GPAの目安はいくつ?計算方法から就活への影響と対策まで紹介!

GPAは学生の成績を評価する指標の1つです。GPAってなに。GPAの目安はどれくらい。と考えている人も多いでしょう。今回はGPAの基礎になる成績評価の分布やGPAの目安について詳しく解説していきます。また、GPAが低い際の面接対応なども合わせて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

GPAは成績指標のひとつ

GPAという名称を耳にしたことがある人も多いでしょう。GPAとは各科目の成績から特定の計算方法によって算出された「学生の成績評価値」の名称です。

GPA(Grade Point Average)の略で、個人の成績評価方式に使われています。

目次

海外では一般的

GPAは米国の大学や高校では、学生の学力をはかる際に一般的に使用されている評価方式です。

欧州の大学でも広く採用している成績評価制度であり、グローバルな視点からみればスタンダードな方式といえるでしょう。

日本でも2000年代から導入する大学が増えてきていますが、まだまだ浸透している状態とまではいきません。

日本では採用していない大学もある

日本にGPA制度が導入されたのは2000年代頃であり、日本ではGPAを採用していない大学も存在するのが事実です。

ただ、平成29年度の文部科学省委託調査によると、回答のあった大学の約92%が既にGPA制度を導入しています。

導入していない大学に関しても前向きに導入を検討する旨の回答が約3%と、導入済み大学と合算すると、約95%までGPAの制度導入が完了することになります。

GPAを導入することで、大学教育の質保証に効果的、教育のグローバル化に対応する為の成績評価が必要といった背景があるようです。

今後は更に浸透していくといえるでしょう。

GPAの計算方法

東北大学のGPA制度を元にGPAの計算方法を解説していきます。GPAの基準設定は大学ごとに異なるので、あくまで基本的な例になります。

科目ごとの成績を素点に基づき、5段階(AA・A・B・C・D)で成績評価、それぞれの成績に対して、GPが付与され、以下の公式に当てはめGPAを算出します。

各成績評価の分布の目安

GPAの算出方法のもとになる、各成績評価はどのような分布になっているのでしょうか?

早稲田大学政治経済学部のデータを例にご説明していきます。

科目によってばらつきはありますが、B群で約40%以上の割合を占めており多くの学生が対象になっていることがわかります。

A群は約20%、もっとも優秀であるAA群は約10%程度です。

表にすると概ね上記のような分布になります。

GPAの目安

GPAの目安についてここでは解説していきます。基本的には成績の分布と比例する形になるのが一つ特徴といえます。

数値ごとに紹介していきます。

優秀|3以上

GPAが3以上の学生は成績評価がAA若しくはA以上になりますので、他と比較すると優秀なカテゴリーに属するといえます。

10人の学生がいれば、3人しか所属できない割合になりますから、学業に専念して努力してきた人材と見なされることは間違いありません。

GPAの算出方法が全履修科目の平均値から導きだされることもあり、「自分の得意分野だけではなく、苦手な分野にもきちんと対応し結果を残してきた学生」と印象付け得る数値です。

平均|2~2.2

GPA2強は中央値といえます。上記の分布図では、B群やC群に属する学生たちがここに該当します。

50%以上の学生がGAP2~2.2程度を有しているため、最低限確保しておきたいひとつの目安の数値といえるでしょう。

他の学生と比較して優秀な数値ではありませんが、多くの学生が該当するボリュームゾーンになります。

GAP2~2.2を確保できれば、ひとまずはマイナスに働くことは考えにくく、同じ評価の学生が多くいることも相まって、安心感が持てるGPA数値です。

低い|1点台

GPA数値が1点台の学生は25%程度と分布図上から分析できますが、他の学生と比較すると若干見劣りするGPA数値です。

GPA数値が1点台の学生は成績上でも「Cの評価が多い」と考えられるため、「大学に熱心に通っていない印象」や「授業を熱心に取り組まなかった印象」をもたれる要因の1つになります。

GPA数値だけで就職活動のすべてが決まるわけではないので、必要以上に悲観的になることもありませんが、それなりの対策は講じる必要があるでしょう。

就活では成績証明書を提出する企業もある

就職活動において、成績証明書を提出する企業も存在します。

成績評価にGPAを採用している大学であれば、自身のGPA数値も企業側に開示することになります。

数値が良いに越したことはありませんが、成績証明書は「卒業の可否」・「履歴書の真偽」・「人物像」を確認するために使用される傾向が強いです。

就活におけるGPAの影響力

就職活動における、GPAの影響力はどのくらいあるのでしょうか。GPAの評価が低い学生にとっては特に気になる所です。

ここではGPAの就職活動への影響度を解説していきます。

影響力はそこまで大きくない

結論からいうと、GPAの就職活動に及ぼす影響はそこまで高くないのが現状です。

GPAがあまり重要視されない理由としては、大学によって「GPAの算出方法が異なるケース」が多いことが挙げられます。

つまり、同じ能力を持った人間でも大学によって異なったGPA数値で評価される為、企業としてもGPAのみで採用の可否を判断することはありません。

あくまで大学時代にどのような姿勢で勉学に励んだか、「参考にする程度」と考えるのが妥当な所です。

1.5以下は面接でも聞かれる可能性がある

GPAの数値がそのまま採用判断に結び付くことはあまり考えられませんが、1.5以下のGPAであれば面接で問われる可能性は十分にあります。

特に理系大学で専門性が高い企業を志望する場合、学業の成績が職務の遂行に直結してくるケースも多いので、別途対策が必要になります。

ただ、一般的に面接でGPAの数値を聞かれる意図としては「きちんと卒業可能で留年しないか」を確認しているケースがほとんどです。

GPAが低すぎる人の面接対策

上記で記載した理系大学で専門性が高い企業を志望する場合など、GPAが低い場合の面接対策をご紹介します。

GPA数値が低くて悩んでるひとは下記のことを意識して、面接に臨むと良いでしょう。

どちらの対策も基本はネガティブな内容をポジティブな内容に変換することです。

課外活動で頑張ったエピソードを強調する

GPAが低い学生は、大学の成績が振舞わなかった理由をポジティブに変換して回答することが求められます。

「欠席が多かった」「友達と遊びすぎた」などストレートに伝えすぎると、面接官の印象を悪くすることに繋がります。

例えば、友達と遊びすぎた=「人脈や経験を増やすためにさまざなコミュニティに参加した」など、ネガティブな内容をポジティブな内容に変換して答えることができます。

嘘はいけませんが、できる限りポジティブな内容に変換するように準備しましょう。

自信を失わずに堂々と話す

GPAの数値が悪いことで一番に懸念すべき点は、面接時に自信を失ってしまうことです。

GPAの数値が良ければ面接に自信をもって望めますが、数値が悪ければ自信を失ってしまうことは人間の心理としては十分に考えられます。

しかし、GPAの数値が面接の可否に大きく影響を及ぼすケースは現状あまりありません。自信がない発言や表情のほうがより、面接に影響を及ぼすことを理解する必要があります。

先ほど紹介したようにGPAが低い原因を説明する準備をきちんとしていれば、悲観的になる必要はまったくありません。

自信をもって堂々と話すことが重要です。

GPA優秀者がアピールすべき能力

GPA優秀者が面接においてアピールすべき能力をここでは解説していきます。

GPAの数値が高いことで面接官には基本的な論理的思考力は高いことは分かります。深堀して答えると同時に、人間力的な側面もしっかりと伝える必要があります。

論理的思考力

GPA優秀者は基本的に頭が良く学力に優れているため、企業に入社してからも活躍できるイメージを面接官に抱かせることができます。

業務の習得スピードやビジネスには欠かせない論理的解釈、理解、説明に長けている人物が多いのも事実です。

しかし、一方で冷静すぎるため、仕事に対しての情熱が感じれない、社風に合わないと判断されることも考えられます。

論理的思考を企業に入ったらどのように生かせるのか。今まで論理的思考力で成し遂げたことなどをきちんと説明できる準備が重要になります。

論理的思考と仕事を結びつける作業が必要です。

論理的思考力以外

GPA優秀者がよりアピールしたいのが、論理的思考以外のスキルを面接官に印象づけることです。

仕事を始めれば「勉強ができる」といっただけでは活躍することはできません。

人間関係を円滑に構築する力やタフな環境にも屈しない精神力など、成績だけではわからないスキルをきちんと説明する必要があります。

特に下記の3つは重要なスキルになります。

協調性

協調性は企業に入り、社会人として活躍するうえで欠かせないスキルになります。

勉強は1人で時間をかければ、ある程度の成績まで達することは可能ですが、仕事において1人で業務を完遂することはできません。特に新入社員はより顕著になります。

人間関係を構築するのに必要なのは協調性です。仕事になれば他者の力を借りる場面や、他者に力を貸す場面は必ず訪れます。

学生時代に協調性をもって取り組んだ経験をエピソードとして持っておくと良いでしょう。

困難を乗り越える精神力

GPA優秀者は長時間の勉強を通じて、優秀な成績を収めている学生が多く、一定の困難を乗り切る力は備わっているといえます。

しかし、仕事で訪れる困難はそれとはまた違った困難であるケースがほとんどです。

顧客との折衝、上司・同僚との関係性など、自分の力だけではコントロールできない側面があります。

単独ではなく、チームとして困難を乗り越えた経験や勉強以外で困難を乗り切ったことなどをエピソードを交えて、面接官にアピールすると有効的です。

自ら動く主体性

大学での勉強はカリキュラムがあり、教授がいて、いわば受動的な姿勢でも授業をうけることができますし、努力していれば優秀な成績を収めることも可能です。

ただ、社会に出て変わらないスタンスを続けていても、活躍できる人材にはなれません。

仕事においては、自分から自発的に動き、自発的に改善していく力が求められます。

学生時代であれば、「積極的にボランティア活動をした」「実行委員会のメンバーだった」などの経験がこれにあたります。

論理的思考は身についてるといえますから、自ら動く主体性にまつわる経験をプラスしてアピールできると、より有利に面接を進めることができるといえます。

まとめ

GPAは欧米の大学を中心に採用している成績評価です。日本では未導入の大学もあり、採用に及ぼす影響もまだ大きくはありません。

しかし、今後グローバル化が進めば更に重要な数値になるでしょう。

今回はGPAの計算方法や分布状況、また、GPAの数値と併せて面接の対処法を紹介してきました。ぜひ参考にしてください。

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