斜陽産業とは?斜陽産業に当てはまる業界や斜陽産業から復活する方法を解説!

斜陽産業を知っていますか。昨今はIT関連が成長していますが、その影で斜陽化している業界があります。この記事では斜陽産業に該当する業界と、そこから復活する方法を解説しています。自社が斜陽産業と呼ばれている人、斜陽産業に就職・転職したい人は、どんな会社なら斜陽する業界で生き残れるか確認してみてください。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

斜陽産業とは

斜陽産業とは、そもそもどのような意味の言葉なのでしょうか。ここでは、斜陽産業という言葉が指す意味をご紹介します。

目次

斜陽産業の意味

まず、斜陽産業の辞書上の意味を確認します。

ブリタニカ国際大百科事典では、斜陽産業を以下のように説明しています。

需要が傾向的に減少している産業。産業の発展段階からみて成熟期を過ぎてしまい,活発な需要が発生しない場合や,技術革新などを利用した新しい産業の登場,あるいは外国の競争力の強い競合商品の輸入などによって従来の需要が侵食される場合などにみられる。

日本ではエネルギー革命の進展によって衰退した石炭産業や外国製品との競争により比較優位を失った繊維産業などがその代表例とされている。歴史的,社会的な条件に基づく相対的な概念で,発展段階の進んだ国では斜陽産業であっても,発展の遅れた国では成長性をもつ場合が多い。

つまり、需要が減少して、業績が低迷している産業のことを言います。

斜陽産業の読み方は「しゃようさんぎょう」

斜陽産業の読み方は「しゃようさんぎょう」です。

「斜陽」とは、西に傾いた斜めに差す夕日の光を意味します。そのため「斜(かたむく・しゃ)」と「陽(よう・ひ)」を併せて「しゃよう」と読みます。

斜陽産業とは反対の概念(対義語)|成長産業

斜陽産業とは対極に位置するのが「成長産業」です。成長産業は今業績が伸びて好調な産業のことです。

業界動向サーチの成長している業界一覧(2019年版)によると、以下の業界が成長産業です。

  • 駐車場業界
  • インターネット業界
  • ネット広告業界
  • モバイル業界
  • トラック業界
  • ドラッグストア業界
  • スポーツ用品業界
  • 介護業界

この調査は有価証券報告書を元に、業績が伸びている業界をピックアップしたものです。IT関連の業界が3つもランクインしているのは、時代を感じます。

主な斜陽産業20選

ここでは主な斜陽産業をまとめています。多くはスマートフォンの普及によって、需要が減少した業界です。時代によって人気のコンテンツは変わっていきます。斜陽産業は、どのように現状を打開するのか決意の時を迎えています。

①パチンコ業界

業界動向サーチの2019年版調査によると、136業界のなかで、パチンコ業界は業績の伸び率が最低でした。背景には、規制の強化や、スマートフォンゲームの普及による若者のパチンコ離れがあります。

パチンコ・トラスティ・ボードの2019年版パチンコ・パチスロ産業関連データによると、パチンコ業界のピークは1995年であり、当時の市場規模は30兆920億円でした。

しかし2018年には 市場規模は20兆7,000億円まで縮小しました。パチンコをする人口が減少しており、厳しい情勢が続いています。

②新聞業界

スマートフォンの普及によって、紙媒体の新聞は打撃を受けました。無料でネットニュースを見れる昨今、新聞の需要は減少しています。

日本新聞協会によると、新聞販売部数のピークは1997年の5376万5000部で、以降は減少傾向にあり、2018年には3990万1576部まで落ち込みました。

紙媒体の新聞は有料で、持ち運びも不便です。ネットニュースに対抗するために、スマートフォンで見られるデジタル版の発行や、価格に見合った情報の提供に力を入れることが急務となっています。

③ゴルフ業界

ゴルフ業界も斜陽産業です。若者のゴルフ離れが進んでおり、ゴルフ人口は減少傾向にあります。

総務省の社会生活基本調査によると、ピーク時の1996年はゴルフ人口が1,537万人いましたが、2016年には約550万人程度に落ち込んでいます。

バブル期はゴルフをすることがステータスでしたが、現在の若者は接待ゴルフを嫌う傾向があり、ゴルフよりも別の娯楽にお金をかけたい心理があります。

ゴルフ業界も平日割引や各種サービスを充実させて、ゴルフ離れを食い止めようとしていますが、難航しています。ゴルフ業界も斜陽産業といえます。

④ビール業界

日本経済新聞の記事によると、2018年のビール類の国内総出荷量は前年比2.5%減の3億9390万ケースで、14年連続で過去最低を記録しました。ピークの1994年からは、約3割の減少です。

ビールの売れ行き不調は、若者のビール離れが原因です。

ただ、アジアを中心に海外への輸出は堅調です。またビールの中でも、クラフトビールは若者にウケています。クラフトビールは、パッケージのおしゃれさや、個性的な味わいが人気です。

今後の国内需要の減少に歯止めをかけられるかが勝負です。ビール業界も斜陽産業といえます。

⑤出版業界

出版業界は14年連続で書籍の販売金額が減少しています。

産経新聞の記事によると、出版物販売額のピークは1996年で2兆6564億円でした。しかし、2018年には半分以下の1兆2800億円台に落ち込みました。

販売額の落ち込みは、紙媒体の書籍の売上が下がっているのが原因です。スマートフォンの普及により、紙の書籍を買う人が少なくなっているのです。この点で、出版業界は斜陽産業と言えます。

ただし電子書籍の売上は好調です。今後は電子書籍に力を入れることで、業界の縮小を防いでいく必要があります。

⑥書店業界

日本著者販促センターによると、書店数は年々減少しています。1999年には全国に22,296 店あった書店は、2017年には12,526 店にまで減少しました。

出版業界と同様、紙の書籍を買う人が少なくなったことが原因です。またスマートフォンの普及で、書籍を店頭で買う必要がなくなり、ネット通販に顧客を取られていることも原因です。

書店はただ書籍を売るだけでは生き残れない状況です。カフェを併設してリラックススペースにするなど、新たな価値やサービスを提供することで、難局を乗り切ろうとしています。

⑦印刷業界

日本印刷産業連合会によると、印刷市場は縮小傾向にあります。ピークの1991年の印刷出荷額は8兆9,286億円でしたが、2017年には5兆2,378億円になりました。

印刷業界は、書籍や雑誌を印刷する「出版印刷」と、カタログやチラシを印刷する「商業印刷」に分けられます。出版業界で説明した通り、紙の出版物の販売額は減少しており、印刷業界も煽りを受けています。

また商業印刷も不調です。インターネット広告等の普及により、紙の広告を印刷しない会社が増えたためです。印刷業界も、今後縮小することが予想される斜陽産業です。

⑧カメラ業界

カメラ映像機器工業会によると、デジタルカメラの生産出荷台数は、ピークの2010年は1億2146万3234台でしたが、2018年は1942万3371台でした。8年間で2割以下になっています。

最近はスマートフォンに優秀なカメラ機能が備わっています。スマートフォンで撮った写真は、SNSに投稿したりメールで送信したり、扱いやすい点でも優秀です。そのため、わざわざカメラを購入する人が減っているのです。

カメラ愛好家以外の一般ユーザーが、カメラを買わなくなったことが斜陽化の原因です。

⑨百貨店業界

若者の百貨店離れが進んでおり、国内需要が低迷しています。

ショッピングモールやネット通販など、百貨店以外にも購入チャネルが増えたことが原因です。また、不況が続くなかで、廉価な商品が好まれるようになり、高級志向の百貨店が敬遠されるようになったのも影響しています。

経済産業省によると、百貨店販売額のピークは1991年の約12.1兆円でしたが、2016年には6.6兆円まで落ち込んでいます。百貨店業界も斜陽産業といえます。

⑩生命保険業界

T&Dホールディングスのレポートによると、 個人保険の保有契約高は2017年度は852兆円と、1996年度の1,495兆円をピークに減少しています。ただ契約件数は10年連続で増加しています。

契約者自体は増えていますが、1件の契約金額が下がっているために、契約高が減少しているのです。背景にはネット専業の保険会社の登場で、手軽で安い保険が増えていることなどがあります。

生命保険業界は、業界規模が大きく安定したイメージがありますが、斜陽化は進んでいます。

⑪テレビ業界

テレビ業界の収入は、スポンサーからの広告費が大きいです。しかし昨今はインターネットメディアに広告費を奪われている状態です。

電通によると、2008年の地上波テレビ広告費は1兆9,092億円でしたが、2018年には1兆7,848億円になり、わずかに減少しています。対して、インターネット広告費は2008年の6,983億円に対して、2018年には1兆7,589億円になり、地上波テレビ広告に迫る勢いです。

現状に対して、テレビ業界ではインターネットでテレビ番組を見れるアプリ「Hulu」や「TVer」などを提供することで対抗しています。

⑫携帯電話販売業界

電子情報技術産業協会によると、携帯電話の販売台数は2003年の5,078万台がピークで、その後は減少を続けています。2018年の販売台数は1,482万台になりました。

背景には、携帯電話の需要が一巡したことがあります。携帯電話を契約する人は年々増加していますが、携帯電話・スマートフォンを持っていない人が、こぞって買っていた数年前に比べて、需要は落ち着きを見せています。

今後大きな変化がない限り、販売台数に飛躍的な伸びは期待できません。携帯電話販売業界も斜陽産業といえます。

⑬音楽業界

日本レコード協会によると、 日本国内での音楽ソフトの総生産金額は2007年は3,911億円でしたが、2016年には2,457億円にまで減少しています。

Youtubeなどで音楽のMVが見られるようになったことから、有料でCDを購入する人が減ったためです。

音楽を聞く人が減っているわけではないので、今後は、お金を払ってでも買いたいと思わせるような仕組みを、業界全体として作っていく必要があります。

⑭たばこ業界

日本たばこ協会によると、紙巻きたばこの販売数量は1996年は3,483億本でしたが、2018年には1,300億本まで減少しています。紙巻きたばこの需要は減少しており、たばこ業界は斜陽産業といえます。

背景には、健康志向の高まりで、たばこを吸わない人が増えたことがあります。

また喫煙家にとって、たばこを吸いづらい環境になっており、禁煙する人が増加したこともあります。喫煙スペースは年々減少しており、たばこ税も重くなっています。

1箱の販売単価を上げて収益の大幅減を抑えていますが、たばこ業界は逆境です。

⑮弁護士業界

日本弁護士連合会によると、日本の弁護士数は年々増加しています。1950年には日本に5827人しかいませんでしが、2019年には4万1,118人に増加しました。

特に2000年代前半に司法制度の見直しが行われ、司法試験合格者が急増しました。しかし、弁護士が増えても訴訟件数は変わらず、1人あたりの収入が減少しています。

民事事件訴訟数で考えると、2010年には1人あたり8.2件の仕事がありましたが、2019年には半分以下の3.4件に落ちこんでいます。弁護士の需要はすでに飽和しており、斜陽産業といえます。

⑯銀行業界

一昔前なら絶対安定業界と言われていた銀行業界も、現在は斜陽産業と言われています。その理由はひとつではありませんが、もっとも大きなものがAIが担う業務の拡大とネットバンキングの普及拡大です。

これまで人手と時間をかけて行ってきた「融資判断」も、AIの登場で人手も時間もかけず行えるようになります。また、ネットバンキングを使う人が増えれば、「窓口業務や案内業務」も不要となるでしょう。

この傾向は地方銀行はもちろん、メガバンクも例外ではありません。そのため、今後もメガバンクで生き続けられるのは、融資などに長けた優秀なバンカーのみ、とも言われています。

⑰自動車業界

トヨタやホンダ、日産、マツダなど、日本を代表する自動車企業が存在する自動車業界も斜陽産業だと言われています。その理由は「EV車(電気自動車)」です。

欧米の企業が早々にEV車へ着手したのに対し、日本の自動車業界はエンジンを尊重した自動車製造・販売を続けています。EV車を扱っている日本メーカーもありますが、現時点ではシェアのほとんどをエンジン車が占めている状況です。

欧米では、今後EV車が世界の主流となると説いており、エンジン車をメインとした日本の自動車業界に、今後の繁栄はないと言っています。しかし、実際にはEV車にはまだまだ課題が多いとする声も多く、EV車による日本の自動車業界斜陽化には疑問の声もあがっています。

⑱鉄道業界

交通手段のひとつとして欠かせない鉄道業界も斜陽産業と言われています。理由は、国家や行政による道路政策です。

新しい道路が次々にでき、その度に鉄道の乗客は減少しています。中には、乗客が減りすぎたことによって廃線となる路線もあるようです。新しい道路ができる理由は、車の増加と言われています。

車が増えるほど渋滞が起きやすくなり、その渋滞を解消するために道路を増やす、そうするとこれまで鉄道を使っていた人が車を使うようになり、鉄道の存在意義が脅かされる、というループです。

しかし、年々進む高齢化では、車の運転ができない高齢者の交通手段を確保する、という問題もあります。そういう意味では、必ずしも鉄道業界が斜陽の一途とも言えないでしょう。

⑲教育業界

大学をはじめとする教育業界も斜陽産業と言われています。理由の核は少子化です。子供の数が減っていることで、大学や塾などの教育業界が圧迫されています。

小中学生を対象とした進学塾では、子供の数が足りないことで教職員一人当たりの負担が増えているようです。子供の数が足りなければ、想定した収益が得られず、十分な教職員を雇用できなくなるため、最終的にはそのしわ寄せが生徒にいくという悪循環となっています。

私立大学では生徒の取り合いとなっているため、比較的入学がしやすい大学も増えて来ているとも言われています。入学後はの単位取得がしやすい学校もあり、就活の時点で他大学の学生と差がつきやすいという声もあるようです。

⑳鉄鋼業界

建物の建設や自動車製造などに欠かせない、鉄鋼業界も斜陽産業です。鉄鋼業界の斜陽化は1973年のピーク後に始まりました。その後何度か復活をしますが、2008年のリーマンショックで再度落ち込みを見せます。

その後、一度は日本の鉄鋼業界が世界第3位に返り咲いたこともありましたが、現在は自動車部品の素材革命が大きなダメージとなりました。

日本の自動車業界では、鉄よりも軽くて丈夫な素材を使うことが多くなり、鉄鋼産業の利益として大きなシェアを占めていた自動車生産業から切り離されそうになっているためです。しかし、自動車部品のすべてを鉄以外にできるということは現時点ではない、と言われてもいます。

斜陽産業にはチャンスが沢山ある

斜陽産業は、今後市場規模が縮小する可能性が高く、先行きは不安定です。しかし、就職してはいけないわけではありません。斜陽産業だからこそのチャンスもあります。ここでは、斜陽産業の魅力について解説します。

理由①|斜陽産業と企業の将来性は別

斜陽産業のなかでも、状況を打開するために新しい事業に挑戦している会社には将来性があります。

例えば、スマートフォンの普及で顧客を奪われたテレビ業界は、時代に対応してインターネット配信に力を入れる会社が多いです。テレビという枠にとらわれず、既存の技術を活かせる新たな分野に乗り出しているのです。

斜陽産業と呼ばれる業界に所属していても、新規事業に積極的に取り組む企業は、今後の活躍に期待できるはずです。

理由②|斜陽産業だからこそブルーオーシャン化する

斜陽産業は市場規模が小さくなり、収益があがらないので撤退の選択をする企業が多いです。そうして多くの企業が撤退すると、市場に残る企業は必然的に少なくなります。

すると何が起こるのか。斜陽産業は、ライバル企業が少ないブルーオーシャンと化すのです。

市場規模が縮小したとはいえ、需要はゼロではありません。残った数社のライバルに勝てば、その業界で首位になれるかもしれないのです。

残存企業が惰性で従来通りの商品を提供する中、新しい商品を打ち出せば一気に顧客の心を掴める可能性があります。

理由③|斜陽産業は人材の入れ替わりが激しい

上記のツイートでは、斜陽産業ほどチャンスが多いことが述べられています。優秀な人材は成長産業に流れていくので、斜陽産業ではそれほど能力が高くなくても、活躍できる可能性が高いです。

また斜陽産業では、先行きの不安定さから他の業界に転職する人が多く、人材の流動性が高いです。そのため、若者や中堅でも責任ある仕事を任され、早期に実力を発揮できる場合があります。

斜陽産業からの脱却・復活方法

斜陽産業と言われる業界では、業績が落ちるものです。しかし、中には逆に業績を上げる企業もあります。斜陽産業で成功するにはどうしたら良いのでしょうか。ここでは、斜陽産業で生き残れる会社の4つの特徴をご紹介します。

①市場の変換

斜陽産業は、需要が飽和していたり、既存の市場を新勢力に奪われていたりします。こんな時は、現在の市場に拘らず、新たな市場を探すことが有効です。

例えばビール市場は、国内需要が減少していますが、海外での販売は好調です。ある市場の需要が飽和しても、次の市場を探すことで業績を補える可能性があります。

新市場の探し方は、今までとは違う年代を狙ったり、顧客を男性から女性にシフトしたり、国内から海外に目線を移したり、様々です。

②本物志向

斜陽産業では製品の質を上げて、自社の商品が選ばれるよう努力することが重要です。

例えば弁護士業界では、何か専門分野をもって、他の弁護士と差別化することが重要になっています。広く浅い知識をもった弁護士よりも、その分野においては誰にも負けない知識を持った弁護士の方が、当該分野においては確実に頼りになります。

他社に負けない強みでファンを増やすことが、斜陽産業で勝ち残る秘訣です。

③変化に対する柔軟性

新たな勢力によって市場を奪われるのは、時代の変化に対応できていないせいです。時代と共に顧客の求める価値は変化します。変化を敏感にキャッチして、素早く対応できる柔軟性が必要です。

たとえば書店の場合、ネット通販や電子書籍の台頭で、店舗でわざわざ本を買う人が減少しました。これを受けて、一部書店では書店の価値を「本を売る場所」から「本を読んでリラックスできる場所」などに変えています。

ただ売るだけならネット通販や電子書籍の便利さには勝てません。そのため、顧客の求める新たな価値を創造する必要があるのです。

④徹底的なコスト管理

斜陽産業で手堅く生き残るためには、コスト管理が重要です。市場の牌が減少していて、商品も改善する方法が思いつかない場合は、コストカットをして利益を上げるしかありません。

徹底したコスト管理で有名なのは「しまむら」です。しまむらは徹底したシステム化・効率化で物流コストを削減しました。また、パート社員の比率を80%近くにすることによって人件費の削減に成功しました。

品質を保ちつつ、カットできるコストを最大限カットすることで、市場の縮小によって収益が低下しても、企業規模を維持できる可能性があります。

斜陽産業での復活事例:富士フイルムの化粧品業界への参入

ここでは斜陽産業から復活した「富士フイルム」の例をご紹介します。具体例を見ることで、斜陽産業から抜け出すためには何が必要なのかイメージがしやすくなります。斜陽産業から脱却する方法が実践されている例ですので、考えながら読んでください。

富士フイルムの基本情報

富士フイルムは、年末年始に「お正月を写そう」のCMを流していることで有名です。以下は、 富士フイルムの会社情報から引用した基本情報です。

富士フイルムが直面した危機

富士フイルムは映画用フィルムメーカーとして創業し、その後は写真フィルムのメーカーとしてトップシェアを誇ってきました。

2000年頃デジタル化の波が到来して、写真フィルムの需要は減少していきましたが、富士フイルムのデジタルカメラは好調で、トップシェアを維持していました。

しかし当時の古森重隆社長は、デジタル化で写真フィルムのシェアが落ちていることに危機感を持っていました。写真フィルムは、富士フイルムの中核事業だったからです。

富士フイルムの挑戦

古森重隆社長は危機感から、新規事業に参入する決意をしました。特に有名なのが、化粧品事業です。富士フィルムはスキンケア化粧品「アスタリフトシリーズ」を販売しています。

写真と化粧品には、一見何の関係もないように見えます。しかし実は両者には共通点があり、写真フィルム時代に培った、コラーゲン技術やナノ化技術が、化粧品で活かせることがわかったのです。

アスタリフトシリーズは発売後数年で売上を伸ばして、富士フイルムの中核事業の1つになりました。

富士フイルムの挑戦に対する世間の声

ここでは富士フイルムに対する世間の声をご紹介します。

上記のツイートでも、富士フイルムが時代の変化を素早くキャッチして、新しい市場の模索や価値の創造に取り組んだことが評価されています。

斜陽産業で勝つためには、変化を恐れず現状を打開する姿勢が大切なのです。

まとめ

この記事では斜陽産業について解説しました。

斜陽産業は時代の変化に対応できず、十分な需要を確保できなくなった業界のことを言います。しかし新たなニーズを探して、新事業に進める会社は斜陽産業にはなりません。

斜陽産業といわれる業界で働く方・就職する方は、自社が変化に対応できるか考えてみてください。

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