近年は新卒でベンチャー企業に入社する人が増えています。しかし、入社を後悔している人も多いようです。今回はなぜそうした事態が起こるのか、新卒でベンチャー企業に入社するリスクも含めて紹介します。ぜひ就活の参考にしてください。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
新卒でベンチャーに入社したことを後悔する人は多い
ベンチャー企業には自分のキャリアを戦略的に描き、若くても責任のある仕事を任せてもらいやすいというメリットがあり反面、体系的な財務や組織を学べないというデメリットもあります。そのため、入社を後悔する人は少なくないのです。
しかし、新卒の時にノリでベンチャー選んだの若干後悔してる…銀行とか一切受けてないしなぁ。だって、紺スーツに白シャツしかダメなイメージだった。
— かずへ~ (@kazu_hey) January 13, 2012
成長著しいベンチャー企業は経営者も若いことが多く、活気にあふれるイメージがあります。そのため、大企業はベンチャー企業と比べると、四角四面な社風だと思い込み魅力を感じないことが見て取れます。
新卒がベンチャーに惹かれる3つのイメージ
ベンチャー企業とは、会社に規模に関わらず、社会に対して新しい価値を提供し、若手社員にもどんどん裁量権を与える会社の総称です。
近年はメガベンチャー企業も増えてきましたが、大手企業のような安定性があるとは言い難いものがあります。
それでも新卒者がベンチャー企業に惹かれる理由について、具体的に紹介します。
仕事内容が最先端で魅力的
ベンチャー企業は、社会に対して新しい価値がある製品やサービスを提供しているものです。そのため、業界や業種で先進的な商品を提供していたり、仕事の内容が最先端なところに魅力を感じる学生が多いようです。
また、多くのベンチャー企業が規模が小さいため、自分がスキルアップすることが会社の成長と直結していると感じることがやりがいとなっているようです。
さらにベンチャー企業では、成果を上げると年齢や社歴に関わらず、大幅な年収アップが見込めるのが一般的です。そこに魅力を感じる新卒者も多いといいます。
スキルが身につく
ベンチャー企業には、大手企業のような年功序列という社風はないものです。会社の業績アップを重視しているので、年齢に関係なく能力がある社員に、どんどん仕事を任せていきます。
つまり、新入社員でも努力次第で、仕事の裁量を与えてもらえるチャンスがあるということです。だからこそ経験を通して、短期間でも様々なスキルを身につけることができます。
また、20代で部下を持ちマネジメントを行う社員が多いのも、ベンチャー企業の傾向です。
風通しの良い社風がある
ベンチャー企業は実力主義であることが多いため、先輩・後輩ともフラットに話ができる、風通しの良い社風があるところがほとんどです。
経営者と社員の距離も近く、日常的に会話するのが当たり前の会社も少なくありません。経営者と関わる機会が多いと、自分の仕事が業績にどうつながっているのかがよくわかります。
経営者の事業戦略を理解したうえで、現場で仕事ができることは、経営のノウハウを得るうえでも重要です。
新卒がベンチャーで後悔する5つのパターンとその理由
日本で新卒者のベンチャー企業への就職がブームになったのは、今から8年ほど前のことです。その当時に就職した人は30歳を迎えるのですが、若き日の自分の選択を後悔している人も少なくありません。
なぜ新卒でベンチャー企業に就職したことを後悔しているのか、その理由を詳しく紹介します。
自分の想像以上に成果を出すのが難しい
ベンチャー企業は新しい価値観に基づく製品やサービスを提供していることが多いので、考えているより成果を出すのが難しい面があります。これは市場での認知度だけでなく、新卒者個人の力量も大きく関わる部分です。
また、ベンチャー企業は大手企業と違って、社員教育の制度が整っていないところがほとんどです。そのため、仕事のノウハウが社内で共有されることが少なく、自ら学ばなければスキルアップするのが難しい現状があります。
やりたいと思っていた仕事ができない
ベンチャー企業に限らず、就職した際に自分が希望する部署に必ず配属される保証はありません。会社の方針として、新入社員は一律で営業や現場を経験させるところも少なくないのです。
また、会社の業績によってやりたい仕事がなくなる可能性も少なくありません。会社ではなく仕事内容で就職を決めると、自分のやりたい仕事ができないことで後悔の念が強くなります。
目標としていた人が次々と抜けていく
ベンチャー企業は、大手企業と比べると人材の流動性がかなり高いです。そのため、会社説明会で憧れた担当者や、入社後に頼りにしていた先輩が次々退職していくのは珍しいことではありません。
新卒入社の場合、目標としていた人が退職してしまうことでモチベーションが下がるという話はよく聞きます。経営者以外にシンパシーを感じて入社を決める際には注意が必要です。
給与水準と労働時間が釣り合わない
現在日本では働き方改革が進んでいますが、ベンチャー企業は必ずしもその方針通りの勤務体系ではありません。規模が小さく、成長過程のベンチャー企業の場合は、長時間労働であることを前提に就職すべきです。
新しい製品やサービスを提供することは、市場に対するチャレンジであり、成果を上げるために業務量が増えてしまうのは仕方がないことです。
早出・残業だけでなく、繁忙期には休日出勤を余儀なくされる会社も多いわりに、きちんと手当が支給されないことも多く、給与水準と労働時間が釣り合わないと感じてしまうようです。
仕事が辛くても成長がモチベーションになると誤解していた
新たな価値を創造するベンチャー企業での仕事はやりがいはありますが、成果を出すには想像していた以上の苦労や長時間労働があるのも現実です。
就活中は仕事が辛くても、その環境の中で自分が成長できればよいと考えるかもしれません。しかし、自分の成長を実感できるのは、成果を出して会社やクライアントなど他者から評価を受けてからというのが現実です。
日々の大変な業務をこなすだけでは自分の成長を実感できず、モチベーションが下がっている人も多いのです。
新卒でベンチャーに入社して後悔する人の3つの共通点
ベンチャー企業には魅力的な仕事や経営者が多く、大手企業より自分の力を発揮できると考える新卒者が少なくありません。しかし、入社後に後悔する人もたくさんいます。
ここでは、新卒でベンチャー企業に入社したことを後悔する人の共通点についてお話しします。
イメージだけで入社を決めてしまった人
新卒でベンチャー企業に入社した理由が、若手社員中心の人員構成やカジュアルな服装、カフェのようなオフィスなどのイメージに惹かれたからという人も少なくありません。
しかし、ベンチャー企業の仕事は見た目の華やかさとは違い、新しい価値を定着させるための地味な作業の連続です。
そのため、オシャレなオフィスで仕事を楽しめるというイメージだけで入社を決めた人は、実際の業務内容とのギャップから、早々に後悔するようです。
自分から変化を作り出すことができない人
ベンチャー企業は若手社員でも、自分の裁量で仕事ができる傾向が強いです。しかし、経営者に裁量を与えてもらえるのは、会社が求める成果を上げている社員に対してだけです。
新しい価値観を提供するためには、マニュアル通りに動くのではなく、自ら変化をつくり出せる能力が不可欠です。
そのため、自ら考えて行動し、ふり返って軌道修正するという、能動的な働き方ができなければ、なかなか成果に結びつきません。そのため、受動的に働くタイプの人は入社を後悔するケースが多いようです。
事業内容や人という企業の中身に共感して入社を決めた人
新卒でベンチャー企業への入社を決めた人には、事業内容や働く社員の姿、先進的な取り組みに共感する人が少なくありません。
しかし、ベンチャー企業は決断も早いので、うまくいかない事業を止めて、新規事業を立ち上げることも多いです。また、人材の定着率も低いので、能力がある社員がヘッドハンティングされるのも珍しくありません。
そのため、自分が入社した時点で目標が失われていると感じる人もいます。その場合も、入社を後悔することになります。
新卒でもベンチャーで後悔しない人の4つの共通点
新卒でベンチャー企業に就職して後悔している人がいるのも事実ですが、そこから大きく成長してキャリアアップしている人もたくさんいます。
ここでは新卒でベンチャー企業に就職しても後悔しない人に共通する、4つの共通点についてお話しします。
仕事の先に目標がある人
ベンチャー企業の経営者は、ビジネスチャンスがあると思えば、次々と新規事業を立ち上げていきます。スピードの速い会社だと、数カ月単位で事業内容が変わることも珍しくありません。
それに伴い、希望していた部署以外に配属される可能性も高いです。そのため今の仕事だけでなく、ベンチャー企業で働き経験を積んだうえで将来どうなりたいのか、目標が明確な人の方が向いているといえます。
自分の目標を達成するための手段と割り切れば、ベンチャー企業での激務も財産になるということです。
悔しさをバネに努力できる人
前例のない製品やサービスを提供するには、その価値を認めてもらうことから始めなければなりません。しかし市場は、前例がないものを受け入れにくいものです。
そのため、自社の製品やサービスを受け入れてもらうまで、ベンチャー企業は試行錯誤を繰り返すことになります。高い壁に跳ね返されることも珍しくありません。
だからこそ、トライアンドエラーをくり返す中で、失敗したり理解してもらえなかった悔しさをバネにして、努力できる人に向いているといえます。そしてそれが、自分の成長につながると信じられる人です。
仕事の中身ではなく進め方に共感した人
ベンチャー企業は、0→1を作り出すアイデアを持つことから事業がスタートします。そのため、自分の考えや意見を発信できる人に向いています。
また、仕事の効率的な進め方などについても前例がないところが多く、経営者や社員の間で忌憚なく意見交換できる土壌がある会社が多いです。
その会社の仕事内容というより、ベンチャー企業に共通するフラットな企業構造に共感できる人は、入社後のギャップを感じにくいと考えられます。
実家が裕福で金銭的余裕がある人
特に設立したばかりのベンチャー企業は、経営者の思いはあっても業績が追いついていないところが多いものです。そのため、給料が低いところも少なくありません。
実家が裕福などの理由で金銭的な余裕があれば、目先の給料の額より、ビジネスの将来性に賭けてみようと思えるかもしれません。しかし、経済的自立が前提であれば給料は大事なファクターです。自分の中での優先順位を見極める必要があります。
新卒がベンチャーで後悔しないためには長期インターンに参加すべき
新卒でベンチャー企業に就職したいと考えているなら、就活を本格化させる前に長期インターンシップに参加することをおすすめします。実務を体験しながらスキルを磨けるほか、給料を得られるケースもあります。
ベンチャー企業の場合は、社風や働く社員の意識を確認するうえで、貴重なチャンスです。長期インターンシップが見つかるサイトなども、活用してみましょう。
まとめ
グローバル化が進む現代は、大手企業に就職すれば安心という世の中ではありません。何があっても対処できる実力を身につける方法として、新卒でベンチャー企業に就職するのもよいでしょう。
ただし自分の中の志や適性がなければ、入社して後悔することになります。この記事を見極めの参考にしてくれたらうれしいです。