エントリーシートの自己PRの作成で悩んでいませんか。書き方がわからず、書類選考で落とされたら辛いですよね。本記事では大学生向けに、新卒採用での自己PRの書き方を解説します。書くための手順や例文集を掲載しているので、記事を読めばエントリーシートが完成します。あなたの強みを企業にしっかり伝えましょう。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
企業がエントリーシートで自己PRを聞く理由
エントリーシートで必ず問われる「自己PR」ですが、企業はどういう意図で聞いているのでしょうか。企業の意図を知ることで、自己PRで何を書くべきかわかります。ここでは企業がエントリーシートで自己PRを聞く理由を解説します。
理由①|学生の能力・スキルを知りたい
企業は自己PRで学生の能力・スキルを知りたいと思っています。
自己PRと混同されがちなのは「長所」に関する質問です。自己PRと長所は、どちらも学生の「強み」を質問していますが、両者には違いがあります。長所は性格上の強みをアピールすることが多いです。たとえば「明るい性格でムードメーカーになれる」などが例としてあげられます。
対して自己PRは、具体的な能力・スキルをアピールすることが多いです。英語能力や事務のスキルなど資格に近いものでも良いですし、対人関係の能力や企画力、目標達成能力など抽象的なものでも大丈夫です。
理由②|学生が企業で役立つか知りたい
自己PRは学生の能力・スキルを質問する場ですが、それが企業にマッチしていなければ意味がありません。極端な話ですが、営業職を希望しているのに「プログラムが組めます」とアピールしても駄目なのです。
自己PRはただ自分をアピールするだけでなく、企業研究が必要です。企業が求める人材を理解して、適した能力をアピールしましょう。
企業が欲しい人材は、大抵HPやパンフレットに書いてあります。具体的に記載がなくても、説明会等に参加して話を聞けば方向性は掴めるはずです。必ず調べて自己PRを作成しましょう。
エントリーシートの自己PRのポイント5選
ここでは、エントリーシートで自己PRを書くときのポイントをご紹介します。自己PRで大切なのは「相手への伝え方」です。同じ内容でも、どの部分を強調するか、どういう構成にするかで、全く印象が異なります。ご紹介する5つのポイントを意識して書けば、自分の強みが最大限に伝わります。
具体的に書く
自己PRには、具体的なエピソードを入れましょう。「私は実行力があります」とアピールしても、それだけでは本当に実行力があるのかわかりません。実際にあったエピソードを交えて伝えることで、アピールに真実味が出ます。
エピソードに具体的な数字を入れたり、結果が出るまでの道のりを少し詳しく説明するとより効果的です。
結論から書く
最初の1文で結論を書くようにしましょう。例えば企画力をアピールしたい場合は、1文目で「私は企画力があります」と言い切りましょう。2文目以降でなぜそう思うのか、具体的なエピソードをつけて説明します。最後の1文は、企画力を仕事でどう活かすのかを説明します。
最初に結論をかくと、文章全体で何を説明するのか読む人に伝わります。逆に結論を先に書かずにエピソードから入ってしまうと、何を言いたいかわからず、読む人にストレスを与えてしまいます。
引きつける言葉を入れる
他の学生が使わない表現をすれば、印象に残る文章になります。
たとえば、キャッチフレーズを付けることです。有名な例でいえば「納豆のように粘り強いです」などです。ただし、奇抜なキャッチフレーズをつけなくても、少し工夫するだけで差別化できるので大丈夫です。
アピールとして「積極性」「思考力」など、使い古されたワードを避けるだけで差がつきます。たとえば「積極性」なら「やったことがないことは、1番に挑戦します」など、自分なりの言い換えをすることで、読む人に一味違う印象を与えられます。
軸を決める
自己PRでアピールする強みは、1つに絞りましょう。エントリーシートの自己PR欄はそれほど大きくありません。複数の強みを書くと、1つ1つの説明が不十分になって、結局どれも伝わらずに終わってしまいます。
また複数の強みをアピールすることは、良いところがたくさんあって良い気がしますが、逆効果になることがあります。自己アピールは、自分の特に秀でた部分をPRする必要があります。強みが絞りきれていないのは、自己分析ができていないようにも見えてしまうのです。
添削してもらう
自己PR文が完成したら、誰かに読んでもらいましょう。就職相談窓口など専門家に見てもらっても良いですし、友人同士で見せ合うのもオススメです。
読んだ人がどんな印象を持つか、誤字脱字がないか、文章にわかりにくいところはないか等、チェックしてもらいましょう。まずは自分で内容を見直すのが大切ですが、自分で読んでも客観的な目で見れませんし、誤字脱字も気づかないところがあるものです。
完成したものは、1度は誰かに見てもらうことをオススメします。
自己PRのは書き出しが何より大事です。書き出しでどれだけ惹きつけられるかで印象は全く異なります。以下の記事では自己PRの書き出しについて詳しく紹介しています。興味のある方はこちらも併せてご覧ください。
エントリーシートの自己PRの作り方
ここでは、エントリーシートの自己PRを作るステップをご紹介します。本記事では作成までの手順を、6段階に分けました。各ステップに説明をつけてあるので、エントリーシートの作成手順を確認していきましょう。
軸を決める
最初に自己PRの軸を決めてください。企業にアピールしたい自分の強みを探しましょう。アピールする強みは、企業の方針や求める人材、仕事内容などから、企業に適したものを選びます。わからない場合は、まず企業のHPを確認してください。
何も思いつかない人は、逆に考えてみると良いです。企業の求める人材をまず調べて、その人物像の中で自分に当てはまるものがないか考えましょう。少しでもアピールできる理由があれば、強みとして使えます。
過去の経験を洗い出す
軸を決めらたら、その強みを活かした経験を洗い出します。エピソードは1つではなく、できるだけたくさん洗い出しましょう。
エントリーシートに書くエピソードは1つですが、複数あるに越したことはありません。多くのエピソードを出した中から、最も印象に残るエピソードを選びましょう。
またエピソードを複数用意するのには、もう1つ理由があります。それは面接で、エントリーシートに書いた以外のエピソードを求められることがあるからです。1つしか用意していないと言葉に詰まってしまいます。
エピソードを決める
複数のエピソードを洗い出すことができたら、エピソードを1つに絞ります。自己PRで複数のエピソードを盛り込む必要はありません。限られた枠しかないので、おそらく1つのエピソードを盛り込むだけで文字数は足ります。
エピソードの中で、最も印象に残るものを選びましょう。自分ではどれが良いかわからないときは、誰かに相談すると良いです。客観的に面白いと思うエピソードがわかります。
もし仕事に少しでも関係しそうなエピソードがあるなら、強みになるのでぜひ使いましょう。
そのエピソードから学んだことを考える
エピソードを選んだら、そこから学んだことを考えます。エピソードの内容も大切ですが、実はこちらの方が重要なので気合を入れましょう。どんな経験にも学びがあります。経験から何を学んだか、それを仕事でどう活かしたいのかを伝えましょう。
採用担当者は、全ての学生がすごい経験をしているとは思っていません。ネットで調べるとすごい学生の例文ばかりが出てきますが、実際は少数です。大切なのは何を学んだかを、わかりやすく伝える能力です。
文を作る
自己PRをつくる材料が揃ったら、いよいよ文章の作成です。論理的で読みやすい文章にしましょう。論理的で読みやすい文章とは、因果関係がわかりやすい文章です。例えば、以下のような構成が一般的です。
- 結論:私の強みは〇〇です。
- エピソードの結論:学生時代、〇〇をしました。
- エピソードの動機:なぜなら〇〇がしたかったからです。
- エピソードの経過と結論:(障害)がありましたが、(工夫)したところ、(結果)が得られました。
- 学んだこと:この経験から〇〇を学びました。
- 仕事でどう活かしたいか:御社で〇〇という形で活かしたいです。
添削してもらう
完成したら、誰かに見てもらいましょう。大学のキャリアセンターや若者向けのハローワーク等の窓口を利用すれば、専門家に添削してもらえます。毎年多くの学生の自己PRを添削しているので、有用な意見がもらえるはずです。
また、内定が決まっている先輩やOBに見てもらうのも良いです。実際に就職活動を乗り切った人からは、身近ですぐに使える意見がもらえるかもしれません。その他、友人や家族など、気楽な関係の人に見てもらうのもオススメです。ざっくばらんな意見がもらえます。
エピソード別|エントリーシートの自己PRの例文
ここではエントリーシートの自己PRの具体例をご紹介します。自己PRでつかうエピソードは、部活・サークルや留学、インターン、ボランティアなど様々だと思います。ここでは、それぞれのエピソードをつかった例文を掲載しています。各エピソードで書くときのポイントも解説しているので、ぜひ御覧ください。
部活・サークルの場合
部活・サークルは、集団で目的を共有して活動します。これは、会社で働くことに通じるものです。集団の中でどう立ち回ったか、目的達成のためにどう努力したかを伝えると、就職後にどんな働きをするのか、採用担当者もイメージが湧きやすいです。
部活・サークルは自己PRの鉄板ネタです。ここでは、部活・サークルの自己PRの例文とポイントを解説します。
例文
私の強みは、一度決めたことをやり抜く実行力です。私はイベント企画のサークルに所属しています。一番の思い出は、自分が企画したイベントを実現できたことです。
私はイベント企画が目的のサークルなのに、実行するイベントが毎年同じことに疑問を感じていました。そこで自分なりに新企画を考え、提案しました。最初は企画を聞き入れてもらえませんでしたが、企画の内容を何度も周囲に話すうち、同学年の仲間が賛同してくれて、最終的に実現できました。参加者のアンケート結果も好評で、実行できてよかったと思っています。
この経験から、諦めずにやり抜く意思があれば何事も実現できると学びました。仕事で上手くいかないことがあっても、この経験を思い出して乗り越えたいです。
ポイント
部活・サークルは、活動内容によってアピールできることが違います。
例えば、野球のようなチームスポーツなら、周囲との協力が欠かせません。チームワークや協調性をアピールできます。弓道のような個人技なら、自分に厳しく練習ができる精神力などをアピールすると良いでしょう。
文化系の部活も、集団で活動するものなら協調性や対人能力などをアピールできます。1人で活動することが多いなら、自分なりに工夫していたポイントを説明すると良いでしょう。
留学
留学は他の学生と差をつけられる経験です。特に海外企業とやり取りする機会が多い会社なら、語学力をアピールできるので強いです。ただし、留学に行ったことを話しただけでは、採用担当者には響きません。経験を話すだけでなく、何を学んだかをしっかりと盛り込みましょう。ここでは留学の自己PRの例文とポイントを解説します。
例文
私は、未知の環境に対応する柔軟性があります。大学時代イギリスに留学しており、現地の大学で1年間勉強しました。イギリス文学が好きなので、現地で学びたかったからです。
最初は授業についていくので必死でしたが、同じ留学生である韓国人のルームメイトと助け合いながら乗り切りました。徐々に友人が増えていくと、留学生活はとても楽しくなりました。
最初は不安もありましたが、周囲と協力すれば何事も乗り切れると学びました。御社でも挑戦を恐れず、どのような環境でも明るく取り組めみたいと思います。
ポイント
留学を自己PRにつかうとき、語学力をアピールしがちですが、少しもったいないです。留学では、語学力以外にも学ぶことがあったはずです。長期間留学していたなら、ある程度の語学力があることは予測できます。語学力以外に学んだことを話せは、同時に他のこともアピールできます。
ちなみに数ヶ月程度、海外で勉強した場合は、留学ではなくショートステイといった方が適切です。就活で留学をアピールするのは、少なくとも1年以上滞在したときのみにしましょう。留学というと長期間をイメージさせてしまうので、語弊があります。
長期インターン
長期インターンは、かなりの強みです。希望の業界でのインターンを経験していれば、業界の仕事を理解したうえで面接に来ているとわかるので、印象が良いです。また長期インターンは、実際の仕事に近い形で行われるので、就業後も経験が活きます。長期インターンで成果を出していれば、入社後も活躍を期待してもらえるので、経験は積極的にアピールしましょう。ここでは、長期インターンの自己PRの例文とポイントを解説します。
例
私の強みは、冷静な分析力です。2年間、御社で不動産営業のインターンを受けていました。不動産業界に興味があり、実際に仕事に関わってみたかったからです。
インターンで、私は効率良く成績を上げることを意識して取り組みました。まず成績が良い社員の仕事ぶりを観察して、徹底的に分析しました。どんな顧客を相手にしているか、どのタイミングで営業をかけているかなど、複数の社員を観察・比較して、自分なりに効率の良い営業のかけ方を分析しました。
結果として成果を上げている社員は、むやみに営業をかけるのではなく、成約率が高い層にアプローチをかけていることがわかりました。やり方を模倣したところ、少しずつ成果があがり、手応えを感じることができました。
この経験から、落ち着いて仮説と検証を繰り返すことで、仕事の能率を上げることができると学びました。持ち前の分析力で、仕事で成果をあげたいと思います。
ポイント
長期インターンでは、実務を経験させてもらえるので、実務経験をアピールしましょう。他の学生はポテンシャルをアピールしますが、長期インターンの経験があれば、経験や実績をアピールできるので差が付けられます。
インターンにただ参加していただけではなく、主体的に取り組んだことをエピソードも入れて説明しましょう。何か実績を残すことができたのであれば、小さなことでも良いので伝えましょう。
ボランティア
ボランティアの経験は、他人のために動ける人間だとアピールすることができます。企業は実務能力だけでなく、人間性も重視するので、ボランティアの経験もアピール内容として適切です。ここではボランティアの自己PRの例文とポイントを解説します。
例文
私の強みは根気強さです。学生時代、アルバイト先の先輩に誘われて、村興しのボランティアに参加していました。
村では村興し賛成派と反対派に分かれていて、ボランティアが入るのを嫌がる人もいました。はじめて厳しい言葉を投げかけられたときは戸惑いましたが、まずは打ち解けることが大切だと思って、地元のお祭りの手伝いや、小学校の学習支援ボランティアに積極的に参加しました。同じ時間をともにすることで、少しずつ打ち解けることができて、反対派の人たちも私たちの活動に協力してくれるようになりました。
たとえ最初は誤解があっても、根気強く向き合うことで、打ち解けることができると学びました。御社では営業職を志望していますが、この経験を思い出して、お客様と信頼関係を築いていきたいと思います。
ポイント
ボランティアは人柄の良さが伝わる良いエピソードです。ただし1日だけのボランティアは、話しても意味がありません。なぜなら、本当に他人のためにがんばりたいと思っているなら、継続的に参加するからです。数日間ボランティアに参加したことを話しても、点数稼ぎに見えてしまうかもしれません。継続的に続けている活動があるなら、ぜひ自己PRでつかいましょう。
まとめ
この記事では、エントリーシートの自己PRの書き方を解説しました。
自己PRで大切なのは、経験から学んだことをわかりやすく相手に伝えることです。
本記事でご紹介した手順を参考に、あなたなりの自己PR文を作成してみてください。