16時間労働は違法?休憩なしの場合や夜勤の実態についても解説!

16時間労働は違法なのでしょうか。この記事では16時間労働が適法なのか解説しています。また、16時間労働が労働者に与える影響もご紹介します。掛け持ちや夜勤で現在16時間労働をしているがこのままで大丈夫か不安な人、休憩時間など労働環境が適切なのか疑問を感じている人はぜひご一読ください。

職場環境激務

16時間労働は違法ではない

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16時間労働が行われている職場は存在します。8時間労働が一般的な日本において「16時間労働は違法なのでは」と思うことがあるでしょう。しかし実際はいくつかの法律を遵守していれば、16時間労働は許可されているのです。

長時間労働に関わる労働基準法

労働者が働く環境については、労働基準法で様々な取り決めがされています。その中で16時間労働に関わる項目は「労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇」に関する部分です。

この部分に違反した内容でなければ、長時間労働は許可されています。一体どのような条文があるのでしょうか。

労働基準法34条|休憩時間について

まずは休憩時間についてです。労働基準法34条では、休憩時間について以下のように定められています。

労働基準法34条(休憩) 使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。

この条文を見ると16時間労働の場合、業務中に1時間以上の休憩時間を与えていればよいことになります。この条件さえクリアしていれば、16時間労働でも休憩時間については違法になりません。

労働基準法32条|労働時間の上限

次に労働時間の上限についてです。日本では何時間以上働いたら違法になるのでしょうか。労働基準法32条では、労働時間について以下のように決められています。

労働基準号32条(労働時間) 1使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。 2使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。

この条文を見ると、労働時間の上限は1日8時間、週40時間です。つまり、16時間労働が続くと確実に違法ということになります。しかし、冒頭で16時間労働は違法ではないと言いました。それは、次のような条文があるからです。

労働基準法36条(時間外及び休日の労働) 使用者は、・・・労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、厚生労働省令で定めるところによりこれを行政官庁に届け出た場合においては、・・・規定にかかわらず、その協定で定めるところによつて労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。

この条文にある「36協定」が結ばれている場合、1日8時間、週40時間を超えて労働することが可能になります。16時間労働をする日があっても問題にはなりません。

労働基準法37条1項|休日出勤の残業代は3割5分増し

最後は残業代についてです。先程お話したように36協定が結ばれていれば、1日8時間を超えて労働することが許可されます。しかしその際には、必ず残業代を支払わなければいけません。

労働基準法37条1項(時間外、休日及び深夜の割増賃金) 使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。ただし、当該延長して労働させた時間が一箇月について六十時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の五割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

この条文では、週40時間を超えて働く場合、労働者は残業代として2割5分~5割増しの賃金がもらえることが書かれています。さらに残業時間が月60時間を超えた場合は、5割以上割増額された賃金がもらえます。

ちなみに法定休日に休日出勤を命じられた場合は、残業代は3割5分増しになります。

16時間労働で違法になる場合

さて、ここまで16時間労働の場合に遵守するべき労働基準法についてご説明しました。では16時間労働が違法になる場合はどのようなときでしょうか。それは労働基準法に違反する方法で、16時間労働をさせた場合です。

①残業代が払われない

1日8時間、週40時間を超えて労働をさせているにも関わらず、残業代が支払われない場合は違法になります。加えて、残業代はただ支払われればよいというわけではなく、適正な割増率で計算された賃金が支払われていないければなりません。

条件

割増率

1日8時間または週40時間を超えて労働した場合

25%

法定休日に休日出勤を命じられた場合

35%

残業時間が60時間を超えた場合

50%

深夜22時~早朝5時の間に労働した場合

25%

ちなみに割増賃金は重複して発生します。例えば、残業を深夜22時以降にした場合は「残業25%+深夜25%」で50%の割増になります。

②休憩時間がない

労働基準法34条では、8時間以上働く場合は1時間以上の休憩を与えることになっています。つまり、16時間労働の場合、1時間以上の休憩を与えなければいけません。

16時間労働で休憩時間が1時間というのも短い気がしますが、それすらも与えなかった場合は違法になります。

③36協定を締結せず、法定労働時間を超えた

36協定を締結していない場合は、1日8時間あるいは週40時間以上働かせた時点で違法です。

36協定を締結している場合も無限に残業が許可されているわけではなく、残業時間の上限が決められています。以下の表に上限の時間をまとめました。

期間

残業可能な時間数

1週間

15時間

2週間

27時間

4週間

43時間

1ヶ月

45時間

2ヶ月

81時間

3ヶ月

120時間

1年間

360時間

上限の時間以内に収まっていない場合は、違法になります。ただし特例があり、特別な事情があると認められればこの上限すら突破することができます。

臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、年720時間、複数月平均80時間以内(休日労 働を含む)、月100時間未満(休日労働を含む)を超えることはできません。また、月45時間を超え ることができるのは、年間6か月までです。

つまり、特別な事情があれば、年720時間、月平均80時間の残業が認められます。月45時間以上の残業が年間6ヶ月以上あることは許されませんが、短期間なら月100時間残業させても違法になりません。

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監修者プロフィール

三浦拓巳みうらたくみ

1997年群馬県生まれ。20卒として就職活動を行う。就活中はエントリーシート15社中全て通過。大手広告会社志望から一転、スタートアップに内定を承諾。内定後は人材育成会社にて、エントリーシート、面接などの選考対策に従事し、約70人の生徒を担当。自身の就職活動での学びを活かし、教育事業に注力している。