「敷かれたレール」という言葉にどんなイメージを持ちますか。今回は、敷かれたレールの上を歩くべきか否かという点について解説します。敷かれたレールの上を歩き続ける人の割合や、レールの上を走りきった人が得るもの、そしてレールはいつまで続くのかなどについてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
敷かれたレールの上にを歩き続ける人は少数派
親は子供が生まれる前から「こんな人生を歩んで欲しい」という願望を持っていることがほとんどです。習い事や進学・就職などさまざまな場面を思い描いて子供を育てます。
しかしその親が願う進路、いわゆる「敷かれたレール」の上を歩き続ける人は多くないということを知っていますか。
日本の大学進学率はおよそ50%
まず「日本の大学進学率」は約半数の50%と言われています。文部科学省が発表した「平成30年度の学校基本調査結果」の4ページでは、平成30年度の大学進学率は49%、過去分を含んでも53.3%です。
子供は大学まで行かせたい、という親がほとんどであることを考えると、この数字はかなり低いと言えるでしょう。
上位大学の目安は偏差値60
周囲から「上位の大学」に入学して、そのまま一流企業へと期待されている人は多くいます。しかし、この「上位の大学」とは具体的にどれくらいのレベルなのでしょうか。
一般的に上位と言われる大学は「偏差値60以上」で、この偏差値60以上の大学に進学した学生は、大学進学者全体の15%ほどであることがわかっています。
知名度や専門性も重要ですが、誰にでもわかりやすいのはやはり偏差値のようです。
上位大学進学率は10%未満
さらに、この上位と言われる偏差値60以上の大学に進学する学生は全体の10%未満であると予測することができます。
これは「大学進学率50%×上位大学への進学率15%=10%未満」という計算式に基づいています。
つまり、大学へ進学するというだけで全体の半数の人が敷かれたレールから外れることになり、残った50%の中で上位大学に進学するという分岐点では、さらに多くの人がレールから外れることになるのです。
敷かれたレールを走りきった人には信頼が宿る
結果から言えば、敷かれたレールから外れたのだろうと思われる人生を送っていたとしても、取りたててどうこう言われるご時世ではありません。
しかしそんな現代だからこそ、敷かれたレールを走りきった人は特別な価値を手にすることができます。
それは「相手が求めるものを理解し、成し遂げるために必要な努力ができ、忍耐力もある」という素質です。これは多くの社会から求められる素質であり、就職などに有利に働きます。
ただし、この素質はレールを外れた人であっても、趣味や資格取得を通して意識的に養うことは可能です。
敷かれたレールに終わりはあるのか
敷かれたレールの上を順調に進んでいる人は、周囲から見ればまさに順風満帆です。しかし、当の本人にはレールの上を進み続けたことで芽生える、不安や悩みもあります。
終点は企業に入社するまで
「このレールはいつまで続くのか」という不安を持っている人は多いかもしれません。いつまでも本当の意味での自由がないような気分になるのではないでしょうか。
敷かれたレールは、いったん「企業に入社するまで」と考えておくと良いかもしれません。企業に入社すれば、一社会人として自立することが求められるので、レールの上に居たくても居続けることはできないからです。
日本ではレールを外れると戻ってこれない
レールの上を進むことが苦痛でならない、という悩みを持つ人はある日突然すべてを投げ出したい気持ちになることもあるでしょう。
しかし、日本ではレールを一度外れるともう同じレールに戻ることはできないのです。「就職をするまでの我慢」と、将来を見据えて耐えることも大切です。
敷かれたレールを完走してからの挑戦も悪くない
「自分の人生はやっぱり自分で決めたい」という人も少なくないと思います。自分で考えて、自分が思うような挑戦をしたい、という気持ちは決して悪いことではありません。
しかし、先にもお伝えしたように、一度レールから外れると戻ることはできないのです。敷かれたレールを完走して、その後自分の思うような挑戦をする、という選択は十分に可能であることを知っておきましょう。
入社後の道は自分で切り開く必要がある
敷かれたレールの上を進んで来た人にも「自分で切り開く人生」は必ずやって来ます。多くの場合そのタイミングは「就職先への入社後」です。
①自分なりの判断基準を持つ
今の社会では、働く側は勤務形態を選びやすくなっていますし、企業側には雇用流動化(終身雇用ではなく、企業の判断で必要に応じて解雇がしやすくなる)という動きもあります。
特に雇用流動化についてはさまざまな意見がありますし、雇われている側にも転職のチャンスが増えるというポジティブな見方をすることもできます。
しかし、いずれにしても「自分なりの判断基準で道を切り開いていく必要がある」という点は同じです。言われたままに流されて行くのではなく、自分がどうしたいのか、ということを考えて判断していく力が欠かせません。
②未来の目標から逆算して人生設計する
敷かれたレールの上を進むのは、ある意味ではとても楽なことです。自分で考えて、都度判断をする必要がありません。
しかし、入社後はもうレールはないのです。自分が将来どんな社会人生活を送りたいのか、どんな家庭を築きたいのか、さらにはどんな老後を送りたいのか、などの視点から人生を設計しなくてはなりません。
何も考えずに、毎日を「言われたことをやる」というだけで過ごしてしまうと、雇用流動化で解雇をされてしまって途方に暮れる、場当たり的に過ごしたことで気がつけば何も持っていないまま歳だけ取っている、などという状況にもなりかねないでしょう。
まとめ
「敷かれたレールの上を進む」という言葉だけを聞くと、何だか自分が面白味のない人間だと感じるかもしれません。しかし、敷かれたレールの上であっても実際に進んで行くのは自分自身です。
敷かれたレールの上を進むのも外れるのも自分次第です。敷かれたレールの上を進める幸せ、外れたことで学べる現実、どちらも価値があるものだということを知っておいてください。