妊娠で内定取り消しは違法?妊娠を理由に不採用にならない論理的な根拠を解説!

妊娠を理由に内定を取り消しすることは違法行為です。しかし、内定後に妊娠が判明した為内定を取り消される可能性は0%ではなく、実際にそういった声も散見されます。内定後に妊娠が判明した場合の企業への報告方法や妊娠を理由に企業から内定取り消しを受けた際の対応策を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

就活の悩み内定女性

妊娠を理由に内定を取り消す会社は存在する

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妊娠を理由に内定を取り消すことは認められていませんが、企業によって対応が変わってしまうのが現状のようです。柔軟な対応を見せる企業とそうでない企業があることが分かります。

妊娠を理由に内定を取り消された女性の声も散見されます。妊娠を理由に内定を取り消してはいけないにも関わらず、そのような対応を行う企業は何かしら問題を抱えているケースも多いです。

妊娠を理由に内定を取り消す企業がある一方で、個人の状況を考慮して、受け入れる姿勢をとっている企業も存在します。企業の対応としてはごく自然なことですが、当たり前の対応ではない今の現状が伺えます。

妊娠で内定が取り消しにならない論理的根拠

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妊娠を理由とした内定の取り消しは法的側面から判断しても「無効」となります。内定取り消しは「解雇」にあたり、妊娠を理由に内定を取り消すことは認められません。

根拠①判例に反する

妊娠により、内定を取り消すことは最高裁の判例に違反する行為です。昭和54年に最高裁が内定取り消しの判断基準を判例として示しています。

内定時点での契約は「始期付 解約権留保付 労働契約」の形態になっており、企業側も解約する権利自体は保有していますが、解約権を行使できるケースは限られています。

昭和54年に最高裁判決が下った「大日本印刷採用内定取消事件」を例に解説していきます。

①ー1|大日本印刷採用内定取消事件のポイント

大日本印刷採用内定取消事件は企業から採用内定の通知を受け、採用承諾を行った従業員が入社2ヶ月前に企業から「当初から感じていたグルーミー(陰気)な印象を拭えない」として、企業側から内定取消を受けた事件です。

従業員は取り消しは無効で従業員の地位にあることの確認を求め裁判所に訴えを提起し、企業側と裁判に発展し、最高裁まで争い最終的には従業員の主張が認められた形になります。

裁判が長期化したポイントして「内定取消」の理由が「労働基準法や民法の趣旨に相当するか」が焦点になった裁判です。

①ー2|妊娠は判旨に当てはまらない

大日本印刷採用内定取消事件の判事骨子は、厚生労働省HPの裁判例によると以下のようになります。

「採用内定を取り消せるのは、内定当時知ることができないか、知ることが期待できないような事実であって、これを理由として採用内定を取消すことが解約権留保の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ、社会通念上相当として是認できるものに限られる。」

上記の判旨に基いて、妊娠による内定の取消を鑑みると、妊娠による内定取消は、目的に照らして客観的に合理的と認められ、社会通念上相当として是認できる判旨には当てはまりません。

何故なら妊娠、出産をしても、その後企業に復帰し働くことは十分可能であり、内定時点で取消をすることは無効と考えられるからです。

根拠②男女雇用機会均等法9条に反する

近年は女性の社会進出を加速するために、男女雇用均等法の適用についても厳格に運用されています。妊娠を理由に内定を取り消すことは、「男女雇用機会均等法の第九条」に違反しているといえます。

事業主は、女性労働者が婚姻し、妊娠し、又は出産したことを退職理由として予定する定めをしてはならない。

上記の条文から分かるように、女性の結婚・妊娠・出産など女性特有の事情において、内定を取消ことは法律の観点からしても、法律違反と断ずることができるでしょう。

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監修者プロフィール

三浦拓巳みうらたくみ

1997年群馬県生まれ。20卒として就職活動を行う。就活中はエントリーシート15社中全て通過。大手広告会社志望から一転、スタートアップに内定を承諾。内定後は人材育成会社にて、エントリーシート、面接などの選考対策に従事し、約70人の生徒を担当。自身の就職活動での学びを活かし、教育事業に注力している。