【2020年版】海運業界の大手5社を比較!話題のトピックも徹底解説!

島国である日本にとって、海運業界はなくてはならないものの一つです。グローバルに活躍したい就活生に、人気の業界でもあります。しかし新卒採用枠は多くないため、激戦が予想されます。そこで今回は海運業界とは何か、2020年の最新ニュース、仕事内容、企業紹介など、幅広く解説します。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

海運業界とは

海運業界とは、船舶を利用した物流を担う業界のことです。貿易との関りも深いことから特殊性が高く、グローバル企業も珍しくありません。主な船舶の種類は、以下の通りです。

上記にあるように、船舶の種類は積み荷によって変わります。国土交通省が発表した海自リポート2018の「2章 安定的な海上輸送の確保」によると、日本の輸出入の99.6%を海上輸送が占めています。海上貿易量は993万トンにも及び、そのうち62.1%を日本の商船隊が輸送しています。

海運業界の最新ニュース

2020年4月7日、日本でもようやく「緊急事態宣言」が発令されました。世界中で新型コロナウイルスの感染者が増え続けており、各国で渡航禁止措置が取られていることが、海運業界にも影響を及ぼしています。ここでは、2020年4月26日現在の海運業界の最新ニュースを紹介します。

目次

現状

日本海事広報協会が発表した「日本の海運 SHIPPING-NOW 2018-2019」の21ページにある「船舶登録別船腹量(順位)」 では、上位10国が以下のように記載されていました。

日本の輸出入の99.6%を海上輸送が占めているにも関わらず、世界市場でみると、そのシェア率は2.1%にしかすぎません。アジアの経済成長に伴い、アジアと北米を結ぶ船舶が増加しているものの、「海運アライアンス」と呼ばれるコンテナ定期船会社による国際カルテルの代表格3つのうち、「ザ・アライアンス」が「2Mアライアンス」「オーシャン・アライアンス」を抑えてトップに立っている現状があります。

日本にも日本郵船・川崎汽船・商船三井の3社が事業統合した「オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)」があり、「ザ・アライアンス」に所属しています。

今後

東洋経済オンラインが2020年4月7日に、「コロナで運休続出「海運業界」迎える大試練~3月は世界のコンテナ船輸送力の11%が運休~」という記事を公開しました。その記事の中で、新型コロナウイルスの影響により、海運業界が未曽有の試練に直面していると伝えています。その理由として、以下があげられています。

  • 欧州や北米での支出激減による輸送量の減少
  • 海外工場停止による、輸出企業からのキャンセル増加
  • そうした状況により、貨物航路の削減や運休が相次いでいる

ロックダウンを行う国が増えても、新型コロナウイルス感染者が増え続ける今、海運業界が復調するまでには時間がかかることが予想されます。しかし、そのニーズがなくなるとは考えにくいです。

海運業界の仕事内容

海運業界の仕事は、「陸上職」と「海上職」に大別され、求められるスキルに違いがあります。ここでは、海運業界における「陸上職」と「海上職」の仕事内容について、説明します。

陸上職

陸上職とは、地上において船の運航をサポートする職種をいいます。具体的には、以下の通りです。

  • 事務/船の手配・運航管理を含めた事務全般を担う
  • 営業/企業との運航契約を結ぶための営業活動を行う
  • 技術/新たな船の建設並びに船の保守管理に関わる技術支援を担当する

事務や営業は他業種にもあり、行う業務にも大差はありません。しかし技術職は、船の安全確保や修繕などが業務に含まれるため、専門スキルが不可欠です。

海上職

海上職とは船に乗り込み運航業務を行う職種をさし、オフィサー(職員)とクルー(部員)に大別されます。

  • オフィサー(職員)/船長、機関長、通信長、航海士、機関士、通信士など、国家資格が必要な職種
  • クルー(部員)/甲板員、機関員、事務部員など、オフィサー(職員)の補助をする職種

海上職の業務は長期間にわたり、一度乗務に就くと、なかなか自宅には戻れません。

海運業界の企業紹介

海運業界には、様々な企業があります。strainerが公開している「2019年海運業売上高ランキング」によると、1位-5位は以下の通りです。

以下では、ランキング順にそれぞれの会社について解説します。

1位|日本郵船

日本郵船の公式サイトにある「会社概要」と「有価証券報告書(2018年4月1日~2019年3月31日)」から、基本情報を抜粋し以下にまとめました。

以下で特徴・社風・平均年収について詳述します。

特徴

日本郵船は海運業界において、売上高・シェア率共にトップに君臨し、国内シェア40%を誇ります。メインとなる一般貨物輸送事業や不定期専用船事業においても、海運だけでなく航空運送を手掛けるなど、総合物流企業への転換をはかっています。

合わせて不動産業をはじめとする事業展開を行っており、同業他社と比較すると、経営リスクが分散されています。そのため、企業の安定度は高いと考えられます。

社風

以前は三菱のグループ企業だった影響もあり、組織を重視する傾向が根強いといわれています。社内では部署ごとに、役割が裁量が明確化されています。しかし年功序列・上意下達という社風ではなく、若手社員のアイデアを取り入れる柔軟性も持ち合わせているようです。チャレンジとコミュニケーションをモットーに、個性を発揮できる会社づくりを進めています。

年収

「第132期有価証券報告書」によると、社員の平均年齢は39.6歳で、平均年収は958万0,798円となっています。各種サイトからの情報をもとに、職種別の平均年収をまとめてみました。

ここでいう総合職に、海上職が含まれていると予想されます。いずれにせよ、年収は高めです。

2位|商船三井

商船三井の公式サイトにある「企業概要」と「2018年度有価証券報告書(2018年4月1日~2019年3月31日)」から、基本情報を抜粋し以下にまとめました。

以下で特徴・社風・平均年収について詳述します。

特徴

商船三井は、海運業を専業としている会社です。業界第2位の売上とシェア率を誇り、シェア率は30%となっています。歴史が古いことから様々なノウハウを持っており、鉄鋼原料や石炭などを運ぶ専用船をはじめ、原油を運ぶタンカー、液化天然ガスを運ぶLNG船など、様々な船舶を保有しています。

中でもLNG船の運航に力を入れており、シンガポールやトルコに対する液化天然ガスの供給実績が豊富で、近年はロシアにも進出しているようです。

社風

商船三井は真面目で、人を大切にする社風で知られています。その表れが、社員に対し1年に3度の面談を設けていることです。上司と部下が設定した目標に対する進捗確認や、達成のためのアドバイスが行われているといいます。社員も自律自責型の人が多く、フォローアップ体制の中で成長していける環境が整っていると考えられます。

年収

「2018年有価証券報告書」によると、社員の平均年齢は37.0歳で、平均年収は986万2,919円となっています。また、職種別の平均年収は以下の通りです。

陸上職の平均年齢が39.0歳、海上職が32.5歳であることを考えると、海上職の平均年収はかなり高めといえます。

3位|川崎汽船

川崎汽船の公式サイトにある「会社概要」と「第151期有価証券報告書(2018年4月1日~2019年3月31日)」から、基本情報を抜粋し以下にまとめました。

以下で特徴・社風・平均年収について詳述します。

特徴

川崎汽船は、海上・陸上・航空・港湾にいたるまで様々な運送事業を展開しています。コンテナ事業の強さに定評があり、業界シェア率は20%で、売上高3位につけています。川崎汽船は「安全運航を第一に、環境保全に努めながら人々の暮らしに貢献すること」を企業理念に掲げています。

社風

川崎汽船の社風は、チャレンジ精神を大切にすることです。日本で初めて自動車専用船を導入したのが川崎汽船だったことに代表されるように、先駆的なチャレンジに取り組む姿勢は今も変わっていません。そのため現在も、若手社員に複数の部署を経験させたり、あがった意見を前向きに検討する職場のようです。

年収

「第151期有価証券報告書」によると、社員の平均年齢は38.2歳で、平均年収は831万7,460円となっています。各種サイトからの情報をもとに、職種別の平均年収をまとめてみました。

ここでいう総合職に、海上職が含まれていると予想されます。陸上職と海上職では、平均年収に大きな差があることが予想されます。

4位|NSユナイテッド海運

NSユナイテッド海運の公式サイトにある「会社概要」と「2018年度有価証券報告書(2018年4月1日~2019年3月31日)」から、基本情報を抜粋し以下にまとめました。

以下で特徴・社風・平均年収について詳述します。

特徴

NSユナイテッド海運は、原料やエネルギーの輸送を中心としたドライバルク輸送を専門に行っています。海外にも事業所を持ち、アジア・アメリカ・ヨーロッパなどでも輸送事業を展開しています。近年は世界各国の市場に、不動産や情報処理の分野でも参入し、規模を拡大しています。

社風

NSユナイテッド海運は「仕事を通じて人が成長する会社」という方針を大切にしているため、社員の教育環境やシステムが整っていることで知られています。そうした社風に惹かれて、向上心の高い人が集まる傾向にあることが、様々な事業展開を発展させることにもつながっていると考えられます。

年収

「2018年度有価証券報告書」によると、社員の平均年齢は39.7歳で、平均年収は878万8,950円となっています。各種サイトからの情報をもとに、職種別の平均年収をまとめてみました。

ここでいう総合職に、海上職が含まれていると予想されます。他社と同様に、陸上職より海上職の方が平均年収は高いです。

5位|飯野海運

飯野海運の公式サイトにある「会社概要」と「2019年3月期有価証券報告書(2018年4月1日~2019年3月31日)」から、基本情報を抜粋し以下にまとめました。

以下で特徴・社風・平均年収について詳述します。

特徴

飯野海運は海運業だけでなく、不動産業でもその名を知られている会社です。輸送しているものは、原油をはじめ石油製品、石油化学製品、液化天然ガス、液化石油ガス、石炭、肥料と多岐にわたり他、陸員事業にも参入しています。さらに不動産関連事業としてスタジオ経営なども行うなど、事業収益のバランスがとれる経営を目指しているようです。

社風

飯野海運は企業の経営方針として、「バランス経営の推進と先進性への挑戦」を掲げています。そのため、社員一人ひとりが責任感を持って仕事をするという社風があるようです。また、他事業展開をしていることに表れるように、チャレンジ精神を大事にするという企業風土があります。

年収

「2019年3月期有価証券報告書」によると、社員の平均年齢は37.3歳で、平均年収は937万円となっています。各種サイトからの情報をもとに、職種別の平均年収をまとめてみました。

ここでいう総合職に、海上職が含まれていると予想されます。陸上職より海上職の方が平均年収が高いことに変わりはありませんが、その幅が小さめであるといえそうです。

海運業界を志望する人へ

海運業界はグローバルに活躍したいと考えている就活生にとって、とても魅力があることでしょう。しかし内定を獲得するためには、海運業界に必要とされるスキルを身につけ、厳しい選考に勝ち残らなければなりません。

ここでは海運業界を志望する人に知っておいてほしい、必要なスキルと選考のポイントについて説明します。

必要なスキル

海運業界はその特性上、他の業界とは異なるスキルを求められることがあります。内定に近づくためには、最低限のスキルを身につけておくべきでしょう。ここでは海運業界に必要なスキルを3つ、紹介します。

スキル①|英語運用能力

1つめは、英語運用能力です。貿易に関わる仕事なので、海外企業との取り引きが多く、日常的に英語を使います。書類のやりとりも多いので、ReadingとWritingのスキルが特に求められます。

TOEIC®で考えると、最低限のビジネス英語ができる証明になるスコアは700点です。海外の事業所への赴任や国際部門に所属したい場合は、800点のスコアが求められます。採用試験前に、少しでもTOEIC®のスコアを上げておくことをおすすめします。

スキル②|コミュニケーション能力

2つめは、コミュニケーション能力です。社会人になれば誰でも必要なものですが、海運業界の場合は文化・習慣の異なる海外の人と円滑にコミュニケーションできる能力が求められます。

また海上職で船上勤務に入ると、同じメンバーと長期間を過ごすことになります。良好な人間関係を築くうえでも、相手の話を傾聴し、相手にわかりやすく考えを伝える術を身につけておくことが大切です。

スキル③|職種に対応する専門スキル

3つめは、職種に対応する専門スキルです。陸上職でも技術職の場合は、船の保守管理に関わるスキルが欠かせません。また、海上職でオフィサー(職員)を目指す場合は、国家試験に合格する必要があります。

企業によっては、入社後に国家資格取得をサポートしてくれることもありますが、就活を始める時点で目標とする国家資格を決め、準備しておくにこしたことはありません。

選考のポイント

海運業界の新卒採用には、他の業種では見られない選考のポイントがあるようです。ここでは、採用試験前に知っておくべき選考のポイントを3つ、紹介します。

ポイント①|ESが丁寧に書かれている

1つめは、エントリーシート(ES)が丁寧に書かれていることです。実は海運業界の中でも、日本郵船と川崎汽船は、今でもESが手書きです。1ヶ所でも間違えば、最初から書き直さなければならず、書いているうちに字が乱れれば、書類選考を通過するのが難しくなります。

さらに、海運業界の中でもどうして応募企業を選んだのかを、きちんと説明する必要があります。同業他社と比較したうえで、魅力的を感じる部分を説明するなど、きちんと業界や企業について研究したとわかる内容にするのがポイントです。

ポイント②|英語運用能力の証明

2つめは、英語運用能力を証明することです。TOEIC®スコア700点以上や英検1級以上という、目に見える形で証明できると伝わりやすいです。また、海運業界でもSPI検査を導入していますが、必ず英語が含まれているといっても過言ではありません。

SPI検査の英語は回答が選択式ですが、語彙力と長文読解力をはかるうえ、解答者のレベルに合わせて問題の難易度が変わっていくので、きちんと対策していなければ太刀打ちできないものです。TOEIC®と似た問題が多く出るといわれているので、並行して勉強するのも良さそうです。

ポイント③|入社意欲の高さ

3つめは、入社意欲の高さです。日本郵船や商船三井は、入社試験でオリジナル問題を使用します。そのため2社が第一志望の場合は、SPI検査に加えて、応募企業に対応する勉強をしなければなりません。

また、志望動機や入社後の目標などにも、どれだけ応募企業について調べ、どこに魅力を感じているかが表れます。どうしても応募企業に入社したいという思いがあふれる内容でなければ、内定に近づくのは難しくなります。

まとめ

今回は海運業界とは何か、2020年の最新ニュース、仕事内容、企業紹介など、幅広く解説しました。

新型コロナウイルスによるパンデミックにより、現在の海運業界は活況とはいえません。しかし、 食料自給率がカロリーベースで37%しかない日本にとって、海運業界はなくてはならないものであり、いずれは復調することは間違いないはずです。英語運用能力を生かせる仕事を探している就活生は、前向きに検討してみてください。

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