IT業界はブラック?ブラックといわれる理由や気になる実態を徹底解説!

2chなど「IT業界はブラックだからやめとけ」と盛んに言われますが、IT業界は本当に就職してはいけない業界なのでしょうか。ホワイト企業はないのでしょうか。本記事はIT業界が本当にブラックなのか、どうしてブラックと言われるのかを解説します。ブラック企業の見分け方も解説しているので、ぜひご一読ください。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

IT業界はブラックなのか

2017年にディーアンドエムが実施したイメージ調査によると、IT業界はブラック企業のイメージがある業界1位でした。

実際にIT業界は 長時間労働による過労死が多い業界です。厚生労働省は以下のように述べています。

年間総実労働時間・所定外労働時間が全産業平均に比べて高水準であり、また、業務における過重な負担を原因とする脳・心臓疾患、精神障害の労災補償の支給決定件数も多いIT業界は、長時間労働が問題視され、対策を求められています。

出典:IT業界の働き方・休み方推進

IT業界はブラックと考えて差し支えないでしょう。

IT業界がブラックと言われる理由

IT業界では、主に中小IT企業とSES(システムエンジニアサービス)で働くITエンジニアの労働環境がブラックだと言われています。

彼らの労働環境がブラックになりやすいのは、構造的な問題があるからです。ここからはIT業界がブラックと言われる理由を解説します。

目次

理由①|長時間労働の常態化

厚生労働省からもIT業界の長時間労働は問題視されています。IT業界が長時間労働になりやすいのは、納期に縛られているからです。

基本的に納期の変更はできず、予定通り納品するために納期直前は残業・休日出勤を強いられることになります。ひどい会社だと1ヶ月以上休みなしで働くことになるようです。

さらに1つ案件が終了しても、すぐ次の案件の納期が迫っていると、ゆっくり休む余裕もなく、また納期に追われることになります。

このような場合は長時間労働が常態化してしまうので、社員の負担は相当のはずです。

理由②|過労死等が多い

厚生労働省によると、IT業界は過労によって肉体的・精神的疾患にかかる人が多いようです。肉体的疾患としては脳と心臓の疾患が多く、精神疾患はうつ病が多いです。

過労死・過労自殺する人も多く、労災認定される件数も他の業界に比較して高くなっています。

IT業界で過労死等が多い原因は、長時間労働です。

厚生労働省は残業時間が月45時間を超えると、疾患にかかるリスクが上昇するとしており、特に月80時間以上の労働が数ヶ月続いた場合は、非常にリスクが高いと警告しています。

理由③|仕事量に対して賃金が低い

IT業界では、大手SLerと呼ばれる大企業が元請けになることが多く、中小企業の仕事はその下請けです。

大企業が主導して中小企業が下請けに入る構造は珍しくありませんが、IT業界の問題は「多重下請け構造」であることです。

大企業が下請けに業務を委託した段階でマージンが引かれているのに、下請けがさらに別の業者に業務を委託することを繰り返します。

最終的に最下層の下請けが受託した時には、中間業者に利益を吸われ、ほとんど旨味がない仕事になっています。そこで働く社員の給料が高いわけがありません。

理由④|急な対応を求められることが多い

IT業界では急な対応を求められることが多く、残業や休日出勤の原因となります。たとえば、以下のような状況があります。

  • クライアントの要望が二転三転し、その度に修正を求められる。
  • クライアント→元請け→中間業者を挟む内に、指示が間違って伝わっていたことが発覚して修正を求められる。
  • 納品後に不備が発覚して修正を求められる。
  • 納品後に昼夜を問わずにトラブル対応を求められる。

下請けは今後の関係を考えて、無茶な要求でも元請けの指示を飲んでしまいます。下請けで実務に当たる社員は、それに振り回されることが多いです。

理由⑤|人の入れ替わりが激しい

IT業界は元々人材の流動性が高く、10年程度で退職する人が多いです。しかし特に職場環境・労働条件が悪い会社では、3年続かずに辞める人ばかりになります。

求人を出しても人材の補填が間に合わず、常に人員不足で仕事に臨むので、余計に長時間労働になる悪循環です。

職場環境が悪いと人間関係がギスギスして、パワハラやいじめに発展することが多いようです。IT業界のパワハラやいじめに関する事例は複数あります。

IT企業のブラックな実例

IT業界は全体として、ブラックになりやすい風土があります。そのため過労死やパワハラ、給与の未払いなど、過去にトラブルが発生したIT企業は多いです。

ここからはIT企業のブラックな実例を見ていきましょう。

実例①|過労死の事例

不動産会社のシステム開発を手掛ける会社で、2017年に開発担当の男性社員がくも膜下出血で死亡しました。翌年には過労死として認定されています。

男性は死亡する直前に最長月184時間の残業をしており、連続36時間の勤務をしていたこともあったようです。

明らかに異常な残業時間ですが、男性は専門業務型の裁量労働制が適用されており、残業時間として換算されていなかったと見られています。

実例②|パワハラの事例

電機メーカーでシステムエンジニアを勤めていた男性社員がパワハラと過重労働を苦に自殺しました。

男性は担当していたプロジェクトの遅れを取り戻すために、月100時間を超える残業を続けていたようです。

どうにかプロジェクトを成功させようと、単身努力していた男性社員に対して、上司は「仕事を周囲に振れないお前が悪い」と叱責し続け、どうにか納品した際にも「次に遅れたら殺す」と暴言を吐きました。

男性社員は気丈に耐えていましたが、次第に精神を病んで自殺しました。

実例③|給与未払いの事例

企業内システムの開発を手掛ける企業でシステムエンジニアとして働く男性社員が、未払い残業代350万円を会社に対して請求しました。

企業側は当初未払い残業代の支払いに応じず、裁判に発展しました。企業側の主張としては、裁量労働制であり、また残業時間の証拠が不十分のため支払う義務がないとのことでした。

結局男性社員の主張が認められ、残業代の大半が支払われましたが、会社が裁量労働制を盾に多額の残業代の支払いをしていなかったことは消せない事実です。

ブラックなIT企業を見分ける基準

IT業界の全ての企業がブラックではありませんが、IT企業はブラック企業の確率が他の業種よりも高いので、警戒する必要があります。

ここからはブラックなIT企業を見分ける基準をご説明します。

基準①|労働時間

ここでは、労働時間を基準にブラック企業とホワイト企業を見分ける基準をご紹介します。

年間休日105日というのは、週2日休める限界の日数です。また、残業月45時間は過労死等のリスクが上昇するラインです。有給休暇は理由をつけて、取得させてもらえないことが多いです。

これらの基準を満たしたからといってブラック企業とは限りませんが、少なくともホワイト企業でないことは確かです。

基準②|勤務体系

ここでは、勤務体系を基準にブラック企業とホワイト企業を見分ける基準をご紹介します。

ブラック企業の場合は、以下のような勤務体系で雇われることが多いです。

  • 裁量労働制
  • 固定残業代制(みなし残業代制)
  • フレックスタイム制

これらの制度は、ブラック企業で長時間労働の隠蔽や、残業代のカットのために悪用されています。

ホワイト企業の場合は、労働時間を社員の裁量に任せるシステムにはせず、きちんと管理・把握しています。

基準③|賃金

ここでは、賃金を基準にブラック企業とホワイト企業を見分ける基準をご紹介します。

ブラック企業の場合は、以下のような賃金の支払い方をされることが多いです。

  • 年俸制
  • みなし残業代

ブラック企業は年俸制やみなし残業代を悪用して、残業代をカットしようとする傾向があります。

ホワイト企業の場合は、労働時間に対する給料を適正に支払うために、このような形を取らないことが多いです。

基準④|社風

ここでは、社風を規準にブラック企業とホワイト企業を見分ける基準をご紹介します。

ブラック企業の場合は、求人で以下のような社風を謳っていることが多いです。

  • 未経験可
  • 若手活躍中

一見、業界未経験の若者を歓迎してくれる良い会社にも見えますが、数年で退職する人が多く、残っている人が若手だけの可能性があるので、注意が必要です。

ホワイト企業の場合は、新卒の学生や、能力がある経験者を採用することができるので、「未経験可」や「若手活躍」をあえてアピールすることは少ないです。

ブラック企業に入ってしまった時の対処法

ブラック企業で働くと、身体的・精神的な不調をきたす可能性が高いので、早めに今後の対策を考えた方が良いです。

ここからはブラック企業に入ってしまった時の対処法をご紹介します。現在、ブラック企業に勤めている方は、参考にしてください。

対処法①|転職をする

ブラック企業で過重労働を強いられたり、パワハラをされたりしている場合は、転職を考えましょう。転職することで今より労働条件が良い会社で働けるかもしれません。

正社員への転職が一般的ですが、最近はフリーランスSEとして働く人も増えています。技術さえあれば、年収800万円以上稼ぐこともできるようです。

フリーランスSE専門の転職エージェントもいくつか設立されています。たとえば、レバテックフリーランスやITプロパートナーズなどがそうです。

高い技術をもっていないと、フリーランスになるのは難しいですが、スキルがある人は検討しても良いでしょう。

対処法②|実力が身につくまで耐える

ブラック企業の唯一の良いところは「短期間でたくさんの経験を積める」ことです。数年働くだけで、他社にアピールできる実績ができるかもしれません。

ブラック企業にも色々あり、「単純に忙しいだけで一緒に働く人は悪くない」「新人に異様な量の仕事をさせるが一応教えてくれる」など比較的ましな会社もあります。

経験と実績があれば、転職の際にかなり有利になります。続けることにメリットがあるのであれば、しばらく耐えるのも選択肢の1つでしょう。

ただし体が一番大切なので、無理はやめてください。

IT業界の企業選びは気を付けよう

IT業界はブラック企業が多いので、企業選びの際は気をつけてください。特に未経験からIT業界で働きたい時は、慎重に企業を選ぶ必要があります。

口コミサイトなどを活用して、企業の内部事情を調べられる限り調べてから面接を受けましょう。

まとめ

この記事ではIT業界の実態について解説しました。

IT業界は他業種よりもブラック度が高いので、注意が必要です。

これからIT業界を目指す方は、本記事でご紹介した「ブラック企業を見分ける基準」を参考にしつつ、良い企業を選んでください。

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