新浪剛史は慶應義塾大学出身で新卒では三菱商事に就職しました。その後ローソン社長を経てサントリーホールディングスの社長になっており、経歴を見ると華々しく見えますが、その詳細を見ていくと逆境続きであることが分かります。この記事ではそんな新浪氏の過去の経歴・実績・世間の評判について紹介します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
サントリーの社長は新浪剛史(にいなみたけし)
新浪剛史(にいなみたけし)はサントリー株式会社の代表取締役社長です。
ここでは新浪氏のプロフィールや、同氏が社長を務めるサントリーホールディングスの基本情報を確認します。
サントリーの基本情報
新浪氏の経歴等を紹介する前に、同氏が社長を務めるサントリーの基本情報を紹介します。
参考:サントリーホールディングス株式会社有価証券報告書
サントリーは1899年に鳥井信治郎によって設立された「鳥井商店」がもとで、創業当時はぶどう酒の販売を行う会社でした。1937年には現在まで続く日本発の国産ウイスキーの醸造・販売を開始し、1963年にはサントリービールの販売も開始します。
下記の記事では沢山の子会社を持つサントリーホールディングスの中でも、特にグループの中核となる4社を紹介しています。サントリーへの就職・転職を考える方は、下記の記事も参考にして、同社への理解を深めておきましょう。
サントリーの社長 新浪剛史のプロフィール
次に、サントリー現社長の新浪剛史氏のプロフィールです。
新浪剛史氏は神奈川県横浜市出身の実業家で、現在はサントリーホールディングスの社長を務めていますが、過去にはローソンの代表取締役兼CEOを勤めていたこともあります。
最終学歴も慶應義塾大学と高学歴であり、弟の新浪博士氏は埼玉医科大学で心臓外科医をしており、兄弟ともに実業界・医療業界で活躍しています。
サントリーの歴代社長
サントリーの歴代社長は5人います。
- 初代:鳥井信治郎(創業者)
- 二代目:佐治敬三
- 三代目:鳥井信一郎
- 四代目:佐治信忠
- 五代目:新浪剛史
サントリーの社長は、同社の前身である鳥井商事創業者の鳥井信治郎氏から4代目までは全員鳥井家の親族でした。つまり5代目の新浪氏はサントリー初の親族以外の社長です。
また、4代目の佐治信忠氏と新浪剛史氏は、新浪氏がサントリーの社長に就任する前にローソンの社長をしていた頃に出会っており、佐治氏からのアプローチでサントリー社長に就任します。
サントリーの社長 新浪剛史(にいなみたけし)の経歴と実績
次は、新浪剛史氏の経歴と実績を紹介します。
スポーツ万能だった新浪氏は、高校時代の怪我の経験から経営に興味を持ちました。就職・社長就任後の苦労の時代についても確認してみて下さい。
サントリーの社長 新浪剛史の経歴
まずは新浪剛史氏の経歴を紹介します。
横浜翠嵐高校・慶應義塾大学・三菱商事と経歴は華々しく見えますが、高校時代には怪我で試合に出られない日々が続いたり、就職先では存続が危ぶまれる部署に配属されたりと、その道は平坦ではありませんでした。
スポーツ万能の学生時代・バスケでは国体代表
1959年に神奈川県横浜市で誕生した新浪剛史氏は、幼少期からスポーツ万能で野球・サッカー・ラグビーをしており勉強家というよりは闊達な少年でした。
高校は横浜翠嵐高校という進学校に入学しました。高校入学後は中学から始めていたバスケットボール部に入部し、弱小チームながらも強みに特化した戦略で関東第3位入賞という成績を収めます。
この時の経験からチームワークや戦略の重要性を学び、国体の代表にも選抜されますが、膝の怪我によって裏方に回り、組織運営や予算管理などを経験します。
三菱商事に入社・留学では苦い経験も
慶應義塾大学進学後、20歳の時に米国のスタンフォード大学に留学します。この時の現地の自由闊達な雰囲気や立場に関係なく発言ができる雰囲気に影響を受け、就活では留学制度がある企業への就職活動を行い、三菱商事に就職します。
しかし、配属された部署は入社当時最も儲かっていなかったとされる、砂糖部でした。年間で多大な損失を計上する部署でしたが、ここで三菱商事砂糖部から利益を出すことに成功します。
その後、1991年にハーバード大学経営大学院に進学しますが、現地の優秀な学生を目の前にして「自分ではかなわない相手がいる」という挫折経験もしています。
経歴③業績不振のローソン社長に・佐治信忠氏との出会いからサントリーへ
その後、ダイエーが負債の削減のために三菱商事に売却したローソンの社長に就任します。43歳という若さでの抜擢でしたが、当時は新浪氏も反対するほどローソンの経営は芳しくない状態でした。
このローソン社長就任時にサントリー社長の佐治信忠氏との出会っており、同氏からサントリー社長就任の打診を受けます。しかしローソンの業績・企業価値もまだ改善途中だったため、しばらくは断っていました。
しかし佐治氏からの粘り強いアプローチが実り、2014年にサントリー初の創業家以外の社長に就任します。
サントリーの社長 新浪剛史の実績
次に新浪剛史氏のこれまでの実績を紹介します。
経歴だけを見ると華々しいキャリアを積んでいるように見えますが、新浪剛史氏のサントリー社長就任までのキャリアは三菱商事・ローソンともに逆風からのスタートでした。ここではその状況を打開した実績を紹介します。
①三菱商事砂糖部で初めて利益を出す
新卒で三菱商事に入社した当時、毎年巨額の損失を計上していた砂糖部に配属され、同部署の仕事で中国に出張した際、中国の砂糖の消費量が日本の10分の1であることに目をつけます。
この状況は「おかしい」と思い、今後中国の砂糖の需要が伸びるという仮説のもとにビジネスモデルを構築します。その仮設通りの展開になり、中国で砂糖が売れ始め、三菱商事の砂糖部で初めて利益を出すに至りました。
当時まだ発展途上だった中国と、既に先進国の仲間入りを果たしていた日本の砂糖の消費量の比較から、中国市場成長の蓋然性の高さに気づき、赤字部門を黒字転換させました。
②分権経営によるローソンの売上拡大
もう一つはローソン社長就任当時、経営状態が芳しくなかったローソンの売上を、1.2兆円から1.95兆円まで成長させていることです。
社長就任後まず着手したのがおにぎりの新商品開発で、これまでの商品開発担当者を一掃して新しい開発担当者を設けます。そこから1つ160円以上する高級路線のおにぎりを開発し、売上を一気に改善します。
また業界トップのセブンイレブンとは異なり、国内を7地域に分けて各地に支社を設置しました。
各社に権限を移譲して、Pontaカードの顧客情報を元に各地の細かいニーズへの対応を目指し、サントリーの社長就任前に7000億円近く売上を成長させました。
サントリーの社長 新浪剛史(にいなみたけし)の年収と評判
次は、新浪剛史氏の資産・報酬や、ツイッターで見られる新浪剛史氏の評判を紹介します。
新浪氏の資産・報酬については有価証券報告書の記載を元に記載しております。
サントリーの社長 新浪剛史の資産・報酬
新浪剛史氏の資産・報酬についてですが、新浪剛史氏の年収に関する公式の情報は掲載されていません。
有価証券報告書では年法が1億円を超える取締役がいる場合、該当者の氏名と役員報酬学が掲載されますが、その記載がないことから新浪氏の年俸は1億円未満と想定されます。
一方、同氏の所有株数は65.2万株です。サントリーHDは上場しておりませんが、サントリー食品の株価は、社長就任の2014年から1400円近く上昇しているため、サントリー株も同様に上昇していれば所有株の潜在的な評価益は9億円近くと想定されます。
サントリーの社長 新浪剛史の評判
新浪剛史氏について、ツイッターでは以下のような声が上がっています。
「攻撃してくる人は暇な人」
とは、元ローソンの社長で今は確かサントリーの社長をしている新浪剛史さんのお言葉である。
自分の仕事が充実しており、自分やチームの成長を感じ、将来の展望にワクワクしながら生きている人は、毎日が忙しくて他人を攻撃してる暇なんか無いって事だな。肝に銘じておけ。— サウザー (@Fist_of_Phoenix) 2019年1月5日
こちらでは、「攻撃してくる人は、暇な人」という新浪氏の声から、仕事が充実していて将来に向けて期待感を持っている人は、他人を攻撃する時間がないと説明し、新浪氏の発言に対しての賛同の声となっています。
どんなに調査分析を尽くしても、結局はここが無ければ成り立たない。
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サントリーホールディングス新浪剛史社長「リーダーには人を信じ抜く覚悟が必要である」#CHRO #CANTERA https://t.co/gOgjMfn5IL— 堀尾 司|All Personal CEO兼CHRO (@horio_jp) 2019年10月14日
こちらのツイートでは、リーダーには調査分析だけではなく、人を信じて仕事を任せられる資質が必要とし、新浪氏のリーダーとしてのあり方に向けた賛同の声が上がっています。
サントリーの社長 新浪剛史(にいなみたけし)のインタビュー名言
新浪剛史氏は過去に、各種メディアのインタビューに対して下記のような発言をしています。
成功したと思った途端に頂点にいると錯覚しちゃうし、上には上がいるのはどこまでも変わらない。お互いに年齢的にもまだ50代だし、常に目線を変えていかないとならないというのは絶対にある。
引用元:東洋経済Online
こちらは弟で心臓外科医の新浪博士氏との対談で、何歳になっても更に上を目指す意識を持っていることと、凝り固まらず常に視点を変えられる柔軟性が必要だと語っています。
我々が狙うのは、リラックスやリフレッシュの時間を提供すること。お酒を飲む人の目的も、楽しむためにお酒を飲むのですよね。売りたいのはリラックスやリフレッシュの時間だと決めてから、売り方も変わりました」
引用元:ethica
こちらでは、サントリーの仕事はお酒を売るのではなく、お酒を通してリラックスしたりリフレッシュする時間を提供することだと解釈し、その考え方に応じた商品の販売を行っているとしています。
まとめ
この記事ではサントリーホールディングス社長の新浪博士氏の過去の経歴・実績・世間の声について紹介しました。
一見全て順風満帆にキャリアを積んできているように見える新浪氏も、それぞれのキャリアの中で経験してきたものを詳細に見てみると、挫折経験や逆境からのスタートを経験しています。
これから社会人になる方や新たな環境に飛び込む方も「攻撃してくる人」のことは気にせず、自分にできることに集中して成果を作るようにしましょう。