就活で提出を求められるGPAについて、GPAが低い人は就活にどんな影響があるのかと心配しているのではないでしょうか。本記事ではGPAが就活に与える影響について、特にGPAが低くても大丈夫なのかということについて説明していきます。
弊社bizualでは、就活で業界選び、面接対策、ES対策などにお悩みの方向けに無料サポートを実施しております。
無料登録後、下記就活サポートが完全無料で受けられるようになっているため、就活生の方はぜひご活用ください。
bizualのサポートに無料登録しておくと・・・
- 就活生専門のコミュニティに無料参加できる!
- 面談後参加できるコミュニティで近年の就活業界の傾向などの情報を受け取れる!
- ES免除・1次面接無しの選考ルートも選べる!
- 選考対策(ES添削・模擬面接)を無料サポート!
- 面接官からの合否フィードバックを共有!
この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
GPAは成績指標のひとつ
成績指標の1つにGPAがあります。テストの点数によってS、A、B、Cなどと評価がつけられ、その評価の平均値から成績を総合評価するものです。
大学によって基準は様々ですし、導入されてない場合もあります。また、GPAがどのような価値を持つものなのか知らない方も多いでしょう。
今回はそんなGPAについて説明していきます。
海外では一般的
GPAは海外では一般に用いられています。特に米国では大学や高校で広く用いられており、留学の際に提出を求められることも多いです。
GPAの数値が一定以上でないと出願できない海外大学・大学院も多く、海外留学をする人が苦労するポイントの1つとなっています。
注意点として、海外ではGPAの処理が日本と異なることがあります。日本で計算したGPAの数値と異なり、想定より低く出ることがあります。出願大学・大学院がどのような算定方法か確認し、正確な数値を認識できるようなりましょう。
日本では採用していない大学もある
日本ではGPA制度を採用しない大学もあります。しかし、日本におけるGPAの歴史は1953年度の国際基督教大学までさかのぼることができ、意外と古い歴史を有しています。その後しばらくはGPA制度が注目されない時期が続きますが、1998年の大学審議会答申などが契機となり、日本でも本格的に導入され始めました。
文科省によると日本における学部段階での導入率は2006年度で40%、2008年度で46%、2013年度で73%となっています。
自分の大学がGPA制度を採用しているか確認してみましょう。
GPAの計算方法
GPAの計算方法は大学によって様々です、今回は東北大学を例に挙げて、計算方法を解説していきます。
この大学は100-90がAA、89-80がA、79-70がB、69-60がC、59以下がDとなっています。そして、AAに4点、Aに3点、Bに2点、Cは1点、Dに0点がつきます。この数値の平均がGPAとなります。GPAに当該授業の単位数を掛け合わせた後、全て足し合わせ、最後に自分の総取得単位数で割ると、GPAが算出可能です。
東北大学では最高評価が「AA」となっていますが、「AA」の代わりに「S」を用いている大学も多数あります。
GPAの平均値は意外と低い
GPAの平均値はどの程度になるのでしょうか。
一概に言うことはできませんが、1.8~2.2の範囲が平均的と言えるでしょう。全てコンスタントにBを取得することで2になるからです。意外と低く出るのがわかるかと思います。
GPAが低いとされるのは2以下
では、GPAが低いとされるのはどのくらいからなのでしょうか。
一般的に1点台だとGPAは低いと解されます。今回は慶應義塾大学を参考にすると、全てBをとると2になります。よって、1.8~2.2が平均だと考えられますが、社会的にも数値の大きさ的にも、1点台になると低いと思われても文句が言えません。
GPAは就活に影響するのか
では、GPAは就活に影響するのでしょうか。特に課外活動に熱心に取り組んできた学生や、あまり勉学が得意でない生徒にとって、GPAは触れてほしくない話題ですよね。
結論として、「GPAは高くてもあまり評価されないが、低すぎると悪印象」ということができます。以下でその解説をしていきます。
GPAが高くてもあまり評価されない
GPAは高くてもあまり評価されません。学生時代に頑張ったこととして、学業を挙げ、GPAをアピールするのはお勧めしません。その理由は2つあります。
1つ目は、GPAからは学生の人となりを判断できないからです。就活はマッチングなので、企業は学生の人となりを理解しようとします。よって、より主体的に取り組む部活動やサークル活動、留学、ボランティア等の活躍を求められています。
2つ目は大学ごとにGPAを獲得する難易度が異なるからです。GPAの算出方法は様々であり、客観的評価軸として疑問が残ります。よって高く評価するに値しないのです。
面接官の印象が悪いのは1.5点以下
一方、1.5点以下は面接官の印象が悪いと解されます。いくら学業以外の活動の方を評価したがると言っても、学業を疎かにし過ぎているのはあまり良くないですよね。
企業は個性ある人材、優れた人材を求めると共に、問題のある人間は採用したくないと考えています。不祥事や問題が起こるのを避けるためです。その中でGPAの低すぎる人材は変わっているのではないか、問題を起こすのではないかと思われても仕方ないです。
よって、学生はGPA平均が1.5点を割らない程度には勉強しておくことをおすすめします。
低いGPAでも就活に影響しない2つの理由
ここまでGPAが低すぎると面接官に悪印象を与えるとお伝えしましたが、GPAは低すぎない限り就活に影響ありません。
学業以外で頑張ったことが重要
理由の1つ目は、学業以外で頑張ったことこそ重要だからです。前述の通り、就活とはマッチングです。学生がどのような人となりかを把握し、採用するかどうかを決めているのです。
「私は真面目なので学業に熱心に取り組み、高いGPAを持っています。」というより、「私は○○の活動を熱心に取り組みました。△△を目標に、□□の困難がありましたが~」という方が人となりを把握できますし、その学生の長所が伝わりますよね。
だから、面接官はGPAを重視していませんので、GPAが低くても問題ないのです。
留年や浪人を経験している面接官もいる
理由の2つ目は、中年の面接官こそ留年を経験していることが多いからです。日本企業の多くは年功序列を採用しているので、面接の場にはある程度、力を持った中年以上の方が出てくることがほとんどでしょう。
その面接官である今の50~60代は留年や浪人していた学生が多い世代です。「面接官」という肩書きからは威圧感を感じますが、面接官も相応の苦労をしてきています。だから、自分だけに目を向け、過去を負い目に感じるのは勿体ないのではないでしょうか。
このように考えると、GPAが低くても自信が出てくるかと思います。
就活でGPA(成績証明書)を求められる3つの理由
ここまでGPAは低くても問題ないとお伝えしてきました。高くても評価されないともお伝えしました。しかし、多くの企業はエントリー時にGPAの提出を求めてきます。では、企業はなぜGPAや成績証明書の提出を求めるのでしょうか。
その目的3つを以下で説明していきます。
履歴書に虚偽がないか確かめたい
1つ目は履歴書に虚偽がないか確かめたいからです。大学名や学部名は簡単に偽ることができます。また、卒業できないのに卒業予定としたり、成績を盛って話すことも考えられます。
よって、大学や学部名だけでなく、GPAや成績証明書の提出を求め、虚偽の申告がないようにしているのです。
勿論高いに越したことはありませんが、別にGPAが高くても得られるメリットはそれほど大きくありません。一方、虚偽の数値を伝え、嘘がばれたときの悪印象は非常に大きいものです。
絶対虚偽の申告はしないようにしましょう。
卒業できるか確かめたい
2つ目は卒業できるか確かめたいからです。せっかく採用したのに卒業ができず、入社できないとなると採用予定人数を割ってしまうことになります。そのような不測の事態を割けるため、GPAや成績証明書を確認しているのです。
よって、その数値の高低は何も突っ込まれることはありませんが、低すぎると卒業の目途はついているのかと確認されることとなります。卒業できる場合は、その旨を伝えるだけで十分です。
一方、卒業できないと伝えてしまうと採用される確率が格段に落ちるので、卒業できない場合はどう答えるか考えてみてください。
学生の適性や人物像を見極めたい
3つ目の理由は学生の適性や人物像を見極めたいからです。特に研究職や教職など勉強嫌いな人が向いていない業界では特にこのような目的が強くなります。
また、真面目な秀才を求めるような企業はGPAから人物像を見極めようとしています。大学の成績は勉強を真面目にすれば良くなるという側面が大きいからです。真面目な人材かどうかを判断しようとしています。
よって、研究職や教職、真面目な人材が集まる職場につきたい人はある程度高いGPAの数値を獲得しておくべきでしょう。
GPAは今後益々重要になる
この記事においてGPAは就活においてそれほど重要でないと述べてきましたが、学習面においてはGPAは重要になってきています。
2011年の記事や2018年の文部科学省の資料を参考にすると、学生の質の担保や学習面の成果の評価軸として、GPAが活用される事例が増えています。例えば、大学院の進学の際や交換留学の選定時に活用されています。
就活で重要でないからと軽視することはできませんし、いつか就活でも重要視されるようになるかもしれません。
まとめ
本記事ではGPAの就活に与える影響について述べてきました。
何度も繰り返した通り、現時点ではGPAは就活で特段重視されていません。悪すぎなければ良いという程度です。よって、就活に臨む学生は高いGPAを目指すより自分固有の体験、挑戦をし、アピールポイントを作ることをおすすめします。