自己PRは書き出しが合否を分けます。わかりやすくてインパクトのある書き出しで、就職活動を成功させましょう。この記事は、自己PRの書き出しに特化した例文集です。どんな書き出しなら、人事の印象に残るのかチェックしてください。自己PR文の基本は、高校・大学の入試でも変わりません。ぜひ読んでみてください。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
自己PRは書き出しが重要
自己PRは大学生の就活以外でも受験、就活、転職といった様々な場面で必出の質問になります。その自己PRは書き出しで評価が決まります。
書き出しは文章を読むとき最初に目が行くところだからです。書き出しが良ければ、その後の文章も興味をもって読んでもらえます。
もし書き出しが微妙だと、人事からどんな反応をされてしまうのでしょうか。次の見出しでご説明します。
自己PRの書き出しが微妙な場合の人事の反応
自己PRの書き出しの出来が悪いと、読んだ人はどのような反応をするのでしょうか。
ここでは、書き出しを失敗した自己PRへの人事担当の対応をご紹介します。
印象が下がる
書き出しは文章全体の印象を決めます。
最初の1文で自信がない印象やありきたりな印象を持たれてしまうと、後の文章も悪い印象が継続します。
全体の内容も重要ですが、書き出しには細心の注意を払いましょう。
その先の自己PRを読まない
担当者は膨大な数のエントリーシートに目を通します。限られた時間で全てのエントリーシートに目を通すためには、文章全体を精読する余裕はありません。
書き出しで内容を判断し、それ以上読まない可能性があります。
最初の1文で落とされない工夫が必要なのです。
自己PRの書き出しのポイント
ここでは自己PRの書き出しのポイントをご紹介します。
ポイントを抑えた書き出しで、人事の心を掴みましょう。
一番伝えたい部分を簡潔にのべる
最初に結論をのべると、結論ありきで文章を読めるので、内容を理解してもらいやすいです。
自己PRの場合は、アピールポイントから書き出しましょう。
具体的には、以下のような書き出しで始めるのオススメです。
- 私の強みは〇〇です。
- 私のアピールポイントは〇〇です。
書き出しで重要なのは「わかりやすさ」です。要点が端的に伝わることが、高評価のポイントです。
言い切る
アピールポイントは、はっきりと言い切りましょう。言い切るだけで自信がある印象になります。
以下のような曖昧な表現を使うと、自信がない印象になります。
- ~だと思います
- ~だと感じます
- ~だとよく言われます
- 多分・おそらく・少し
自信がない人も、自己PRの場では「強みは〇〇です」とはっきり言い切りましょう。
インパクトの残る表現にする
オリジナルな表現で強みをアピールしましょう。
内容は普通でも、ベタな表現を避けるだけで個性が出ます。
たとえば「コミュニケーション能力」も言い換えれば、インパクトのある表現になります。
- わかりやすく伝える力があります
- 相手の真意を読み取るのが得意です
- 誰とでもすぐに打ち解けられます
「コミュニケーション能力」は多くの意味を含んだ抽象的な言葉です。得意な点を具体的にアピールすることで、一味違う書き出しになります。
使い古された表現も自分の言葉に言い換えれば、目を引く自己PRになるのです。
自己PRの書き出しの例文5選
ここでは自己PRの書き出しの例文をご紹介します。
ただ、例文をそのまま使っては意味がありません。書き出しを工夫するのは、他の学生と被らないオリジナリティを出すのが目的です。
参考程度にとどめ、自分なりの表現を考えましょう。
例文①|責任感をアピールする
自己PRで責任感をアピールする書き出しです。仕事を確実に遂行する能力があると伝えられます。
- 私は一度引き受けたことは必ずやり抜きます。
- 私は相手の期待に答えるために、出来ることは全てするよう努めています。
- 私は自分の発言には責任を持つようにしています。
困難にぶつかっても、最後まで責任感をもってやり遂げた経験を話して、具体性を出しましょう。目標を達成する過程も大切なので、どんな障害があったのか、どう乗り越えたのかも話すと良いです。
例文②|粘り強さをアピールする
自己PRで粘り強さをアピールする書き出しです。結果が出るまで時間がかかることにも、諦めずに取り組む精神力があると伝えられます。
- 私は困難にくじけない忍耐力があります。
- 私は成果が見えにくいことでも、コツコツ取り組むことができます。
- 私は一度失敗しても、達成できるまで取り組み続けます。
上手く行かないことがあっても、粘り強く取り組み続けた経験を話しましょう。どのようにメンタルコントロールをしたのか、目標達成のためにどんなやり方を試したのかなどを話すと、より具体性が出ます。
例文③|社交性をアピールする
自己PRで社交性をアピールする書き出しです。仕事を円滑に進めるコミュニケーション能力があると伝えられます。
- 私は相手の立場に立って考えることができます。
- 私は誰に対しても笑顔で接することができます。
- 私は周囲と協力して課題を解決することができます。
周囲との関係性を大切にしながら、物事に取り組んだ経験を話しましょう。どんな人と関わったのか、何を考えて接したのか、相性が合わない相手とどう協力したのかなどを具体的に話すと良いです。
例文④|向上心をアピールする
自己PRで向上心をアピールする書き出しです。現状に満足せず、高い目標に挑戦する強い意思を伝えられます。
- 私は苦しいときも、あと一歩挑戦することを大事にしています。
- 私は結果に満足せず、よりよいものを目指します。
- 私は努力することで自分の弱さを乗り越えてきました。
より良い結果を目指して、努力した経験を話しましょう。上手くいった経験でなくても、乗り越えるために努力したこと、次は成功するように今も努力し続けていることを話せば、自己PRになります。
例文⑤|柔軟性をアピールする
自己PRで柔軟性をアピールする書き出しです。変化する状況に、素早く対応する適応力を伝えられます。
- 私は相手や状況に応じて、最適な対応ができるよう心掛けています。
- 私はスポンジのように、新しい知識を吸収します。
- 私は相手に言われたことを素直に受け入れることを心掛けています。
変化を恐れず挑戦したことや、臨機応変に対応した経験を話しましょう。また自分のやり方に拘らないことや、周囲の意見をきく素直さがあることをアピールするのもオススメです。
例文⑥|問題解決能力をアピールする
自己PRで問題解決能力をアピールする書き出しです。ビジネスは問題解決が基本ですので、就業前からビジネス的な素養を自己PRすることができます。
- 私は複雑な問題でも冷静に解決することができます。
- 私は解決困難な問題でも組織の力を結集して解決に取り組むことができます。
- 私は迅速に問題解決をすることができます。
ここで重要なのは「問題解決能力×何か」で表現することです。上記の例でいうと、問題解決能力の速度や巻き込み力も同時にアピールすることが可能です。根拠となるエピソードとしては、組織で問題解決をした経験を具体的かつ定量的に説明しましょう。
例文⑦|行動力をアピールする
自己PRで行動力をアピールする書き出しです。業種によっては海外での新規開拓を一任されたり、営業など対外的な触手では最低限の行動力があることが前提となってきます。
- 私はどんな環境でも臆することなく飛び込むことができます。
- 私は失敗を恐れずリスクに立ち向かうことができます。
- 私は率先して行動することができます
誰もやりたがらないことの行動には一定のリスクが伴います。行動力があることを自己PRで伝える場合、なぜそこまでリスクを負えるのか、どのようにリスクを捉えているのかについても考えを用意しておくとよいでしょう。特に営業系の会社では重宝される自己PRになります。
自己PRの書き出しの続き
自己PRの書き出しができた場合、当然その後に続く自己PRを書く必要があります。
その際に重要なポイントを以下で簡潔にまとめます。
自己PRの中身
自己PRの書き出しで伝えたアピールポイントの根拠を書きます。
具体的な経験でどのように自己PRが発揮されたのか、具体的かつ定量的に書くことを意識しましょう。
この時注意したいのが経験のインパクトの大小はさして重要ではないということです。それよりも企業に就職後もアピールポイントが再現可能な形で発揮できるのか、という確度が重要になります。
そのため、根拠に説得力をもたせるためにも定量性、具体性が重要になるのです。
自己PRの書き終わり
書き終わりでは自己PRの書き出しで伝えたことを換言し、入社後の結びつきを意識しましょう。定番の構文としては以下になります。
- 私のこの[アピールポイント]を通じて、御社で[どのように]という形で[結果]に貢献したいです。
換言だけで終わることの多い自己PRの書き終わりですが、そもそも自己PRは企業への適正や貢献の形を示すために伝えています。その点を忘れず、必ず企業と結びつけて自己PRを締めくくるようにしましょう。
まとめ
今回の記事では、自己PRの書き出しについて解説しました。
自己PRの書き出しは、その後の文章の印象を左右する重要なポイントです。
書き出しでアピールポイントを簡潔に伝えることで、その後の文章がわかりやすく伝わります。更にインパクトのある書き出しにすることで、採用担当の記憶に残る自己PRにすることができます。
この記事でご紹介した例文を参考に、あなただけの個性的な書き出しを作ってみてください。