就職四季報は本当に使えるのか?|活用方法や読む上で知っておきたい単語を徹底解説!

就活において、企業研究は避けて通れないプロセスです。その際に活用されるものの一つに、就職四季報があります。しかし近年は就職四季報は本当に必要なのか、疑問視している就活生もいると聞きます。そこで今回は就職四季報とは何か、その特徴と活用するメリット・デメリットなどについて解説します。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

就職四季報とは

「就職四季報」とは、「会社四季報」を発行している東洋経済新報社が、就活生向けに編集している企業情報誌です。就活生が企業研究の際に必要とする、会社の基本情報が網羅されています。

毎年11月頃に店頭に並びますが、上場企業を中心に5,000社以上の企業情報が掲載されているため、応募企業の選定をする際に、同業他社などを比較検討する際に役立つ一冊となっています。

就職四季報の特徴

就活生に長年、就職四季報が活用されてきたのは、その特徴が就活に役立ってきたからです。就活メディアではなく、就職四季報が就活生に指示されてきた理由である特徴を3つ、説明します。

目次

特徴①|良くも悪くも客観的な情報が掲載されている

就職四季報は、就活メディアのように、情報掲載に対する料金を支払っていません。東洋経済新聞社の記者が情報を集め、第三者の視点から情報掲載をするという姿勢が貫かれています。

そのため就職メディアで公開されることが珍しい、離職率や有休消化率、平均勤続年数などの情報が掲載されています。良い情報だけでなく、会社が積極的に明らかにしようとしない悪いところも確認できるので、客観的に企業を判断できます。

特徴②|幅広い業界の企業が掲載されている

就活を始める時点で、志望する業界や職種、企業が明確な就活生は少数派です。勤務地や待遇も含めて応募企業を検討するにあたり、誰もが知る大手ばかりでは面接にたどり着くのも簡単ではありません。

就職四季報には幅広い業界の企業が5,000社以上掲載されており、中にはB to Bの優良企業も含まれています。就職四季報を隅々まで見ることで、自分が知らない業界や企業を知る一助になることも特徴といえます。

特徴③|項目が明確なので比較検討しやすい

就職四季報に掲載されている項目の一例を、以下にあげてみました。

  • 会社概要
  • 企業の業績
  • 福利厚生
  • 有給取得率
  • 平均的な残業時間
  • 在籍社員の平均年収
  • 在籍社員の出身校データ
  • 離職率

このように掲載されている項目が明確なので、比較検討しやすいという特徴があります。志望する業界や職種が決まっている就活生にとっては、同業他社を比べやすいということです。

就職四季報のメリット・デメリット

就活生が企業研究で活用できるツールとして、企業の公式サイトや採用サイト、その他の情報メディアがあります。就職四季報を発行する以前には、東洋経済新聞社の会社四季報が活用されていたように、就活生の信頼が厚いメディアではあります。

ここでは、就職四季報のメリット・デメリットについて説明します。

就職四季報のメリット

就職四季報は就活に特化した情報を掲載するよう、意図的に編集されています。ここでは、就職四季報のメリットを2つ、紹介します。

メリット①|企業の業界内での立ち位置がわかる

就活において、特定の企業を目指すケースは少数派でしょう。志望する業界や職種が明確な場合は、同業他社を比較検討したうえで、応募先を決めるものです。企業理念と就活生の志向性のマッチももちろん大切ですが、将来を考えた場合、応募企業の業界内での立ち位置を理解しておく必要があります。

就職四季報には、「業界マップ」が用意されています。そのマップを見るだけで、同じ業界内におけるそれぞれの企業の強みやパワーバランスを知ることができます。これは、面接対策する際などに役立つ情報になるはずです。

メリット②|有料だがオンライン版は情報を先取りできる

就職四季報には、オンライン版も用意されています。書籍として販売されている就職四季報は、取材・編集した時点である、過去の情報しか掲載されていません。しかしオンライン版では、最新情報が常に更新されています。

オンライン版で最新情報にアクセスするためには別途料金が必要ですが、面接前など企業の最新情報を知っておく方が有利に進められる場面もあります。そのため、オンライン版を活用する就活生がたくさんいます。

就職四季報のデメリット

就職四季報は情報とデータの宝庫ですが、すべての就活生が活用しきれているわけではありません。ここでは、就職四季報のデメリットについて紹介します。

デメリット①|ポイントを理解していないと活用できない

就職四季報を活用するためには、掲載されている情報のどこを見たらよいのかを理解しておく必要があります。経済用語も多く、モノクロの資料なので、ポイントを理解していないと活用しにくいです。

経済用語が多用されているため、活用できるようにする前の段階で調べることも多く、読まずに挫折してしまう就活生もいるようです。

デメリット②|人によっては高い買い物になる

就職四季報の価格は、2,090円(税込み)となっています。総合版では5,000社以上の企業情報が掲載されていますが、就活生がエントリーする企業数が平均30社であることを考えると、大半の情報を使うことはありません。

また、掲載企業がすべての項目において情報公開しているわけでもなく、就活生が知りたい会社が必ず載っているとも限りません。そう考えると、人によっては高い買い物になってしまいます。

就職四季報の活用方法

就職四季報は情報の読み方をきちんと理解できれば、企業研究をするうえで、とても強い味方になってくれます。ここでは、就職四季報の活用方法を紹介します。

活用方法①|選考フローと採用実績校を調べることができる

就職四季報には、企業ごとに設定している募集・書類選考・面接といった選考フローが明記されています。エントリー後に企業説明会に参加しなければ応募できない、応募前のインターンシップを義務づけている、選考時期などの情報を把握していると、就活スケジュールが立てやすくなるはずです。

また、企業が過去に採用した新卒社員の出身大学や人数も掲載されています。自分が在籍する大学の実績が高ければ安心できますし、そこからOB訪問するのもおすすめです。

活用方法②|企業の働きやすさを知る手がかりとなる

就職するうえで大切なのは、給与と福利厚生だけではありません。企業の安定性を知るうえで、財務諸表をチェックする必要があります。財務諸表を見ることで、会社の総資本額や利益率、抱えている負債までわかるので、将来性をはかる指標となります。

さらに就職四季報には、1年間の平均有給消化日数や3年離職率が掲載されています。有給消化率が高く、3年離職率が低ければ、在籍社員の満足度は上がります。そうした企業の働きやすさを知る、手がかりとしても活用できます。

就職四季報を読む上で知っておきたい単語5選

前述した通り、就職四季報を活用するためには、経済用語などをある程度理解しておく必要があります。ここでは、就職四季報を企業研究に役立てるために知っておきたい単語を5つ、紹介します。

①営業利益

1つめは「営業利益」です。小学館のオンライン大辞泉では、営業利益を以下のように説明しています。

企業の主たる営業活動から発生する利益。売上高から売上原価を控除して売上総利益を算出し、その金額から販売費および一般管理費の合計額を控除して求める。営業黒字。

つまり、応募を検討している企業が本業でどれだけ利益をあげているのかを表しているのが営業利益です。企業経営するうえで、きちんと本業で稼げていることは、とても大事です。

②経常利益

2つめは「経常利益」です。小学館のオンライン大辞泉では、経常利益を以下のように説明しています。

企業の通常の経営活動により、毎期経常的・反復的に生じる利益。損益計算書では、営業利益に営業外収益を加え、営業外費用を差し引いて表示する。

大手企業の場合は特に、本業以外の事業展開を行っているの一般的です。また、不動産などの資産を持っている場合、家賃収入も得られます。経常利益はそうしたすべての収益から、それらにかかる原価等を差し引いたものです。

③PER

3つめは「PER」で、「パー」と読みます。「price earnings ratio」の略語です。小学館のオンライン大辞泉では、PERを以下のように説明しています。

株価収益率。一株当たりの純利益(EPS)で株式を割ったもの。利益に対して株価がどの程度買われているか見るもので、企業の株価水準を判断する指標となる。この率が高いと会社の利益に比べて株価が高く(割高)、この率が低いと株価が利益に比べて低い(割安)ということになる。この会社の過去の動向や業界平均値と比較して判断する場合が多い。

現在の上場企業の平均PERは、15程度と言われています。その基準を満たしているか否かが、判断の指標となるでしょう。

④自己資本比率

4つめは「自己資本比率」です。小学館のオンライン大辞泉では、自己資本比率を以下のように説明しています。

自己資本と他人資本を合計したものである総資本に占める、自己資本の割合。数値が高いほど企業の安定性が高いとされる。株主資本比率。

自己資本とは、その企業が持つ純資産を意味します。当然、自己資本比率が高い企業の方が、財務面は安全といえます。

⑤キャッシュフロー

5つめは「キャッシュフロー」です。小学館のオンライン大辞泉では、キャッシュフローを以下のように説明しています。

《現金の流れ、の意》一定期間に企業や自治体などの経済主体に入る資金(キャッシュインフロー)と出ていく資金(キャッシュアウトフロー)の総称。また、その差として求められる、資金の増減。財務の健全性を示す指標の一つとして用いられる。

また企業においては「営業」「投資」「財務」という3つのキャッシュフローがあります。

  • 営業キャッシュフロー/営業活動における現金収支
  • 投資キャッシュフロー/設備や不動産、金融商品など投資活動による現金収支
  • 財務キャッシュフロー/銀行借り入れといった現金収支

いずれも収支がプラスになれば現金を得る、マイナスは現金をなくすことを意味します。3つの現金収支を知ることで、企業の安定性を予測できます。

【時間がない方向け】就職四季報なしで業界研究をする方法

就職四季報は内容を理解しながら読み解いていくのに、時間がかかります。就活生によっては、エントリーまでに急いで企業研究をしたい人もいるかもしれません。ここでは、就職四季報なしで業界研究をする方法を紹介しておきます。

就活サイトで業界研究する

近年は新卒採用に特化した、就活サイトが豊富です。そうした就活サイトを活用することで、効率よく業界研究ができます。おすすめの就活サイトを、以下にまとめてみました。

  • 外資就活/ハイクラス向けの就活サイト。外資系企業並びに日本の大手企業の求人を中心にしている
  • ONECAREER/ハイレベルキャリアを目指す学生向け。有名企業ばかりを集めた合同説明会開催に定評がある
  • ダイヤモンド就活ナビ/ダイヤモンドオンラインと連携しており、企業情報が豊富
  • キャリタス就活/大学と連携した就活を得意とする。外資系企業の情報が豊富

自分が応募を検討している企業の規模やレベルを考え、こうした就活サイトを使い分けましょう。

OB訪問をする

企業の実態を知りたいなら、そこで働く社員に話を聞くのが一番です。応募企業に自分の出身大学の先輩が入社しているなら、OB訪問をしましょう。OB訪問の場合は1対1で話を聞くことができるので、採用担当者には聞きにくいことを質問できます。

近年はリクルーター面談も増えているので、そうした機会を上手に活用することをおすすめします。

特定の分野に特化した就職四季報を活用する

就職四季報と聞くと「総合版」を思い浮かべる就活生が多いと思いますが、実は分野別に特化した情報を掲載しているものも用意されています。その種類は、以下の通りです。

  • 優良・中堅企業版
  • 女子版
  • 企業研究・インターンシップ版

就活生の個別ニーズに対応できる分冊が用意されているのは、就職四季報の魅力です。

まとめ

今回は就職四季報とは何か、その特徴と活用するメリット・デメリットなどについて解説しました。

就職四季報はチェックすべきポイントを理解することで、効率よく企業研究を進める味方となってくれます。自分が目指す業界や職種、働き方などによって、分冊版を使った方がよいケースもあるでしょう。正確な数字データに基づき、企業を選定する指標として役立ててみることをおすすめします。

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