人間のストレス耐性には個人差があり、高い人も低い人もいます。就活においてはストレス耐性が高いことがアピールポイントになりますし、低いとプレッシャーに弱くなるため、営業など向かない職種があるのも事実です。そこで今回は、ストレス耐性とは何か、低くなる原因や改善方法について解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
ストレス耐性とは
ストレス耐性とは、ストレスに対して耐えられる力を意味し、高い・低いと表します。ストレス耐性には個人差がありますが、以下の6つの要素で決まるといわれています。
- 容量/どの程度ストレスを溜めることができるのかという許容範囲
- 処理/ストレッサーをなくす、あるいは弱める能力
- 感知/ストレッサーに気づく能力
- 経験/ストレスあるいはストレッサーに対する経験値
- 回避/ストレスを感じにくくする能力
- 転換/ストレスをプラスに捉えて発想を転換する能力
ストレス耐性は、個人の性格にも左右されます。自分のストレス耐性について知りたいなら、「ストレス耐性チェックリスト」を試してみましょう。
ストレス耐性が低い原因と低い人の特徴
ストレス耐性は、高い人も低い人もいます。職場では、ストレス耐性が低い人の方が苦労することが多く、共通点を持っています。ここでは、ストレス耐性が低くなる原因と低い人の特徴について説明します。
ストレス耐性が低い原因
ストレス耐性が低い原因は、幼少期の生育環境に関係するようです。心理学には「耐性の窓」という言葉があります。これは「ストレスの許容範囲」を示す言葉で、幼少期に親子の間でつくられる「愛着」のタイプによって幅が変わります。
幼少期に親子間で十分な関りがあると、子供はストレスのコントロール方法を学べるので、ストレス耐性が高くなります。しかし、幼少期に親との関りが薄いと、心身のバランスをとるのが難しいです。それが原因で、ストレス耐性が低くなります。
ストレス耐性が低い原因と低い人の特徴
ストレス耐性が低い人には特徴があるので、職場でも周囲を観察すると見極めることが用意です。ここでは、ストレス耐性が低い人に共通する特徴を3つ、紹介します。
特徴①|怒られるのが苦手
1つめは、怒られるのが苦手であることです。幼少期に親から感情の赴くままに怒られた経験から、感情的な物言いや怒声に恐怖心を抱く人は少なくありません。一方で、親の歓心を引くために幼少期から優等生を貫いてきた人は、怒られることを必要以上に恐れる傾向があります。
そうした性質を持つことから、失敗しても報告しようとせず、そればバレて叱責されることで、さらに怒られることを苦手に思うようになるという、マイナスのスパイラルに陥りがちです。
特徴②|マルチタスクが苦手
2つめは、マルチタスクが苦手であることです。社会人になると、一つの業務に専念できる人は少数派で、常に複数の案件や課題を並行して進めることが求められます。また、それぞれのタスクが一定のレベルである必要があります。
ストレス耐性が低い人は、マルチタスクを行うことを苦手とするケースが珍しくありません。業務には納期がありますが、締切りに追われることをプレッシャーに感じてしまうのです。また、マルチタスクがこなせないことで能力が低いと評価されることが、ストレスになる人もいます。
特徴③|人と関わるのが苦手
3つめは、人と関わるのが苦手であることです。ストレス耐性が低い人は愛着関係に問題を抱えている人が多く、人との距離感を上手に保つことを苦手とする傾向が強いです。それは、ありのままの自分を受け入れてもらったという経験が低いことで、周囲の評価を必要以上に気にしてしまうことにつながります。
「怒られたくない」「傷つきたくない」という気持ちが強すぎることで、自分の殻に閉じこもってしまうと、業務がスムーズに進まなくなることもあります。しかし、それに気づくことができない人が多いです。
ストレス耐性が低いことによる影響と改善方法
ストレス耐性が低くなる原因は、本人が引き起こしたものではありません。しかし、ストレス耐性が低いことが、社会生活において様々な影響を与えることも事実です。ここでは、ストレス耐性が低いことによる影響と、その改善方法について説明します。
ストレス耐性が低いことによる影響
ストレス耐性が低いことは、実は就活にも大きく影響を与えます。企業の採用担当者は面接において、応募者の資質だけでなく企業や職場への適性と共に、ストレス耐性の高低もチェックしているからです。ここでは就活において、企業の採用担当者がストレス耐性が低い応募者をどう見るのかについて、説明します。
影響①|職場でうまくやっていけない人材と思われる
1つめは、職場でうまくやっていけない人材と思われることです。仕事は、他者との協働によって成り立っています。そのため、同じ組織だけでなく、他部署とも円滑なコミュニケーションをはかりながら進める力が求められます。
また、失敗してもそこから学習し、成長する力も不可欠ですが、ストレス耐性が低い人にはそれらが難しい現実があります。職場で良好な人間関係を築くのが難しいと判断されることで、不採用になるケースは珍しくありません。
影響②|将来、メンタルヘルスの問題が出ることを懸念される
2つめは、将来、メンタルヘルスの問題が出ることを懸念されることです。企業は新卒採用した社員に対し、健康で長く働くことで貢献してくれるよう期待しています。しかし、ストレス耐性の低い人は職場の人間関係や業務遂行でつまづくことが多く、その結果、心身に不調が表れることが少なくありません。
ストレス耐性が低い人は将来、うつ病をはじめとするメンタルヘルスの問題を発症するリスクが高いと考え、敬遠されてしまう傾向が強いです。
ストレス耐性が低いことの改善方法
ストレス耐性が低いことは成育歴と関わるため、自分では変えられないと思い込んでいる人もいるようです。しかし、ストレス耐性が低いことを自覚できるなら、改善できる見込みは十分にあります。ここでは、ストレス耐性が低い場合の改善方法を2つ、紹介します。
方法①|生活リズムを整える
1つめは、生活リズムを整えることです。具体的には、食事内容に配慮する、毎日十分な睡眠時間を確保することです。朝起きて日の光を浴びる、食事時間をできるだけ変えない、栄養バランスのとれた食事を心がける、毎日同じ時間に眠ることを意識するだけで、体調を整えやすくなります。
人間の心は身体とつながっていますので、健康を保つことで気持ちも安定するものです。規則正しい生活をして、ホルモンバランスを乱さないことを意識しましょう。
方法②|ストレス解消法を見つける
2つめは、ストレス解消法を見つけることです。人間は生きていくうえで、ストレッサーを完全に排除することはできません。しかし、ストレスにとらわれる時間を短くすることはできます。そのために有効なのが、ストレス解消法を持っていることなのです。
趣味に没頭する、家事に集中する、大声を出す、スポーツをするなど、方法は何でもかまいません。自分なりのストレス解消方法を見つけて、発散しましょう。
ストレス耐性が低い人に向いている仕事・向いていない仕事
業界や職種によって、求められる資質やスキルが異なります。ストレス耐性が低い人が長く働き続けるためには、適職に就くことも大事な要素です。ここでは、ストレス耐性が低い人に向いている仕事と向いていない仕事について、説明します。
ストレス耐性が低い人に向いている仕事
ストレス耐性が低いと、働くことに向いていないと思いがちです。しかし実際には、ストレス耐性が低い人にも向いている仕事はあります。ここでは、おすすめの仕事を3つ、紹介します。
仕事①|事務職
1つめは、事務職です。事務職とは、書類作成や処理、電話・来客の応対など、バックオフィス業務を担当する仕事です。ルーティンワークが多く、営業のようにノルマを課されることがありません。また、残業や休日出勤も少なく、規則正しい生活を送りやすいです。
簿記やPCなどの資格を取得することで、キャリアアップも可能なので、ストレス耐性が低くても長く働ける仕事に就きたい人におすすめです。
仕事②|工場勤務
2つめは、工場勤務です。中でも「ライン業務」といわれる、ベルトコンベアーから流れてくる製品を加工する、あるいは検品する仕事が向いています。作業場所が決まっており、必要以上に同僚と話すこともないので、自分のペースで仕事が進められます。
ただし、工場や部署によっては多忙になることもあり、キャリア形成にはつながりません。体力も必要なので、若いうちに経験として行う程度にとどめたいところです。
仕事③|ゲームテスター
3つめは、ゲームテスターです。ゲームテスターはデバッガーともいわれ、仕様通りにゲームが動くかどうかを検証するために、ゲームを行う人を意味します。バグを発見することを目的としているので、ゲームを楽しむというよりは、あらゆるシミュレーションを想定して検証作業を行う仕事です。
ゲームが好きな人であれば、他者と関わることなく没頭できるので、適性があるといえます。発売前のゲームをプレイできることに、魅力を感じる人もいることでしょう。
ストレス耐性が低い人に向いていない仕事
仕事の中には、ノルマや調整が必要なものも少なくありません。自分のペースで進められない仕事は、ストレス耐性が低い人にはハードルが高いと予想できます。ここでは、ストレス耐性が低い人に向いていない仕事を3つ、紹介します。
仕事①|営業職
1つめは、営業職です。営業職とは、自社の製品やサービスをクライアントに紹介し、購入を促す仕事を担います。ほとんどの場合は目標数字が設定され、その達成状況が評価につながります。複数のクライアントに対し、ニーズに合った提案を行う必要があり、マルチタスクが不得手では務まりません。
ノルマ達成へのプレッシャーや、締め日に合わせたマルチタスクの遂行が求められるため、ストレス耐性が低い人には向いていません。
仕事②|現場監督
2つめは、現場監督です。現場監督とは、建設現場で関わるスタッフの安全を確保しながら、品質の高い仕事を納期通りに、予算の範囲内に収まるように進行する役割を担っています。土木・建築・電気など複数の工程や業者と関わりながら、スケジュール通りに進行するよう指示を出し、業務のチェックも行わなければなりません。
時には現場スタッフから不満をぶつけられたり、上司に進捗の遅れを叱責されることもあり、ストレス耐性が低い人が務めるのは難しい仕事の一つといえそうです。
仕事③|接客業
3つめは、接客業です。接客業とは、お迎えしたお客さまをもてなす仕事全般をさし、飲食業だけでなく、ホテル業や運輸業のスタッフなども、この業種に分類されます。お客さまも千差万別で、求めるサービスが異なります。そのため、マニュアル通りの対応だけで乗り切れるものではありません。
時には自分に非が無くても、お客さまに叱責されることもあります。臨機応変さを求められるため、ストレス耐性が低い人にはハードルが高いと予想されます。
ストレス耐性を面接で聞かれた際の対処法
就活の面接において、ストレス耐性について質問されることがあります。「挫折体験」「失敗体験」に関する質問は、企業の採用担当者が応募者のストレス耐性を見極めるために行っていものです。ここでは、ストレス耐性を面接で聞かれた際の対処法について説明します。
対処法①|ストレスに柔軟に対応しようとする姿勢を伝える
対処法の1つめは、ストレスに柔軟に対応しようとする姿勢を伝えることです。生きていく中でストレスを避けることはできませんが、それを自分の成長につなげることも可能です。そうした考えを持っていることを、ストレスとどのように向き合うか、解決するためにどんな行動をとったかを話すことで伝えられます。
ストレスを感じても逃げることなく、その時々で対応を変えようとする姿勢は、職場でも生かされると評価されるはずです。
対処法②|面接官が納得できるストレス解消法を伝える
対処法の2つめは、面接官が納得できるストレス解消法を伝えることです。ストレスを成長につなげられるのは、自分にも非があると素直に認められた場合です。しかし、社会人になると理不尽なストレスにさらされることも少なくないので、上手に解消するスキルも求められます。
ストレスを感じて落ち込むより、「スポーツジムに行って汗を流す」「部屋を徹底的に掃除する」など、面接官が納得できるストレス解消法を持っていることをアピールする方が好印象を与えられます。「趣味に没頭することでリフレッシュできます」など、対処法を身につけていることを伝えましょう。
まとめ
今回は、ストレス耐性とは何か、低くなる原因や改善方法について解説しました。
ストレス耐性の高低は、自分の意思の範囲外で形成されてしまうものです。しかし、自分の気持ちや行動を変えることで、ストレス耐性を高めることはできます。就活や社会人生活を行う上で、ストレス耐性の低さがマイナスに作用することが多いので、それを踏まえて準備をしておくことをおすすめします。