就活では履歴書に「卒業見込み」と記載するものです。しかし、卒業見込みとは何かについて、きちんと理解していない就活生もいるようです。実は卒業見込みと記載するためには、満たすべき条件があるからです。そこで今回は卒業見込みとは何か、履歴書に書ける単位の取得条件などについて解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
卒業見込みとは
新卒採用を目指す就活生は、履歴書の学歴欄に「卒業見込み」と記載するのが慣例です。しかし厳密にいうと、条件を満たしていなければ「卒業見込み」と記載してはいけません。
ここではまず、卒業見込みとは何かについて詳述します。
卒業見込みの辞書的意味
小学館のデジタル大辞泉では、「見込み」の意味を以下のように記載しています。
1 先行きの予想。あて。「来春卒業の見込み」「明日は晴れの見込みです」
2 将来の可能性。「なかなか見込みのある男だ」「治る見込みのない病人」
3 《茶席で茶碗拝見のとき、まず内部をのぞき込むところから》茶碗の内部の底のあたりのこと
4 建築で、部材の側面、奥行き。
5 見たようす。外観。
卒業見込みで用いられるのは、1の意味です。つまり卒業見込みとは、「来年の春には卒業できる見通しがある」ということです。
卒業見込みと卒業予定の違い
卒業見込みとは、卒業する予定であることは前述しました。この場合、卒業がほぼ確定していることを意味します。卒業見込みと混同されがちな言葉に「卒業予定」がありますが、ニュアンスが異なります。
卒業予定とは、卒業する目処は立っているものの、まだ確かではないことを表す言葉です。そのため、卒業予定者の中には大学を卒業できないことで、内定取り消しになるケースもあります。
卒業見込みと在学中の違い
卒業見込みの就活生は、大学に在学しています。「在学中」はそれを表す言葉です。そのため、履歴書に「在学中」という表記をするケースもあるようです。アルバイトへの応募であれば、在学中という表記で問題ありませんが、就活に置いては避けた方が無難です。
企業は確実に入社してもらえる応募者を採用したいと考えていますので、在学中だと卒業が危ない可能性があると書類選考で落とすのが珍しくないからです。就活では条件を満たし、卒業見込みと書くことが大事です。
履歴書の学歴の欄には卒業見込みと書く
就活のエントリー時に、履歴書を提出します。履歴書の学歴欄に自分の大学名・学部・学科を記載する時には、必ず「卒業見込み」と記載しましょう。
しかし卒業見込みと書くためには、くり返し述べてきたように条件を満たす必要があります。具体的な条件については、次章で説明します。
履歴書に卒業見込みと書ける条件
就活メディアなどを見ていると、履歴書の学歴欄を書く時には、「卒業見込み」と記載するようにと紹介されています。しかし実際には、卒業見込みと記載できるのは、条件を満たしている場合だけです。
- 必要な単位を全て取得している
- 残りの単位数が4年後期で挽回できる単位数である
上記のいずれかに該当しない場合は、卒業見込みと書くことはできません。ここでは、2つの条件について詳述します。
必要な単位を全て取得している
大学を卒業するためには必修単位だけでなく、卒業要件を満たす単位数を取得しなければなりません。単位が足りなければ、卒業できないことはみなさんもよくわかっていることでしょう。
就活においては、履歴書の学歴欄を書く時点で卒業に必要なすべての単位を取得していれば、卒業見込みと書いて問題ありません。
残りの単位数が4年後期で挽回できる単位数である
就活のエントリーは大学3年生の3月に始まるため、その時点で必要単位をすべて取得しているのは少数派と考えられます。その場合、卒業見込みと書けないのかと不安になる就活生もいそうですが、そんなことはありません。
卒業要件を満たす単位数を、残る学生生活で取得できる可能性があれば、卒業見込みと記載できます。しかし、必修単位を落としており、その講義が4年後期にない場合などは、卒業見込みとは記載できないので注意が必要です。
履歴書の卒業見込みはいつから使えるのか
就活においては、卒業要件を満たす単位数を取得した時点から、卒業見込みと記載して問題ありません。学生によっては就活に専念できるよう、卒論や卒業研究を残して、残りの単位を3年次までに取得する人もいます。
その場合は、就活以前のインターンシップ申込などでも、卒業見込みと記載して問題ないので、積極的に記載しましょう。
履歴書の学歴の欄の注意点
履歴書の学歴欄を書く時には「卒業見込み」の記載以外にも、気をつけたいことがあります。ここでは、履歴書の学歴の欄の注意点についてまとめました。
注意点①|学歴は中学校から記載する
履歴書における学歴は、中学校から古い順に記載するのがルールです。中学・高校・大学の順に入学年と卒業年あるいは卒業見込み年を記載しましょう。そして留学経験がある人は、学歴欄に記載します。
- 2016年9月~2017年8月 〇〇国 〇〇大学に留学
上記は交換留学生などの長期留学を想定した書き方ですが、短期留学であっても記載することをおすすめします。企業によっては、留学経験を重視するところがあるからです。
注意点②|学校名は正式名称で記載する
学歴欄に書く学校名は、正式名称で記載しましょう。大学の場合は、学部・学科まで必ず入れます。また、中学と高校は公立か私立かが明確になるように書くのがセオリーです。
- ○○市立△△中学校卒業
- 私立 □□中学校卒業
私立の中学や高校出身者が学校法人名を書くことがありますが、これは運営主体の名称なので記載の必要はありません。高校・大学は、入学年と卒業もしくは卒業見込み年を、間違わずに記載しましょう。
注意点③|日付は西暦または和暦で統一する
履歴書の学歴・職歴欄には、日付を入れる欄が用意されています。学歴を記載するにあたり、この表記を西暦または和暦で統一しましょう。これは、自分が書きやすい方を選んでかまいません。
ただし、履歴書では他にも年号の記載が必要なことがあるので、すべての表記を整える必要があります。提出前に見直しを徹底しましょう。
その他の履歴書の注意点
就活において書類選考を突破するために、自分の情報を盛る就活生もいると聞きます。しかし、そうした行為は後々トラブルを生む可能性が高いため、おすすめできません。
ここでは、履歴書における学歴欄の記載以外の注意点について説明します。
履歴書の嘘
就活生の中には志望する企業に採用されるために、履歴書で嘘をつく人がいるようです。しかし、よしんば内定を得られたとしても、履歴書に虚偽の記載をしたことはバレる可能性が高いです。そして、バレた時には自分の信用を落とします。内定取り消しや入社後の懲戒解雇につながることもあるので、絶対にすべきではありません。
上記の記事では、履歴書の嘘がバレる原因やその後の影響、嘘をついてしまう項目などについて、わかりやすく解説されています。履歴書を書く前に、一読することをおすすめします。
履歴書の訂正印
近年は履歴書をパソコン作成する就活生が増えていますが、応募企業によっては手書きを求められることがあります。その場合、1~2ヶ所の修正であれば訂正印でもかまわないと考えている就活生もいるようです。
しかし、履歴書は訂正印を押して提出してよい書類ではありません。もちろん、修正液を使うのもNGです。履歴書を書き損じた場合は、最初から書き直すのがマナーです。
上記の記事では、なぜ履歴書に訂正印や修正液を使ってはいけないのかについて解説しています。修正方法や書き損じを防ぐ方法についても紹介されているので、ぜひ参考にしてみてください。
履歴書の写真
履歴書には写真を添付するものですが、写真の撮り方や貼り方にも注意点があります。写真を撮る際の注意点は、以下の通りです。
- スーツを着用する
- 面接時でも失礼のない髪型とメイクにする
- 表情は口角を上げることを意識する
- 髪は黒が好ましい
- 背景は白が無難
写真サイズは4×3cmが基本で、写真の裏に氏名と大学・学部・学科名を記入してから、履歴書の所定欄にななめにならないように貼ってください。
履歴書の課外活動
履歴書には課外活動について記載する欄がありますが、何を書くべきか悩む就活生も多いようです。企業は書類選考時、課外活動欄に書かれた内容を見ることで、「問題意識」「取り組み方」「行動力」をチェックすることが多いです。自己アピールにつながるので、何を書くべきか熟考することをおすすめします。
上記の記事では、履歴書の課外活動欄を採用担当者がどんな視点でチェックしているかをはじめ、例文も紹介されています。履歴書を書く前に目を通すと、役立つはずです。
履歴書の最寄駅
履歴書には、最寄駅を記載する欄があります。最寄駅とは、自宅から一番近い駅をさします。実は書類選考において、最寄駅は判断材料の一つです。同じ能力の応募者がいる場合、通勤時間が短い方を採用することが多いといわれています。
最寄駅が2つある場合は応募企業にアクセスしやすい駅を、バス通勤の場合はその旨と使用する路線バスの名称、最寄りの停留所を記載するのがセオリーです。最寄駅が遠い場合は、そこまで徒歩で何分かかるのかも記載しましょう。
まとめ
今回は卒業見込みとは何か、履歴書に書ける単位の取得条件などについて解説しました。
卒業見込みと記載するためには条件があり、卒業できない可能性がある人は使用すべきではないことは理解してもらえたと思います。就活において学歴以外にも、書き方に注意すべき点がたくさんあります。書類選考を通過するためにも誠実に、ルールを守って履歴書を書くよう意識しましょう。