注意力散漫な人の特徴とは?注意力散漫が仕事にもたらす影響や改善方法について徹底解説!

やるべきことがあるのに、注意力散漫で集中できないと悩んでいる人は案外多いようです。しかし仕事をするとなると、注意力散漫であることはマイナスにしかなりません。そこで今回は、注意力散漫になる人の特徴や仕事に及ぼす悪影響、改善方法などについて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

注意力散漫で悩む人は多い

子どもの頃、「注意力散漫」と先生に注意されたことがあるかもしれません。「注意力が散漫している状態」とは、注意が定まらず気が散っている、また集中力が続かない様子を表します。そういったように、自分で「集中力がない」と感じることがあるかもしれません。

実際、注意力が散漫になっているせいで仕事に支障が出ていると感じている人は少なくありません。

元から注意力が散漫な人もいますが、仕事のせいでストレスが溜まったり、寝不足になったりするせいで集中力が落ちてしまうこともよくあります。

注意力が散漫になってしまうのは、社会人にとって共通の悩みだとも言えます。では、どのように対処していけばよいのでしょうか。まずは、注意力散漫になる人の特徴から見ていきましょう。

注意力散漫になる人の特徴

注意力散漫になる人には、共通する特徴があるようです。具体例を以下にまとめてみました。

  • 計画的に物事を進められない
  • 整理整頓が不得手
  • 仕事中も何かしながらでないと落ち着かない

ここでは、それぞれの特徴について詳述します。

目次

特徴①|計画的に物事を進めるのが苦手

注意力散漫の人は、計画的に物事を進めるのが苦手な傾向が高いです。

仕事は複数のものを並行するのが一般的ですが、その中で優先順位を進めるのが得意ではありません。そのため、何か一つの作業を進めていても、他が気になって集中できず効率が落ちるタイプです。

また、自分の作業ペースを把握しておらず、予定通りに仕事が終われないものも含まれます。そうしたタイプの中には、不安感が強く、ミスを恐れるあまりに作業が進まない人もいます。

このような人は締め切りギリギリに物事に着手することが多い人だとも言えます。

特徴②|整理整頓が不得手

整理整頓が不得手な人も、注意力散漫になりがちです。

デスク周りやパソコンのデスクトップがごちゃごちゃしているタイプは、整理整頓が不得手と考えてよいでしょう。

その理由は、いろいろなことに意識が向いてしまい、作業途中で別なことを始めるから、片付けができないからです。そうしたタイプは日ごろからいろいろなことを考えすぎるので、業務効率が下がっていることが珍しくありません。

特徴③|ながら作業でないと落ち着かない

職場によっては、ずっと音楽がかかっていることがあります。

それが常態化し、音楽を聴きながらでないと仕事ができないと思っている人は、注意力散漫である可能性が高いです。これは食事をしながら動画を観る、音楽を聴きながら本を読む人も同様です。

職場の会話をシャットアウトするために、音楽を聴きながら仕事をする人もいますが、必ずしも集中力を上げているとはいえないことを覚えておきましょう。

注意力散漫が仕事にもたらす影響

注意力は、以下の3つに大別されます。

  • 持続的注意/継続的に注意を払う
  • 選択的注意/優先順位をつけて取捨選択する
  • 分割的注意/同時に2つの作業を進める

注意力散漫な人は3つの注意が持続しないことで、自覚しないまま業務効率が落ちていることが多いです。ここでは、注意力散漫が仕事にもたらす影響について、具体的に説明します。

影響①|細かいミスが出てしまう

持続的注意が散漫になると、業務の細部まで意識を向けることができません。

そのため、自分ではきちんとチェックしたつもりでも、見逃しが多くなり、細かいミスが出てしまいがちです。

さらに納期まで時間のない仕事だと、あせってミスが増える人も少なくありません。細かくてもミスが続けることは、自分の評価を下げることにつながります。

影響②|自分がすべきことを把握しきれなくなる

選択的注意が散漫になると、自分が担当する業務について、優先順位をつけられなくなります。

行うべき業務は同じでも、1日・1週間・1ヶ月というスパンで見た場合、優先すべきことは異なります。

業務を推進するうえで優先順位をつけ、取捨選択ができないと、その時に自分がすべきことが何かを把握しきれなくなります。その結果、周囲に迷惑をかけてしまうケースも少なくありません。

影響③|仕事のスピードが遅くなる

分割的注意が散漫になると、ながら作業の能率が格段に落ちます。

聴いている音楽に気を取られて作業に集中できない、職場の人と話ながらでは業務が進まないなどが、その例です。

その結果、仕事のスピードが遅くなると周囲に迷惑がかかり、上司の評価を下げることにつながるケースも多々みられます。

注意力散漫は改善した方が良い

注意力散漫なままだと、仕事だけでなく、プライベートでも悪影響が及ぶ可能性が高いです。その理由として、以下のものがあげられます。

  • 仕事もプライベートも自分で予定がたてられない
  • 何事にもうっかりミスが多い
  • よくモノを失くしたり落としたりする
  • 周囲の評価を下げてしまう

注意力が散漫だと、友人関係や恋人との関係に支障が出てしまうこともあります。

そう考えると、注意力散漫は改善するに越したことはありません。具体的な改善方法については、次章で詳述します。

注意力散漫の改善方法

注意力散漫は、生活習慣を変えることで改善していくことが可能です。そして注意力散漫の改善方法には、以下のものがあります。

  • 優先順位をつけて仕事をする
  • 机を整理整頓する
  • メリハリをつけた働き方をする

ここでは、具体的な注意力散漫の改善方法について説明します。

方法①|優先順位をつけて仕事をする

まず、優先順位をつけて仕事をする習慣を身につけることです。そのためにも、以下の作業を行うことを意識しましょう。

  • 1ヶ月で行わなければならない仕事を紙に書き出す
  • その仕事を1週間単位で割り振る
  • スケジュールに週単位の作業を書き込む
  • 1週間の仕事を日ごとに分割する
  • 毎日退勤前に翌日の仕事をリストアップする
  • その中で仕事を行う順番を明確にする

仕事の中でもすぐに終わらせなければならないものと、納期まで余裕があるものが明確になれば、やるべきことを確実に進められます。これを習慣化することで、注意力を分散させる機会が減るはずです。

方法②|整理整頓を心がける

次に、机やパソコンのデスクトップを含め、身の回りの整理整頓を心がけましょう。

心理学的には、散らかった部屋で過ごすと情緒不安定になりやすいという研究もあるようです。

職場のデスク周りを整頓し、急がない仕事の資料を片付けるだけで、やるべきことに集中できる環境がつくれるはずです。また、資料が山積みのままだと、必要なものを探す作業にも時間がとられます。そうしたムダをなくすことにも、整理整頓は有効です。

方法③|メリハリをつけた働き方をする

最後は、メリハリをつけた働き方をすることです。注意力散漫な人には、ながら作業が多いことは前述しました。そのタイプは、休憩時間中も仕事について考えているケースが多いようです。しかしこれでは、休んだことにはなりません。

そこで、勤務時間中にオン・オフをつけることを意識しましょう。休憩時間はリラックスタイムとして仕事のことは忘れ、勤務中は作業に集中するのです。同時進行ではなくメリハリをつけることは、集中力を高めることにもつながります。

また、休日の過ごし方も重要です。自宅で仕事を進めて翌週の負担を軽くしたいと思う人もいるでしょうが、常に緊張状態が続くことで能率が下がることもあります。趣味に没頭するなど、自分が楽しめる時間をつくりましょう。

注意力散漫になる病気もある

注意力散漫で悩んでいる場合、その原因が病気であるケースがあるのも事実です。注意力散漫の原因となる病気には、以下のものがあります。

  • ADHDなどの発達障害
  • 認知症

以下で、それぞれの症状について説明します。

病気が注意力散漫の原因である場合は、個人の努力でどうにかするのは難しいです。そのため、自分なりに努力しても、注意力散漫が改善されない場合は、病院で診察を受けてみることをおすすめします。

ADHD(注意欠陥多動性障害)

発達障害にはアスペルガー症候群、学習障害、ADHD(注意欠陥多動性障害)があります。どれも知能には問題がないものの、アスペルガー症候群は他人とのコミュニケーション、学習障害は読み書きや計算が苦手という特徴があります。

ADHDはもともと注意力が欠如しており、じっと座ったり何かに集中し続けることが得意ではありません。ADHDには以下のような特徴があります。

  • ケアレスミスが多い
  • 人の話が頭に入ってこない
  • 気が散りやすい
  • 人の指示に従うのが苦手
  • 衝動的に行動する癖がある

ADHDの特徴を得意分野に生かしている人も多いものの、仕事が合わないとその注意力の散漫さが足を引っ張ることになってしまいます。

幼少期に発症して年齢とともに症状が落ち着く人が多いものの、その度合いは人によって大きく異なります。厚生労働省の「みんなのメンタルヘルス」に詳しいガイダンスがあるので、自分にADHDの疑いがあると思う場合は一読してみてください。

認知症

認知症は脳の認知機能が低下していく症状です。認知症は高齢者に見られる症状だと思われがちですが、若年性認知症は40代から発症することもあります。

認知機能の低下の一環として、注意力の欠如が見られることがあります。具体的には、以下のような症状です。

  • 日常的な習慣の順序ややり方がわからなくなる
  • 今まで使っていた道を忘れる
  • 同じことを何度も聞く
  • 忘れ物が多くなる
  • ものをなくすことが増える

認知症は本人よりも周りの人間が先に気が付くことが大半です。20代・30代には関係がないと思うかもしれませんが、認知症も注意力の低下を伴う病気だということは知っておいて損はないでしょう。

まとめ

今回は、注意力散漫になる人の特徴や仕事に及ぼす悪影響、改善方法などについて解説しました。

注意力散漫は性格によるところも大きいですが、気をつけないと仕事で余計なリスクを抱えることになります。そのため、注力散漫を改善できるよう、できることから始めることは大切です。病気が原因の場合は専門医の指導が必要ですので、1人で改善できるかどうか、まずは実践してみることをおすすめします。

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