○学科 教授

○○大学○○学部卒。その後、○○に勤務。○○を経て、現在、○○大学○○学部教授。○○大学客員研究員歴任。○○賞(01年)○○賞(02年)など受賞。○○とそれに関わる○○が専門。著作に『○○』(○○出版)などがある。

本やテレビなどでこのようなプロフィールを見かけた方もいるかと思います。以下でポイントを解説していきます。

①肩書きを冒頭に書く

まず、代表的な肩書きを冒頭に書きましょう。

略歴と言えども、全文を読んでもらえるわけではありません。加えて、略歴では知らない用語や漢字が多く並び多くの人は読了することなく飛ばしてしまいます。

第一に覚えてもらいたい肩書きは冒頭に記載するように心がけましょう。

②学歴は大学から

履歴書の略歴と異なり、学歴は大学からでよいでしょう。

履歴書の場合は就職という性質上、学歴などの出自の情報が重要になります。プロフィールとして略歴を記載する際には実績や著作などの情報の方が自己紹介として有用です。

③アピールしたい経歴は詳述

端的に情報を羅列する印象の略歴ですが、特に焦点を当てたい経歴については文章調にするのもよいでしょう。

専門領域や活動内容など、端的に表現できない部分でアピールしたい点は多少詳述するように説明しても構いません。

略歴は自己紹介

略歴はあなたの自己紹介、名刺の役割を果たす重要な情報です。

履歴書の一部、経歴の省略だからといって適当に済ませず、きちんとあなた自身のバックグラウンドを表現するようにしましょう。

まとめ

今回の記事では略歴について解説をしてきました。

略歴はコミュニケーションである自己紹介の一種になります。略歴の意味合いを理解した上で、書き方のルールを守りながら相手に伝えるようにしましょう。

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