公務員の昇給はどう決まるか?|仕組みや民間企業との違いを徹底解説!

公務員の昇給の条件やその金額を知っていますか?公務員は安定した収入が得られるという声が多いことから、昇給額も多いと思っている人が多いようです。ですが、実際にはそんなに甘くありません。公務員の昇給額についてはもちろん、その条件や更には扶養手当についても解説します。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

公務員はどれくらい昇給するのか

公務員の昇給はどれくらいなのか、疑問に感じたことはありませんか?公務員は一番安定していると言われているため、将来は公務員になりたいと思う人も多くいます。そこから、きっと昇給も頻度や割合も大きいのだろうと思っている人が多いようです。

ですが、実際にはそんなに甘い世界ではありません。確かに、毎月の給料は安定して支給されます。ですが、昇給となると話は別です。そのため、実際に公務員になった人の中には、昇給のタイミングになるとがっかりする人もいるのだそうです。

それでは、公務員の昇給とはどれくらいなのでしょう。詳しい制度や金額などについて解説していきます。

公務員の給料について

公務員の給料は「給料」とは言わず、「給与」と言います。「給料」と「給与」をわざわざ言い換えているのは、この二つに明確な違いがあるからです。

公務員の「給与」は、一般的には「基本給」と呼ばれている「給料」に、住宅手当などの諸手当を加算したものです。そのため、公務員での「給料」と言うと、手当を差し引いた基本給の実のことを指していることになります。

目次

基本給

公務員の給料(基本給)は、法律に定められています。一般企業では、基本給はあまり一般に公開されていません。ですが、公務員の給料は法律で定められているため、誰でも閲覧可能です。

なお、地方公務員の場合は基本給の一覧表を「給料表」と言い、国家公務員の場合は「俸給表」と言います。

公務員の昇給の仕組み

公務員の昇給の仕組みについて、解説します。

俸給表・給料表によって決まる

公務員の俸給表は以下の表のように決められています。

  • すべての公務員は一覧表のどこかのポジションに属する
  • 職種によって俸給表は異なる
  • 俸給表は毎年見直しがされている
  • 地方公務員の「給料表」は地方自治体によって異なる

上記の一覧表は国家公務員の俸給表の一部です。人事院にて公開されている「行政職俸給表」をもとに作成しました。なお、地方自治体については、「自治体名+給料表」もしくは「自治体名+例規集」で検索をかけるとヒットします。

一番のポイントは、「俸給表は毎年見直しがされている」という点です。民間企業の平均を算定し、それに基づいて俸給表が作成されます。そのため、その年によって俸給表の金額が変わることもあります。

参考資料:行政職俸給表(第六条関係)

「号」「級」が変わることで昇給できる

公務員の昇給には、「号」と「級」が関係しています。このどちらか一方、または両方が上がることで、昇給されるのです。

「号」は1年ごとに上がる

「号」は1年ごとに上がり、1つ上がるごとに1,400~2,000円昇給します。毎年、号が上がるかどうかの評価がなされます。ここで、上司から上げても良いと判断されれば、めでたく昇給できるのです。公務員での昇給は一般的にはこの「号」の昇給を指しています。

ちなみに「号」が上がるかどうかは、勤務態度が大きく影響します。無遅刻無欠勤が基本です。勤務態度や勤務成績が良ければ、号が上がり、昇給されます。

「級」は昇格すると上がる

「級」は役職名を指しており、1級は「主事」、2級は「主任主事」などのように区別されています。「級」が上がるにつれて当然昇給されますが、金額は20,000~50,000円まで差があります。

また、「級」が上がった場合には「号」はそのままスライドされず、「1号」からのスタートになります。例えば、1級3号の人が2級に昇格した場合は、2級1号からのスタートになる、ということです。

公務員の昇給は難しいか

公務員の昇給は難しいのでしょうか?公務員になれば一生安泰と言われることも多いため、昇給はあまり難しくないと思っている人もいるようです。それは「号」の昇給です。「号」の昇給評価は毎年あり、勤務成績が基本となっているため、あまり難しくありません。

ただ、公務員の昇給は「号」だけではありません。職務階級を示す「級」の昇給もあります。こちらの昇格はどのようになっているのでしょうか。

「級」の昇格は難しい

「級」の昇格は結論から言うと大変難しいと言われています。その理由の一つとして、毎年「級」による昇格があるわけではないからです。「級」の昇格発令はある日突然通知されます。特に昇格試験があるわけではないため、いつ昇格できるかわからないのです。

時期的には、早い人では1年~1年半、遅い人では3年以上かかることもあるようです。基本条件として、病気による求職や懲戒処分がないことが挙げられます。ですが、これはほんの一部です。

「級」の昇格は大変難しいですが、その分、一度昇格すれば給与も大きく上がります。「号」での昇給が1,700円ほどなのに対し、「級」による昇給は20,000円ほどです。この差はとても大きいと言えるでしょう。

ずっと昇給し続けるわけではない

公務員の昇給は定年を迎えるまであるというわけではありません。一定の年齢や地位の高さに達すると、頭打ちになってしまいます。

例えば1級の人が号数を重ねていった場合、1,500円をピークにしてあとは昇給金額が下がります。また、93号を最後に号数の昇給はなくなります。

一方、「級」の昇格にしても最高は10級までです。また、「級」は上がると「号」がリセットされるため、やはり昇給の額はある程度まで来ると頭打ちになるという現実があります。

中途採用の場合はどうなるか

公務員には中途採用枠があります。一般企業で勤めていた時よりも、多くの給料がもらえると思う人もいるようですが、それは大きな勘違いです。そのような期待を抱いて公務員に転職した場合は、がっかりするでしょう。

中途採用で公務員に転職する場合、給料が前職よりも多くもらえるというのは期待しない方が良いでしょう。基本的には、募集要項にモデルケースが記載されています。それを参考にして見積もるようにしましょう。

前歴が考慮される

中途採用の公務員の給与や、前歴が考慮されます。ただし、考慮されるからと言って給与がたくさんもらえると期待すると、その期待は裏切られます。中途採用の公務員の給与の場合、前歴の考慮のされ方が一般企業とは異なります。

ほとんどの場合、前職で受け取っていた給与の8掛けが、中途採用で転職した際の公務員の初任給になります。要するに、前職よりも給与が下がる、ということです。自治体などによっては前歴が考慮されないケースもありますから注意しましょう。

公務員と民間企業の昇給比較

公務員と民間企業の昇給を比較した場合、どのような違いがあるのでしょう。特に多くの人が気になっているであろう、昇給の条件と昇給幅に焦点を当てて、それぞれ解説します。

昇給の条件

公務員と民間企業の昇給の条件で見ると、公務員の方が条件は優しいと言えるかもしれません。公務員は特に業績に関わる成績がないため、ほとんどの人は「良好」という評価を受けます。そのため、年一回の評価ではほとんどの人が昇給することになります。

一方の民間企業では、会社の業績にどれだけ貢献できたかがが、昇給の大きな条件です。数字などのような目に見える成果がなければ、昇給できないというわけです。そのため、昇給はしにくいと言えるでしょう。

2018年の経済産業省の「中小企業の雇用状況に関する調査」では、2割程度しか昇給していないという結果が出ています。この結果から見ても、公務員は民間企業に比べて昇給の条件が優しいと言えます。

昇給の幅

公務員と民間企業の昇給の幅で見てみましょう。中小企業の昇給額は平均1.45%と言われています。また、大企業では2%が相場とされています。その一方、公務員の昇給額は約1.6%です。

昇給の幅だけで見ると、公務員の昇給額の幅は中小企業よりも多く、大企業よりも少ないという位置にあります。ですが、中小企業や大企業などの民間企業では、必ずしも毎年昇給があるとは言えません。むしろない方が多いと言えるでしょう。

それに比べて公務員は無遅刻無欠勤で真面目に勤めれば、ほぼ確実に昇給されます。そのため、一概に昇給の幅だけで公務員が良いか悪いかと決めるのは難しいかもしれません。

公務員は手当が充実している

公務員は初任給だけで見ると、民間企業に比べて少ないという印象です。ですが、実際に公務員として仕事に従事し、初任給をもらってみると多いと思う人もいるようです。それは、公務員の給与には「手当」が加算されるからです。

公務員と民間の手当てを比較して、どれだけ違うのかを見ていきましょう。

公務員と民間の手当の比較

公務員の手当てで最も充実しているのは、扶養手当でしょう。公務員の扶養手当は大変細かく定められており、手厚い扶養手当を受けることができます。

配偶者についての扶養手当や子供に関する扶養手当はもちろんのこと、孫や父母や祖父母に対する扶養手当まで用意されています。これらそれぞれの条件を満たせば、扶養手当を受け取ることができます。

民間企業では、このような細かな扶養手当の制度は設けられていません。民間企業の場合は「家族手当」と呼ばれ、配偶者と子供に対する手当のみです。孫や父母や祖父母を対象とした手当は用意されていません。

このような手厚い手当が多いというのが公務員の大きな特徴の一つです。公務員が受け取る扶養手当については、更に詳しく解説している記事があります。リンクしますので、あわせてこちらもご覧ください。

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まとめ

公務員の昇給について解説してきました。公務員の昇給額は、民間企業に比べると少ないという印象です。ですが、民間企業では昇給できないという人が多いケースに対し、公務員はほぼ全員が毎年昇給します。

毎月たくさんの給与を希望するのではなく、安定した給与を得たいという人には公務員はぴったりと言えるでしょう。わずかでも良いから昇給して安定した収入を得たいという人は、ぜひ公務員を目指してみてください。

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