近年はインターンシップが就活の一環となっていますが、期間や無給・有給など様々な種類があり、選び方でその後に雲泥の差が出るといっても過言ではありません。なかでも長期における無給インターンシップは将来につながるとは言い難いため、おすすめできません。今回は無給インターンシップの問題点や対処法を紹介します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
インターンとは何か
インターンは正式名称を「インターンシップ」といいます。インターンシップとは本来、特定の仕事を経験するために、企業や組織で働く期間を指します。
しかし近年は、就業体験を積んでおくことで、就活での企業・職業を選択するにあたり、ミスマッチを防ぐという目的でも活用されています。
短期インターン
短期インターンシップとは、1日から1カ月程度のものを指します。短期インターンシップの種類には、
- 業界説明会
- 会社説明会
- セミナー型
- プロジェクト型
などがあります。主に就活生向けに行われるものなので、メイン対象は大学3年生です。業界説明会や会社説明会は採用向けに行われますが、セミナー型は自己啓発の内容も多いです。また、参加者をグループに分けて課題を与え、プレゼンテーションまで行うプロジェクト型も人気です。
長期インターン
長期インターンシップは、期間が3カ月から2年に及ぶものもあります。
学年を問わず参加可能で、社内の業務をアルバイトとして給料をもらいながら行うものです。業務体験型ともいわれ、ベンチャー企業が募集しているケースが多いです。
給料が発生するため責任は大きくなりますが、短期インターンシップでは得られない知識や経験を積むことができます。
無給のインターンに苦しむ人は多い
就活に役立つならインターンシップに参加しようと考えるのは、とても自然なことです。しかしインターンシップにも様々な種類があり、そのすべてが自分にプラスになるとは限りません。
特に短期インターンシップには無給のものが多く、参加したことで苦しんでいる学生も少なくありません。その例をあげてみましょう。
唐突だけど私はツイッターなどで目にする「ドイツではみんな休むときはしっかり休んでいる」という言い方にはいつも心のどこかに引っかかるものがある。無給インターンをやりつつ採用を夢見る人、月450ユーロの仕事をいくつも掛け持ちする人、闇労働で食いつなぎつつ年金はすでにあきらめている人…
— ♡ぷりぷりfüröshiki♡ (@Metal_Lad) September 19, 2019
インターンシップを行っている企業の中には、新卒採用をエサに会社の業務に従事させているところもあります。しかし、約束が果たされる保証はありません。
wantedlyのインターン募集サイト時給書いてないからむっちゃこわいんだよな
お金払わないなんてありえないと思ってたけどインターンで無給とか普通に書いてある会社たくさんあったからこわいね— いぬねこ (@inuneko_CS) September 24, 2019
近年はインターンシップ情報を紹介するメディアが増えていますが、寄せられる情報には無給のものが含まれています。その場合は、期間と内容をしっかりリサーチすることをおすすめします。
無給インターンを始める2つのきっかけ
インターンシップは学生にとって、職業あるいは社会人としての経験を積むために行うものです。しかし受け入れる企業側には優秀な人材を確保するという別な目的があり、無給の労働力として利用しようと考えるところも含まれているのが現実です。
ここでは学生が無給インターンシップを始めるきっかけについて、紹介します。
契約内容を精査せずに応募してしまう
長期のインターンシップを募集しているサイトに寄せられている情報は、有給のものが大半です。しかし中には、無給の長期インターンシップの募集も含まれています。
そのため、契約内容を精査しないまま応募し、インターンシップに参加して初めて実情を知る学生も少なくないのです。
内定者に研修という名目で働かせる
インターンシップが行われるのは、就活前の学生だけではありません。内定した企業が「研修」という名目で、無給インターンシップに参加するように促すケースがあります。
内定者の場合、入社後に備えて仕事を覚えたいという気持ちもあると思いますが、すでに働いている社員と同様に、上司の指揮下で働くのは長期インターンシップとはいえないので注意が必要です。
長期インターンで無給があり得ないのは労働者だから
インターンシップは、仕事や職場を体験することを目的に行うものです。つまり、企業の労働力として参加するのではなく、勉強の場として機能しているということです。
しかし短期と長期では、インターンシップの意味が異なり、無給・有給が分かれるのです。ここでは、その違いについて説明します。
短期インターン
短期インターンシップの期間は、1日から1カ月程度だと前述しました。その場合は会社の実務を経験するというより、社内見学やグループワーク、業務の疑似体験などが行われることが多いです。つまり、会社の労働力にはなりえません。
短期インターンシップの場合は、企業が新卒採用に向けて自社をPRするために行うことが多いため、交通費が支給されることがあっても、無給なのが一般的です。
長期インターン
期間が3カ月から2年にも及ぶ長期インターンシップは、就業型インターンシップであり、ベンチャー企業で多く行われています。そして、会社に在籍する時間も長くなります。
そのためアルバイトなどの待遇で、実際に会社の業務に携わる「労働力」となるのです。企業は労働する従業員に対し、給料を支払う義務を負います。それが、長期インターンシップは有給が基本である理由です。
つまり、無給で長期インターンシップを行っている企業は、法律違反を犯しているということです。
無給のインターンでは成長できない3つの理由
インターンシップは前向きに取り組むことで、自分を成長させることができる機会でもあります。しかし無給のまま、長期インターンシップを続けても、成長につながるかは疑問です。その理由を、具体的に説明しましょう。
熱量を注げない
自分が将来就きたい職業に必要な知識やスキルが身につけられるなら、無給でも参加する意義があると思う人もいることでしょう。短期間であれば、充実した時間だと感じられるかもしれません。
しかし、長時間仕事に携わっても無給の状態が続くうちに、熱量は注げなくなっていくものです。
責任感ある仕事を振ってもらえない
無給のインターンシップ生は、企業にとってはある意味お客さまです。そのため、社内で体験できることは限られます。
仕事には責任が伴いますが、無給のインターンシップ生に責任感のある仕事を振ることはありえません。その点を不満に思う学生も多いようです。
目指すべき社員がいない
無給で長期インターンシップ生を募集している場合、ブラック企業である可能性が高いです。特に無給なのに社員並みの労働を求められる場合は、違法行為なので早くやめることをおすすめします。
そうした企業には自分の目標となる社員がいないため、働くことにプラスイメージが持てなくなります。
1*こちらの見出しは”目指すべき社員がいない”についてもう少しボリューミーに執筆してください!現状”員並みの労働を求められる場合は、違法行為”は見出しにそいません。
無給のインターンから抜け出す方法
自分が無給のインターンシップに参加していることに気づいたら、すぐにやめる準備を始めるのが賢明です。さらに違法行為とわかってインターンシップ生を集めていた企業に対しては、とるべき措置があります。
ここでは、無給のインターンシップから抜け出すための方法を具体的に紹介します。
今の状況が不当か判断する
まず、自分が今おかれている状況がインターンシップの範囲なのかを判断します。
会社の上司の指揮下に置かれ、社内の通常業務を行っている場合は「労働者」と見なされます。無給あるいは最低賃金以下の給料の場合は、違法行為です。
無給のインターン先をやめる
無給のインターンシップ先が違法行為を行っていると判断したら、すぐに退職を申し出ましょう。
違法行為と知りつつ受け入れていた企業の場合、脅迫めいた引き留め工作を行うかもしれません。しかしインターンシップ生は会社との雇用契約がないので、恐れる必要はありません。
今まで働いた分の賃金を請求する
長期にわたって会社の仕事を担ってきたインターンシップ生は、それまで働いた時間を計算し、会社に最低賃金以上の給料を請求しましょう。
インターンシップ先企業が支払いを拒んでも、内容証明郵便を送ったり家庭裁判所に少額訴訟を申し立てるなどの方法があります。
まとめ
職場体験という軽い気持ちで申し込んだにも関わらず、長期にわたって無給のインターンシップを強いられる学生も少なくありません。ブラック企業が違法行為だと知りつつ募集をしている場合、自分の将来に役立つことはありません。きちんと見極めたうえで、勇気ある撤退も視野に入れることをおすすめします。