ANAウイングスは、ANAの併願先として倍率が高いと言われており、魅力的だと感じている就活生も多いのではないでしょうか。本記事では、まずANAウイングスの採用情報や特徴に関してご紹介します。続いて、ANAウイングスの併願先企業や職種別の志望動機もお伝えします。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
ANAウイングスとは
本見出しでは、ANAウイングスの公式ホームページを元に基本情報と事業内容をご紹介します。
ANAウイングスを詳しく知らないという方も、より深く知りたいという方もぜひご覧下さい。
ANAウイングスの基本情報
以下は、ANAウイングスの基本情報です。
ANAウイングス株式会社は、2010年に当時全日本空輸(現在のANAホールディングス)の子会社であったエアーニッポンネットワークが、エアーネクスト、エアーセントラルと統合し発足した、比較的新しい企業です。
3つの企業が統合してできたため、大阪・名古屋・福岡の3つの支店があります。
出典: 公式ホームページ
ANAウイングスの事業内容
以下は、ANAウイングスの事業内容です。
- 航空運送事業
- 航空機使用事業
- その他附帯事業
ANA(全日本航空)の子会社として、 主にローカル路線を小型ジェット機やプロペラ機を中心に運航しており、国内線のおよそ50%の運航を担当しています。
2021年以降には最新鋭小型旅客機「MRJ(Mitsubishi Regional Jet)」を日本で初めて導入する計画を立てており、小型機ならではの事業を展開しています。
以下の記事では、航空業界の主な事業内容について詳しく取り上げています。小型ジェット中心のANAウイングスとは多少事業内容が異なりますので、興味のある方はぜひ参考にしてください。
ANAウイングスの採用情報
以下は、ANAウイングスの採用情報と大手人材業界のホームページを参照して作成したANAウイングスの採用情報です。
ANAウイングスの募集要項を確認したいという方は、上記のリンクからご確認下さい。
ANAウイングスの採用人数と採用大学
以下は、ANAウイングスの採用人数と採用大学のまとめ表です。
出典: マイナビ2020
採用実績のある大学は幅広いですが、総合職掌の学歴は全国の国公立、早慶やMARCHが中心と考えられます。また運航乗務職掌は航空専門学校などからも、客室乗務職掌(キャビンアテンダント)は女子大学からも採用されていることがわかります。
総合職掌技術職は理系学部のみの採用ですが、他の職種に関しては特に学部・学科による制限はないようです。
ANAウイングスが求める人物像
①挑戦することが好きな人
求める人物像の1つめは、挑戦することが好きな人です。航空業界では、1回のフライトを通してお客様の思い出作りや満足に繋がるサービスを提供します。
そのため、決められた業務をこなすだけ良しとするのではなく、さらにその上を目指して挑戦することが求められます。
ANAウイングスでは、挑戦することが好きということを体現できる方にとって、理想の職場があります。
②チームで困難を乗り越えられる人
求める人物像の2つめは、チームで困難を乗り越えられる人です。航空事業では様々なトラブルに直面するため、それらを協力して解決することが求められます。
フライトの遅延、乗客の未搭乗や荷物の紛失など、1人では解決することが難しいトラブルでもANAウイングスのメンバーとして、チームで解決を目指します。
ANAウイングスは、チームで困難を乗り越えられる人に適しています。
ANAウイングスの職種別の選考フロー
以下は、ANAウイングスの採用情報を参照して作成したANAウイングスの職種別の選考フローです。
ANAウイングスへの応募を検討している方は、以下を参照してそれぞれの職種を正しく理解して下さい。
総合職掌事務職の選考フロー
総合職掌事務職の選考フローは、書類選考、筆記試験と複数回の面接になります。現行のスケジュールでいくと、エントリーシートは4月中に締め切られます。書類選考通過者は、6月以降の面接を受けることができます。
3月の就活解禁日から面接開始までの期間は長いですが、面接が始まるとペースは一気に上がります。6月以前に他の企業の面接を受けることで、話す練習をしたり、内定をもらったりしておくと良いでしょう。
総合職掌事務職は、客室乗務員の常務割の作成やフライトスケジュールの管理などを行うので、几帳面で細部への配慮もできることをアピールすると良いでしょう。
総合職掌技術職の選考フロー
総合職掌技術職の選考フローは、総合職掌事務職と同じなのでそちらを参照してください。
書類選考と筆記試験の通過後は面接となりますが、総合職掌技術職は毎年の採用者数が極めて少ないです。航空機の整備や不具合情報の通達などを行うので、貪欲に学ぶ姿勢があるだけでなく責任感を持っていることをアピールすると良いでしょう。
運航乗務職掌(自社養成パイロット)の選考フロー
運航乗務職掌の選考フローは、その他の職種と大きく異なっており以下となります。
- FCAT(Flight Crew Assessment Test)へのエントリー
- 書類選考
- 個人面接
- 航空身体検査
- 役員面接
運航乗務職掌では、矯正視力が0.7以上やTOEIC700点以上といった応募条件が課せられます。選考フローに要する期間も他の職種より長い2,3カ月ほどであると考えられます。
面接においては、なぜ運航乗務職掌を志望することとなったかや数ある航空会社の中でも、ANAウイングスへの就職を志望する理由を明確に伝えましょう。
客室乗務職掌(キャビンアテンダント)の選考フロー
客室乗務員職掌の選考フローも、書類選考、筆記試験と複数回の面接になります。選考全体のスケジュールとしては、就職活動が解禁となる6月から1,2か月間でESが締切となります。
客室乗務員職掌では、運航乗務職掌と同様に矯正視力が1.0以上、TOEIC600点以上といった応募条件が課せられています。また、必要に応じて身体検査も行われます。
客室乗務員職掌は、お客様への接客と運航乗務職掌との連携が主な業務となるので、親しみやすい人柄や状況に応じた対処能力などをアピールすると良いでしょう。
ANAウイングス志望者の併願先
本見出しでは、ANAウイングスへの就職を希望する方が併願すべき企業を紹介します。
まず考えられるのは、ANAホールディングスの中核企業である全日本空輸やその子会社です。そのほかにも、日本航空(JAL)のグループ企業、その他の独立系の航空会社等が考えられます。
また航空業界志望者であれば、羽田空港を運営する日本空港ビルディングなども検討すべき企業と言えるでしょう。
ANAウイングスの特徴
本見出しでは、ANAウイングスの特徴として強みと弱みを1つずつご紹介します。志望動機を考える際に、企業研究は重要となるのでぜひご参照下さい。
強み|ANAグループの経営基盤
ANAウイングスの強みは、国際的な知名度・評価の高いANAグループの経営基盤であることです。ANAグループは国内線・国際線共に国内最大規模を誇っており、多くの運航機材を有しています。
またグループの代表企業である全日本空輸(ANA)は、国際的な航空会社連合であるスターアライアンスの一員として、国際的に高い顧客評価も得ています。
ANAウイングスは、航空業界の激しい競争において、ANAグループの子会社の高い知名度と評価を存分に活かすことができる点が強みだと言えるでしょう。
弱み|日本国内のみの事業展開
ANAウイングスの弱みは、運航地域が日本国内のみであることです。
ANAウイングスは、全日本空輸の子会社であったエアーニッポンジャパンネットワークがエアーネクスト、およびエアーセントラルの3社が統合したことで発足しました。
これは利用者数が低下する日本国内での事業最適化を目的としたものでした。今後もデジタル技術の活用や、地方への航空需要をどう掘り起こしていくかが課題となりそうです。
ANAウイングスの評判・口コミ
口コミ情報サイトOpenWorkによると、以下のような口コミが投稿されています。
本社に比べると客室は年齢差があまり大きく開かないため、和気あいあいとお仕事をしている人が多いように感じられる。比較的風通しが良い会社なので、のびのびとお仕事をしている人が多く、管理職や他部署とも交流が多いので意見が言いやすい。運航部とも交流が多いので社内恋愛が多く、働く環境としては、現段階では中部セントレア空港、伊丹空港。福岡空港の3拠点しかないのでUターンやIターン就職の方が多い。(客室乗務員 女性)
人数も少なくコンパクトであるため、皆顔見知りである。ANA本体とは異なりは初めましてのフライトはほとんどなくなる。その為サービスはやりやすい(客室乗務員 女性)
子会社ということもあって、比較的人数も少なく働きやすい環境が整っているようです。地方に拠点があるため、Uターン就職が多いというのもポイントのようです。しかし、人数が少ないことがかえって仇となり、良くも悪くも情報が回りやすいため窮屈に思う人も多いようです。
プライベートの調整はしにくい。公休が国内業界他社に比べて少なく、休日自宅に仕事を持ち込まなければならない事も多いため、ストレスが溜まりやすい。また会社優遇の航空券はあるが、そもそも休みが少ないためなかなか行く機会が少なく、私にはあまり意味がなかった。(一般職 女性)
また、休みがすくないという口コミも見られました。休みが少ないと自宅に仕事を持ち帰らないといけないため、ゆっくり休む時間もとれないと不満に思う社員もいるようです。
ANAウイングスのさらに詳しい情報
ここまで、ANAウイングスの採用情報、併願先や特徴などをご紹介しましたが、もっと詳しくANAウイングスのことを知りたいと感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ANAウイングスの仕事内容と年収をより詳しく知りたい方は、以下をご参照下さい。
ANAウイングスの仕事内容を知りたい方
航空業界には、運航業務から企画や管理など様々な仕事があり、自分の希望する職種の仕事のイメージが湧かないという学生も多いのではないでしょうか。以下の記事では、ANAウイングスの仕事内容について細かく解説しています。
また、キャリアや残業の実態、転勤についても紹介しているので、ANAウイングスに興味がある学生はぜひ一度、ご覧下さい。
ANAウイングスの年収を知りたい方
ANAウイングスでは、職種によって年収が異なっています。特に、同じANAグループの企業や競合であるJALグループを併願される方は、年収を比較したいと思うのではないでしょうか。
以下の記事は、ANAウイングスの年収に関する詳細な情報を提供しておりますので、ANAウイングスの年収を知りたい方はぜひご覧ください。
職種別|ANAウイングスの志望動機
ANAウイングスの採用情報を知り、職種別の志望動機を考えてみたけれど上手く書けないと悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。
以下では、ANAウイングスの総合職掌事務職と客室乗務職掌の志望動機を1例として、それぞれご紹介します。
総合職掌事務職の志望動機
私が御社の総合職掌事務職を志望する理由は、組織を影から支える強みを生かして働きたいからです。
学生時代、COSTCOにてバックオフィス業務に従事し、同僚の勤務表管理や在庫管理管理の補佐を行っていました。この仕事は、直接お客様から御礼を言われることも、同じ職場で働く多くの同僚とも直接やり取りをする機会はありませんが、組織全体が機能するには重要であると学びました。
そのため、御社ではこの経験を活かし、客室乗務職車掌や航空機の管理業務を行い、ANAウイングスにおける縁の下の力持ちとして頑張りたいと考えています。(253文字)
総合職掌では、事務的な管理能力と組織へのサポート力をアピールしましょう。
客室乗務職掌(キャビンアテンダント)の志望動機
私が御社の客室乗務職掌を志望するのは、お客様との一期一会を大切にしつつ思い出作りのお力添えがしたいからです。
大学では、スターバックスで働く中1杯のコーヒーと接客でお客様に幸せな時間を過ごしてもらえるよう、特に接客や気遣いを磨いて参りました。
客室乗務職掌でも、1回のフライトをご一緒するお客様に対して、楽しい旅の1ページだったと感じて頂けるようなおもてなしが大切だと考えています。御社では、お客様との出会いを大切にして業務に取り組んでいきたいです。(223文字)
客室乗務職掌では、親しみやすさと接客への熱意をアピールしましょう。
まとめ
ANAウイングスは、ANAグループの子会社として国内線の運航を担っており、総合職掌事務職や客室乗務職掌を採用していることがわかりました。
ANAウイングスへの就職をお考えの方は、併願先や職種別の志望動機を参考に、選考に向けた準備を進めてみてはいかがでしょうか。