JALはANAと並ぶ日本を代表する航空会社の1つです。この記事ではそんなJALの事業内容・仕事内容・職場環境などを紹介します。仕事内容については本社などの業務企画職・客室乗務職・パイロットそれぞれについても紹介しています。選考を希望する学生は、企業研究に役立ててください。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
JAL(日本航空)は大手航空会社
JAL(日本航空は)はANA(全日本空輸)に次いで売上ランキング2位を誇る、日本を代表する航空会社の1つです。
会社情報は以下の通りです。
1951年に創業したJALはもともと国営企業でしたが、1987年に完全に民営化。2010年に一度経営破綻を経験した後、2011年3月に会社更生手続きを終了し、現在はANAと並ぶ日本の航空会社となっています。
JAL(日本航空)の事業内容
JAL(日本航空)の事業の中心は、国内線・国際線の旅客運送事業です。全体に対する売上比率は、国内線で約40%、国際線で約30%となっています。
またJALのIR情報によると、旅客運送に付随する多様な業務を、子会社が担当しています。
- 空港旅客サービス(旅客誘導・予約手続きなど)
- グランドハンドリング(貨物の搭載・航空機誘導・機体のクリーニングなど)
- 整備(航空機・エンジン・部品の整備)
- 貨物(貨物・郵便物の取り扱い、貨物管理施設の運営)
- 空港周辺事業(機内食調整・手荷物配達など)
- 旅客販売(ツアーの企画や販売・予約対応など)
- その他(JALカード・航空機部品売買・旅券予約システム構築など)
JAL(日本航空)の募集職種
JALの2020年卒までの募集要項によると、募集職種は以下の通りです。
- 業務企画職(地上職 事務系)
- 業務企画職(地上職 数理・IT系)
- 業務企画職(地上職 技術系)
- 自社養成パイロット
- 客室乗務職
エントリー出来る職種は上記の5職種です。業務企画職は他社でいう総合職に相当します。一方、自社養成パイロットおよび客室乗務職は専門職という立場で、「運航のプロ」として業務に従事することになります。
各職種の採用情報や、内定を獲得する上で肝と言われるインターンの情報などは下記の記事でも紹介しておりますので、選考への参加を考えている方は参考にしてみて下さい。
職種別|JAL(日本航空)の仕事内容
次はJALの仕事内容を紹介します。
先述の通り、JALの選考と入社後の業務は大きく分けて5つに分かれています。それぞれの業務内容は全く異なるので、あなたがどの業務に取り組むかを判断するために、ここでそれぞれの業務内容を確認しましょう。
業務企画職(事務系)の仕事内容
業務企画職(事務系)の仕事内容は、日本航空という企業を運営していくことです。具体的には、航空ビジネスにおけるマーケティング・新サービス開発・各種営業・経理・人事などを担います。
本社などで自社の利益につながるビジネスを構築したり、現場の職員が働きやすい環境を整える業務に当たるのがこの職種の仕事であるため、現場で航空機を整備したり乗務員や添乗員として直接お客様に触れるものではありません。
そのため、幅広い視野を持ち、常に新しいアイディアで企業のサービスを進化させていくことができる人材が求められています。
業務企画職(数理・IT系)の仕事内容
業務企画職(数理・IT系)仕事内容は、より専門的な側面から企業の成長を後押しすることです。
数理が専門の場合、統計学などの専門的な知識を使ってデータ分析を行い、航空機の路線計画・商品や航空券の販売戦略を考えることが主な業務となります。
一方、ITが専門であれば、IoT・AI・ロボットなどを活用して、自社が関わる物流の最適化などを行い、ビジネスの収益性を向上させる業務に主に取り組むことになります。
そのため、理系で数字に強い学生やシステム構築に関する実務経験などを学生時代のうちに積んでいる学生の方が、選考に有利と考えられます。
業務企画職(技術系)の仕事内容
業務企画職(技術系)の仕事内容は航空機の部品の開発・設計、航空機の内装の企画、航空機の整備などを行うことです。
飛行機の整備や機内の内装などは、安全性が最重要視される職業です。そのためこの職種では事務系・数理IT系と比べて、人命により直結する職種となります。
そのため、この仕事ではモノづくりを楽しめる一方で、自分の仕事に強い責任感を持って取り組むことができ、報連相を徹底できる人が向いている仕事と言えます。自分が企画した航空機が稼働した時は、大きなやりがいを感じられるはずです。
客室乗務職・自社養成パイロットの仕事内容
客室乗務職・自社養成パイロットの仕事内容は、「旅客機の操縦と、安全にお客様を目的地に送り届けるためのサービスを提供すること」です。
この2つの職種は、国内線・国際線両方に乗務する可能性がありますが、どちらの場合も業務内容は変わりません。
この仕事は国内外を飛び回れるという点で、仕事の楽しさを感じられるでしょう。その一方、常に危険と隣り合わせの仕事で、その対応方法に関する膨大なマニュアルも存在します。
特に自社養成パイロットは、緊急時でも慌てず、機内にいる限られたメンバーと適切なコミュニケーションを取りながら判断を下すこと求められるでしょう。
職種別|JAL(日本航空)のキャリアと異動頻度
次はJALのキャリアや異動頻度を見てみましょう。
JALのキャリアパスのイメージは同社の新卒/既卒採用情報にかかれているので、その情報を元に紹介します。
業務企画職のキャリアパス
業務企画職のキャリアパスは1〜3年目と4年目以降で取り組める業務内容が明確に分かれています。
1〜3年目は事務系・数理IT系・技術系のどの社員も、空港や整備の現場で実務にあたります。つまり最初の3年間は現場でお客さまと直接接したり、機体に直接触れる整備業務に従事することになります。
初期配属での経験は、お客様と直接触れ合うことのない業務企画職のキャリアにおいて、貴重な経験となります。しかしながら、近年は3年に満たずに新たな部署に配属されることも多く、現場で経験を積む期間は短くなる傾向にあります。
4年目以降は現場から離れ、サービスの企画・品質向上や、整備計画作成・整備技術の指導などにあたります。基本的には入社後の職種の変更はなく、入社時の職種に応じて「現場→後方支援や管理業務」という流れでキャリアを積むことになります。
自社養成パイロットのキャリアパス
自社養成パイロットのキャリアパスは、およそ21ヶ月間の座学・単発プロペラ機を使用した飛行技術訓練・シミュレーターを使ったライン運行訓練を行います。その後、実際に運行している航空機で副操縦士を目指した訓練を行います。
パイロットになる社員は2年近くという長期間を、飛行機の操縦技術・知識のインプットに使います。
他の職種に応用が効く経験ができる職種ではないため、本当に飛行機の操縦が好きで、長期的に同じ仕事に当たることも苦にならない人が楽しめる職業と言えます。
客室乗務職のキャリアパス
客室上無職のキャリアパスは勤続年数ごとに従事する業務が決められており、7年目から昇格試験を受けることが出来ます。
入社後1〜6年目までは添乗員としての技術を身につける訓練を受けた後、勤続年数に応じて国内線・国際線・ファーストクラスでの乗務を経験していくことになります。7年目以降からリード・チーフキャビンアテンダントの昇格試験を受験することが可能です。
年次が上がれば、現場以外の仕事をするチャンスも巡ってきます。例えば人事部に勤務して新人教育や採用にあたったり、新しい企画に客室乗務職からの視点を加えるために企画チームに加わったりする可能性があるでしょう。
しかし、基本的にはパイロットと同様、客室乗務員として現場中心のキャリアを積んでいくことになります。
JAL(日本航空)の仕事環境
最後にJALの職場環境を見てみましょう。ここでは転勤・残業・研修制度・女性の働きやすさ・年収などの情報を見てみます。
JALで公表されている情報の他に、Openworkなどの企業情報の口コミサイトの書き込み情報なども参考にして、実際はどのような環境になっているかも紹介します。
①転勤のリスク
まず転勤については、ほぼ必ずあると考えた方が良いです。
基本的には関連グループ会社への出向から始まり、そこから本社間接部門等で業務を行うことになる。人事ローテーションが2〜3年毎に行われており、海外転勤の可能性がある。
参考:Openwork
業務企画職の場合はどの職種も2〜3年毎にジョブローテーションがあり、出勤するオフィスが変わったり、関連会社・子会社への出向もあります。場合によっては海外への転勤の可能性もあります。
パイロットや客室乗務職の場合は「転勤」ではありませんが、常に国内外を飛び回ることになります。フライトスケジュールによっては何日間も自宅に帰ってこないこともあります。
②残業・休日出勤の有無
残業や休日出勤は業務企画職とパイロット・客室乗務職で全く異なります。
会社更生法適用後は、ワークライフバランスを重視する方向に変わったため、残業も減って、働きやすくなっています。
参考:Openwork
それほど残業が多くないので、プライベートとの両立も問題なく調整しやすいと思う。
参考:Openwork
業務企画職の残業・休日は、破綻後に組織改革がなされた影響で、ワークライフバランスも充実しているという書き込みが目立ちます。
その一方で、パイロットや客室乗務職はスケジュールが直前に変わることも多々あるようです。
不規則な仕事かつ、直線にスケジュールが変わることも多いため、心身ともに振り回されることも少なくない。そういった事も含め楽しめるタフな人は向いていると思われる。
参考:Openwork
フライトスケジュールは平日・土日祝日関係なく入っており、他の乗務職者の欠勤などで、代理で乗務に当たると行ったこともあり、休日のスケジュールは立てづらくなります。
③教育・研修制度
JALの研修制度は非常に充実しており、業務企画職では一般職・管理職で下記のような研修が用意されています。
- 新入社員教育
- グローバルリーダー育成研修
- エアラインビジネス研修
- 次世代研修
- 新任管理職育成セミナー
- リーダー勉強会
- ライフプランセミナー
上記は準備されている研修の一部ですが、勤務状況や配属先・役職ごとに充実したプログラムが用意されています。
その一方で、航空業界で使える能力は身につくものの、他業種・業界でも通用する汎用的な能力が身につくかは配属された部署によって変わるようです。
研修も非常に充実しており、やる気さえあれば勉強してスキルアップできる環境は多い。ただ、汎用的なスキルという意味では、ある程度どの部署に所属しているかが大事かもしれない。
参考:Openwork
④女性の働き方改革
業務企画職では制度・各種休暇制度などの扱いやすさともに充実しており、女性は働きやすいと言えるでしょう。
産休・育休は取りやすい。その他配偶者の海外転勤における休職制度もあり、長期的に働きやすい制度が整っていると思った。
参考:Openwork
続けやすい会社だと思います。産休・育休をフル活用し、復帰される方もいらっしゃるし、詰められることもない
参考:Openwork
一方で、客室乗務職の社員は、社内の制度は充実していてもうまく使いこなすのがやや難しいかったり、家族の理解が必要だという声が目立ちます。
基本的には(仕事には)始発で行くことが多く、朝の保育所への送りは無理なことが多く、国際線の日帰りなどもあるため、送りはおろかお迎えに行けないこともしばしば。
参考:Openwork
客室乗務員になると子供が小1まで深夜免除で働けるが、それ以降は泊まりが多いので家族のサポートが全面的にない限り難しい。
参考:Openwork
客室乗務職は仕事の特性上、スケジュールが不規則であったり、早朝からのフライトの場合始発で家を出て深夜に帰ってきたりという事もよくあります。
会社の制度は充実していますが、仕事を続けたり復帰したりする場合には、家族の理解が必要になるでしょう。
⑤年収事情
JALの有価証券報告書によると、同社の各年度の平均年収は以下の通りです。
有価証券報告書では上記のように比較的高額な給与が報告されていますが、Openworkの書き込み情報では450〜650万円程度や、入社10年目で600〜700万円程度の収入の書き込みが目立ちます。
JALの2014年度のCSR情報では、他の職種に比べて給与が比較的高額な運航乗務員(パイロット)の人数がおよそ10%を締めており、その影響で平均給与が高くなっていることが考えられます。
まとめ
この記事ではJALの企業情報や事業内容・各職種の仕事内容・職場環境などを紹介しました。
航空業界は日常的に飛行機に触れる機会も多く、飛行機好きの学生にとっては毎日楽しく仕事ができる環境と言えます。
その一方で、乗務職は他業界への潰しが効きづらいので、選考に参加するかや入社するかを考える際は、今後のキャリアパスや自分がどんな社会人になりたいのかをよく考えましょう。