就活では企業へ電話やメールで問い合わせをする機会があります。内容の多くは面接後のお礼、希望先・内定先への質問などです。しかし学生にとって企業への質問メールは簡単でありません。今回は質問メールの書き方を例文を交えて解説します。仕事の質問に問い合わせフォームを使って良いのかについてもご紹介します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
メールの送り方が不適切だと企業に迷惑がかかる
まずは就活からの問い合わせについて書かれたツイートをご紹介します。
毎年言ってるけどね。就活の問い合わせで、志望してる企業の通販のフリーダイヤルに問い合わせ電話かけたり、資料請求の問い合わせフォームからメールで採用について質問するのは非常識な事だと知っておこうな。
— 64@5ランクの肉を所望する (@roxy_6) March 13, 2019
上記のツイートは、就活生からの問い合わせ方法についてのものです。フリーダイヤル・問い合わせフォームはお客さんの要望を迅速に対応するために用意しているものであり、就活生からの連絡に使うのは非常識だと言っています。
就活を進める中で、企業への質問は必ず出てきます。事前に人事担当者の名刺を貰うなどして、問い合わせ用の電話番号・メールアドレスは把握しておきましょう。
【就活生の皆さんへ】企業に採用問合せのメールするとき(採用フォームじゃなくてメルアドに直でメールするとき)は、何年生・何回生と卒業も忘れずに明記してね。でないと学生さんか就職課の担当さんか分からないよ。あたしゃそれで不備だらけの問合せにわざわざ聞いてあげたよ。
— もすぽん (@mosupon) April 1, 2012
【就活生の皆さんへ】企業に採用問合せのメールするとき(採用フォームじゃなくてメルアドに直でメールするとき)は、こんにちは、こんばんは、はいらないよ。名乗るだけにしてね。あと、こんばん“わ”って書くやつがいるけど、多分それだけでメール削除されかねないからやめようね。
— もすぽん (@mosupon) April 1, 2012
上記ツイートは、就活生からのメールに差出人の詳細が書かれておらず手間がかかった、というものです。
就活生に限らず、社会人になっても自分がどこの誰であるかを書くのは常識です。一目見て「どこの誰からのメールか」が伝わるような情報を添えなければなりません。
就活生の場合の「どこの誰か」は、大学名と名前だけでは足りません。何年生・何回生・卒業、などまで明記するようにしましょう。
次の見出しでは、就活の質問メールや問い合わせメールについての基本マナーをご紹介します。
就活の質問・問い合わせメールに関する基本マナー
メールは件名・宛先・挨拶・自己紹介・質問内容・締め・署名、すべての項目を使用しましょう。以下ではそれぞれの項目ごとに解説します。
件名|「用件」「名前」がひと目で分かるようにする
件名で大切なことは「用件」と「名前」が分かることです。
- 【田中様】○○についての質問(○○大学 ○回生 鈴木一郎)
上記のように、先方が一目見ただけで「どこの誰から何についてのメール」と認識できるように意識します。ちなみに、質問をするのは自分なので「ご質問」とする必要はありません。気になる場合は「○○についての質問です」と丁寧語を付けても良いでしょう。
また、【○○様】と先方の名前を入れなければならないというマナーはありませんが、先方の個人アドレスでない場合(部署全体のメールアドレスに宛てて、その部署の特定の誰かに読んで欲しい場合)は名前を入れておいた方が良いかもしれません。
さらに、返信の場合は件名の最初に「Re:」と出て来ることがありますが、基本的には削除せず「Re:」の前(件名の先頭)に【○○様(または○○ご担当者様)】と入れておくと丁寧な印象です。
宛名|「様」「御中」を使い分ける
宛名・挨拶については「様」と「御中」を使い分ける必要があります。個人宛の場合は「様」、企業や部署など組織が宛先の場合は「御中」です。
- 様:個人宛の場合に使う(例:田中様)
- 御中:係や部署・団体に宛てる場合に使う(例:人事部御中)
なお「様」と「御中」を併用することはできません。
- ×人事部御中 田中様
- ○人事部 田中様
宛先が個人の場合で、先方の名前が分からない場合は「ご担当者様」と記載します。
- ○人事部 ご担当者様
挨拶|簡単な自己紹介とお礼を伝える
メール本文の冒頭では、以下のことを意識します。
- 冒頭の挨拶
- 自分がどこの誰であるか(件名とだぶっても問題ありません)
- 自分が現在の選考過程のどこにいるか
- 選考をしてもらっていることへのお礼
メールの冒頭の文章は、ある程度決まった内容・書き方をします。先方は日々ビジネスメールに接しているので、相手が慣れているビジネスパターンに当てはめた方が読みやすいためです。
- いつもお世話になっております。○○大学 ○○学部 ○○科の鈴木一郎です。次回、○月○日の貴社第○次選考を控えております。お忙しい中、日々の選考をご実施いただき心より感謝申し上げます。
「自分がどこの誰であるか」の部分は、大学によって異なります。必要に応じて、専攻や研究所名なども入れて良いでしょう。
質問内容|用件を簡潔にまとめる
質問メール本文の核となる「質問内容」は、相手が理解しやすいことを最優先し、できるだけ簡潔に書きます。
- 本日は「○○」についてお伺いしたく、ご連絡いたしました。質問は○点ございます。
このような文章で質問を始めます。質問が1点だけの場合は「質問は1点です」と書きましょう。質問が複数ある場合は「質問は○点ございます」などと書きます。
- ○○部署の仕事内容について
○○部署の仕事に、○○は含まれますでしょうか。 - キャリアパスに含まれている○○について
○○の取得は個人で行うのでしょうか、それとも社内で仕組みが用意されているのでしょうか。
上記は質問の例ですが、ポイントは質問の概要と詳細の書き方です。長い文章になると読みにくく、返信も難しくなります。
ちなみに、ビジネスメールで「?」「!」は使いません。質問メールであっても、質問の最後に「?」は付けないよう注意しましょう。
締め|お礼と挨拶
本文の締めは、メールを読んでくれたことへのお礼と、今後についての挨拶です。
- 質問は以上でございます。お忙しいところ大変恐縮ではございますが、ご回答いただけますと幸いです。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
質問が終わったことと、締めの挨拶をして終えます。質問の回答に期限を付けたい場合は「お忙しいところ大変恐縮ではございますが、○○のため、〇月〇日までにご回答いただけますと幸いにございます。」としておきましょう。
このときに「○○のため」「○○の都合により」など、期限を付ける理由を簡単に添えておきます。そうすることで、先方は期限を付けられている意味を理解でき、迅速に対応できるだけでなく、失礼もありません。
反対に、急がない内容であれば「お手すきのときで結構ですので」と付け加えると良いでしょう。尚、「お暇なときで結構ですので」はビジネスメールでは使いませんので注意してください。
署名|名前・所属・連絡先を明確に記載する
メールの最後には署名を入れます。署名は誰から来たメールなのかを明確にするため、また、メールを送った本人が書いたことを証明するためのものです。
- 鈴木一郎
○○大学 ○○学部 ○回生
電話:000-0000-0000
メール:○○○@○○
署名には、連絡の取れる電話番号とメールアドレスを入れておきます。メールの内容によっては、先方が電話で回答をくれるかもしれませんし、署名があれば何かと連絡がしやすくなるためです。
尚、ビジネスメールで使用する署名は華美な装飾がされていないものを使います。シンプルな罫線で区切った程度のものを作成しておきましょう。
下記記事では、署名の書き方、署名を入れる理由や目的について紹介しています。社会人でも署名を入れることはマナーになります。ぜひご一読下さい。
【質問内容別】就活の質問・問い合わせメールの例
以下では就活の質問、問い合わせ内容の例を紹介します。以下メールの例文を3種類ご紹介します。
例①|服装に関する質問・問い合わせメール
件名:【田中様】社内説明会出席時の服装についての質問です
いつも大変お世話になっております。○○大学 ○○学部の鈴木一郎でございます。
本日は、○月○日の貴社社内説明会への出席にあたり、服装についての質問をさせていただきたくご連絡いたしました。
質問は1点でございます。
当日の服装についての記載がございませんでしたが、スーツでお伺いしてもよろしいでしょうか。企業様によっては、社内説明会での服装について注意点があると耳にし、念のため質問させていただいております。
質問は以上でございます。お忙しいところ大変恐縮ではございますが、お手すきのときで結構ですので、ご回答いただけますと幸いです。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
鈴木一郎
○○大学 ○○学部 ○回生
電話:000-0000-0000
メール:○○@○○○
服装についての質問は、何でも聞くのではなく、あくまでも常識の範囲内では確信が持てないことに限りましょう。そのため、なぜこの質問をしているのか、という点を明確にすることも重要です。
例②|決まっていた日程を再調整する質問・問い合わせメール
件名:【田中様】面接の日程変更についての質問
いつも大変お世話になっております。○○大学 ○○学部の鈴木一郎でございます。
本日は、○月○日の貴社面接の日程変更をお願いしたくご連絡いたしました。昨日、身内に不幸があり○月○日の面接に伺うことができなくなったためです。
現在の面接日時:○月○日 ○時
参加可能日時:〇月〇日(〇)〇時〇分~・〇月〇日(〇)〇時〇分~・〇月〇日(〇)〇時〇分~
直前の変更をお願いすることとなり、大変申し訳ございません。無理は重々承知いたしておりますが、日程のご調整をお願いしたく存じます。上記の参加可能日時でのご調整が難しい場合は、お手数ですがその旨お申し付けくださいませ。
ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
鈴木一郎
○○大学 ○○学部 ○回生
電話:000-0000-0000
メール:○○@○○○
ポイントは「行けなくなった理由」と「候補日」を3つほど上げることです。どんな理由であっても、こちらの都合で変更をお願いしていることに変わりはありません。お詫びの言葉は忘れないようにしましょう。
例③|働き方に関する質問・問い合わせメール(複数個質問する場合)
件名:【田中様】入社後の働き方についての質問です
いつも大変お世話になっております。○○大学 ○○学部の鈴木一郎でございます。
本日は、貴社へ総合職として入社した後の働き方についてお伺いしたくご連絡いたしました。
質問は3点でございます。
・事務や営業など職種はどのように決められるのでしょうか
・勤務地の変更は可能でしょうか
・育休制度があると聞いたのですが、育休期間はどれくらいでしょうか
質問は以上でございます。お忙しいところ大変恐縮ではございますが、お手すきのときで結構ですので、ご回答いただけますと幸いです。
ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
鈴木一郎
○○大学 ○○学部 ○回生
電話:000-0000-0000
メール:○○@○○○
複数の質問は箇条書きでわかりやすく書きます。このとき、箇条書きには「。」を付けないことも注意しておいてください。
就活の質問・問い合わせメールを送る際の注意点
ここではメールを送る際の注意点を紹介します。下記は基本的なマナーを紹介しています。
①下書きをしてデータを残しておく
下書きは残しておいた方が無難です。メールが消えた時のことも考えwordやメモ機能でデータを残しておきましょう。大事な連絡などは必要に応じてバックアップしておくといいでしょう。
②誤字脱字はないか・改行は適切か確認する
誤字脱字には「タイプミス」「変換ミス」「誤認識」の3つにわけることが出来ます。とくに急ぎでいるときなどは注意が必要です。時間があれば、印刷して目を通すとミスは少なくなるでしょう。
また、メールの場合は適度な改行も必要です。一行を25文字前後で入力するといいと言われています。
③メールを送る時間に気を付ける
メールは送る時間帯や曜日にも気にかけることも大切です。深夜のメールや相手が休日と予想される日はメールを送らないようにしましょう。
近年ではスマートフォンやタブレットでもメールを見ることが出来ます。どこでも見ることが出来る便利な反面、深夜や休日のメールは相手の負担にもなるのです。
相手の勤務時間帯に送るよう心がけましょう。
④メールアドレスはパソコン用のものを使う
メールアドレスはGmail、outlook、yahooメールなど、パソコン用のメールアドレスを使うようにしましょう。
携帯用のメールでは資料が添付されているときに容量の問題で開けないことがあり、送る側としても資料が添付できないこともあります。
また、携帯用アドレスでは固定の端末でしかメールを見ることが出来ない一方で、パソコン用アドレスであれば、ネットにつながっているパソコンであればどこでも見ることが出来るというメリットがあります。
回答メールを貰った場合の適切な対応
ここまでメールの送り方と注意点を解説してきました。続いては質問、問い合わせの回答を頂いたあとについて紹介しています。
2つの注意点
回答をもらったあとについて2つの注意点を解説しています。注意点を意識するだけで相手に不安を与えず、好印象を持ってもらえるでしょう。
①返信・お礼のメールは必ず出す
質問、問い合わせの回答をもらった後、返信なしでは相手に不安を与えます。届いているのかどうか、見ているのかどうか、心配になるのは当然と言えます。必ず返信をするようにしましょう。
②できるだけ早く返信する
お礼のメールは時間を空けず本日中、遅くても24時間以内には感謝のメールを送るようにしてください。相手も時間を作って調査してくれています。後回しにせず真摯に返信するようにしましょう。
回答に対する返信メールの例
以下では返信メールの例をご紹介します。回答に対する返信メールでは2点の注意点があります。
- 質問の回答へのお礼
- 回答内容の復唱
例文
- ○○については、○○とのことで承知いたしました。お忙しい中、ご回答いただき誠にありがとうございました。
- ○○については、○○とのことで理解いたしました。お忙しいところご対応いただき感謝申し上げます。無事、問題を解決できました。
「何に」「どのように」感謝しているのかを伝えるよう意識しましょう。回答をきちんと理解できていることがわかる一文も必要です。
メールに関するその他の疑問
メールの送る注意点を一連の流れに沿って解説しました。最後に承諾または辞退する場合のメールの送り方を下記リンク内で解説しています。
就職活動による承諾、辞退は自分も含め、相手の今後を左右する重要な内容になりますので是非ご一読下さい。
まとめ
今回はメールの送り方、基本マナー、質問の仕方、注意点について紹介してきました。メール1つで個人の印象は変わります。メールで迷ったら今回の記事をツールとして使っていただけると幸いです。
今後もメールのマナーを磨き続けていきましょう。