アンダーマイニング効果とは?|起こる原因や対策を徹底解説!
「やる気が出ない」「報酬ばかり考える」「人の目が気になる」と考えたことはないでしょうか。アンダーマイニング効果を受けているかもしれません。モチベーションを維持するには、エンハンシング効果も学んでみてください。就活生の内発的動機づけのため、本記事ではアンダーマイニング効果をご説明します。
アンダーマイニング効果の意味
アンダーマイニング効果とは、自ら望んで行った行為に対して報酬などが与えられ、自主性が低下する現象です。アンダーマイニング現象とも言います。
人は本来、自主性を用いて自己決定を行います。自己決定による行動に外部から報酬などが与えられることで、報酬が無ければ行動できなくなる意欲の低下を意味します。
アンダーマイニング効果が起こる原因
アンダーマイニング効果が起こる原因は何でしょうか。誰もが自発的に行動をし、意欲に満ち溢れるときがあります。外部からの要因により、意欲が低下するとすれば、原因を突き止める必要があります。
以下には、一般的にアンダーマイニング効果を引き起こす原因を3つご紹介します。
原因①|罰や締め切りを設定される
最も一般的な原因は、罰や締め切りを設定されることでやる気が低下するものです。多くの人は学生時代の宿題が嫌いです。宿題は、教師が生徒に対して締め切りを設定して与えます。
締め切りが設定されることで、学習意欲がある生徒も意欲が失われるのです。社会人でもノルマや収入が下がるなどの設定があると、やる気が低下する人がいます。
罰や締め切りはストレスを与えます。ストレスにより、個人が本来持ち合わせている「自主性」を低下させる原因になる場合があるのです。やる気を上げるには、ゆとりが必要な場合もあります。
原因②|監視されている
監視されていることでも、やる気が低下する場合があります。監視を受ける年齢にもよりますが、一般的に大人になるほど監視されることを嫌います。
幼い子どもであれば、監視は「見守り」になる場合もあります。大人は自我を持っているため、監視がストレスになるのです。アンダーマイニング効果には、ストレスから引き起こされるものが多いです。
自主的に行う行動に対し、監視をつけられるだけでもやる気が低下します。例え報酬が用意されている場合でも、監視されることで得られる報酬に魅力を感じなくなるのです。
原因③|評価を下される
評価を下される場合も、監視と同様に自主性が低下します。評価とは、報酬などを与えるために下されるものです。評価の先に報酬がある場合、報酬を目的に努力を始める人はいます。
しかし、報酬が無くなった場合に、同じ行動を自主的にする人は少ないのです。学校のテストが嫌いな人が多いのは、自主的に行う勉強に評価を下されるからです。
学習意欲を持っている学生でも、評価を下され続けると自主的に勉強を行わなくなるのです。学校生活を思い起こすと、実証済みと言えるでしょう。社会人も同様に、上司からの評価を意識するのです。
アンダーマイニング効果が及ばす影響
アンダーマイニング効果には、悪影響がある場合が存在します。社会で生きていく上で、体験として理解できるものもあるでしょう。就職活動中も、当てはまる影響が多いです。
以下には、影響を3つご紹介します。理解しやすいように例を含めて解説しますので、イメージを膨らませながらお読みください。
影響①|報酬が無ければ行動しない
もともと自発的に行っていた行動が、報酬だけを目的に行動するようになる現象です。例えば、綺麗好きな人が、毎日あなたの部屋の掃除をしてくれているとします。
毎日掃除をしてくれるので、あなたは1日1000円支払うことにしました。毎日報酬を与え、ある時あなたが貧窮したとします。支払いを辞めた場合、相手は掃除をしてくれなくなるのです。
最初は綺麗好きだから掃除をしていたにも関わらず、報酬を与えることで報酬が目的になったのです。報酬が無くなれば、自主性が無くなり掃除をしなくなることがあるのです。
影響②|監視されるから嫌になる
常に誰かに監視されると、自主性は低下します。あなたが趣味で、パズルをしていると考えてみてください。単なる趣味ですので、仕事が終わったら暇つぶし程度にパズルを組み立てていきます。
それを見ていた同居人が、これからパズルをしている姿を横で見ているようになります。さらに、あなたがパズルをしない日があると、早くパズルをするようせがむのです。
あなたは趣味で行っていたパズルでも、誰かに監視されるようになると行動を起こしたくなくなります。外部からの刺激により、嫌に感じるようになるのです。
影響③|評価を意識して行動が鈍くなる
あなたは学生時代、テストの前日に掃除をしたくなった経験はないでしょうか。テストは評価を下される代表的なものです。高得点をとるために努力していた人も、前日になると評価を意識します。
社会人でも、歩合制の営業マンがやる気を失う現象が、評価に対するものです。最初は報酬のために努力していた人も、周りからの評価で行動できなくなります。
最初は趣味で始めたことが、試験やノルマを与えられることで嫌になる場合は多いです。評価が低いなら、さらにやる気は低下します。本来の自主性が失われてしまうのです。
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監修者プロフィール
三浦拓巳みうらたくみ
1997年群馬県生まれ。20卒として就職活動を行う。就活中はエントリーシート15社中全て通過。大手広告会社志望から一転、スタートアップに内定を承諾。内定後は人材育成会社にて、エントリーシート、面接などの選考対策に従事し、約70人の生徒を担当。自身の就職活動での学びを活かし、教育事業に注力している。